伊賀上野が元気になればいいなあ!

上野の城下町、どうなっていくんだろう、、、見守る元気はないけれど、静かに生きていこうと思う(笑)。

丹波篠山紀行 其の壱 商家群編

2009-05-23 10:22:02 | 赤梟の部屋
さて、いよいよ本編に突入する訳でありますが、前回の「まえがき」にて登場した、篠山とよく似た境遇の忍者が有名な「あの城下町」とは、勿論「伊賀上野」の事でございます。
これより後は、伊賀上野にも遠慮なくご登場頂いて、篠山にぶつけてみようとする訳なのでございます。
勿論それは、優劣をつけようとする為ではございません。
皆さんご存知の伊賀上野と較べる事で、より篠山が浮き彫りになるかと、、はい。

いや、これはまた前置きが長くなってしまいました。お読みの皆様には、「えーかげんにさっさと進めんかい!」としかられそうでございます。おっと、いつの間にか、「講釈ことば」になってしまっています。恐縮ではございますが、なんとなくこっちの方が調子よく書けそうなので、このまま行かせて頂きますとしましょう。


(パンフレットより)

さて、丹波篠山でございます。伊賀上野から入るには、亀岡から国道372号線を、とことこ行くか、あるいは京都縦貫自動車道で園部ICから入るか、はたまた神戸側から舞鶴若狭自動車道でビューンと行くか、になります。城下町へは篠山川に掛かる京口橋あるいは堅物橋から進入します。伊賀上野のお城にはもう存在せず、欄干の擬宝珠だけが残る京口橋ですが、ここ篠山では生活道路として生き残っています。


(いよいよ商家群へ)

始めに訪ねたのは、「国選定重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている、河原町妻入商家群。お城の南東に展開しています。最古の商家は500年程前に建てられた醤油屋さんだった建物。それ等を始めとして、明治、大正期の家が現役で残ってございます。
建物は、間口が3間くらい、奥行きが20~60間と、間口が狭く奥行きが深い事が特徴だそうで、主家は妻入、中二階建、桟瓦葺(さんかわらぶき)が主で、平入も少ないながら存在してございます。


(西坂家住宅 出格子)


(川端家住宅 明治・大正期)

窓は、出格子窓(でごうしまど)か虫籠窓(むしこまど)が一般的で、表構えは大戸と格子です。なんか、ウンチクばかりが先行してしまいますが、実はこれ、伊賀上野と較べると、妻入と平入が違うだけで後はまったく同じなんでございますね。
「なまこ壁」の蔵を持つお家などは、地元のどこかで見るお家と同じに見えます。


(なまこ壁)

大半が妻入だから、なんとなく違いは感じますが、農○町や西○、中○の風景によく似ていて、空気感というか、同じ匂いなんですね。


(平入虫籠窓格子)

河原町商家群はさすがに「群」と言うだけあって、建物の連続性が素晴らしゅうございますね。どこをどう撮っても、良い写真が撮れます。

町家の連続性という意味では、伊賀上野も勉強の余地が大きくある気がします。
次号、次々号で、城下町の生活空間ご紹介する事となりますが、あまりに自然で気がつきにくい大きな伊賀上野の城下町との違い、、それは駐車場でしたね。

城下町の表通りに駐車場(生活駐車場含めて)が見当たらないんでございますよ。

様々なご意見はあるかと思いますが、ここを見てると、やはり町並みのスキマとなる駐車場の存在は、大きく景観を損ねることだけは認めなければならない気がします。【赤梟】