磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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94.秘密基地

2005年09月14日 | 【作成中】小説・メリー!地蔵盆



七、学園紛争と秘密基地

94.秘密基地





 花田と池山が朝早くから遊びにきた。

「これからすることは、ほかの人には全部ないしょだよ」
 吉田山の北側の人の来ないところに秘密基地をつくる計画を二人が聞いた。

 三人は掟を決めた。しかし、ほとんど雄二は加わらなかった。

「一、 おしゃべりには、この基地のことは死んでも話さない」
 これは幸江のことかなと思った。

「二、しっかりしたやつでないと、仲間にいれない」
 これは吉坊のことかなぁと思った。しかし、雄二自身もしっかりはしていないとも思った。だけど、池山と花田は雄二ならいいと話してくれた。

「三、大人は仲間にいれない」
 ジョンさんのことかなあーと思った。

 花田は、竹がたくさんあるところを知っていた。それは、どこかの茶室に使われていたものらしいが、廃材となったそうだ。

 木の上にその竹を使って、小屋を作ろうと計画した。計画したのは、おもに花田で、その次に池山。雄二はあまりやる気になれなかった。

 家に帰って夕食の時、母は話しかけてきた。
「このごろ、どこで、遊んでいるの? 分校じゃないでしょう」

「うん。まあ、そのへんで遊んでいる」
「うん、まあ、そのへんって、具体的には、どこなのよ」

「吉田神社の近くだよ」
「近くって、どこなのよ」

「ほら、吉田神社の坂を下りて行った。ほら、北側のほうに、公園があるやろ。ほら、鉄棒の練習をしたところ」

「ああ、あそこね」
「あのへんで、遊んでいる」

「わかった」
 母はそういうと内職のミシンがけをまた始めた。




閑話休題


秘密基地といえば、
サンダーバードを思い出します。

秘密基地ということにも、
甘味な思いが少ししたのは、
このお人形劇の影響だと思います。

ゴジラ、ウルトラマンなども今も続いていますね。
ガメラも新作がつくられるそうです。
ぼくもみそうですね。(-_-;)

ガンダムもありますが、
ぼくはガンダムよりも、
お祈り戦士・オガンダムが好きでした。
新作つくってくれへんかなあー。
でも、著作権の問題があるようで、無理みたいですね……。
ほかにも問題がある作品かもしれません……。










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もくじ[メリー!地蔵盆]


象さんの卵

2005年09月14日 | 短編など

象さんの卵



1

アキラ君の町にインド人のカレーショップができました。

アキラ君一家は日曜日にカレーを食べに行きました。

「うわー! ステキな象さんの絵」
「それは織物よ、アキラ君」
 ママは笑いました。


アキラ君きミラクル・パウダーを買ってもらいました。

インド人は話せないらしく、アキラ君は家に帰ってから、それはきっとインドの魔法使いに言葉を盗まれたからだと思いました。


2

学校の帰りにアキラ君はカレーショップの前を通りました。

昨日のインド人のおじさんがいました。

「いやー、昨日はお店に来てくれてありがとうね」

「あれ、話せたの」

「昨日は持病の扁桃腺でノドが痛くてダメだっんだ」

「きのうもらった、ミラクル・パウダーって何なの」
「それは悪い魔法使いの魔法をとく魔法の粉だよ」
「魔法使い?」
 アキラ君は高い声で笑いました。

「そう、私が日本に来たのも、そうなんだ。私はインドで象使いをしていたんだけど」
 インド人は悲しい顔をしていました。

「象使い! ステキな仕事だね」
「そう、象使いだった。私の像さんは魔女の薬を食べてしまった。魔女がいつの間にか魔法の薬を食べさせてしまったのさ。象は急に食欲が高まって、食べて食べて、まん丸。最期は、卵型になって食事をしなくなって、動かなくなって、話さなくなって、卵は成長して小さく小さくなっていった」
 インド人は頭をかかえていた。

「私がいない間に卵になった象さんは盗まれた。その卵を日本人が買っていったんだ。だから、私は日本に来た。日本じゃ、象使いの仕事はないかいから、カレーショップをはじめんだ」


3

美女がいました。それは悪い魔女がばけているのでした。
「私はぞっとしたね。私の家の英負った象、何ってにくたらしい象だろう。今、思い出しても腹が立つ。私はその象を卵にしてやった。そして、それをお金を沢山くれる日本人に売ってやった。それにしても、日本人も象好きな人間がいるものさ。あんな動物のどこがいいんだろうね」


