サルバトール・だれ?  by 澁澤寅彦

笑いは地球を救う。
妻Rは足下をすくう

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展

2005-05-01 22:59:45 | Weblog
国立西洋美術館のジョルジュ・ド・ラ・トゥール展、行ってきました。
この日の夜のNHKの教育テレビ「新・日曜美術館」でも紹介されていましたので、ご覧になった方も多いでしょう。
現在まで残る真作はおよそ40点に過ぎず、そのほぼ半数が今回集まったと言うことで、世界的にも重要な催しと言えるようです。
日本でこの規模で展覧会が行われるのも最初で最後かも知れないと書かれてありましたが、本当にそうかも知れません。

作品の少なさとその画風から、フェルメールのようだと言った妻Rはなかなか鋭かったです。フェルメールと同時代の画家です。

前の日に人の多さでゴッホ展をあきらめていたので、今回は通(つう)好みのものを狙ってみました。それでもかなりの人がいたのは、美術愛好家が多いと言うことでしょうか。

「ダイヤのエースを持ついかさま師」という絵がルーブルから来ていて、これが人気があるようですね。
売店でもこれを題材にした絵はがきセットが「いかさま師セット」として売られていました。
妻Rはいかさま師クリアファイルをお買いあげ。

5月29日まで 上野、国立西洋美術館

ついでに入れるので常設展と、小企画展「マックス・クリンガー版画展」を見たのですが、こちらはガラガラ。
常設展の印象派のコレクションはかなりのものだと思うのですが。昔、良く見ていた絵がまだそこにあって懐かしかったです。
私の好きなラファエル前派のミレーの「あひるの子」が新しく入っていました。
今のところ、この作品は西洋美術館のトップページに出ていますのでご覧ください。

版画の方も面白かったです。
小学校の頃には図工の時間にエッチングとかやりましたが、今の子供たちもやっているのでしょうか?
「エッチングやったことある?」などと聞くと、「きゃー、スケベ」などと勘違いされてしまうのかも知れません。

エッチング [etching]
銅板の表面に一種の蝋(ろう)で防食層を作り、針などで書画を描いて銅を露出させ、硝酸などで腐食させて印刷用の凹(おう)版を作る技法。また、その版による印刷物。腐食銅版画。
大辞林 第二版 (三省堂)

「アイ・アム・エッチング」とか言うのですかね?

外国語の発音

2005-05-01 21:13:29 | 外国語
たまには外国語のことも書かないと。

日本人の英語は日本アクセントで良い。 これは○
日本人の英語はカタカナ英語で良い。  これは×

外国に行くといろいろなアクセントの人がいます。
イギリスにはアイリッシュ、スコティッシュ、インディアン、チャイニーズたくさんありました。
アメリカでは滞在期間も短かったので、南部訛りを少し聞いたくらいでしたが。

訛りなどはしばらく聞いていれば相手が慣れますから、気にすることではありません。
重要なことは、英語の音の中で明確に区別されている RとLなどの音について、明確に区別すると言うことです。

例えばイタリア語のRは巻き舌だと思われていますが、フランスに近いところに住んでいるイタリア人の中にはフランス語のRで発音する人がいます。
それは決して珍しいことではありません。

ただ、彼らもRとLは区別しているので問題にならないのです。

「発音できない音は聞き取れない」というのも正しくないのかも知れないですね。
彼らは巻き舌のRは発音できないけれど、聞き分けられているのですから。
(あるいは発音できるのだけれど発音しないだけかも知れませんが)

カタカナ英語になった瞬間RとLの違いが消え去って、発音する方も区別しないわけですから、相手としては(文脈から判定する以外は)聞き分ける術が無いですね。

また、RとLを区別せずに覚えると、単語の綴りも覚えにくいのではないかと思います。
音と結びつけて覚える方が楽ですから。

であれば、楽をしようとしてカタカナ英語で突っ走ろうとして結果的に単語の記憶にムダが出て、非効率的なことになるような気がします。

そうは言っても、できれば発音は学習初期の段階でしっかりと練習しておきたいですね。
相手が聞き取りやすいように発音するというのは礼儀だと思いますし、2月24日の日記に書いたように、発音練習を口の周りの筋トレと考えて、語学学習から切り離して楽しくやれれば良いと思います。

私の場合は学校とラジオで触れていた英語がアメリカ英語だったことから、発音もすっかりアメリカ英語になっていましたが、イギリスでの6年10ヶ月の滞在の間にすっかりイギリス英語になってしまいました。
訛りなんてその程度のものです。特に我々のように中学、高校、あるいは大人になってから外国語を学んだものにとっての外国語の訛りというのは容易に消え去ります。
私の福井弁も東京での生活で消えました。田舎に戻ると再び表れますが。

アメリカ英語、イギリス英語。どちらの発音がよいという訳ではないですが、どちらか一方でしっかり覚える必要があります。
そうすれば逆の発音を学ぶときに、「アメリカ英語では æ と発音されるが、イギリス英語では α で発音されるのだ」と整理して覚えられます。