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銀行の価値と将来

2017-10-07 07:53:56 | 世界の動きから見えるもの

@世界の主な銀行業務は従来のモノ+サービス(貸付)ではなく、金融派生商品と国内では日銀の金利で稼いでいると言う。 昨今と違い、従来の銀行の役割がほとんど見えなくなっているのも頷ける。それは低金利で銀行はお金を”置いておく場所”(預金ではなく、貸付もなく)、その他はすでにコンビニ等のATMによってほぼ完結できるまでになった。さらに現金もカード、スマートペイなど電子マネー時代への流れだ。銀行の必要性は一般庶民にはほぼ必要がないと・・すでに小銭を持ち歩かない人も多くいる・・では今後どんな金融システム・ビジネスが生まれるだろうか。「ビットマネー」等キャッシュではなく、電子的なシステムだけで完結するビジネスに移行するのは誰が考えても行き着く。ある意味物々交換的な市場も出てくるかもしれない。「複雑化」で招く世界はいつかは崩壊する世界になるとは昔の人は賢い!

  • ウオール街、シティーが認めたくなかった意外な真実
  • 近年の銀行は他銀行に対する債権と負債で構成されている
  • 基本業務のものつくりやサービス業への貸付は総額の3%ほど
  • 外為取引スピードは1日当たりの国際貿易額の約100倍、英国で1年に決算処理された金額は75兆ポンド、英国国民所得の約40倍
  • その主たる製品はデリバティブ(金融派生商品)である
  • 金融の4つの機能= 決算、資本分配、個人資産の管理、リスク制御
  • 金融の異変原因=グローバル化、規制緩和、技術革新、新たなイデオロギーや言説、社会的・文化的規範の変化など
  • 貿易による黒字・赤字、石油産油国との交易による資金の移動
  • 証券の裏付となる資産の質を評価するスキル人材、資産管理のできる人材が求められた
  • 1972年シカゴ・マーカンタイル取引所で金融先物取引を導入、外為も作物の先物と同じように取引し始めた=デリバティブ証券市場の始まり
  • トレーダー=ジャーナリストのアルフレッド・ジョーンズが最初のヘッジファンドマネジャーとして登場した
  • 代表例はジョージ・ソロスの資産規模265億ドル、元数学教授のジム・シモンズの155億ドル
  • 金融システム=サーチ(探索)とスチュワードシップ(管理)、金融市場によって物的資産とは売買できるものだけであるが、著作権、周波数帯、煙の排出、水分配、ソフトウエアー等は有形資産と無形資産の境界線上にある。多くのモノとサービスは非物質化された
  • ドイツは半分以上の世帯が不動産を所有せず賃貸で、機関投資家、大手保険会社等が分割して保有している
  • 1987年Basel合意で証券化に風が吹きモーゲージ債権が住宅ローンとして市場を奪った(金融革新=住宅ローンの証券化)による世界金融危機を招いた
  • 米国は1950年までインフラは基本的に民間経営だったが政務債務が増え一部を国有化に戻した、そうした中で複雑な資金調達で債務隠しが勃発していた。
  • 米国大手企業に資金需要はない=株主・社員への配当分としており、2013年、170億ドル調達したアップルも事業拡大ではなく投資家と社員向け資金であった
  • ベンチャーキャピタルが生まれ企業支援をするようになる、セコイヤキャピタル等、よってシリコンバレーでは金融機関は必要ない。金融顧問会社「四騎士」アレックス・ブラウン、ハンブレスト&クリスト、モンゴメリー・セキュリティーズ、ロバートソン・スティーブンス
  • 隠れたチャンピオン企業(mittlestand)は3分の2がドイツ、スイスとオーストリア圏にある
  • 政府の役割は中小企業に融資とエクイティファイナンスの組み合わせを提供し、必要な助言を持って成長させる事
  • 投資銀行は誰が投資を必要としているのかサーチし、株式ブローカーや銀行管理職、保険代理店といった金融アドバイザーは個人貯蓄者の代理としてサーチと持続的な指導を提供する。
  • 金融改革としての原則       
  •             仲介者の鎖を短く、シンプルで直線的なものすること、市場参加社同士を直結させお金の流れを簡略化
  •             業務に特化した専門家を復活させる
  •             監理仲介業等は投資に責任ももち、忠実に基準を満たす
  •             行動規範に義務をもたせ指導に責任を負うこと
  •             どの業界でも同等に司法書士詐欺防止等をさける
  •             金融業を経済政策の道具として利用すべきではない
  • 現代の金融システムは複雑な構造になっており、金融サービス関係者でも理解されていない。
  • 「大きすぎて潰せない」米国政府の判断は複雑な金融規制が原因でなったこと、よって実体経済以上のサービスが蔓延っていた
  • 古代ローマ帝国の崩壊は社会と組織の「複雑化」が原因
  • 金融業の構造改革の重要課題は
  •             複雑性を減らし、コストを下げ、安定性を高め、貯蓄者と借りての間を情報が流れやすくすること、規制措置と市場の力の組み合わせで実現可能
  • これからの銀行はシティーやゴールドマンがやらない分野(ものとサービス)を広げること
  • 「イデオロギーに依存せず、物事を多元的に見ること」「経済学を実社会に応用すること」