CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ストーンズ、レア物に喝を入れる。

2018年09月30日 | ROLLING STONES関連
そう言えばストーンズ最近聴いていないなあ〜。

いくらストーンズの様な有名なバンドでも、あまり聴く機会がないといつの間にか頭の中ではレアな存在となってしまう。

それじゃいけないとおもむろにCDの棚から取り出したCDはストーンズの中でもレアな2枚だった。

1枚目は、1975年6月6日にでたアルバム、Metamorphosis。



なんと!デモ音源のコンピ盤にSACDと超豪華

これはかって所属していたレーベル、彼らの専属マネージャーのアラン・クレイン率いるABKCO社から突如出された、1964年から1970年にかけて録音されたデモ音源からなるコンピ盤である。

ストーンズは自身のレーベルを設立して5年ほどたったある日、急遽発売された。この日は、彼ら自身のレーベル設立後出された数枚のアルバムから選曲したベストアルバム、Made In Shadeが発売された日と同じ日付である。

便乗商売によって売り上げを伸ばし既に契約の切れたストーンズからの古いデモ音源を出し少しでも利益を得ようと言うセコイ戦略もあったのだろうが、ボツになった過去の音源を出すことでストーンズに対しての嫌がらせの意図も少しはあったのではないか….

2枚目は、2005年にでたアルバム、Rarities 1971-2003。



通常のCD

これはかって自身のレーベルから出されたCDで、アルバム・タイトル通り1971年から2003年にかけて録音された音源からなるコンピ盤である。

ほとんどの曲がシングルのB面に収録され、オリジナル・アルバムには収録されなかった。2005年、約8年ぶりに出たオリジナルのスタジオ・アルバム、A Bigger Bangの後を追って数ヶ月後の短いインターバルで発売されたので、当時は少し驚いた。

両者それぞれ幾らかの注目曲は収録されているものの、やはりボツになったデモ音源もしくはシングルB面の楽曲から構成されているので、オリジナル・アルバムと比べるインパクトにかける。

私の様なストーンズ親衛隊に所属しない者にとっては、前のめりになって集中して聴くことはないだろう。

親衛隊の方々からはお叱りを受けるかもしれないが、バック・グラウンドでこれらを再生し、ストーンズのサウンドに乗ってミックがいつも通り機嫌よく歌っていると言うのが感じ取れればそれでOK。

ところで、先ほどABKCO社について少しばかり非難めいた事を書いたが、これら2枚のジャケットのデザインに関しては、ABKCO社の方に軍配があがる。

初期のストーンズをよく知らない人ならば、Metamorphosisのジャケを眺めて“あれ〜、ストーンズって6人組?”って勘違いするかも。何しろ、ミック・テイラーとブライアン・ジョーンズの二人が一緒に描かれているじゃないの!

一方Rarities 1971-2003となると、ジャケは1978年のRespectableというミュージック・ビデオの1シーンらしいが、当時在籍していた、ベースのビル・ワイマンのお姿が何処にも?

彼は後にストーンズから脱退したものの、やはりいくらCDが2005年に出されたからとは言え1978年時点では在籍していたので彼の当時の姿を削除すべきではないと思う。

Respectableと言っておいて、 この扱い 。

ストーンズの長年のメンバーとしての功労者に対していささかRespectに欠けるんじゃないかと….

喝!

四流コレクターのビー・コレ、その18 ホワイト・アルバム50周年限定記念盤とネスカフェ・スティール・ブレンド(そんなのあったけ?)

2018年09月27日 | BEATLES-BADFINGER関連
おもむろにCDの棚から、今から20年ほど前に出されたホワイト・アルバム30周年限定記念盤を取り出してみる。

日本盤といっても海外盤に日本語のブックレットの付いたもの

今から思えば本当に微笑ましいリイシューだった。

それまでCDはプラ・ケース仕様で世に出ていたのが、この記念盤ではなんと当時海外盤としては珍しかった紙ジャケでの発売。

もちろん日本製の紙ジャケと比べればその出来は一段落ちるが、CDのジャケへの収納がオリジナルと同様のトップ・ローディング仕様。さらにシリアル・ナンバーも記されレコードのスリーブもオリジナルの黒色のスリーブを模したものとなっていて、海外盤としてはかなり攻めた企画ではなかったかと….

アップルのレーベルはスリーブに印刷されている

それが今では、一つのアルバムにスポットを当てた何十周年記念盤となると、LPレコードが収納出来るサイズのボックスに関連の音源を収録したCD、DVD、Blue-RayとLPレコードなんかを詰め込み高額で販売するのが当たり前となった。

コレクターとしてはかなり気になるホワイト・アルバム50周年限定記念盤もその例に漏れず、未発表音源のテンコ盛り。

今回オリジナル・アルバムは2018年ステレオ・ミックスと称され、既発のオリジナル・ステレオ・ミックス音源を参照の上、リミックスがほどこされたらしい。

関連のサイトには、聴き心地は今風のホワイト・アルバムなんて言葉も踊っているが、2018年ステレオ・ミックスなんて新らた必要なのかな?

