映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『人間失格』

2020-08-07 17:46:02 | Weblog
2010年 日本
監督:荒戸源次郎
出演:生田斗真、伊勢谷友介、寺島しのぶ、石原さとみ、小池栄子、坂井真紀、森田剛、石橋蓮司、室井滋、大楠道代、三田佳子

津軽の資産家の息子の葉蔵は、高等学校入学するため上京するが、画家になるため通い始めた画塾で遊び人の堀木と出会い、酒と女遊びに付き合わされる。彼自身は、さして女性に興味はなかったが、華やかなカフェの中で一人場違いに地味な雰囲気の常子に興味をもち、付き合い始める。そして、さしたる理由もないまま、常子と心中するが、一人生き残って自殺ほう助の罪に問われてしまう。住んでいた東京の豪邸を親が処分してしまい、用意された粗末なアパートに移り住むが、彼の自堕落な生活は改まらない・・・

どの女性との関係も、ちゃんと描く気がないみたいに尻切れトンボに終了するのは、きっとワザとですよね。でも、その技、わたしは好きじゃないです。だって、見事なまでに誰にも感情移入できないもん。もともと主人公のような奴は好きじゃない・・・っていうか、太宰自身が好きじゃないうえ、関わった女性たちが目次みたいな羅列で、どう見て良いか分からないですもん。やっぱり、太宰は映画になってもダメだ・・・と、自分の好みを再確認したのでした(爆)。あっ、ただ森田剛さんの中原中也はいいな。役者さんの森田剛さん、好きなんですよね。一度、舞台も拝見してみたいと思っているのです、はい(^^)。
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『ラスト・バレット』

2020-08-05 17:45:08 | Weblog
2019年 フランス&ウクライナ&ベルギー
監督:フレデリック・プティジャン
出演:ジャン・レノ、サラ・リンド、ジョー・アンダーソン、デビッド・ギヤスィ、サマンサ・ボンド

依頼された仕事は必ずやり遂げる凄腕の暗殺者であるヘンリー。ボディーガードに守られた大富豪ケスラーを殺した後、一人、雪に閉ざされた山小屋で過ごしていた。そこに、大けがをした若い女性が迷い込んできた。ヘンリーは、彼女の怪我を治療し、面倒を見てやるのだが・・・

寡黙な暗殺者はジャン・レノお得意の、というより観客が大喜びする設定で・・・メロディの生い立ちみたいなのも面白いし・・・彼女とヘンリーとの間に生じる相反する感情の葛藤みたいなのも楽しい設定だし・・・なのに、ジャン・レノが作り出す雰囲気以外は、あまりにも薄っぺらいんだよなぁ~・・・特にラストなんか、なんで?ってビックリしちゃう。設定を考えたら、こうでああでこうなってああなって、だからこうなんだろうなって想像は出来るんだけど、映画でそれは描けてないよね。こういう映画を作りたいんですっていう提案の為の資料としてなら立派すぎる映像だけど、これが完成品っていうのでは、不満だらけでしょ(^^;。
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『新聞記者』

2020-08-05 17:06:25 | Weblog
2019年 日本
監督:藤井道人
出演:シム・ウンギョン、松坂桃李、本田翼、岡山天音、郭智博、長田成哉、宮野陽名、高橋努、西田尚美、高橋和也、北村有起哉、田中哲司、望月衣塑子、前川喜平、マーティン・ファクラー

アメリカ育ちの吉岡エリカは、シャーナリストだった父を尊敬し、自身も日本で東都新聞の記者として働いている。ある日、医療系大学の新設にあたっての不正を告発する匿名FAXが新聞社に届き、彼女は何としても自らの手で真相を公表したいと取材を始める。そんな中、不正に関わりがありそうな内閣府の役人である神崎が投身自殺する。神崎を死を調査していく中で、吉岡は内閣情報調査室の杉原拓海を知る。かつての上司である神崎を慕う杉原は、情報操作を行う内閣情報調査室の仕事に疑問を感じており、吉岡の取材にも協力的だったのだが・・・

たしか、日本アカデミー賞で賞をたくさん取った作品ですよね。タイトルと賞をとったという話から、賞狙いの社会派設定映画なのかなと、ちょっと斜めに見てたんですが・・・いや~、これは面白かったです。主要三部門の受賞は納得ですね。始まってすぐは、シム・ウンギョンさんの少したどたどしい日本語に、なんでわざわざ韓国の女優さんをキャスティングしたのかな、日本の女優さんじゃ何故だめなのかなって思いましたけど・・・それでドキュメンタリー的な緊張感が生まれていたし・・・お母さんが韓国人でアメリカ育ち、だからメモなんかは英語でとっているという設定で、日本語に関する部分はクリアだし・・・よく考えたキャスティングだったんだなって感心しました。それにしても、あまりにも実際に起こっている疑惑と設定が重なって、その部分は心配になりましたが・・・こういう映画を撮ることが出来て、それが大きな賞を独占できるというのは、わが国の実際の内閣調査室は、そんなに怖くないところなのかなって思いました(爆)。とにかく、これは見て損はない映画だなと思います(^^)。
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『記憶にございません!』

