@低所得者で貧困生活を余儀なくされた弱者のピエロは殺人鬼へと変貌していく。それは自殺をも考え抜いた最後の抵抗だった。世の中は正当防衛でも弱者を保護する仕組みが存在しないことを悟った一人の男の最後の自衛策であった。現代の資本主義は、強者と弱者の格差は大きく、特に「金と権力」では雲泥の差が出る。法を犯しても殆ど罰せられることも無く、抜け道が用意されている。 その例が、今年元通産官僚という権力者の暴走運転で路上にいた妻子を巻き込んだ交通事故は、その一つの典型だと思う。片や弱者は法的遵守が厳しく即逮捕となるが、この事故は誰が権力を持って元官僚の逮捕を止めたのか法の下の平等ではなかった。社会の不満は多いが、これほど如実に世間を欺く政府・官僚体勢には不満が募るばかりだ。
『ジョーカー 』 Joker 2019
一人の低所得者の男が殺人鬼になる様を物語るノンフィクション映画です。精神障害を患ったアーサー・フレックの生活は、どん底に追い込まれた中で、介護が必要な母の面倒を見ながらも必死にピエロの広告宣伝の仕事をする。ところが少年たちの弱いものいじめに合い散々な目に会う。アーサーは精神異常者として多くの薬を服用され自分はもう死を選ぶことが運命だと悟っていた。ある時ピエロの仕事仲間から貰った拳銃を持っていた事で解雇され、帰りの電車の中で再び若者の暴行遭ってしまう。その時その辛さからその暴行した若者3人を持っていた拳銃で殺害する。弱者を守る法が無い世間に深い恨みを持ち始める。そんなピエロを知ってもらうためにアーサーは一人暴走していく。