小春奈日和

赤ちゃんは、人間は、どのように言葉を獲得するの?
わが家の3女春奈と言葉の成長日記です。

言葉は時間を超えるから

2016年10月26日 00時55分05秒 | 日記
2013年6月13日(木)(5歳2か月)
 
 
 春奈の通う保育所では食育の一環としてお米洗い
当番というものがある。
 
 この当番の子は、少し早めに登園してその日の
給食のお米を洗うのだ。
 
 春奈が言った。
 
 「(今日は)お米洗い当番やと思って早く来たのに
『今日の給食はチャーハンやからお米洗いない
ですよ』言われた」
 
 「早く来た」じゃなくて「早く行った」やろ?
 
 幼児はよくこういう間違いをする。
 
 過去にどこかに行った時の話をしていると、自分が
今その場所にいるかのようになってしまうのだろう。
 
 時間についても同じだと思う。
 
 過去の話をしている時に、今自分が過去のその
時間にイルカのようになってしまうのだろう。
 
 大人よりも幼児の方が言葉をより真剣に扱うのかも
しれない。
 
 大人は過去の話をする時には、話し手である自分を
現在に置いて話すことができる。
 
 しかし、幼児は話している内容にある時間や場所に
自分を置いてしまうのだろう。
 
 言わば過去の自分に「なりきってしまう」のである。
 
 だから、未来や過去の時間軸、つまりは「明日」や
「あさって」、「きのう」や「おととい」などの区別が苦手
なのかもしれない。
 
 でも、これこそ言葉の自然な姿なのかもしれない。
 
 他の生物が仲間同士で交わすコミュニケーションは
「今現在」のことしか伝えられない。
 
 けれど、人間の言葉は過去や未来のことも伝える
ことができる。
 
 人間と言葉が切っても切れない関係なのなら、過去の
話をしている時に話し手の意識も自然に過去の世界に
移っているのが本来の働きなのだろう。
 
 幼児はとことん自然だ。

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