気楽にとり(鳥&撮り)歩き

近場で身近な野鳥たちを観察しながら撮影しています。

セグロセキレイ 4兄弟

2022年06月09日 | セキレイの仲間

親離れして間もないセグロセキレイが4羽
地域の二級河川に造られた小さな堰の浅瀬です。
この川沿いで巣立った兄弟のように思われました。
しばらく観察しましたが親鳥の姿はありません。


近年、セグロセキレイの個体数が急速に減っているそうです。
一方でハクセキレイは分布域を広げ街中でも見られる野鳥となりました。
両種の数の増減にはなんらかの因果関係があるのでしょうか?
写真のあとにまとめてみたので、一読いただければ幸いです。


この子は大胆不敵 カメラを構えてじっとしていると近くに寄ってきます。

春に生まれたばかりの幼いセグロセキレイたち
早くもそれぞれ個性があり性格の違いが行動から見てとれます。




遠くからこちらの様子をうかがっている子
他の兄弟に比べ灰色が薄いように見えました。



食べ物を探しているのでしょう。さかんに歩き回っています。


護岸壁の上で丸くなって座り込んでしまった子
狭い巣の中にいたのでまだ歩くのは疲れるのかもしれませんね?



仲良く二羽そろった姿を撮ろうと思っていたのですが・・・
ケンカをはじめました。遊びの一環なのかもしれませんが
「兄弟は他人の始まり」という言葉が思わず浮かぶ光景でした。






あちこち歩き回って探しても 食べ物は簡単には見つからないようでした。




「容赦なく吹き付ける世間の風が身に染みるぜ・・・」?

セグロセキレイ(背黒鶺鴒)Japanese Wagtail 全長約21㎝
スズメ目セキレイ科セキレイ属


セグロセキレイを見られる場所が全国各地で減っているそうです。
一方でハクセキレイの分布は拡大していることから
「セグロセキレイの減少はハクセキレイとの軋轢(あつれき)が原因ではないか?」
との説がありますが、なんだか私の実感にはそぐわない考えです。

私の地域は水田や溜池が多くセグロセキレイも一年中見られる身近な鳥です。
地域全体で見ればハクセキレイの方が圧倒的に数は多いものの、
セグロセキレイの方が多く見られる池や川が何か所もあります。
ハクセキレイとセグロセキレイがともに子育てをしている場所も複数存在します。
ハクセキレイの増加が、セグロセキレイの減少に直結するとは考えにくいのです。


ナショナルジオグラフィック日本版『減少している? 水辺の優雅な固有種』という記事で
日本野鳥の会自然保護室の葉山政治室長のお言葉を「我が意を得たり!」と拝読しました。
『両種が同じ場所で繁殖していることを考えると、種間の競合がセグロ減少の原因とは考えにくい…
 水辺環境の劣化や餌となる水生昆虫の減少などが、
 水辺への依存度がより高いセグロセキレイに影響を与えているのかもしれない』


農薬の使用などによる水生昆虫の激減、近年のゲリラ豪雨や超大型台風による河川の氾濫など
水辺の環境が急速に悪化していることは、周知の事実です。
セグロセキレイ減少の責任は私たち人間にあるのは間違いないでしょう。
ハクセキレイは環境の激変に適応してたくましく生き抜いているだけです。

◆減少している? 水辺の優雅な固有種~ナショナルジオグラフィック日本版
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/17/112900016/032700006/


◆サントリー愛鳥活動 セグロセキレイ
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1525.html


最後まで見ていただきありがとうございました。
コメント (6)
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