Esherデモとかレコーディング・セッションの際のアウト・テイクなど、まああれば一度は聴いてみたいけど、所詮はレコードに収録し商品化するにはいまいちと当時判断された代物。

まあ、ビートルズの作品であるからデモとかアウト・テイクと言っても作品のレベルは他のアーティストのものと比べて高いのかもしれないが、自身としてはヘビロテで聴くことにはならないだろう。

50周年記念だから、未発表のデモとかアウト・テイク込みで大安売りしますよ〜と言う企画なら一人のビーファンとしては特に反対する理由は見当たらないが…

まあ出来れば、大型ボックス、豪華ハードカバー本それに再生環境のない5.1chのブルーレイなんていらないから、CD6枚組のミニ・ボックス、5千円以下でお願いしたいですね。

2009年のリマスター・シリーズもいい出来だったと思うし、今回制作を担当したジャイルズ・マーチンの父親であるジョージが1987年にデジタル化した音源で自身としては十分ではないかと思う。

ところで、この手の悪しき豪華版ボックス・セットが世にで始めたのは、私の不確かな記憶では2009年のキング・クリムゾン、In The Court Of The Crimson King40周年記念盤あたりではないかと…


CD1 ステレオ・ミックス 2009
CD2 オリジナル・マスター・ミックス 2004
CD3 オリジナル・ファースト・アルバムの盤起こしからのデジタル音源
CD4 ライブ 1969
CD5 US ラジオ・プロモ盤のデジタル音源
DVD 5.1chとハイレゾ・ステレオ音源

どれもなんだか同じ様な感じで….

実はこれ未だ未開封で、In The Court Of The Crimson Kingを聴く場合はいつも1971年にワーナー・パイオニアから再発された古〜い国内盤レコード愛聴しています。

やっぱり、それぞれの音源を的確に聴き分ける能力もなく単にCDやレコード集めるだけで喜んでいる様なおっさんには、これらの豪華版は猫に小判ですかね。

私は、違いの分からない男のネスカフェ・スティール・ブレンドでオーケー。

ホント、この歳になると耳のサビつきが酷くなる。

新生カンサスのパワー

2018年09月26日 | PROG ROCK

アメリカン・プログレ・バンドとして1974年アルバム・デビュー。

1977年に出したアルバム、Point Of No Returnとシングル・カットされたDust In The Windが大ヒット。

この辺りがコマーシャル的には彼らのピークだったと思う。

その後、ライブ・アルバムや数枚のスタジオ・アルバムを出し、メンバー・チェンジなども行われた。

行き詰まったのか1984年に一時活動停止となる。

翌年、スティーブ・ウォルシュ(キーボード)、リチャード・ウィリアムス(ギター)とフィル・イハート(ドラムス)の3名のオリジナル・メンバーを中心に新たなメンバー、スティーブ・モーズ(ギター)とビリー・グリヤー(ベース)らを加えて新生カンサスが結成。

このメンバーで2枚のアルバムを制作。

本日紹介するのは、その記念すべき新生カンサスの一枚目のオリジナル・アルバム、Power。

ギターのネックを金槌で叩き込み、鋼のギターでも作ろうというのだろうか?


新加入のスティーブは、1994年にリッチーが去った後のディープ・パープルのギタリストに就任したことからもわかる様に、ハード・ロック系ギタリストであり、このアルバムの収録曲の制作にも中心となって参加。

以前のカンサスのトレード・マークだったプログレ・サウンドはこのアルバムでは少しばかり後ろに引っ込み、スティーブ加入の影響なのかハード・ロック色が全面に出た作品となった。

それまでのカンサスのプログレ・サウンドを好んで聴いていたファン達は、このアルバムを聴いて離れて言ったのではなかっただろうか?

しかし、私の様な単純明快なハード・ロックをおかずに白飯を食べる人間は、結構楽しめるアルバムだった。

特にアルバムのタイトルにもなっている、Powerという曲の印象的なコーラスパートを聴くといつも何故だか力がみなぎってきた様な。

サイドー1の2曲めに収録されている。

Power It takes Power Power It takes Power
パワー、パワーを使え 、パワー、パワーが必要 !
to back up the things you say
言動を守るために
Power It takes Power Power It takes Power
パワー、パワーを使え 、パワー、パワーが必要!
to cut through the chains breakaway
鎖を断ち切るために
Power It takes Power Power It takes Power
パワー、パワーを使え 、パワー、パワーが必要!
To Fight Back And Not Be Afraid
恐れず反撃するために
Power It takes Power Power It takes Power
パワー、パワーを使え 、パワー、パワーが必要!
to cut through the chains breakaway
しがらみを粉砕するために


四流コレクターのビー・コレ、その17 季節外れ、秋の日のデッ、デッ、デタァ〜

2018年09月25日 | BEATLES-BADFINGER関連
助手:デッ、デッ、デタァ〜! 博士、大変です。

博士:君の言う大変です!はもう聞き飽きたのじゃが、せっかくじゃから言ってみなさい。

助手:ホワイト・アルバムの50周年記念盤が今年の11月に発売されるとオフィシャルでアナウンスされました。

博士:発売は既定路線だったけど、実際オフィシャルでアナウンスされるム、ム、ムッ〜となってしまうのう。

助手:国内豪華盤はSHM-CD6枚、ブルー・レイ1枚にハードカバーのブックレットが付いてお値段なんと2万1千円!

