ここ最近、放射能で免疫力が低下しているせいか、ノロウイルスが日本中で流行しています。そこで今回はノロウイルスの対策方法や注意するべきことなどを説明しようと思います。
まず第一にノロウイルスとは、伝染性の消化器感染症(感染性胃腸炎)を起こすウイルスのことです。ノロウイルスは主に胃腸で暴れるため、感染すると嘔吐や下痢といった症状が多く見られます。
☆ノロウイルス疑って対応を
URL http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121223/k10014387391000.html引用:
ノロウイルスなど感染症に詳しい昭和大学医学部の二木芳人教授は「この冬は例年以上にノロウイルスが流行していることを踏まえて、おう吐や下痢の患者が出た場合まず第一に、ノロウイルスを疑って感染が広がらない対策を最初から取ることが必要だった」と指摘しています。
そのうえで、「部屋が別々の患者が次々とノロウイルスに感染していることから病院職員の手や衣服、それに医療器具などを通じて感染が広がった可能性も考えられる。職員が着用する医療用のエプロンは使い捨てにするなど感染防止対策を徹底する必要がある」と話しています。
また、二木教授はノロウイルスについて「若い人や健康な人は感染しても一定期間で症状が回復するが、一度感染すると下痢やおう吐を繰り返して脱水症状などを起こすため、高齢者や小さい子どもには感染させないように注意しなければならない。
ノロウイルスはアルコールに耐性があるため、アルコール消毒だけでなく、こまめに手を洗って、ウイルスを水で洗い流す必要があるほか、おう吐物や排せつ物が付いたものを処理する際には塩素系の消毒剤を使うよう徹底してほしい」と話しています。
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ノロウイルスに感染してしまった時に一番してはいけないことは、市販の下痢止めや吐き気止めを飲むことです。何故ならば、ノロウイルスは腸内で増殖するため、嘔吐や下痢を止めてしまうとノロウイルスが体内に留まってしまい、物凄い勢いで増殖してしまうからです。
ですので、下手に下痢止め薬などを飲んでしまうと、一時的に下痢などは止まるかもしれませんが、病状そのものは悪化してしまうのです。
当ブログでは前に「
風邪の症状は薬で止めない方が良い」で説明しましたが、咳や嘔吐、下痢、発熱といった症状は体の防御反応なので、安易に薬などで止めてしまうのはあまり良くないと言えます。
体温が1℃上がると免疫力は5~6倍になると言われていますので、そこら辺の抗生物質よりも体温を上昇させて免疫力を活発化させたほうが病原菌を数多く倒してくれることでしょう。
☆免疫をになう細胞「マクロファージ」が体温で活発になる仕組みを解明 ―過酸化水素によって温度センサーTRPM2がスイッチ・オンする分子メカニズム―
URL http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2012/04/-trpm2.html引用:
研究グループは、マクロファージの免疫反応により産生される過酸化水素と、体温の温度センサーであるTRPM2とのかかわりに注目。
温度センサーであるTRPM2は活性化物質が存在しない状態では48℃付近の高い温度にしか反応しないので、ふだんは体温では活性化しませんが(図1)、過酸化水素が産生されると平熱域(37℃)でも活性化するようになることをつきとめました。
つまり、過酸化水素がTRPM2の働きを調節する「スイッチ」として働くことを発見しました。
さらに、スイッチ・オンされたTRPM2の働きによって、異物を食べるマクロファージのはたらきが、発熱域(38.5℃)で、より増強することをつきとめました(図2)。
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さらに言えば、薬というのは大なり小なり副作用があるものです。ですので、そのような面から考えても安易に薬に頼るのは良くないと言えます。
結局のところ、中途半端な薬を使用すると体内の免疫作用を阻害してしまい、薬のせいで病状が長引いたり悪化する可能性があるので、ノロウイルスだけではなく、病気全般に言えることなのですが、病気になった時は安静にして免疫力を上昇させるか、病院に行って専門家に見てもらうのが一番良いのです。
↓前にも紹介しましたが、体温で癌を倒す「温熱療法」というものがあるくらい、人間の免疫システムは優秀です。
☆温熱療法
URL http://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/hyperthermia.html引用:
1.はじめに
温熱療法は、がん細胞が正常細胞と比べて熱に弱いという性質を利用した、がんの治療法です。顔に発生した肉腫が丹毒(たんどく)による発熱で消失したことや、自然治癒したがんのうちおおよそ1/3で発熱していたという報告等、がんが治ることと発熱の間には、何らかの関連がありそうだと昔からいわれていました。
本格的な研究がはじまったのは、1960年代になってからです。現時点では研究段階の治療で、まだ標準治療とはいえません。この治療法の対象となるのは、通常の治療法では治すことが難しい局所進行がんや再発がんです。
2.方法
温熱療法には、全身を加温する方法(全身温熱療法)と、がんやその近くを温める方法(局所温熱療法)があります。一般には局所温熱療法が主に行われる方法で、マイクロ波や電磁波を用いた装置で局所を温めます。体の外から加温するのが最も多く行われる方法ですが、その他に食道、直腸、子宮、胆管といった管腔(かんくう:空間のある場所)内に器具を入れて加温する方法や、がん組織の中に数本の電極針を刺し入れて加温する方法が試みられています。
がんに対する効果は41℃以上で得られますが、42.5℃以上で特に強くなることが知られています。体の表面に近いがんは目的の温度まで比較的容易に温めることができますが、体の奥深いところにあるがんは、脂肪、空気、骨が邪魔をして十分に温めることが難しい場合が多く、温熱療法の効果が不十分になる可能性があります。
温熱療法は通常は単独で用いるのではなく、放射線や抗がん剤の効果を強めることを目的に、放射線や抗がん剤と併せて使います。最も研究が行われているのは局所温熱療法と放射線を併せて行う治療で、脳腫瘍、食道がん、乳がん、大腸がん、膀胱がん、軟部組織腫瘍等のがんで試みられています。
加温時間は長ければ長いほど効果が増しますが、一方、治療を受ける患者さんの負担が大きく、45~60分くらいが普通です。毎日治療をするとがん細胞が熱に強くなり、温熱療法の効果が下がりますので、3日くらいは間隔を空けて治療します。週に1~2回治療するのが一般的です。
放射線は通常の放射線療法と同じく週5回照射する場合と、温熱療法を施行する日に合わせて週1~2回照射する場合があります。週1~2回の照射では1回の放射線量が多く、副作用が強くなることがありますので、治療する場所が限られます。
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*ノロウイルスはアルコール消毒が効かないため、嘔吐物などを掃除する時には塩素系漂白剤がオススメ。