君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

真城灯火の小説ブログです。
二次小説とオリジナル小説の置き場となっています。
同人に傾いているので入室注意★

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☆入室ありがとうございます☆ PN:真城灯火です。 『小説家になろう』で書いています。「なろう」で書いている小説も転載させていますが、ここはアニメ「地球へ…」の二次小説置き場です。本編の『君がいる幸せ』は終了しています。今は続編の『限りある永遠』を連載中です☆まずは、カテゴリーの「はじめに」と「目次」「年表」で(設定やR指定について等…)ご確認の上、お進み下さい。 ブログタイトルですが、これの「君」は自分自身、心の事で、「僕」は自分の身体の事です。 自分の心がそうであるなら、自分はそれに従う覚悟を意味しています。 だから、ジョミーや誰かが一方的に誰かに…って意味ではありません。(小説停滞中) 2021年に、他にあるブログを統合させたので、日常の駄文とゲームの話が混ざった状態になっています。

オンラインな彼女と僕 2

2012-07-15 12:46:17 | オンラインな彼女と僕 (真城灯火)


 「オンラインな彼女とPC」
                     -2-



 僕もFFやDQは好きだったしオンラインゲームにも興味はあった。

 だけど、パソは買ったけど、僕は躊躇していた。


「メールや電話よりも、ずっと長く話せるし、一緒に遊べるよ」
 との彼女の言葉にPSPやDSでネット通信するような気軽さで、僕は…。




「オンラインゲーム」(MMORPG)を開始したのだった。



 始めてすぐに、僕はまさみに知らないプレイヤーを紹介された。
 どうもその人のコミュニティに入らなければいけないらしかった。

 そのゲームのシステムは、他の友人がやっているのと違って「初心者」に優しくなかったのだ。
 初心者専用の街や狩場が無くのに、ダンジョンに行くのも誰かの手助けが必要だった。



「これじゃ、一人では遊べない」

 と僕は面倒な世界だな。と思った。


 ま、ゲームへの文句はこの辺にしよう。


 世界観は嫌いじゃなかったし、初心者の扱い以外では別に問題は無かった。
 コミュに関しても、入っていてもソロで遊んでいる人はいた。
 大人が多いせいか、変な行動をするPCや、そういう発言を垂れ流すのもいなかった。


 僕としては、まさみと遊べればいいのだから、初心者の事なんて気にならない。


 なぜって?彼女のキャラはそのコミュでレベルを上げてもらっていたので、初心者の僕を連れて行けるくらいにはなっていたから、とりあえずは、それで十分だった。

 

 だけど、僕はこれから…

 自分の理性では処理しきれないような、不可解で不気味な、得体の知れない妖怪の住む、オンラインの世界を体験する事になる。



 そして、それはここにログインした時にもう始まっていたのだった。



 それからすぐに僕は別キャラを作る事になった。
 一つのキャラの持てるアイテムに限度があり、アイテム用に倉庫キャラが必要になったのも理由だけれど、僕はまさみに最初に紹介されたコミュに加わらなかったのだ、その理由が、、。

「友人はもう他のコミュに入る事になっていて、そこにまさみのキャラも移動する」
 と彼女は僕の事をそう紹介したのだ。


 要はこうだ。


 まさみが僕に紹介したコミュのリーダーは、彼女をここに誘った先輩のPCだった。
 彼女が言うには、仕事は終わった時間なのに、ここでも先輩風を吹かせているので、まさみは面白くなかったのだ。
 そこで、僕にキャラを作らせて嘘のコミュを作り、そこに移動して先輩の所を辞めようとしているのだった。
 