博士:何か、真夜中の通販番組みているようじゃのう。

助手:CDの内訳は、2枚が2018年最新ステレオ・ミックスで、1枚は有名なEsher Demosと呼ばれる27曲の未発表アコースティック音源によるデモ。

残りの3枚は、ホワイト・アルバムのレコーディング・セッションでのアウトテークなど計50曲。

ブルー・レイはステレオ、モノそして2種類の5.1chマルチ・ミックス音源などが収録されているとのことです。

博士:買っても多分1回聴いてお終いって感じかな? 

助手:まあなんとなくそんな感じで…. コスパを考えると勿体ない気もしますが。

そもそもEsher Demosとかレコーディング・セッションでのアウトテークなんかはすでに海賊盤で出ておるし、今やユー・チューブでもそれらの音源はある程度聴くことが出来ますからね。

博士:我ら四流ビー・コレクターとしてどう対処するか早速対策本部を設置して緊急会議を開く必要があるのう〜

助手:とは言え、この分だとレット・イット・ビーやアビー・ロードの50周年記念盤も発売され更なる大量の資金が必要と思います。

どぉ〜すりゃ いいのさ、思案橋〜♪♪

もうね〜正直なところ、古いやつの焼き回しならオフィシャルで出さないで欲しいと思うのは私だけだろうか?

スーパー・カブ とベイビー・ドライバー

2018年09月23日 | S&G and etc.

原付とは原動付自転車、すなわち自転車の後輪に小型駆動装置を取り付けたもので、本来の意味なら文字通りといえばホンダのカブにあたる。

見た目は自転車である。

カブとはボーイ・スカウトのジュニアに当たるカブ・スカウトにも使われていて、熊とか狼などの猛獣の子供という意味だ。

つまり小粒ながらもソコソコやりますよ〜と言う事でその原付にカブと命名したらしい。

時は流れて、カブを超える新車、もはや自転車には見えないラーメン店出前御用達のスーパー・カブが登場。

そのスーパー・カブが40年ぶりに先日アメリカで再登場てな話にフ〜ンと感心していたところ、長年の友人から思いがけなくメイルを頂戴し、その後久しぶりに電話で近況報告。

そこで、つい最近機内でアメリカ映画、ベイビー・ドライバーを見たという話になって、サイモンとガーファンクルのBaby Driverと言う曲が映画のエンディングに登場したと言っていた。

アルバム、明日にかける橋に収録された曲で、初期の頃のアコースティック・ギターのシンプルな伴奏のフォーク・ソングに8ビートのエレキ・セットをバックに入れた定番フォーク・ロックではなく、ジャズぽくなっている。


バックのブラスに負けじとご両人声を張り上げて歌っている。

My daddy was the family bassman
俺のとうちゃんはベースマン
My mamma was an engineer
かあちゃんはエンジニア
And I was born one dark gray morn
俺はどんよりした朝に生まれた
With music coming in my ears
音楽を耳にしながらね
In my ears

They call me Baby Driver
奴らは俺をベイビー・ドライバーと呼ぶ
And once upon a pair of wheels
二輪に跨りゃ
Hit the road and I'm gone
道路をかっ飛んで行く
What's my number?
俺、何番だっけ?
I wonder how your engines feel
エンジンの調子はどうかな
Ba ba ba ba
バッバッバッバッ
Scoot down the road
道路をぶっ飛ばす
What's my number?
俺、何番だっけ?
I wonder how your engines feel
エンジンの調子はどうかな
Shine the light
光りを当ててくれないか

と適当に訳してみたが、ここでのベイビー・ドライバーって二輪ライダーのことね。

私もその昔、チョイ乗りで原付に乗っていたことがあった。

当時は、ちょっとしたスクーター・ブームで、スズキはジェンマ、ヤマハはベルーガだったけ。で、私はスーパー・カブの遠い〜親戚にあたるホンダ・タクトに乗っていた。

しかしベイビー・ドライバーのように道路をかっ飛ばすとなると、 原付スクーターじゃ馬力不足でちょいと無理だね。


ビーチ・ボーイズとスーパー・カブ

2018年09月23日 | West Coast Rock

つい最近、ホンダのスーパー・カブが40年ぶりにアメリカで再発されることとなった話をネットで見た。

リトル・ホンダって言うのは、今ではあの著名なサッカー選手の発言が有名となっているが、実は何と50数年前にリトル・ホンダなる言葉が存在していた。

ビーチ・ボーイズが1964年位出したアルバム、All Summer Longに収録され、またカバー・ソングとしても大ヒットしたLittle Hondaというサーフィン・ロック調の曲のことだ。


