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書とお寺が大好きな春逕の「日々是好日」

日々思うこと、感じた事をつづります。

伝える。伝えられる喜び。

2010-08-24 07:42:24 | 思う事
昨日は清陵高校スクーリングの最後の授業だった。

学生さんたちに大好きな「書を伝える」という素敵なお仕事。

広域性の単位制・通信制の高校だから、毎回がライブ。
教室に初めての人たちが初対面の私を待ってくれる。
一時限目は、教室全体に緊張感。

一日を通しての六時間通しの書道の授業。
六時限目には、みんなの顔がほぐれてくれるようにと願いながら、実技の時間は出来るだけ積極的に話しかけるようにしている。

私にとってもとても貴重な時間。
伝える、そして伝わる喜びを感じる大事な時間。
そして私自信も多くを学べる時間だ。

「白骨の教え」

2010-08-16 07:58:01 | 思う事
10年ほど前、突然私の足に激しい痛みがはしる!!!

全く歩けない痛みに驚き、病院にいった。
一軒目の病院での診断は「股関節形成不全」
「まだ、自分の骨を削れます。骨切り法で手術しましょう。」と。

「今の状態では手術なんて無理、子どももいるし・・・。」と他の病院を受診した。

他の2軒の病院も同じ診断、しかしすぐ手術ということではない。と一ヶ所では言われた。現状を維持していく考えもあると。

それから、いろんな治療をした、整形病院に通院し痛み止めの内服、マッサージ、鍼灸、漢方薬、温熱治療・・・。

祖父は熊本の「アルコー会」の会員だった。
歩くのが好きそしてアルコールが好き。の会だったように思う。

町内会のバス旅行の帰り70歳は過ぎていた祖父が、帰り道途中でどうしてもここから歩くと言い張った。確か三里木あたりだったと思う。熊本城の下から約三里ある(大津街道)を一人バスから降りて歩いて帰った。


祖父は97歳まで自分の足で歩いた。
お風呂に入り大好きな洋画のビデオを見てその次の日の朝に永眠した。

火葬の後、97歳の祖父の骨は私達親族や係りの人を驚かせた。
とにかく全身の骨が残っていた。
特に大腿骨の骨はそのまま残っていて、結局骨壷に入らない。骨を折ろうとしても全く折れない。
みんな、「凄い!」といった。

私はこれこそ「白骨の教え」と思った。

祖父は生前私にこう話した。

「ケアハウスのスタッフの人たちはみんな優しい。ちょっと顔色が悪かったら、部屋に食事を運んでくれる、捻挫をしたら車椅子で迎えに来てくれる。でも、それに甘えている人はどんどん足も気持ちも弱くなってあっという間に車椅子、そして寝たきりになるんだ。わしは、最後まで歩くよ。」と。

祖父は最後まで自分の足で歩き、気持ちも萎えなかった。

私もその精神を受け継ぎたい。
と時々弱気になる時この「白骨の教え」を思い出す。

おじいちゃんありがとう。


「連弧文銘帯鏡」・時空を超えて

2010-08-13 17:50:40 | 思う事
ある本で見つけた。
連弧文銘帯鏡の文字。


この鏡は紀元前1世紀(弥生中期後半)の甕棺墓から(佐賀県吉野ヶ里遺跡)で見つかった物で、中国の前漢時代の様式。

その鏡には

久不相見、長母(点ではなくノ)相忘。と漢文が書いてあるそうだ。

久しく相見ざるも、長く相わするることなからん。

つまり、
「長いこと会えなくても、いつまでもわすれないでね」という意味。

日本で最も古い時代に見つかったといわれている漢文もロマンティックなものだなあと思った。

今日は盆の入り、
大好きだった祖父母にも、愛犬ティアラにも会える気がする。

そして、今日、明日、あさってはペルセウス座流星群
http://www.ncsm.city.nagoya.jp/astro/perseids/index.htmlが見られるかも?
宇宙のショーが見られるかな???
時代を越えてのロマンには心躍らされる。

そんな

私だ。

 


宮本武蔵の「武」

2010-08-05 23:37:22 | 思う事
阿蘇熊本空港の2階の搭乗ロビーにデザイン筆文字と熊本の観光オブジェが堂々と飾られている。

先日、その筆文字のデザインの宮本武蔵の「武」の字が誤字である(武蔵の右側に「ノ」が書かれている)という指摘があって新聞に掲載されていた。
そのクレームに対してデザイナーさんは「デザインだから・・・。」というような答え方だったらしい。

