映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『グランド・マスター』

2014-06-18 13:57:16 | Weblog
2012年 中国
監督:王家衛(ウォン・カーウァイ )
出演:梁朝偉(トニー・レオン)、章子怡(チャン・ツィイー)、張震(チャン・チェン)、張晋(マックス・チャン)、王慶祥(ワン・チンシアン)、ソン・ヘギョ

引退を決意した八卦掌の宗師・宮宝森は、最後の相手に詠春拳の宗師・葉門を選び、武術界の未来を葉門に託す。それに納得できない宮の一人娘の若梅は、父と葉門の対戦をじっと見守る。そして確かに感じるものを得た。宮宝森の一番弟子の馬三は自分の技量に驕り、師匠の想いを理解できず、師匠を殺めて逃走する。若梅は目の前の良縁も断り、父の意に背いても、馬三への復讐を果たさんと心に誓うのだった・・・

葉門(イップ・マン)の話と聞いていたのだけど、ほとんど宮若梅の物語でしたね。でも、それは良いことではないかと思います。やっぱり葉門となれば武術がしっかり描かれなければダメですもん、それは王家衛的世界とは違うものですよね。もっとも武術における体の動きは美しいので、そこに焦点をあてるなら王家衛でもありということで、章子怡をメインに据えて映像美で迫るというのは、相応しい選択なのだと思います。
それにしても、この色合い、このテンポ・・・あ~、王家衛、って感じですよね(^^;。正直、多少はメンドクサイ(爆)。王家衛の作品は、映像美の先にそれぞれの観客が妄想を広げられなければ楽しみきれないと思うので、妄想力のないわたしには荷が重いんですが、思ったよりはスッキリしていて、入り込みも感動もしなかったけれど、腹立たしくは感じず最後まで見ることができました。実は、出来事の大切な部分を文字で処理しているの、最初はカチンときたんですが・・・それによって、歴史的な出来事を描くのではなく、あくまでも王家衛的世界を描くのだという意志が明確に感じられて・・・それならそれでよしと、そう思えました。
ただ・・・わたしが『欲望の翼』で感じたものは、幻だったのかな・・・後にも先にも、あの作品にしか感じられなかったあの感覚は・・・。
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