これは、当時日本からアメリカへ輸出されていたスーパー・カブがスタイリッシュな小型チョイ乗りバイクと人気を博した事を歌ったものである。

スーパー・カブといえば日本では出前の兄ちゃん、さらに新聞配達や郵便配達の人御用達の商用車で、それほど多く見かけることはない。

しかしベトナムの各地の道路ではスーパー・カブの軍団で途切れなく覆い尽くされている。

信号機のない幅広の道路の横断の始めの一歩を躊躇すれば、ずっと歩道に佇む事となる。

かの地では道路を横断するのは命がけの仕事となる。

横断には色々コツがあって、私の場合は道路を垂直に渡るのではなく、対向車に向かっていく感じで斜めにわたる。

その際一時足りとも気を緩めてはならない。強い気持ちを持って向かって来るバイクの運転手に睨みを利かしながら渡れば、大体の場合相手が直前で避けてくれる。

しかし、かく言う私もかって仕事でかの地を訪れた際バイクにぶち当たられ吹っ飛んでしまったことがある。

道路に止めてあった車に乗ろうと後部座席のドアに手をかけようとした瞬間、背中にひどい痛みを感じた。何とバイクの運転手は車のドアと私との1メートルも無い隙間をまさかの通り抜けの敢行。

私の背中に衝突し吹っ飛ばされた。

シャツの背中の部分がビリビリと裂け血だらけになった。

バイクの運転手も転倒したがそのまま起き上がって何事も無かったかのごとくその場から逃走。

と全くスタイリッシュじゃ無かった昔話をふと思い出した。

日本でのまさかは、海外ではまさかに当たらずってな事で。

皆さんも気〜つけなはれや〜。


ロック・エイジのトゥルバドール、エルトン・ジョン

2018年09月18日 | ELTON JOHN
エルトン・ジョンの3枚目のオリジナル・アルバム、Tumbleweed Connectionは前作が発売された同年の10月末に英国で発売された。



(1974年東芝EMIから出た再発盤)

日本では翌年、ロック・エイジのトゥルバドールというキャッチ・コピーでアルバムが発売。

(付属のライナー)

トゥルバドールって言葉どこかで聞いたことがあるが、一体どんな意味かと問はれれば答えられない。

早速ネットで検索すると、トゥルバドールもしくはトルバドゥールは、フランス語で中世の南フランスでオック語と言うローカルな言葉を使って詩を書く吟遊詩人のこと。

エルトンがシンガー・ソング・ライターだったことから、現代における吟遊詩人と例え、また彼のロス・アンジェルス公演がウエスト・ハリウッドにあるライブ・ハウス、トゥルバドールにて行われた ことから、トゥルバドールと言う言葉を使ったのではないかと考える。

また、アルバム・タイトルのTumbleweedとは、アメリカの西部劇での広い荒野なんかでよく見かける、 植物が枯れてちぎれて軽い玉の様になり風に吹かれてコロコロ転がる残骸。

何となくヨーロピアン調だった前作よりもロック色を高め、さらにカントリー・フレーバーをちりばめたアメリカン・ミュージックとなった。

(付属のブックレット表紙、カーボーイ・ハットのエルトン)


(付属のブックレット裏表紙、西部開拓時代を描いた様なイラスト)

狙い通り、アメリカで大受けした。

当時日本リスナーは叙情的なトゥルバドール(吟遊詩人)と言う謳い文句があったため、多分Yes It’s MeやYour Songの続編の様な楽曲を期待していたと思うのだが....

もしそうなら、このアルバムを聴いてちょっと肩透かしを食らったんじゃないかな?

私はもちろんこのアルバムはオーケー。

英国人の描く西部劇始まり始まり。


コンテンポラリー・ポップの異端児、エルトン・ジョン !

2018年09月16日 | ELTON JOHN
著名な音楽評論家だった中村とうよう氏が、ライナーノートの表紙に一文を寄稿していた。

その文章は、“将来どんな大物になるか、おそろしいくらいだ”と締めくくられていた。

1970年に発売された、エルトン・ジョンの2枚目のオリジナル・アルバムについて書かれたもので、このアルバムには彼の初期の名曲Your SongやBorder Songなどが収録されている。






当時、何故かレコード会社は “コンテンポラリー・ポップの異端児、エルトン・ジョン” というキャッチ・フレーズとして帯やライナーに記載した。

彼を異端児と呼ぶのにはチ〜ト賛同しかねるが….

この後、氏の予想通り恐ろしいくらいの大物としてポップ界の王道を歩むわけである。


日本では1971年に東芝音工から発売。その頃はAMラジオで洋楽のヒットソングを聴く程度で、このアルバムのことは知らなかった。
買ったのは1974年に東芝EMIから再発されたもの。お値段2200円也。

あれから45年経つ。ほんと月日の流れは早いものと実感。しかしこのアルバムのみずみずしさは未だ変わらない。

四流コレクターのビー・コレ、その16 インターネット・ラジオでいこう〜!

