2016年 バレンタイン。

2016-02-14 11:00:00 | 企画物。

皆様、お変わりありませんか?

私は、多分バタバタ中のはずです。

というのもですね。
2月中に急遽、引っ越しすることに
なりまして。
この記事も、バタバタを見越して、
予約投稿させて頂いています。

それから2月の更新のお知らせには、
美作さんの誕生日も、お話をUPすると
書きました。
こちらも、無事に読んで頂けるように、
早め早めに、記事を書いておこうと
思っています。












それでは、いつものようにいつもの言葉を。












相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。













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It took a lot of patience.
〜ずいぶん我慢したよ。











あたしの前に立つ人は…、
ここ数年、あたしが避け続けた
男性だった。

どうして?あたしの前にいるの。

「ずいぶん我慢したよ。」

あたしだけに聞こえる声で、
真剣な声で言う。

「あたしだっ。」

途中で気づいて、口に手を
あてたものの…。

ああ…。言っちゃった。

次の瞬間、あたしは美作さんに
引き寄せられて、抱きしめられていた。

「美作さん、ここじゃ。」
「目を閉じてればいい。」

大好きな声が、あたしの耳の側でする。
大きな手は、あたしの髪を優しく撫でる。

嬉しいけれど、そういう問題でもない。
なんせ、ここは…、私の務める会社の
前なのだから。

さっきから、好奇心満載の視線が、
降ってきているのがわかる。

「残念。気づいちゃったか。」

そう言って、抱きしめていた手を
緩め、あたしの手を絡め取り、
歩き出す。。
道路に停めてあった車へ一目散に
連れて行かれて、有無を言わさない動作で、
車の後部座席に座らせれた。

「行って。」

美作さんのその声の一言で、
車は、スゥッと動き出す。
その間も、あたしの手には、
美作さんの手が絡みついたまま。

「美作さん。」

そう言って、美作さんの目を見るも、
首を横に降る美作さんを見るだけだった。

「あたし、逃げないよ。」
「これまでの行動から、その発言は、
聞かなかったことにする。」

否定出来ない…。

あたしは、ふ〜と息をはいて、
車窓に目をやった。
結局、つかまっちゃうのよね。

「俺を誰だと思ってるの?」

はい。美作さんです。

「わかってれば、どうして避けた?」

あの場合、仕方がなかったと思うの。

「確かに、記者がすごかったのは、
確かだけれど。」

迷惑がかかると思って。

「迷惑だなんて、これっぽっちも
思ったことは無かった。」

「わかってる。でも、あたし達だけが
良くても、周りはそう思わなかったでしょう?」

「…。」

「こんなに長い間、我慢出来るとは
思ってもいなかったけれど、
離れる時間が必要だと思ったの。
あたしも美作さんも、大人になる
時間が必要だと思ったの。」

ギュウと一段と手が握られる。
あたしは、そうされた上から、
手を包み込んだ。

「ごめんなさい。」

「まさか、家のグループの会社で
働いているなんて、思ってもいなかったよ。」

あたしは、ふっと微笑んで言う。

「ほんの少しでも、役に立てればと
思ったから。」

「牧野。」

あたしは、美作さんを見る。
そこには、熱い目があった。

「お願いだから、俺の隣りにいて。」

「あたし…。」

「俺たち随分、我慢したよね。」

ああ。そんな顔しないで。
あたしだって、側にいたいんだから。

「俺はね。きちんと周囲を整えて、
ここに来たんだよ。」

え?

「誰に遠慮することもない。
我慢しなくていいんだ。」

「美作さん。」

「牧野。」

その時、視界に入ってきたのは、
美作さんのお家。

「美作さん。どうして?」

「ここから始めなきゃだろ。
皆待ってる。ほら。」

門から入って、玄関のアプローチ
向かって行くと見えてくる。
視線の先には、美作家の人々が、
並んでいた。

まさか。そんな…。

車のドアが開く。
あたしは、美作さんにエスコート
されて、車を降りた。

あたしは、どうすればいい?

困惑しているあたしを、彼は笑う。

「みんなが歓迎しているよ。」

顔を見れば、一目瞭然。
皆が笑顔だ。

「美作さん。あたし…、ここに居ていいの?」

「もちろん。」

ありがとうございます。

皆に向かって、美作さんに習った
お辞儀をしたあたしの目から、
嬉し涙が一粒滑り落ちた。
コメント
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