2020-08-05 16:51:47 | Weblog
2019年 日本
監督:三谷幸喜
出演:中井貴一、ディーン・フジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市、小池栄子、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊、山口崇、田中圭、梶原善、寺島進、藤本隆宏、迫田孝也、ROLLY、後藤淳平、宮澤エマ、濱田龍臣、有働由美子、飯尾和樹、小林隆、市川男女蔵、小澤雄太、近藤芳正、阿南健治、栗原英雄、川平慈英

誰もが認める史上最低の総理大臣、黒田啓介。そんなクソ総理だから、演説中に石を投げられ、それが頭にあたって記憶をなくし、自分が誰なのかも分からなくなってしまう。それでも、側近たちのサポートで何とか総理の仕事をこなしていくうち、黒田は政治家を目指した頃の志を取り戻す。そして、一から政治について学びなおしながら、総理大臣として自分が何をすべきかを考え、実行に移していこうとするのだが・・・

国会で「記憶にございませんっ!!」と居直る中井貴一さんの映像が、映画の宣伝としてテレビで何度も流さていたので、どっちかっていうとブラックユーモア的な喜劇なのかなと思ったていたら、完全な人情噺でしたね。途中でそれに気づいたので、観客としてもシフトチェンジしてみました・・・と、まぁ、うん、面白かったですよ。個々の役者さんたちに割り振られた小ネタみたいなのも面白いですし・・・ほどよい笑いと、ほっこり楽しい映画でありました(^^;。
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『さらば愛しきアウトロー』

2020-08-05 16:34:29 | Weblog
2018年 米
監督:デビッド・ロウリー
出演:ロバート・レッドフォード、ケイシー・アフレック、ダニー・グロー、チカ・サンプター、トム・ウェイツ、シシー・スペイセク、イザイア・ウィットロック・Jr.、ジョン・デビッド・ワシントン、キース・キャラダイン

フォレスト・タッカーは、1980年代に、アメリカ各地で銀行強盗を繰り返し、逮捕されても脱獄してまた銀行強盗したという実在の犯罪者。ただ、彼は、銃は持っていても決して発砲することはなく、常に紳士的な態度だったという。そのタッカーを、ロバート・レットフォードが、彼の役者としての最後の作品で演じる。

タッカーという人物の雰囲気とか、時代の雰囲気を尊重しているからなのだと思うけど、緊張感とかメイハリみたいなものは感じられないんだなぁ。ロバート・レッドフォードが自らの役者引退作品として選んだものだし、タッカーという人物の、楽しくて仕方ないっていう感じには好感が持てるので、「ご苦労様でした、今までありがとう」というご祝儀的な見方は出来るんだけど・・・最後なら、もう少し何かグッと迫るような物を見せて欲しかったような気分にもなるのでした。
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『TAP THE LAST SHOW』

2020-08-03 16:31:22 | Weblog
2017年 日本
監督:水谷豊
出演:水谷豊、北乃きい、清水夏生、西川大貴、HAMACHI、太田彩乃、佐藤瑞希、さな、島田歌穂、HIDEBOH、六平直政、前田美波里、岸部一徳、大沼百合子、鶴田忍、伊嵜充則、吉田幸矢、小林麻子、澄人、山中崇史、河野うさぎ、北島美香、片桐竜次、小野了、六角精児

ショーの最中の怪我で、二度とタップを踏めなくなったタップダンサーの渡新二郎。ショーの世界から遠ざかり、酒びたりの毎日を過ごしていたが、旧知の劇場支配人の毛利から、劇場を閉める前に最高のショーをかけたいと演出を依頼される。気乗りしない渡だったが、オーディションで若いタップダンサーたちに出会い、彼らを指導するうち、タップに対するかつての情熱を取り戻し・・・

タップが主演になっているのが素晴らしかったなぁ~。人間ドラマ的には弱いように思いますが、そんなことはどうでもいいと・・・タップを見せろと・・・そして見事に見せてくれたので、わたしは満足です(^^)。
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『リアル 完全なる首長竜の日』

2020-08-03 15:57:32 | Weblog
2013年 日本
監督:黒沢清
出演:佐藤健、綾瀬はるか、オダギリジョー、染谷将太、堀部圭亮、松重豊、小泉今日子、中谷美紀

浩市の恋人である漫画家の淳美は、1年前にスランプから自殺を図り、一命はとりとめたものの昏睡状態が続いている。なんとか淳美を目覚めさせたい浩市は、最新医療である「センシング」で、淳美の意識と同化し、彼女と話をしようとするのだが、淳美が浩市に頼んだのは「首長竜の絵を探してきてほしい」ということだった。浩市は首長竜の絵を探すのだが、なかなか見つからず、そのうち、妙な少年の幻覚をみるようになるのだった・・・

