伊賀上野が元気になればいいなあ!

上野の城下町、どうなっていくんだろう、、、見守る元気はないけれど、静かに生きていこうと思う(笑)。

丹波篠山紀行 其の弐 商家群後編

2009-05-25 00:15:21 | 赤梟の部屋

商家群の中に、風情のあるお土産屋さんがございまして、写真にちらと写っているお土産屋さんですが、そこのお嬢さんと少しだけお話が出来ました。とても暖かく接して下さり、(そりゃま、あちらは商売やし、、)いやいや、商売っ気だけでは無い、こう柔らかいというか、なんちゅーか、あ、これはひょっとして、今自分は伊賀の気質に触れてるのかな?とか、勝手に良い様に想像して、勝手に良い気持ちになりました。
も少し長く、お話ししたかったな。。。
それで今回買ってきたお土産は、、、

(管理者:ご馳走様でした)

筆者達の目的地である「能楽資料館」は、この河原町妻入商家群の中にあります。
若干手前味噌ではございますが、能楽を大成させた観阿弥、世阿弥が生まれた伊賀発信の本ブログの事、少しばかり紙面を頂いて、この資料館の事をお話させて頂きましょう。


(能楽史料館1)


(能楽史料館2)

篠山の能楽資料館は、全国で唯一の能楽専門の資料館として、1976年に設立されました。能楽に関係する様々な物が展示されております。

特に筆者が惹かれるのは、ここに展示してある面(おもて)は、古くは室町時代に遡る能面師の手による、いわゆる「本面」である事でございます。
著名な作品が並び、その中には日光や赤鶴吉成、近江井関の初代親政の面も。
・・・聞きなれないお名前ですが、能面界では何しろ有名な方々なのです・・・

能面とは、お能(能の演目)の登場人物に合わせて造られた仮面の事であります。
上野天神祭の鬼行列も、いつもお面のお話ばかりが先行しますが、元々何も無い所にお面だけ出来上がる筈は無く、民俗面であれば先に神話や言い伝えがあったり、能面であれば、先に曲(演目)がある訳でございます。またお能というのは、簡単に新作(新曲)が出来るものではございません。新作の能が出来ないという事は、新しい能面が出来ないと言う事になります。

現在世の中に出ている能面とは、室町時代から江戸時代に掛けて造られた本面を写したものを指す訳で、「いかに本面を寸分違わずに写せるか、能楽師の出したい表情をいかにして出せるか」がその「ゆえん」となる訳です。
言い方を変えると、本面の「写し」でなければ、能面とは呼べません。

ですから創作者の手による本面が、それを見られるという事が、どれ程大切であるか。

維新後、著名な能面が財閥に流れ、そういった物はなかなかお目に掛かれなくなってしまっている現在、この能楽資料館は、能面師や能楽関係者、学識者にとって、非常に基調な資料館となっています。
(撮影出来ないのが残念であります。)

さて其の壱、其の弐では、昔の町並みを保存、復元して現在も生きている、河原町妻入商家群をご紹介致しました。

次回其の参では城下町の生活空間を歩いた記録を綴りたいと思います。【赤梟】