2018年09月14日 | BEATLES-BADFINGER関連
博士:レコードやCDをターン・テーブルもしくはCDトレイに取っ替え引っ替えしながら音楽を聴くのも悪くないのじゃが、棚から取り出した多くのレコードやCDの後片付けも結構厄介じゃのう〜

助手:それに、もし雑音が入っていたら再生をやめてメディアの表面に傷が無いか一々調べたり、表面を再クリーニングしたりするのも結構面倒ですからね。

博士:そんな時はアイチューンズのメニューの中からインターネット・ラジオを選択して聴くのも楽しいのう。

助手: クラッシック・ロックのカテゴリーにBeatles Radio.Comなんて放送局がありますね。

ビートルズの楽曲だけでなく、各メンバーのソロ作品や他の演奏者によるビートルズの楽曲のカバーがランダムに聴けます。

博士:これなら後片付けも、メディア表面の傷の心配もする必要がない。

助手:信の速度は128kbpsで少し前のMP3クオリティーでバック・グラウンドとして聴くぶんには問題なし。

博士: 本日聴いていると、ジョンレノンのソロ作品だった、#9 Dream(邦題 夢の夢)のカバーが流れていたのう〜

オリジナルと同じ様なアレンジだが、ドラムのリズムが少しばかり強調されノリの良い仕上げのカバーで結構印象に残った。

あれは一体誰じゃ?

助手:えぇ〜と、 調べてみますと、2007年、アフリカのスーダン西部のダルフール地方の内戦における甚大な被害を被った住民を助ける資金を調達するために制作されたアルバムの中の一曲でR.E.M.によってカバーされていますね。

U2、ジャクソン・ブラウン、グリーン・デイにレニー・クラビッツなんかの大物もこのアルバムに参加してますね。


博士:そんなのでてたの? 四流ビ・コレクター故、数多くのアーティストによるカバー曲までは手が回らんから非常に助かる。

水野さん:いゃ〜、インターネット・ラジオっていいもんですね〜

と話が回を重ねるごとに段々とジョボくなっていく。

四流コレクターのビー・コレ、その15 全〜部ホワイトはどうだ!

2018年09月14日 | BEATLES-BADFINGER関連
1978年にホワイト・アルバム発売10周年記念として、レコードもホワイト・カラーでプレス されたコレクター盤が発売された。


イギリスはアップル・レーベル(レコード番号PCS7067/8)から、アメリカはキャピトル・レーベル(レコード番号SEBX-11841)からそれぞれ発売された。

アメリカ盤のレーベルは、パープル・キャピトル

白色のジャケットに白色のレコードで、これが本当のホワイト・アルバムとしゃれてはいるが、扱いづらい一品ではある。

曲と曲の間にカットされている無音部のスペースが非常に見えにくいので、途中の曲からスタートするときは一苦労。

また、もし指の感覚でわからないような小さなスクラッチがばんの表面にある場合は、まず目視では発見できない。

博士:四流コレクターのビー・コレと自称しているからにはこの手の多分聴く事も無いであろうアルバムも一応持っておかねばならんからのう〜

助手:ビー・コレクターなんてわざわざ自称しなきゃいいんじゃないですかね? 

持っていたとしても、誰に見せるわけでもなく、夜中にレコードをジャケットからおもむろに取り出して、レーベルとレコードのランアウトに記載されているマトリックス・ナンバーを見てニンマリするだけじゃ勿体無いですね。

博士:ムム〜、痛いところを突かれたのう。家人にこれがホワイト・アルバムのホワイト・レコードじゃ〜と言っても、なにそれ?とほぼ無反応じゃからのう。

助手:無益なビー・コレ撤退宣言でもされてはいかがですか?

博士:わかったそうしようじゃないか。もう一切買わない!

いや〜ちょっと待て!

2018年といえば、ちょうどホワイト・アルバム発売50周年にあたるとしではないか! サージャント・ペッパーズのアルバムみたいに記念盤が年末に出るかもしれん…

宣言はそれからじゃ!

と、いつも通り諦めの悪いおっさんの話でした。

ところで、もし年末50周年記念盤が出るとしたら、一体どんなのが出るのかな?

ジャケットやレコードだけが白色じゃなくて、レコードのレーベル、それに付属のポスターや四人のポートレートの裏表も全部真っ白!

悟りの境地のホワイト・アルバムだったりして....

そんなわけないか。

四流コレクターのビー・コレ、その14 ず〜とるび〜は不要

2018年09月09日 | BEATLES-BADFINGER関連
博士:何!このお方もビートルズの大ファンだったって?

四流コレクターのビー・コレと自称しているからには この件も調べて見なければならんのう〜

助手:そう言うと思って、さっき近くのリサイクル・ショップ行って早速ブツ仕入れてきました。消費税込みで216円也!

博士:そうか、それはでかした。仕事が早い。

で、一体そのブツはどの様なものかのう〜

助手:これです、博士。井上陽水と言うシンガー・ソングライターが1974年に出した“二色の独楽”と言うアルバムです。


博士:それって、確かアメリカで録音されたやつじゃなかったかの〜? 