 仕方なく僕は適当にコミュを立ち上げ、倉庫をリーダーにして僕のメインを入れ。
 まさみも、彼女のメインと倉庫をそこに入れた。



 それから数日、何故かまさみはインして来なかった。


 その数日間、それまで気にならなかったまさみの先輩のコミュのメンバーが僕の前をちょろちょろするようになった。



 ここで、キャラの性別とリアルの性別が問題になってくる。
 
 僕はそういうMMOの世界は、女キャラは中身は男で。
 男キャラも男と聞いていた。
 つまり、ほとんど男ばかりの世界なのだと。


 実際には、彼女と彼女の先輩のように、女キャラでリアルも女性がいるようだけど、ここでは少ないみたいだった。



 まさみの先輩が、そのコミュで僕の事をどう言っているかは知らないが、ちょろちょろされるのは気持ちが悪かった。


 でも、ここも他のMMOのようにPKは許されていない。
 許されてはいないが出来ないようにはなっていない。
 その気になれば、捨てキャラを作ればいいのだから…。


 まぁ、PKよりも怖いのは、ここの交流ページで僕がまさみを引き抜いたと変な噂が立つ事だ。

 そんな事をされたらここでゆっくり遊べなくなる。



「こんな所で、何も言ってこないPCを見てビクビクしてるのは馬鹿らしい」


 僕はパソの画面をつけっ放しにして、目立つ所に座って、キャラ達が出入りするのを眺めていた。


 すると、

「お久しぶり」

 と、声を掛けて来るのがいた。

 彼女はまさみの友人(ここでのフレンド)の友人だった。
 まさみのフレに、僕のレベル上げを手伝ってもらった時にその人が呼んだPCだった。


 彼女は気さくな感じでチャットをするのが好きな人だった。


「あの時はありがとうございました」
 と、僕が返事をして会話が始まった。


 彼女は僕の名前を見て、平成ライダーを見るべきだと勧めてきた。

 「今度会う時までに見ておくのだよ」

 僕と彼女、西園寺さんとフレンドになった。

 いつ会えるかわからないここで。
 かなり強引な約束をされてしまったが、ここの中でリアルな話をするのが新鮮に感じられて楽しかった。



 そう、僕はここに、まさみと会話する為に来たのに…。

 ここに来ると、僕らはゲームの事しか会話をしていなかった。



 それから数日して、週末にまさみがインして来た。

「このキャラ、気に入らないから倉庫にするか、削除するわ」
 と、言った。

「何故?もったいないじゃん」

「別にキャラ作ったから、実はね。ここ何日かそれで入っていたの。それでね。良いコミュがあったから、そこに入ったの。今から変わるわね」
 と、彼女は言って消えていった。
 

「はぁー?なんだって?」

 育てたキャラを捨てる?


 その理由はきっと、前のコミュの先輩の所為だろう…。
 まさみは実生活でちゃんとその先輩と会話が出来ているのだろうか?
 と、僕は心配になった。



 それよりも、別ので入ってたって?

 どうしてそれを僕にメールして来ないんだ?



 やがて、現れたまさみの何人目かのPC、つぼみ。

 この つぼみちゃん が災いの種になってゆくのだけれど、それは。



 もともとあった火種に彼女が火を点けてしまっただけなのかもしれない。





              つづく







オンラインな彼女と僕 1

2012-07-15 12:34:04 | オンラインな彼女と僕 (真城灯火)

注意※関係者各位さまへ。ほぼリアルに近いです…。
  もし、何かに気がついても放置プレイでお願いいたします。
  くれぐれも通報などなさいませぬよう…。
  でも、これでわかったら、貴方はまさに二親等クラスの当事者ですね。
  私は貴方の古傷をえぐる気はないのですが、もう時効ですよね?




 「オンラインな彼女と僕」        真城 灯火



  事のはじまり


  出会い系と言うと変なイメージが付いてしまうけれど、僕らはとても真面目に趣味を語る場所で出会った。



 彼女の名前は、まさみ。

 聞くと同じ歳だった。
 もちろん趣味も話も合う。


 二人はアニメが好きだった。
 住んでいた場所もわりと近くだったので、僕の住む街で行われる「同人誌即売会」(コミックマーケット・通称コミケ)と言うものに二人で行くようになった。

 コミケは春休みやGW、夏休み、冬休みに大きなイベントがあって、それ以外でも探すとちょこちょこと小さな物も行われていた。
 東京、お台場で行われるのが日本最大で大変な人手なのは知っている人も多いだろう。



 知り合って半年くらいたった頃に、二人は小さな会場で店を出すようになっていた。
 それからは大きなイベントにも参加するようになった。

 もちろん売り上げだけが目的じゃなく作って店を出すと、そこに来てくれる同じ趣味の人との交流が楽しかった。


 まさみは器用に色々なグッズを売って楽しんでいたし、僕もグッズや漫画本を作っていたが、コスプレが楽しくなっていった。
 フルコス(完璧に近いまでのコスプレをする事)は出来ないけれど、服や部分だけのプチコスをして楽しんでいた。



 そんなのが二年近く続いた時に、まさみが仕事を辞めて引越する事にしたと言った。

 ここが二人の最初の分岐になるのだけれど、そんな事には全く気付かずに「そこに行ったら、もっと大きなイベントに行けるようになるね」と僕達は想像を楽しんでいた。


 そして、丁度、二人の住む都市と都市の間にある市で小さなイベントが年四~五回行われているのを知り、そこで毎回、店を出して会うのが困難になっても僕達はそうして会っていた。

 一年が過ぎた頃、二人が好きだった作品が終了してしまった事と、向こうでなかなか良い仕事がみつからない事で彼女は急速に趣味の世界から遠ざかって行った。

 相方が休止、引退した訳で、当然、僕も活動を縮小していった。



 けれど、彼女は別の世界に行っていたのだった。

 急速に冷めた訳はそれだったのだ。


 少し戻るけれど、半年くらい前に彼女はパソコンを買った。

 別にそういう関係の仕事をしていた訳ではないが、就職の為の必須として購入した。という事だった。

 だが、実際は、派遣で働いている先の女の先輩から「オンラインゲーム」に誘われていて、時々ネカフェへ行って遊んでいたけれど、それでは物足らなくなり、パソ購入に至ったのだった。


 それを聞いて僕もそれまでは家族パソだったが、自分用を購入した。

 さあ、不可解な「オンライン」の始まりだ。

       


               つづく