ライバル 清原と松井（２） 過去の日記から

２０００年のシーズンも清原の試練は続く。ケガのため、開幕１軍すらかなわず、這い上がってくればまたケガ。結局、戻ってきたのは７月。復帰の試合で大歓声の中、バッターボックスに立った清原は見事にホームランを放つ。

そこから清原の逆襲が始まる。長嶋監督に「後半戦のＭＶＰ」と言わしめるほどの活躍を見せた。四番・松井、五番・清原。名ばかりだったＭＫ砲ガようやく機能した。その威力は凄まじく、リーグ優勝にとどまらず、ＯＮ対決と騒がれたダイエーとの戦いも制し、チームを日本一に導いた。

２００１年もＭＫ砲は最強コンビだった。しかし、二人の力関係は微妙な局面を迎える。一時期は清原に大きな差をつけていた松井だが、再び後方から荒い息づかいながら大きな足音がひたひたと近づいてくるのを感じ取っていたのではないだろうか。加えて日増しに高まる清原への声援。この年、ホームラン、打率は松井が上回ったが、清原は無類の勝負強さで１２０打点を突破。数字以上に鮮烈な印象を残した。元祖怪物は平成の怪物を脅かし始めていた。


１１月１２日　新風舎　クリエーターズワールドより