南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

新年VSバレンタインデー

2007-02-09 02:14:43 | シンガポール
シンガポールは旧正月を来週末にひかえ、そしてまたバレン
タインデーを来週の水曜日にひかえ、広告戦線はたいへんな
ことになっています。旧正月向けのキャンペーンと、バレン
タインデー向けのキャンペーンが火花を散らして、お祭り気
分が盛り上がっています。

上の広告、左はNETSというカードの広告です。これはクレ
ジットカードではなく、日本でいうデビットカードのような
ものですが、このカードでシンガポール内のほとんどのお店
でキャッシュレスで買い物ができます。この広告は、NETSの
カードを使うと、888ドル(日本円だと約6~7万円)が当た
るというキャンペーンの広告です。

この広告は旧正月の広告としては完璧なほどで、めでたさが
あふれんばかりの広告となっています。まず、この逆さの
「福」の文字。このビジュアルだけで、十分のめでたさです。
何がめでたいのかというと、「福」の字が逆さになっている
ことを中国語では「福倒」と表現します。これは「福が逆さ
になる」という意味なのですが、「倒」は「到」と発音が同
じで、「福到」というと、「福がやってくる」という意味に
なります。縁起かつぎのだじゃれなのですが、福来るという
ことを逆さの福の文字で表現するのは、中国の伝統です。

さらにこのNETSの広告は、めでたさのだめ押しです。この
888という数字、中華圏では一番縁起のよい数字の8が三つ
連続しています。これはすごいめでたさです。

さらに上の女の人が持っている袋は、アンパオ袋(お正月に
お年玉を入れる袋)です。これもまた見る人を嬉しくさせま
す。そして、下の女の人の手には二つのミカン。これは旧正
月の時の挨拶として親戚を訪問するときなどには、二つのミ
カンを持っていくというしきたりがあり、これは新年の印で
す。ミカンは黄金の色(=お金)を象徴していておめでたい
です。さらに全体の色調が、赤と金色で、これはめでたさの
典型的な配色です。

さて、対する右の広告。これはカールフールの「バレンタイン
ギフト」の広告。ごちゃごちゃした広告ですが、バレンタイン
デー用のギフトの広告です。なんだかえらい安いものが多い
ですね。一流ブランドの宝石や時計も、バレンタインでの広告
を展開しているところが多いですが、このカールフールのギフ
トはかなり安め。どういう人がどういう状況で買うのでしょう
かねえ。

この前も書いたように、シンガポールでは(というか日本以外
の国のほとんど)、女性から男性にチョコレートを贈るという
習慣はなく、男性から女性に、あるいは女性から男性に物を
贈り合うという感じです。ハートの形をしたアイテムがいくつ
もありますね。ハート形のクッションでLOVEとか書いてある
商品が目玉商品のように6ドル90セントとか書いてあります
が、これはちょっと照れくさいですよね。

この広告の中央部左端に、ピンクのブタの人形がありますね。
値段は9ドル90セントです。これは今年がブタ年だから?
それとも...そういえば、この間、調べていたら、イギリス
でバレンタインデーにブタの人形が登場する店があるという
ことがどっかに出ていました。ブタの人形はバレンタインと
何か関連があるのでしょうか?

以前の私の記事で、今年が「ぶた年」であることを書きました
が、それとまったく関係なく、ぶたが流行っているようですね。
幸福のぶたというのがあったり、今、時代は「ぶた」なのか?

そういえば、去年シンガポールのお店でたまたま見つけたピンク
のぶたのぬいぐるみを妻に買ってあげたことがありました。
なんだかブタが気になる今日この頃です。