60年代ストロベリー・ヒルズ・ボーイズなるフォーク・バンドを結成し活動していたデイブ・カズンズとトニー・フーパーがベーシストのロン・チェスタートンを加えトリオ編成でストローブスを結成。トラッド系アコースチックなサウンドが売りで、後にフェアポート・コンベンションに加入するサンディー・デニーとレコーディング・セッションを行うも当時は商品化されなかった。
そしてトリオとして1969年にファースト・アルバム、Strawbs、翌年にセカンド・アルバム、Dragonflyを出すもいずれも不発。ベーシストが脱退し、新しいベーシストとキーボードにはリック・ウェイクマンが加入しツアーを行ったが反応がイマイチだった事から、新たにエレキ・ベーシストとドラマーを加入させリズム・セクションを一新。
1970年ロイ・ハーパーのコンサートの前座で以前の作品をエレクトリック化したライブ公演を行い、続いて7月11日にはQueen Elizabeth Hallでの公演をレコード化したアルバム、Just A Collection Of Antiques And Curiosが出た。
リズム・セクションを強化したことによって曲にメリハリがつき、さらにリックの華麗なるキーボードの演奏が話題を呼んでUKチャート27位と大躍進。
この時のリックの演奏だけでなく初期のデビッド・ボウイのアルバムやキャット・スティーブンスのMorning Has Brokenでの演奏が評判となりイエスはストローブスからリックの引き抜くことに。当時シンフォニックなプログレ・サウンドに歩みを進め始めたイエスとしてはストローブスのこれらの音源を聴けばリックが打ってつけの人材だったのは間違いない。
ストローブスもイエスの後を追うかのごとくさらにエレクトリック化を推し進めフォーク・ロックからプログレ・ロックへと変遷を遂げていく。
リックのファンならストローブスの初期のアルバム聴けばきっとニンマリすること間違いない。
(ロイ・ハーパーの前座でのライブ音源が2006年にRecollectionとして発売された。)
(何だかStrawbsって言うよりはRick Wakeman with Strawbsって感じがしないでもない。)