プリント基板パターン設計の虫 2号店

DREAM-CAD 現在はgenmaiという名前の
CADの紹介 基板設計者の現場の声などを書いています

伝播遅延

2007-02-09 11:30:15 | Weblog

等長処理 という言葉があります
だいたい どんなCADでもパターンの長さは測定できるのですが
それは物理的な長さである場合がほとんであります
このCADもそうです

しかし高周波になると 物理的な距離と電気的な距離とは
違うという事が出てきまして
いわゆる波長も基板上では違ってきます
外層と内層では 物理的に同じ長さのパターンでも
到着時刻が違うんです
そこで どうするかと言うと 条件を合わせて逃げる訳
外層だけを使って 引き回す
そうすれば 到着時刻は同じになります

つまり言い換えると 知りたい物を 他の要素で推測しているという事に
なります
知りたいというのは 時間ですね
でっ おおよそ概略ですけれど
そのパターン長から 信号到達時間を計算するようにしてもらい
外層と内層の区別をして トータルで表示するように
してもらいました

パラメータは環境設定で変えられる予定です
しかし安易に使ってはなりませぬ
TOP1,BOT1パターンは直下にプレーンが必要です
内層パターンは ストリップである必要があります
この計算には それらを前提としています

見方にも 勉強が必要です
信号立ち上がり時間が解ったのなら
その半分の時間でパターンが引けたなら 集中定数回路 と
考えましょう
それ以上なら 分布定数回路です

時間には当然 パターン長によってバラツキが有ります
その範囲を幾つにするかは 回路設計者との相談です
信号種別で到達時間のもつ意味も違ってくるでしょう

パラメータの数値は自分が計算しました
それほど間違ってはいないと思う
パターン幅などで若干変わってきます
誘電率や単位C、単位Lからもとめるので
周波数でも若干変化していくし 絶対的なものではありません

この項目 将来 書き換えをするかも知れません
他のCADベンダーの話では 未だ対応してないとの事
それは考慮すべき要素が多すぎて 手詰まり状態だからだと思います
とりあえず自分は半歩前に出てみました
風を見て 引っ込めるかも知れません

追伸
等長(時間)だけ合わせて 良い基板ができる訳ではありません
過信されぬよう 重々申しておきますよ
コメント
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実際のシルク

2007-02-09 07:50:57 | Weblog
前に 1番ピンシルク枠を太めにしたという話をした
実際の基板写真がこれ
これは他と区別しずらい というクレームを受けて
ついでに写真を送ってもらったもの
U5がそうです

変更がかかったので 一緒に直しました

この写真 他にもある事柄が映っていますが
それは 秘密のあっこちゃん です
コメント (2)
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