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香久山ウォーキング・後編

2010-11-19 23:51:25 | 歴史散策
昼食後、いよいよ香久山に登り始めました。
・・・とはいっても、まずは蛇繋ぎ石と月の誕生石まで少し登って、すぐ降って天香山神社へ~という順序。
神話や民話の伝説に残る石がゴロゴロしてるというのも、香久山の不思議なところ。あんな大きな石、どこからやってきたんでしょうねぇ?説明版には花崗岩となってましたが、山の斜面が露出したとかいう様子ではなく、明らかにどこかから運ばれてきて、でんと据えられた石(というか岩)みたい。
やっぱりこれは、神様の依り処として、天から降ってきたのか?(爆)
麓にある天香山神社は、今で言うパワースポットみたいな場所なのかな?強い霊力の宿る場所として、神話にあれこれ登場するらしい(ビギナーズ「古事記」は読んだはずなのに、全然覚えてないなぁ/苦笑)。

香久山の縁を遠巻きにぐるっと歩きながら、点在するお寺や神社を回りました。
畝尾坐建土安神社(うねびいますたてはにやすじんじゃ)というややこしい名前が、一番印象的(笑)。強い力の宿る‘土’があるとして、信仰&管理の対象とされてきたとのこと。
途中通った奈文研の施設、紅葉がとっても綺麗でしたね。

そこから再び香久山へ戻り、今度こそ頂上に向かって登りました。
ちょっとした急坂でしたけど、いつものウォーキングに比べれば、ほんのちょっとですぐ頂上に着いちゃいましたね。
そこには、すべての神々が生まれる前から存在した神、国常立尊が祀られてる国常立神社があります。大きな神社ではなく、小さいお社という風情ですけど、山に根付いた信仰の象徴みたいな古めかしさと神聖さがありましたね。
頂上からは畝傍山がうっすらと見えましたが(写真)、その背景の二上山や葛城山、金剛山などは、すっかり黄砂に隠されて影も形もなし。
雨乞いの儀式なども行なわれた場所だそうですが、いざ雨が降らなければ、松明を持って人々が集落を歩き回る‘火振り神事’も行なわれたとか。‘火振り神事’といえば、私の好きな姫神の曲にも同タイトルの曲があります。荘厳で勇壮な雰囲気の曲で、お気に入り。
姫神の本拠地・岩手も、そういう意味では古代信仰の風情が残る地域。飛鳥と日高見って、どことなくつながってる雰囲気ありますよね。

山頂から降って、日本神話で有名な伊邪那岐命と伊邪那美命を祀る社がそれぞれありました。ほんと道端のお社みたいに見えますけど、上の御前、下の御前と呼ばれてるそうです。
そして、天岩戸神社。それこそ天照大神が閉じこもって世界を暗闇にしたという有名な神話の舞台としてお祀りされてます。
それが、人の暮らす集落の中にあるの!?というくらい、意外な場所。イメージ的には、なんか人里離れた山の奥、誰もたどり着けないような霊山の上、みたいに思っちゃうんですけど。
でも、そんな風に私たちの暮らしに溶け込むような近くで神話が息づいてる、というのも、飛鳥地域の独特の雰囲気でもありますね。
拝殿の奥に、巨石というほどでもないこじんまりした石が、戸口の形みたいに鎮座してました。
さらにその近くには、天照を岩戸から引っ張り出すために踊った天宇受売命が持っていた笹が生えているという、湯笹明神があります。
笹に囲まれた、小さい祠でした。ちなみにその場所の小字名は‘舞台’というのだそうで。・・・いかにも、らしいですねぇ。

今回のウォーキング、飛鳥時代のお寺や宮の跡や候補地なども回りましたが、私の印象はむしろ、香久山の神話絡みのお話が大きかったです。
意外な場所に意外なものがあった、というのと、こんな身近に神話の世界が~というのが、面白かったですね。
歩いてみると、まだまだいろんなものがある飛鳥なので、東京へ引っ越してしまうと今までみたいにうろうろできなくなるなぁ~と思うと、やっぱり残念。今のうちに、歩けるうちは歩かなきゃ勿体ないですね。

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