作品の方向性としては前作、氷の世界の延長上にあるものの、星勝以外にアメリカの有名どころのアレンジャー、ジーン・ページやジャック・ニッチェらを起用して、かなり垢抜けたサウンドじゃったと記憶しておるがのう….

それが ビートルズとどう関係してるのじゃ?

助手: いゃ〜 博士。このアルバムに収録された曲のタイトルもう一度見てもらえればと思うのですが…

博士:なるほど、“ゼンマイ仕掛けのカブト虫”っていう曲のことかね。

今まで一緒に楽しく遊んでたおもちゃのカブトムシが壊れてしまって残念に思っている。すなわち、ビートルズ解散のこと言っているのか?

しかし、代わりにゼンマイ仕掛けのカブト虫のような笑顔の彼女が登場してビートルズ・ロスを癒やしてもらい、もう大丈夫って話。

助手:まあそんなところかと。それにもう一曲ありますね。

ロンドン急行って歌です。

2番の歌詞に
忘れじの“抱きしめたい”の歌
口笛の出ない者の為
憧れのロンドン急行
汽笛を鳴らしておくれ〜 ♪♪

博士:ロンドン急行がビートルズってことじゃのう〜

憧れのロンドン急行も今や日立製で和製ビートルズになってしもた。

じゃあ次回は、1971年にでた“松岡計井子ビートルズを歌う”のLPでも仕入れてきてくれんかのう〜

助手:その手のレアLPは、リサイクル・ショップでゲットするのはちょっと難しいかと…

まして、貧乏研究所の100〜200円程度の低予算では購入出来ません。キリッ!

ず〜とるび〜だったらあるかも?

博士:流石にそれは研究対象外、 笑点を見るだけで充分じゃ!

じゃが、ザ・ズートルビーの“水虫の唄”のシングル盤なら持っててもいいかも。

四流コレクターのビー・コレ、その13 ビートルズが教えてくれた♪♪〜

2018年09月09日 | BEATLES-BADFINGER関連
博士:何!ビートルズが教えてくれたって?

何を教えてもらったのか、四流コレクターのビー・コレと自称しているからには ちょいと調べて見なければならんのう〜

助手:そう言うと思って、さっき近くのリサイクル・ショップ行って早速ブツ仕入れてきました。消費税込みで108円也!

博士:そうか、それはでかした。仕事が早い。

で、一体そのブツはどの様なものなのかのう〜

助手:これです、博士。よしだたくろうと言うシンガー・ソングライターが1973年に出した御伽草子と言うアルバムに収録されています。


博士:なになに….

くれるものはもらってしまえ
欲しいものはものにしたい
その代わり捨てるのも勝手さ
もらうも捨てるも勝手さ

ビートルズが教えてくれた♪♪〜

なんと、ビートルズがこの様なことを教えたと言うのか!

助手:いゃ〜、 この歌の詩を書いた人の主観だと思いますがね。

博士:ムム〜、ワシが思うには、この部分、何かリサイクル・ショップのことを言ってる様な気がしないでもない。

くれるものはもらってしまえ
(あのう〜お客様、これって多分どこのショップでも値段が付かないので買取出来ないと思うのですがね〜 もしお持ち帰りが面倒なら弊社で処分いたしますが?)
欲しいものはものにしたい
(他の分につきましては、是非買取させていただきます。)
その代わり捨てるのも勝手さ
(値段が付かない分は 、お持ち帰りして頂き、お客様が処分して頂くこととなります)
もらうも捨てるも勝手さ
(ですから、弊社にて処分させて頂くか、お客様にて処分して頂くことになります。)

その数日後、処分品が堂々と売り場になん〜て。

などと妄想して見た。

助手:あの〜、そう言えば昔リサイクル・ショップにて中古CDを数枚買ったんですが、レジを通過した後に、そのうちの1枚が間違って買っていたのがわかって直ぐに返金か交換を申し出たんですが、断られたことがあります。

なんでも中古の取引の場合 、一旦売り買いが確定すると例えすぐにそれを申し出ても返品や交換はダメと説明がありました。

ただし、一枚100円で買ったCDをなんと10円で買取する事は可能だと言われました。

買取後多分そのCDは元の棚で同じ価格 100円にて鎮座しているのじゃないか思い、10円の買取価格の提示に我ながら愚かにもちょっとキレてしまい家に持ち帰りました。

結局廃棄処分は勿体無い気がして今尚押入れの片隅に埋もれています。

You Never Give Me Your Money
You Only Give Me Your Wrong CD
And In The Middle Of Negotiations
I Break Down ♪♪〜

ビートルズが教えてくれた♪♪〜

四流コレクターのビー・コレ、その12 似て非なるもの、Beatles For Sale兄弟

2018年09月07日 | BEATLES-BADFINGER関連
ビートルズの初期のアルバムといえば、まだ世界統一規格で販売されていなく、内容のことなった各国編集盤などが登場していた。