今日古木さんよりその件についてのご質問があった。

私は、武蔵の「武」に金文なら「ノ」がありそうな感じだな?っって思って白川静先生の『字統』と水上静夫先生の『甲骨・金文辞典』で調べた。
「やっぱり、あった!」

「武」の意味は「戈」と「止」(歩むの略形)
つまり、戈をもって前に進む。という意味。

デザイナーさんの答えが「武の昔の文字にはそのような形も多く残っている。」と答えてくれたらよかったのに!残念だった。と思った。

今回、東京の根岸の書道博物館にて「文字の始まり展」で、学芸員さんにいろんな説明を伺うチャンスを得た。
とても貴重な体験だった。
甲骨文字・金文の(紀元前1500年)ごろの実際の人の手によって彫られた甲骨文字を何体も見てその頃の人たちの考えや、生活にまたまた興味がわいてきた。

画像は金文(紀元前1500年ごろ)の「武」の文字。『字統』より

やっぱり書は面白い。


特別展「誕生!中国文明」

2010-07-25 09:59:02 | 思う事
月末は上京の予定。

私は美術館、博物館めぐりが大好き。
今回は東京博物館で開催中の特別展「誕生!中国文明」・台東区根岸の書道博物館で「漢字のはじまりー古代文字の不思議をさぐるー」展を観る為が主な目的。
書道博物館のすぐ前には、正岡子規の家「子規庵」もある。
糸瓜忌は九月だったかな?


そして音楽をやっている次男のライブ、歴史研究会の方々との会食が楽しみ。

東京には刺激がいっぱい。

昔は方向音痴ながらもひとりでどこへでも行っていたが、最近は息子にナビをしてもらう。

東京と横浜の友にも会える予定。



頓写会

2010-07-24 12:14:22 | 思う事
7月23日は本妙寺の頓写会(とんしゃえ)だった。
名の起こりは本妙寺第3代高麗日遥上人が清正公の菩提を弔う為1周忌に法華経を書写したのが始まりで、3回忌に山内の僧侶が加わり行ったところ7月23日の一夜にして写経が出来たところから頓(すみやか)に法華経(69,384文字)を写経した法会ということに由来している。
日蓮宗のお坊さん達が一晩中お経を写すという本妙寺の夏の行事。

私達地元の子どもは夏休みに入ると23日が本妙寺の頓写会、24日が新町の地蔵祭りと連日浴衣を着て出かけたものだった。

今年は頓写会400年ということだそうだ。

熊本も猛暑が続く。



雅号命名のお祝い会

2010-07-17 23:38:55 | 思う事
S病院の検査室の技師長Tさん。

今回雅号がついた。
「花藻」さん。
しゅんけい教室命名第1号。

彼女との出会いはもう20年ぐらい前。
私はS病院に臨時職員としてお世話になった。
その頃は直属の上司ではなかったが、一度S病院を辞め、もう一度S病院でお世話になった時から私の上司となった方。

職場の彼女の印象は「怖くて仕事の出来る人」という印象だった。

彼女はとてもパワフルな太陽のような力を持っている人と思っていたが、病院を一歩出ると、プライベートは可憐でチャーミング。
と、言うことで「花藻」(可愛い水草のはな)
まさか私の教室に通って下さって、元職場で部下だった私に、教室では年下の私に敬意を持って接してくださり、コツコツ努力し、ここまで書を楽しまれる様になられるとは思わなかった。
社会人、家庭人、妻、母をこなしてこられたことに私も尊敬している。

私の書の理想。
「書は一生の友になる」
ということをしっかり実践されている。

私の理想は・・・。

書に興味を持つこと、何を書きたいのか、何をどう書きたいのか?
書く内容に興味を持つ。
町並みや歌碑、生活の中の「書」に目を向ける。

そのようなスタイルを実践してそして伝えたい。
それを理解して楽しんでいただいているTさん。
ひとりでも多くの人と出会い、一緒に楽しい生き方を共有していきたい。

2号、3号と続いて欲しい。

画像は「気まま日記 器季家倶楽部」で検索ください。


黒アゲハ

2010-07-13 22:09:10 | 思う事
先日、久しぶりに実家に行った。

実家の庭には、13年も一緒に暮らしたティアラが眠っている。
お墓の周りには庭の花々がこの雨で元気に茂り、花や植物に覆われていた。

ちょっとの雨の合間に・・・。

大きな黒アゲハ。
ティアラだ!

と思った。

去年長男がティアラのお墓に初めて参った時に長男の頭の上近くに大きな黒アゲハが飛んできたのだった。

そのときに私が長男に「きっとティアラの魂がこの黒アゲハにのってが兄ちゃんに会いに来たんだよ。」
って話した事を思い出した。

母に聞くと、いつも黒アゲハが来るわけじゃないといっていた。

それならやっぱり、ティアラの魂が黒アゲハに乗って私に会いに来たのだと思った。

1回ではなく2回も黒アゲハに会ったのだった。
魂は蝶に乗ってくる。って聞いた事があったのできっとティアラが来てくれたに違いない。