@「壁」を利用した絵・ペイント、それに彫刻作品が並ぶひっそりした街の路地裏。ここはバンコクの街外れの一路である。 ここに自由に描いたアート作品を見にくる人が増えているという。 夜はひっそりととても寂しい路地だが、昼間はまるっきり違う。 それに作品はどれも創造性豊かなものが多く、思わず時間の経過を忘れさせる作品が多い。近くには倉庫をリフォームした広々としたcafe&Barもあり若者に受けているとか。
@若い夫婦の一コマ小説。真夏に夫の仕事関係で田舎に引っ越し、夫婦は夫の実家に間借りする。田舎の風景とその生活ぶりは都会の忙しい世から解放される以上に自然との触れ合いに新たなものを発見する。妻には職がなく自然とのふれあいが何よりの出会いである。自然は人に何を説いているのだろうか。なんの変わりばえのない田舎でも、蝉の音、川のせせらぎ、雨・風の音など想像以上に体に染み渡る。今まで気にしていなかった蝉の音も田舎に住むと全く違った感覚を呼び起こす。人は慣れると気ずかないことが多くあることに不思議さがある。少し味方、感じ方を変えるだけで人との関係も違った一理が見える。(行雲流水)
『穴』小山田浩子(芥川龍之介賞)
- 「穴」
- 仕事を辞め、夫の田舎に移り住んだ私は、暑い夏の日、見たこともない黒い獣を追って、土手に空いた胸の深さの穴に落ちた。甘いお香の匂いが漂う世羅さん、庭の水撒きに励む寡黙な義祖父に、義兄を名乗る見知らぬ男。出会う人々もどこか奇妙で、見慣れた日常は静かに異界の色を帯びる。芥川賞受賞の表題作に、農村の古民家で新生活を始めた友人夫婦との不思議な時を描く2編を収録。
- 「いたちなく」
- 古い民家を購入し内装をリフォームした友人の家に結婚のお祝いと出産のお祝いを兼ねて訪れた。季節は冬でイノシシの鍋料理をご馳走になる。雪が吹雪き始め帰れないことで話がこの家のな病、イタチ退治の話から赤ちゃん「幸子」の話などに盛り上がる。
- 「ゆきの宿」
- 友人の家に泊まることになった夫婦は隣のおばあちゃんとの手料理、おからでできた油揚げズシを気に入った。翌日そのおばあちゃんと会うと、妻の妊娠をほのめかされた。
- 「穴」
- この正体は小動物、多分モグラで、その動物が掘った穴。家の周辺に多く穴がありそこにハマった。