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資本主義の崩壊から「民衆主義」へ『1冊で学び直せる哲学の本』

2019-11-04 08:08:18 | 世界の動きから見えるもの

@古代哲学の考え方から現代、未来を見据えた考え方(哲学的)がこの書に簡単にわかり易くまとめられている。多くの考え方は現代でも通用し、活用されている。気になったのは未来の考え方(最先端の哲学者)という節で「グローバル資本主義」から「グローバル民衆主義」という。ネット経済から個人同士が繋がり大きな波を形成、それが次世代の経済基本になっていくという事は何となく納得し、なりつつあると感じる。それが主となる経済は果たしてどのような世界を生み出すだろうか。 現在の資本主義の崩壊はすぐそこにあると感じる。 ではネットで繋がった個人、グループが如何に経済をリーディングできるか。例として既存店舗ではなくアマゾンからの購入と口コミかもしれない。それとメルカリのような個人売買。今後店舗としての販売はあらゆる商品、てんや物を含めた食品から人的サービスまでネット販売経由で伸びるのは間違いない。そこに生まれるのは「民衆」による出資・融資・投資になるだろう。 今までの銀行の役割もそろそろ終焉を迎える。

『1冊で学び直せる哲学の本』小川仁志

  • 古代ギリシアやローマの哲人たちから近代のデカルトやフロイト、さらには、現代のマルクス・ガブリエルなど、百花繚乱尾の哲学史を噛み砕いて、わかりやすく紹介する。図版や図表も用いて、「見るだけで頭に入る」哲学が学び直せる一冊。
  • 「哲学とは」
    • 知(ソフィア)を愛する(フィロス)=深く、理詰めで考えていく
  • 「哲学・思想の概略」
    • 自然哲学ギリシャの3代哲学者
      • 倫理学 ソクラテス 無知の知 善く生きる事
      • 存在論 プラトン 理想主義とイデア論(理性によって認識)
      • 論理学 アリストテレス 複数の命題から結論を導く
    • ブッタ 縁起(すべての事物は他の事物との関係によってこそ存在する)
      • 「般若心経」「色即是空、空即是色」
      • この世の全ては他との関係の中で一時的に成立しているだけの、空なるものだ。だが逆に考えると、宇宙の様々な関係がここに集約され、物質という形で現象している
    • 儒教 仁や礼による徳治主義 (礼儀・精度・上下関係の規則)
      • 5常=仁・礼・義・智・信
    • 老荘思想 老子・荘子 
      • 無為自然 自然の道に従って生きる
      • 万物斎同 あらゆるものの価値は等しい
    • 大乗仏教の成立
    • キリスト教の成立
      • メシア願望(救世主への期待)
      • 隣人愛(民族を超えた普遍宗教)
    • イスラーム教の成立
      • ムハマンドが預言者となる(唯一神アッラー)
    • 奈良・平安仏教
      • 八百万の神 精霊信仰「古事記」「日本書紀」
      • 最澄(天台宗)と空海(真言宗) 即身成仏
    • 鎌倉仏教・神道
      • 浄土宗の法然(阿弥陀仏)他力に頼る事
      • 浄土真宗の親鸞 (悪人正機説=悪人も救われる)
      • 時宗の一遍 札を配る賦算と踊り念仏
      • 日蓮宗の日蓮 法華経
      • 禅宗系の仏教 臨済宗と曹洞宗 (座禅・自力)
    • 朱子学・国学
      • 江戸時代の藤原惺窩 (理念) 林羅山 (敬・礼・序)
      • 陽明学の中江藤樹
      • 国学の本居宣長と平田篤胤 (復古神道)
    • 大陸合理論 認識論 デカルト 理性によって心理はわかる
      • 我思う、ゆえに我あり 神の存在
    • イギリス経験論 ベーコン
    • ドイツ観念論 
      • 認識論 カント 物自体の心理はわからない
      • ヘーゲル
    • 分析哲学 論理学 フレーゲ
    • フロイト
    • ニーチェ
    • 認識論 フッサール 心理はわからないが本質は感じ取れる
    • 存在論 ハイデッガー
    • 最先端の哲学者の考え
      • アガンベン 利権と尊厳が奪われた後、人間むき出しの生
      • ネグリとハート グローバルの資本主義からグローバルな民衆主義
      • ジジックとフィッシャー いずれ資本主義は崩壊する 加速主義
      • クリステバとバトラー 性差2元論の解体 
      • サンデルのコミュニタニズム (個人自由最優先)
      • 「負荷なき自己はありえない」個人は共同体から価値を受ける
      • AIに心はいつまでの宿らない