書とお寺が大好きな春逕の「日々是好日」

日々思うこと、感じた事をつづります。

来年の干支はねずみ・これでも墨ですよ!

2007-11-07 22:57:29 | 書について
せんば橋の横に「文林堂」という画材、文具屋さんがある。
ここは、店の前にたぬきの大きな人形がある。「あんたがたどこさ」のせんば橋だ。
ここの看板は明治の三筆の一人の巌谷一六の書である。

そこにちょっと寄ったら、来年の干支の「ねずみ」の墨が置いてあったのでひとつ買った。箱には、中国の安徽省の徽墨と書いてあった。
この徽墨とは、唐の時代から墨の製造に力を入れた徽州(現在、安徽省)の墨と言う意味だ。

「墨」のお話し

墨とは、煤(すす)と膠(にかわ)でできており、このすすには、松煙、油煙とがあり、松煙墨は、松を燃やしたの煤により、油煙墨は油を燃やした煤による。
松煙墨のほうが粒子が粗く、油煙墨が粒子が細かい。現在は松が少なく、松煙墨は高価なものになっているし、さらにまた、墨職人さんもかなり少なく国産の質のいい墨はとても貴重だ。

墨と硯の相性もあるし、墨と紙との相性もある。もちろん墨と紙と硯と私との相性もある。
更に水との相性も・・・。
と考えると、全くきりがない。