桜岡設計事務所のブログ

東旭川、桜岡にある設計事務所の日々の事、仕事の事、愉快な仲間達。

建物の弱点は開口部です

2013-03-03 19:51:20 | 家の事
嫁です。札幌は昨日ブリザードに襲われているようでした。
道内あちこちで吹雪による残念な死亡事故が起きています。みなさんご無事ですか?


家をつくるとき、どんなに予算が限られていても極力予算を削らないで欲しい部分があります。
開口部、窓です。

当たり前ですが開口部には、断熱材を充填できませんよね。
そうなると窓自体で夏場は日射の熱、冬場は寒気から私達を守ってもらわなきゃいけないんです。だから窓選びは妥協してはいけない。

ごらんください、嫁の職場の窓。たぶんこれ、単板ガラス2枚の引き違い窓です。


これは寒いですよ~。隙間風だけでなく、窓面からの冷気がおもいっきり足元に降りてきます(コールドドラフト)。
窓下にストーブが無いので、冷気は足に直に伝わって体感温度を下げます。

誰が言い出したのか、プチプチを貼って断熱対策をとっています。

来客があると、この「プチプチ窓」を見て不思議そうな顔か、哀れむような顔をされます。
最近は恥ずかしい気持ちを通り越して、慣れてきました。

結構プチプチは良いですよ。でもみなさん窓にはお金かけましょうね。
高橋さんの設計事務所には申し訳ありませんがプチプチの在庫はありませんよ…

ついでに窓の外側についているエキスパンドメタル(ダイヤ型の金網)と斜めの梁みたいなやつ。


過去に屋根から落ちてくる雪で、窓ガラスが割れた事があったらしく、外側の窓ガラスを保護しているんです。
もうすぐ事務所の1階部分が雪で埋まりそうですが、金網がギリギリ守ってくれています。

私はこれを見た時、ゴシック建築に見られる「フライングバットレス」を思い出しました。

(ウィキペディアよりフリー画像:ノートルダム大聖堂)

正式なフライングバットレスは窓が割れないようについているんじゃなく、外壁を支えるためについているものなんですけどね。
私の職場の事務所は、実はゴシック様式だったんです。