https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180603-00000014-pseven-life略
“ごはんソムリエ”こと創業136年の老舗米穀店6代目・徳永真悟さんに話を聞く。
徳永さんは、ごはんをおいしく食べるために、炊飯器や計量カップ、しゃもじなどの商品開発にも携わっている。炊飯器を買い替えるなら、圧力式IH機能付きがおすすめとか。計量や洗い方、炊き上がり時の対応などにもコツがあるという。これを忠実に再現すれば家族に“うまい!”と言わせる炊き方ができるはずだ。
【量る】計量カップに米を山盛りにして箸ですり切る
1合(180ml)カップに米を山盛りにして、箸ですり切る。指は個人差が出るためNGだ。
「計量後、米を押し込んだり、トントンとカップの底を叩くと米の間隔が詰まり、容量が増えてしまいます。メーカーは正しい計量を前提に水加減の目盛りを記している。これを誤ると美味しいご飯は炊けません」(徳永さん・以下同)
【とぐ】ざるとボウルを活用
【1】浄水やミネラルウオーターなどのきれいな水をボウルに張る。
【2】米をざるに入れ、【1】につける。
【3】手を熊手状にして3~4回、円を描くようにかき回し、ざるをすぐに水から上げる。米は水に触れた瞬間から吸水を始めるため、ぬかや汚れを米に吸収させないよう、水を手早く捨てる。
【4】ボウルとざるを重ね、新しく水を張り、【3】と同様の手で10回程度かき回し、水を入れ替える。この動作を3~4回繰り返す。
【5】1~2分ざるを傾け、水を切る。「ボウルとざるを使えば作業がスムーズに。米が流れ出すのも防げます」。
【水を入れる】浸漬時間をしっかりとる
洗米後、米を内釜に移し、浄水やミネラルウオーターを炊飯器の目盛りに合わせて入れる。
「米を水に浸けると表面から徐々に水が浸透していきます。米が水をめいっぱい吸水した状態で熱を加えると、芯からふっくら炊き上がります」
水温の高い夏は30分、低い冬は2時間の浸漬時間が必要だ。
「特に夏は、冷水で炊くとシャキッとして、粒が感じられるご飯に仕上がります。冷水を使用する場合、冬同様2時間ほど、浸漬しましょう」
【ほぐす】炊き上がった瞬間、フタを開ける
【1】炊き上がったら、水に濡らしたしゃもじを内釜とご飯の間に入れて、円を描くようになぞり、1周した後、しゃもじでご飯を十字に切る。
【2】内釜の中は表面、外側、真ん中、底部分の水分量がすべて異なる。ご飯粒をつぶさないように気をつけ、釜底から空気を入れるように、まんべんなくご飯をほぐし、余分な蒸気を飛ばして水分量を均一にする。そして乾燥を防ぐために、ご飯全体をできるだけ真ん中に寄せておく。
「今の炊飯器はさまざまな機能が付いていますが、ほぐす機種はありません。わが家には“二度寝してもいいから炊き上がったらすぐ混ぜろ!”という合言葉があるくらい(笑い)、重要な作業です」
【よそう】ご飯はふんわりとよそう
水に濡らしたしゃもじを縦にさっと入れ、ご飯をふわっと軽くのせ、茶碗にポタッと落とすイメージで3~4回に分けてよそう。
「茶碗の真ん中が高くなるように盛りつけると、一層美味しく見えますよ」