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ウォーキング&講演会

2016-01-18 00:54:50 | 歴史散策
今回の両槻会定例会は、「都城の造営と造瓦」というテーマ。
…私にとっては、必ずしも得意ではない‘瓦’(苦笑)。
その瓦の変遷から、都城を造営していく過程を推定・検証していこうというのが、今回の講演でした。
講演会の前に、関連ある場所を事前散策。

出発点は、昨年ホテイアオイを見に行った、本薬師寺跡。



もともとは、天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒のために建てたお寺で、のちに平城京へ移されて、現在の薬師寺になってます。
とはいえ、移ってからも、もと(本)の薬師寺は残っていたそうで、そのことも、単に記録だけでなく、出土した瓦からも読み取れるらしい。
瓦はそもそも、同じ型(笵)から同じ文様の瓦を大量生産するので、その笵を見ていけば、どことどこが同じ瓦で同時期に生産された、みたいなことがわかるそうです。
しかも、笵に傷が入ったり摩耗していけば、つくる瓦にも同じように影響が出るわけで、そういったところから、先に作ったとかあとから作ったとかも調べられるらしい。
う~む、だからといって、素人にはどの瓦も同じに見える(爆)。
本薬師寺には、移った新しい薬師寺と同じ瓦が使用されてたりもしたそうで、だから移ってからも本薬師寺はまだ機能していたと推定されます。

本薬師寺の東塔跡。



本薬師寺跡には、礎石がたくさん残ってます。
昨年はその礎石の穴にも、ホテイアオイが植わってましたが(笑)。
今はそのホテイアオイも、休耕田の緑の絨毯に変わっています。



次に向かったのは、藤原宮跡。
藤原京のメインストリート、朱雀大路跡。真北、真正面に、耳成山が見えます。



しかしほんと、奈良はこういうだだっ広い土地を、史跡としてどーんと置いてあるよなぁ。平城宮跡もしかり。
東京じゃありえん。



宮跡から出土する瓦からも、どこでつくられたとか、どういう順番で瓦が葺かれていったかとかまでわかるらしい。
あと、宮殿の建物によっても、模様とかデザインがちょっとずつ違ってるそうで。一緒でいいじゃんと思うのは、興味がないからか(大爆)。当時のデザインした役人や、もしくは天皇(?)のこだわりなのかなぁ?
当時、藤原宮を造営するにあたって、資材を運ぶのに、宮殿の敷地内に運河を通してあったそうで。
もちろん、運んだあとはそこに建物を建てるので、建設前に埋めちゃう。でも、その運河あとから見つかった瓦の模様やつくられた時期から、造営のどの段階で運河が埋められたのか、とか、そういうことも読み取れるそうです。そりゃあね、運河が流れてる最中なら、建設中の建物の瓦が落ちたり流れたり、壊れたものが捨てられたりするけど、埋めちゃえばそれがなくなるんだし。

藤原宮あとのすぐ近くに、瓦を焼いたとされる窯の跡も見つかっています。
宮殿に近過ぎるので、宮殿ができる前には、廃窯になっていただろうとのこと。でも、遠くでつくって運ぶ時間も惜しいほど、早く大量に必要だった、ってことなんでしょうね。

そのあと、奈良文化財研究所の資料館に立ち寄って、実際の瓦の見学。
言われてみれば、それぞれちょっと違う気もするけど…(苦笑)。でも、言われなきゃわからない(爆)。う~ん、やっぱり難しい。
むしろ、瓦づくりの様子のジオラマ模型の細かさに、感心します。
確かこの模型、以前にもこの資料館に見学に来たときに見ましたけど、実際の窯跡を見て、こんな風につくるという説明を聞いてからだったので、あ~なるほど、と思いながら見れました。

大官大寺跡。



ここも大きなお寺の跡。ここから見つかった瓦は、‘大官大寺式’と呼ばれるそうで。

大官大寺跡から見る、香久山。



そこから、講演会の会場である飛鳥資料館まで移動。
到着すると、ちょうどお昼過ぎ。お腹が空きました~!ということで、お弁当タイム。

午後からの講演は、歩いた疲れとお腹の膨れた満足感で、睡魔との闘いでした(大汗)。
ただ、先生の膨大な知識と、どんどん流れていく語りの多さに、まず瓦の基本が身についてない(専門用語がまずわからない)上に、最近歴史モードから遠ざかっている頭には、かなり難しく、ちょっと置いていかれた感も無きにしも非ず。
大まかに、瓦からこういうこともわかるんだよ、というイメージは沸きましたが、具体的にこの瓦とこの瓦とこの瓦はこの部分がどう違って…となってくると???
奥が深すぎて…すみません、ついて行けませんでした(汗)。

講演のあと、簡単な懇親会。
次回定例会のウォーキングの説明や、今回の参加者皆さんの自己紹介や感想等。
いつものガッツリした講演会よりは、時間的にはわりとコンパクトなほうだったと思うのですが、その分、詰め込まれた内容は膨大だったな~と、終わってみて思いました(苦笑)。

定例会終了後は、これも恒例のお楽しみ、打ち上げ宴会。
いつもお邪魔する中華屋さんで、やっぱりいつも出てくる和食(笑)。



スズキのお刺身。新鮮で美味しかった!

ホタテのきのこ焼き。火がついたまま運ばれてきたのにはびっくり(笑)。



海鮮焼きそばは、やっと中華らしいメニュー。



そのほかのメニューも美味しいものばかりで、お腹一杯いただきました。

最近、歴史からはかなり遠ざかってて、飛鳥どころか南北朝さえも放りっぱなしなので、やっぱり時々は掘り起こして耕しておかないと、頭の中に雑草が生えるばかりだなぁと思います(爆)。
でもね~だからといって、勉強しなきゃ!という気力は今はない…(汗)。
せめて、たまには歴史ウォーキングで気持ちよく動きつつ、ついでに頭の中も刺激できたらと…今のところはそれで精一杯でしょうか。

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