ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

カム

2011-09-08 01:06:49 | Weblog
チベットの踊りや歌のステージを見ながら、チベット料理を食べられるお店に行った。
まず、歌詞がぜんぶ普通語であることに仰天。
彼らが使っていた唯一のチベット語は、「タシデレ」だった。
なんだか、かなしー。
けど、ここは上海だから、中国人のお客さんに伝わらないとしょうがない。
お店ですから、お客さまには楽しんでもらわないと。

で、ようやく少しずつ、
チベットの人たちの、お客さんを大切にする人なつこさが、
このお店独特のアットホームな雰囲気をつくっているのだと、思えてきた。
そう思えるまでに、ものすごく時間がかかった。
あまりに違和感が強かったので、
90年代生まれのチベットの人たちが中心になって繰り広げる踊りは、
2回誘われたけれど、2回とも断った。

以前ラサに行ったときに思わず腹が立った中国人観光客向けの飲食店の騒々しさや、
モンゴルの草原で、夜にドンチャン騒ぎをしている中国人観光客のノリを目にしたときの
「あちゃー」という心境に近かった。

出てくる料理は、どちらかというと四川料理に近くて、辛い。
私が思っていた、トゥクパやトゥントゥクはなかった。
メニューに載っていたモモもイメージと違って、中国風だった。
鶏ちゃんは、頭も盛りつけられていた。



後から聞いたところによると、
お店の人たちは、ほとんどがカム地方の人だということ。
確かにいまの行政区分では、その土地の多くが四川省に組み込まれている。
四川料理に似ていて当然かもしれない。

「カムの男性は勇壮で有名だよね~」と言ったら、
「最近の男性は子どもの頃からテレビばかり見てるから軟弱だけど、昔は有名だったね。
みんな背が高くて、力が強くて」という答えが返ってきた。
で、「そうは言っても、チベットの男性はカッコいい」という話になり、
同席していた女性たちが、そこにいるチベット男性の誰がタイプだ、という話をし、
最後に私にお鉢が回ってきたので、ちゃんと、本当のことを言っておいた。
「ここにいるなかでは、彼が一番いい」と。



「え?」とチベットの人から聞き返されたので、「ほら、あの写真の人だよ」と言ったら、
「うそ? だって彼は、17回も転生してるんだよ」と言うコメントが帰ってきた。
「そうだね。しかも、ものスゴく偉い活仏ね」と返しておいた。
でも、転生の回数の問題なんだろうか。

まあいい。これから、仲良くなりたいな。



できたら、漢民族のいないところで。
やっぱりチベット語をカタコトでも話せるようになるべきか。


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