龍馬、乗船し「船中八策」起草 高知の自由民権記念館で展示
幕末に土佐藩船「夕顔丸」を描き高知市内の神社に奉納された絵馬(縦89センチ、横112センチ)が修復され、同市桟橋通の市立自由民権記念館で展示されている。夕顔丸は坂本龍馬が1867年、長崎から京都ヘの航行に同乗、「船中八策」を起草したとされる。黄色と黒の船体が帆を大きく張り、猛煙を噴き上げながら、青い海原を行く姿が鮮明になった。9月2日まで。
同記念館などによると、夕顔丸は土佐藩が同年2月、長崎で英国から購入した長さ約65メートルの蒸気船(659トン)。絵馬は杉とみられる板に描かれ、同3月、航海の安全を祈って、同市仁井田の仁井田神社に奉納されたとみられる。同6月に龍馬が乗り込み、京都にいた前藩主山内容堂に大政奉還論を進言するため、船中八策を練ったとされる。
郷土史を研究していた吉村淑甫(よしほ)・元県立歴史民俗資料館長らが1981年、同神社拝殿でこの絵馬を発見。85年に市文化財に指定され、県内外で展示してきたが、発見時から全体的に傷みが激しく、絵の具がはがれ落ちるなどしていた。
2005年7月、京都国立博物館(京都市)での企画展「龍馬の翔(か)けた時代」に出展した際、学芸員に「修理が必要」と指摘されたことから、京都市内の文化財修復業者に作業を依頼。昨年12月から今年3月まで、表面のほこりを取り除いた後、はがれ落ちた絵の具をにかわで板に接着させ、さびたくぎを交換して額縁も補強してもらった。
浦戸湾にあった土佐藩の船倉(ふなぐら)の絵図なども展示し、西田幸人・同記念館長は「修復して絵馬がしっかりした。修復過程もパネルで紹介しているので、見てほしい」と話している。
入館料は320円(高校生以下無料)、月曜休館。
読売新聞 8/23
幕末に土佐藩船「夕顔丸」を描き高知市内の神社に奉納された絵馬(縦89センチ、横112センチ)が修復され、同市桟橋通の市立自由民権記念館で展示されている。夕顔丸は坂本龍馬が1867年、長崎から京都ヘの航行に同乗、「船中八策」を起草したとされる。黄色と黒の船体が帆を大きく張り、猛煙を噴き上げながら、青い海原を行く姿が鮮明になった。9月2日まで。
同記念館などによると、夕顔丸は土佐藩が同年2月、長崎で英国から購入した長さ約65メートルの蒸気船(659トン)。絵馬は杉とみられる板に描かれ、同3月、航海の安全を祈って、同市仁井田の仁井田神社に奉納されたとみられる。同6月に龍馬が乗り込み、京都にいた前藩主山内容堂に大政奉還論を進言するため、船中八策を練ったとされる。
郷土史を研究していた吉村淑甫(よしほ)・元県立歴史民俗資料館長らが1981年、同神社拝殿でこの絵馬を発見。85年に市文化財に指定され、県内外で展示してきたが、発見時から全体的に傷みが激しく、絵の具がはがれ落ちるなどしていた。
2005年7月、京都国立博物館(京都市)での企画展「龍馬の翔(か)けた時代」に出展した際、学芸員に「修理が必要」と指摘されたことから、京都市内の文化財修復業者に作業を依頼。昨年12月から今年3月まで、表面のほこりを取り除いた後、はがれ落ちた絵の具をにかわで板に接着させ、さびたくぎを交換して額縁も補強してもらった。
浦戸湾にあった土佐藩の船倉(ふなぐら)の絵図なども展示し、西田幸人・同記念館長は「修復して絵馬がしっかりした。修復過程もパネルで紹介しているので、見てほしい」と話している。
入館料は320円(高校生以下無料)、月曜休館。
読売新聞 8/23