大阪龍馬会

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「寺田屋」真相に迫る 京の幕末、綿密調査 同大嘱託講師・中村さん出版

2008-11-11 11:36:27 | 書籍紹介
◆龍馬、新選組など59話


 幕末の志士・坂本龍馬が襲撃されたことなどで知られる旅館「寺田屋」(伏見区)の建物を巡り、様々な議論が話題を呼ぶ中、同志社大嘱託講師で歴史地理研究者の中村武生さん(41)(伏見区)が、独自の分析で寺田屋の真相に迫るなどした著書「京都の江戸時代をあるく」を出版した。様々な文献や現地調査に基づき、実証的に記述されており、「史実をしっかりふまえた上で、歴史ロマンに思いをはせて欲しい」と話している。


 幕末の京都を中心に坂本龍馬や新選組など、59話構成で紹介。寺田屋の問題では、1862年に薩摩藩士同士が斬り合った寺田屋騒動と66年の龍馬襲撃事件に絡んで、その渦中にいたおかみ・登勢の子で、後に経営者となった七代目寺田伊助による由緒書き「見聞遺事」などを紹介。かつての寺田屋は現在の寺田屋の東隣にあり、鳥羽伏見の戦いで家屋もろとも焼失した、と述べている。


 また、中京区にある「坂本龍馬・中岡慎太郎遭難之地」と記された石碑についても言及。二人が襲撃された「近江屋」の跡地と考えられがちだが、実は維新後に近江屋跡地を買い取った地権者が、人が殺された場所と明示されることを嫌い、南にずらして建てられたという逸話を収録。寺田屋問題に限らず、多くの誤解を含みながら、歴史が語り継がれている一端も明らかにしている。


 中村さんは「たとえ当時の建物のままでなくとも、寺田屋が歴史的に重要な舞台となり、また当時の面影を現代に伝える貴重な場所であることに違いはない。本を読んで、知られざる古都の真相を楽しんでもらえれば」と話している。
 文理閣が発刊し、1890円。問い合わせは同社(075・351・7553)へ。

11/7 読売新聞



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