魔女、ルンバルンバはマンションに帰りました。
「象好きの人間なんて、まったく寒気がするよ、今度そんなのにあったら、象好きの人間も卵にかえてやるわ」


5

アキラ君は家に帰りました。ママの置き手紙がテーブルの上にありました。
「おばあちゃんが、入院しました。食事はこのお金で買って食べたてください。ママより」

アキラ君はカレーショップに行くことにきめました。

お客はアキラ君一人でした。
「ようこそ。また会いましたね」

インド人はアキラ君を歓迎してくれました。


6

魔女は薬をインド人がいない間に、いろいろあるティーカップの中に、魔法の薬をいれました。

「本日は、インドのおいしいお茶をサービスします」
「ありがとう! まだ象さん見つからないの」
「ええ、何の情報もありません」

誰もお客さんがいないので、インド人のおじさんもお茶を飲みました。

「うわわー、お腹が減った……」
「私もです」
 店中のカレーをたべました。

「おいしいね」
「どうして、こんなにお腹が空くのだろう」
「食べても食べても、食べたいよ~」

「坊や、どんどん太っていくね」
「おじさんも……」

「おじさん、まるで卵みたいだよ」
「坊や、きみもだ」

動くことができなくなりました。


7

「あはは……、もう、おまえたちはただの卵だよ」
魔女は携帯電話をだして、富田さんに電話しました。

「人間の卵はほしかないかい!」
「私は金さえあれば何でも買えると信じている富田。よし、買った」

 運送屋さんがやって来ました。
「大きな卵ですね」
「まるで生きているようだ」
「あはは……、ごたくはいいから運びなさいよ」
 魔女ルンバルンバは楽しそうです。

「僕、人間だぞ。卵じゃないぞ」
アキラ君は思いましたが、声になりませんでした。


8

運送屋さんは卵になったインド人とアキラ君を運びました。

富田さんの家には、いろんな卵がありました。ダチョウの卵、アヒルの卵、恐竜の卵、そのなかでも異彩をはなつのは、象の卵と人間の卵でした。

アキラ君は卵とはいえ、象とあえてうれしくなりました。

「おおー、私のデライラ……。小さくなって、ずいぶん成長したんだね」
 インド人のおじさんは泪をながしました。

屋敷の主人の富田さんが出てきました。
「どれどれ、本日の卵はどうでしょうね。おおー、これは珍しい人間の卵か」
 金持ちは卵に耳をあてました。


9

そのころ、魔女ルンバルンバは卵にする魔法の粉がなくなってしまったので、つくっているところでした。

「デイ・エヌ・エイ・デオ・キシリボ・カクサン・アール・エヌ・エイ……」
 魔女は呪文をとなえながら魔法の粉をつくっていました。

魔女は電話がなっているので、北の部屋に入りました。
その電話は富田さんからのものでした。

「めずらしい卵をゆずってくれてありがとうございました。どうですか、私の家に来ては、本日はパーティをする予定です」


10

カラスの卵がありました。
「あのカラスもきっと卵にされてしまったんだ」

チューチュー。
「あれ、何の音だろう」
 それはネズミでした。

アキラ君にネズミはかみついてきました。
ポケットのミラクル・パウダーの袋から、魔法の粉がこぼれました。

「あれ、元にもどった」
 アキラ君は悪い魔法使いの魔法がとけました。

「そうか、これ悪い魔法使いの魔法をとく魔法の粉だったんだよね」
 アキラ君はインド人のおじさんにもかけました。

「ありがとう、アキラ君」
 インド人はとてもうれしそうです。

インド人のおじさんは、右をグーにして、親指を天井にあげました。

「象さんにもかけるよ」
 アキラ君が言いました。


11

「待ってください。象はとても大きいので、ここで元にもどしてもらうと運ぶのが大変です」

「そうだね」
 アキラ君は象の卵をズボンのポケットにいれました。

インド人は、運送屋さんに頼んで、すべての卵を店に運びました。

アキラ君は、カラスの卵をカラスにもどしました。

「ありがとう! ぼくは魔法使いのカラスさ。苦しいめをしていた。助けてくれてありがとう」
 カラスはお礼をいいました。


12

富田さんのところに魔女がつきました。

「すばらしい卵でしたね。もう一度、あなたも卵を見たいんじゃないですか」

富田は卵の部屋につれていくと、何もないので驚きました。

そこに1羽のカラスがとんできました。
のどが渇く魔法の粉を二人にあびせました。

「のどがかわいたわ」

富田さんは召使いに飲み物を用意させました。

そのなかには、あの卵になってしまう魔法の粉がまぜられてありました。

「どうしたのかしら、とてもお腹がすいたわ」
「私もです。食事の準備はしてあります。どうぞ、居間へ」

魔女と富田さんは、すごいいきよいで料理を食べていきました。






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