今回は、彼らの4枚目のオリジナル・アルバム、Beatles For Sale(ビートルズ、売り出し中)について語ってみたい。

1964年12月4日、Beatles For Saleが英国で販売された。


収録曲はオリジナルが8曲、カバーが6曲の計14曲入りのアルバム。
サイド1
No Reply
I’m A Loser
Baby’s In Black
Rock And Roll Music (Chuck Berry)
I’ll Follow The Sun
Mr. Moonlight (Roy Lee Johnson)
Kansas City (Jerry Leber – Mike Stoller) - Hey Hey Hey Hey (Richard Penniman)

サイド2
Eight Days A Week
Words Of Love (Buddy Holly) Vo. Ringo
Honey Don’t (Carl Perkins)
Every Little Thing
I Don’t Want To Spoil The Party
What You’re Doing
Everybody’s Trying To Be My Baby (Carl Perkins) Vo. George

全編オリジナルで固めた前作、A Hard Day’s Night (AHDN)と比べると、悪くはないが個人的にはカバー曲が多い点でちょっとやっつけ仕事の感があるし、オリジナル曲の出来も少しばかり印象が薄いと感じる。

まあ当時、年に2枚のアルバムを出しさらにツアーもバンバンとスケジュールが組まれていた様なので、曲作りにあまり時間が取れなかったことが原因だと思う。

その11日後の、12月15日に英盤Beatles For Saleをベースにした、アメリカ編集盤が発売。アルバム・タイトルはBeatles ’65でジャケのデザインもアメリカ独自。


かなり地味で暗〜い感じ。

サイド1
No Reply
I’m A Loser
Baby’s In Black
Rock And Roll Music (Chuck Berry)
I’ll Follow The Sun
Mr. Moonlight (Roy Lee Johnson)

サイド2
Honey Don’t (Carl Perkins) Vo. Ringo
I’ll Be Back (英LP AHDNから)
She’s A Woman (英Single I Feel FineのB面)
I Feel Fine (英Single A面)
Everybody’s Trying To Be My Baby (Carl Perkins) Vo. George

リンゴとジョージがボーカルを取る曲以外のKansas City - Hey Hey Hey Hey、 Eight Days A Week、 Words Of Love、 Every Little Thing、I Don’t Want To Spoil The PartyとWhat You’re Doingは収録されず、第一印象としては11曲しか収録されていない廉価盤と言う感じだろうか…

当時のアメリカのレコード業界の諸々の制約などの事情によってアルバム収録曲は12曲以下、さらにアルバムのさらなる売れ行きを狙って先行シングル・ヒットは英盤に収録されていようがいまいが全て米編集ではアルバムに含まれると言う手法により、英盤と異なった選曲のLPアルバムが販売された。

一聴してみると、シングル・ヒットのEight Days A Weekはアルバムから外れたものの、軽快なI Feel FineやメロディアスなI’ll Be Backの収録で、あら不思議!サイド2の印象が激変。

中々よろし〜。

さて、我が国日本では、それから3ヶ月遅れた1965年3月15日にBeatles For Saleが英盤と同じ収録曲で発売される。


ジャケのデザインは英盤とほぼ一緒であるが、タイトルのBeatles For Saleが極太の赤い文字で書かれインパクト大!そして不思議なことに、米盤のタイトル、Beatles ’65が帯に記載されている。


こっ、こっ、これは一体どうゆ〜こと?と思い悩む間も無く、その約3ヶ月後の5月5日の子供の日に、Meet The Beatles、Second Album、AHDN(ジャケのデザインのみが英盤と異なる)、Beatles For Sale(同上)に続く、日本編集盤第五弾、Beatles No.5が発売された。


サイド1
Long Tall Sally (英EP Long Tall Sallyから)
She Loves You (独Single German Ver.)
Anna (英 LP PPLから)
Matchbox (英EP Long Tall Sallyから)
You Really Got A Hold On Me (英LP With The Beatlesから)
She’s A Woman (英Single I Feel FineのB面)
Ask Me Why (英 LP PPLから)

サイド2
I Feel Fine (英 Single A面)
I Want To Hold Your Hand (独Single German Ver.)
Chains (英LP PPLから)
Slow Down (英EP Long Tall Sallyから)
All I’ve Got To Do (英LP With The Beatlesから)
I Call Your Name (英EP Long Tall Sallyから)
This Boy(英Single I Want To Hold Your Hand のB面)

ジャケのデザインはアメリカ編集盤、Beatles ’65からパクるも、収録曲は独自。

英盤LPに収録されなかったコンパクト盤 Long Tall Sallyから全曲持ってきたり、ドイツ語バージョンのShe Loves You やI Want To Hold Your Handも加えるなど、オリジナル・アルバムとしてのインパクトは無。やっつけ感満タン。

(4曲入りコンパクト盤)

アメリカ盤と英盤で若干編集の異なる曲とか、またステレオ/モノ音源に特に拘らねば、2009年のリマスターCDボックスさえ持っていれば、PCに取り込んでこれらのアルバムを再現できる。

しかしながら、私の様な愚かな四流ビー・コレクターとしては似て非なるものならぜひ買わなければと言うわけの分からぬ脅迫観念に押し流され、昔買い逃したアルバムをシコシコと収集することに成ってしまう。

まあ、中古で買うのは安物ばっかりだけどね。

ヘイ、其処のタンブリン叩きのおっさん!

