札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

「宗教の社会貢献を問い直す」を読みました

2019-01-07 18:44:21 | 宗教・カルト問題
「宗教の社会貢献を問い直す―ホームレス支援の現場から (関西学院大学研究叢書)」、白波瀬達也著を読みました。
やはりなんだかんだ言っても、キリスト教の社会貢献活動は、他の宗教より活発に見えるだけに、キリスト教の例を中心に書かれていました。
ちなみに著者は、クリスチャンではなさそうです。
そこで読んで感じた事を、幾つか書いてみます。
戦前は戦後に比べ、キリスト教会の社会貢献が一般的にもよく知られるところであるだけに、今日の教会ももっと社会貢献すべきだと、私は思っていましたが、戦前は社会福祉があまり発達していなかっただけに、宗教団体を含め、民間に社会貢献を頼らざるを得なかったという事で、なんとなく理解出来る様な気がしました。
今日のキリスト教会のホームレス支援ですが、韓国系を含め、多くの福音派(聖霊派を含む)の活動は、提供される食事のメニューは他の支援団体より良いものの、やはり教会の礼拝に対しての人集めが目的といった感じが、拭えない様です。
それらの教会の活動は、他の団体との連携は殆ど見られず、野宿者に対する社会復帰に対する援助もなさそうです。
それとは反対に、リベラル派系の教会は、支援団体としてNPO法人を立ち上げ、行政や他の支援団体とも連携し、野宿者に対する社会復帰にも積極的との事です。
しかし、野宿者もそれを見越して、食事や物資を獲る目的で礼拝に出席し、うまく利用していて、その意味ではそれらの支援は無駄だとは言えないみたいです。
あと気になったところとして、沖縄のプロミスキーパーズ。
この団体は、福音派の教会が母体となっていて、ネット上ではあまり良い事がいわれていないのですが、著者は、上に上げた福音派の教会とは全く違い、行政からの信頼もあり、良い評価をしてました。
まぁネット上の情報は、うのみにしてはならないのは今さら言うまでもありませんが、実際のところどうなのか、機会があれば、関係者や地元の人に聞いてみたい、そう思いました。
それから、やはりといいますか、これまでもしばしば取り上げた、日本バプテスト連盟東八幡キリスト教会(北九州市)牧師、北九州ホームレス支援機構の理事長である奥田知志氏の名前も出てましたね。
奥田氏については、2015年7月22日などで書いてます。
http://blog.livedoor.jp/shinqroom/archives/52434054.html



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