壬生義士伝 下 文春文庫 あ 39-3文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
書名 :壬生義士伝
著者名 :浅田次郎
出版社 :文藝春秋
刊行年 :2002/09/10
日付 :2006/11/20
定価 :629円
入手法 :購入
評価:○
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【書抜き】
*人の器を大小で評価するならば、奴は小人じゃよ。侍の中ではもっともちっぽけな、それこそ足軽雑兵の権化のごとき小人じゃ。しかしそのちっぽけな器は、あまりに硬く、あまりに確かであった。おのれの分というものを徹頭徹尾わきまえた、あれはあまりに硬く美しい器の持ち主じゃった。
*雪こは冷てえが、冷てえ分だけやさしいねえ。
*このさき長え人生、功名をあげようなんてケチな了簡はお捨てなせえよ。
ただひたすら、男らしく生きなせえ。
*潔く生きるてえのは、てめえの分を全うするってこってす。てめえが今やらにゃねえこと、てめえがやらにゃ誰もやらねえ、てめえにしかできねえことを、きっちりとやりとげなせえ。そうすりゃ誰だって、立派な男になれる。
【コメント】
*おのれの分をわきまえ、だたひたすら男らしく生きた、壬生浪吉村貫一郎の人生を浅田次郎が描く。
*今、できることにベストを尽くすことが大事である。