世界観もだし、その映像化もだし、よく出来てるなぁ~と思って感心しました。役者さんたちも、なるほどねぇ~という塩梅のキャスティングですよね(^^;。ただなぁ~・・・わたしには何にかが少し足りなく感じられるんですよね・・・何なんだろう。特に文句はないけど、夢中になるには何かが・・・ってそんな感じです(^^;。
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『泣き虫しょったんの奇跡』

2020-08-03 15:09:33 | Weblog
2018年 日本
監督:豊田利晃
出演:松田龍平、野田洋次郎、永山絢斗、染谷将太、渋川清彦、駒木根隆介、新井浩文、早乙女太一、妻夫木聡、上白石萌音、石橋静河、板尾創路、藤原竜也、大西信満、奥野瑛太、遠藤雄弥、山本亨、桂三度、三浦誠己、渡辺哲、松たか子、美保純、イッセー尾形、小林薫、國村隼

奨励会を年齢制限で退会し、アマチュアの立場でプロ公式戦に参加し、7割を超える勝率を挙げ、特例のプロ編入試験を受けて見事合格、晴れてプロ棋士となった瀬川晶司さんの自伝を映画化したもの。

以前、ドラマでプロ編入試験を受ける棋士の話を見たのだけど、そのドラマとは全く違ってました・・・別の方をモデルにしたものか、完全なフィクションだったのでしょうね。この瀬川さんの物語は、瀬川さんご自身のお人柄のせいか、周りの人たちが皆さん素敵でしたね。ご家族、お友達、先生、仲間や先輩、みなさん好い人たちです。だから、挫折と厳しい挑戦の物語ではあるけど、ほのぼのと温かい人情噺にもなっていましたね。それはタイトルからも容易に推測できるので、それを好む方がご覧になると思うので、大いに満足できることと思います(^^)。
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『ファイアー・レスキュー』

2020-08-03 14:28:53 | Weblog
2013年 香港&中国
監督:郭子健(デレク・クォック)
出演: 謝霆鋒(ニコラス・ツェー)、余文楽(ショーン・ユー)、任達華(サイモン・ヤム)、胡軍(フー・ジュン)、白冰(バイ・ビン)、安志杰(アンディ・オン)、陳偉霆(ウィリアム・チャン)、譚耀文(パトリック・タム)、廖啓智(リウ・カイチー)、劉偉強(アンドリュー・ラウ)、成龍(ジャッキー・チェン)

もとは同じ現場で働く消防士仲間だったサムとチウとイップ。息子を育てながらも自由気ままな性格のチウ、出世を第一に考えるイップ、周りのことを考えて何かと板挟みになってしまうサム。それぞれの性格の違いから、今では三人の立場は大きく異なっていた。ある日、醸酢工場で起きた火災の消火に出動した際、サムは現場近くに通っているパイプが気になる。しかし、上司のイップは意にかいすることなく撤収を命じる。それでも気になったサムは、後で現場に戻ろうとしたのだが・・・

ニコの出演作は出来る限り見たいと思っているのだけど、なかなか放送とか、されないんだよね。で、これは久しぶりに見つけたニコ主演作です(^^)。始まってしばらくは、なんか平凡な映画かなと・・・でも、ニコ主演だし、サイモン君もフー・ジュンさんも出てるし、それで十分です(^^)と思って見ていたのだけど・・・おおおぉ~(^^;。最後まで見ても、別に大作でも名作でもないけど(爆)、狙って作ってあるカッコいいシーンが、ことごとくカッコよかったよ。いや~、なんていうのか・・・ほんと、マンガみたいに定番のキメシーンなんだけど、それが分かってて感動する(爆)。特に、サイモン君、すてきぃ~っ!!若い人は知らないと思うけど、サイモン君は、モデルもやっていたカッコいいお兄さんなんだぞっ!!その面目躍如です(^^)。というわけで、かなり内輪(マニア)うけではあると思うのだけど・・・わたしは大いに気に入ったのでありました(^^;。
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『ホテル・アルテミス 犯罪者専門闇病院』

2020-08-03 13:58:04 | Weblog
2018年 米&英
監督:ドリュー・ピアース
出演:ジョディ・フォスター、スターリング・K・ブラウン、ソフィア・ブテラ、ジェフ・ゴールドブラム、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ジェニー・スレイト、ザッカリー・クイント、チャーリー・デイ、デイブ・バウティスタ

近未来のロサンゼルスに、高額な会費を払った会員だけが、ヤミで最新医療を受けられる会員制闇病院「ホテル・アルテミス」がある。もちろん、会員は犯罪者ばかり。そんなアルテミスに、患者を狙って暗殺者が潜入する。また、看護師のジーンを頼って、怪我をおった警官のモーガンが訪ねてくる。モーガンは、ジーンの亡くなった息子ボーの友達だったのだ・・・

いや、面白かったっ!!正直、まったく期待してなかったのだけど、とっても楽しかった。けっこう入り組んだ設定で、にもかかわらず上映時間90分強で、スッキリまとまってる。無駄がないのかな・・・でも、胸にぐっとくるシーンもあり、感動も出来るよ(^^)。キャストもスタッフもプロフェッショナルなのかなって思いました・・・わたしは、こういうの好きです、おススメです(^^)。
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