2018年09月04日 | West Coast Rock

50年以上前のビートルズの初期アルバムを聴いてみたのに触発され、久々バーズでも聴いてみようと取り出したのは、2015年に出たデビュー50周年の記念盤、Mr. Tambourine Man。



50周年の記念盤と言う事で、ゲートフォールド使用のジャケを採用。若き日の彼らの写真が。


今のクロスビーとは全く違う容姿の若き日のクロスビー。


180グラム重量盤、透明の仕様のLP。
綺麗だけれど、演奏中ターンテーブルを眺めていると、止まっているようにも見えるし、廻っているようにも見えて、眼がクラクラするし、もし傷が表面についていてもなかなか発見出来ない不便さがある。

収録された12曲のうち4曲がディランのカバー。

サイドー1にはMr. Tambourin ManとSpanish Harlem Incidentの2曲が数6されている。

フォークギター一本で弾き語るオリジナルは、ディラン独特のガラガラ声での歌い回しでメロディーも解り難く、また単調といえば単調でしばしばうたた寝。

ディランの歌詞が優れていると言われる方も沢山いらっしゃるようだが、実際のところかなり英語力のある人でないとディランが何を歌っているのか聴き取れないと思うし、まして聴き取れる程のレベルの人でも難解な歌詞をなかなか理解できない時もある。

それなら、メロディー重視でハモリながら歌ったほうが一般受けする。

歌詞のことはさておき、バーズのおかげで後ろに隠れていたポップで美しいメロディーが全面に飛び出てきて非常にわかり易くなった。

ディランが当時どう思っていたかは定かではないが、印税ガッポガッポでバーズ様様じゃなかったのではないかと…

タンブリン叩いてるだけじゃ食えないからね。


四流コレクターのビー・コレ、その11 どうってことない話

2018年09月04日 | BEATLES-BADFINGER関連
ビートルズの初期のアルバムが発売されて早五十数年の歳月が流れた 。

他に類を見ないぐらい彼らのアルバムは何度も再発された。

再発時期によって同じ内容のアルバムでもレーベルもしくは帯(日本盤の場合)のデザインなどが異なるので、面白半分色々集めてみようかと思ってしまう。

もちろん、日本盤の場合初回オリジナル盤で帯付き且つ全体にコンディションの良い完品物となると結構値が張るので、四流コレクターは比較的値段の張らないキャピトル・レコードによるアメリカ編集盤にターゲットを絞る。

1965年に発売されたアルバム、The Early Beatlesはそれまでまだ米盤に収録されなかった初期の曲を集めてきて作られたアルバムだ。


1965年の初回ステレオ盤は、カラー・リングつきのキャピトル・レーベル。


1969年から70年にかけて再発されたものは、グリーンのキャピトル・レーベル。


1971年から75年の再発盤はなんと、キャピトル・レーベルではなく、アップルのレーベルが使用。




76年の再発盤はオレンジ・キャピトル。


そして、その後パープル・キャピトルのレーベルへと続いていく。

ちょっと不思議に思ったのは、1971年から75年の再発盤はなぜアップル・レーベルで発売されたこと。

昔なら、関係の文献を本屋で探さなければならないが、インターネットの時代となると、あっという間に回答が探し出せる。便利な世の中になったものだ。

そのサイトによると、ビートルズが設立したApple Corpsの経営が素人ゆえの乱脈 経営で行き詰まり、経理をしっかり面倒見てくれる人を探していた。

そしてポールを除く三人のメンバーが当時ストーンズのマネージャーだったアラン・クレインを1971年に任命した。ポールはリンダの父親のイーストマンが適任だと主張したが却下された。この意見の不一致もポールのビートルズ脱退の一因となった。

アランは経理を担当するだけでなくApple Corpsをコントロールし、不採算部門やアップル・レーベルのマイナーなアーティストなどをドラスティックにカットした。

その際、主導権はApple Corpsあるのだとキャピトルに申し伝えし、71年の米編集再発盤からアップル・レーベルに切り替えさせたようだ。

ミック・ジャガーもストーンズがアランの持つレーベル、ABKCOとの契約に以前から不満を持ち、その契約が終了するのをひたすら待っていて、ビートルズにはアラン・クレインはオススメしないとアドバイスしていたらしい。

後に、アランのかなりドラス ティックな手腕に不満を抱き、ポールは正しかったとしてジョンらによって解任された。

すなわちオレンジ・キャピトルでのキャピトル・レーベルの復活は、アラン・クレインがApple Corpsから去ったことを意味する。

今一度このアップル・レーベルを眺めて、四流コレクターはなるほど〜と頷く....

まあ、知っている人は知ってるし、別に知らなくともどうってことはない話ではあるが….