70年代のロック・シーンでよく言われた宣伝文句に “スーパー・グループ”誕生!“ってのがあった。
あるロック・バンドを脱退もしくは解散によってフリーになった主要メンバーが他のロック・バンドで同じような境遇のメンバーと新たなバンドを結成する際に使われていた。
とは言え、すべてのその手のバンドにスーパーという称号を与えるのは少々無理がある名ばかりのグループも多々あったような。
フリーからポール・ロジャースとサイモン・カーク、モット・ザ・フープルからミック・ラルフス、そしてキング・クリムゾンからボズ・バレルらによってアルバム、Bad Companyが1974年世にでた。
(こっ、こっ、これがバッド・カンパニー一味の正体? なんとなくビジュアル系バンドみたいな...)
当時の英ロック・ファンであれば、このメンツであればなんらかの化学変化があってスーパー・グループになり得る可能性に期待が持てたのではないだろうか?
かってモット・ザ・フープルでボーカルをとっていたミック、さらにはクリムゾンでリード・ボーカルだったボズ(ここではベースに専念)らは、ボーカルはポールに一任。アルバム全体にポールの太いボーカルが響き渡る。
モット・ザ・フープルはイアン・ハンターの強烈な個性に隠れがちだったがミックだったが、モット時代の作品、Ready For Loveをポールに歌わせると曲の魅力は十二分に引き出されたように思う。またシングル・ヒットしたミック新作Can’t Get EnoughやMovin’Onもポールの歌唱にキッチリとはまった。
当のポールも陰りのあったフリー時代と異なり、新グループ結成を機に明るくなりラジオ・フレンドリーになった印象が…
てな化学反応でデビュー作から大ヒットとなり、見事スーパー・グループここに誕生!
助手:博士、我が研究所の昼食でスーパー・グループ本日誕生です!
博士:なんと?
助手:昨日の焼肉の余ったタレ付きカルビ、余った粉末うどんスープ、使い残しのソーメン束、冷奴用に余分に刻んだネギでスーパー・グループ結成! ソーメンをあったかいあっさり目のうどんスープで! そのトッピングは残り物の焼肉と刻みネギ。
いかがです?
博士:むむ〜 スーパー・グループと言うよりはスーパーで買った残り物のグループじゃな。
それでも、いただきっ〜
ズルズルズル。
悪くない。