CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

伝説のSSW、その2

2024年04月29日 | SSW

70年代ウエスト・コースト・ロックの宝庫と言われたデビッド・ゲフィンが設立したレーベル、アセイラムからのアーティスト第一弾として契約したのがシンガー・ソング・ライターのジュディ・シル。

その彼女のデビュー作は1971年のセルフ・タイトル・アルバム、Judee Sill。

清涼感漂うボーカルにアコギやストリングスなどを効果的に配置した温かみのあるサウンドが特徴で玄人筋には絶賛されたものの一般のリスナーに対しては思ったようには浸透しなかったそうな。

1973年のセカンド・アルバム、Heat Food以降は薬物中毒の弊害などもあって活動が途切れてしまい、残念ながら彼女は1979年にその生涯を終えることに。

ただ後年に彼女のアルバムが再発されることによって、それまでその存在さえ全く知らなかった、瑞々しいサウンドにつつまれた彼女の作品を後追いではあるが聴く事が出来たの幸運だったと思う。


大型連休がスタート、その2

2024年04月29日 | SSW

深夜の自宅警備員を続けながら、ふと思い立ったシンガー・ソング・ライターが英トラッド・フォークの第一人者でもあったサンディー・デニー。

フォーク時代のストローブスとのジョイント・レコーディングによりアルバムを制作後、フェアポート・コンベンションのオーディションに参加し加入が認められ3枚のスタジオ・アルバムを制作することに。

その後バンドから脱退し新グループ、フォザリンゲイを立ち上げるも1枚のアルバムを制作した後解散し、ソロ・デビューを飾る。

本日はそんな彼女の1972年の2枚目のソロ・アルバム、Sandyを聴いてみることに。

一般的に英トラッド・フォークと聞けばなんだか大木の年輪の如くその刻まれた歴史に重みを感じさせるのだが、本作はアメリカのフォーク・ロック・サウンド寄りの味付けで割と構える事なくリラックスして聴いていくことが出来る。

特に彼女の尊敬するアーチストがボブ・ディランてな事で、このアルバムでもディランを1曲カバー。アコギとペダス・スティールの伴奏をバックにカントリー・フォーク・ロックの味わい。

イギリスのフォーク・ロック、いいですね。


大型連休がスタート

2024年04月27日 | SSW

どこか旅行に行きたいと思っても残念ながら先立つものが欠落していて、いつものことながら休日出勤での自宅警備員の仕事に勤しむオイラ。

こんな時はレコードのジャケ裏の写真でも眺めて心を慰める。

あぁ、ジャマイカにでも行ってみてぇ~

そう取り出したレコードはキャット・スティーブンスのForeignerだった。

(このレコードを買ったのはずっと後で、1980年に出た再発盤だった。サイドー1はフォーリナー組曲1曲のみ)

(サイドー2のLaterなんて完全にソウルの味付け)

1973年の7枚目のオリジナル・アルバムで、変革を求めて過去のアルバムで大成功したアコギを中心としたフォークもしくはフォーク・ロックのスタイルを捨て去った。

これまでタッグを組んで来たプロデューサのポール・サミュエル・スミスから離れ、自身によるプロデュースにて新たに起用したセッション・ミュージシャンらとオイラの憧れのジャマイカで録音を敢行。

彼が当時興味を持っていた、アイザック・ヘイズやスティービー・ワンダーらの作る黒人のソウルやR&Bなどにかなり影響を受けた作品となった。

ただ以前のアルバムと同じようなサウンドを期待したファンからは失望の声もあり、前作と比べると売り上げは落ちた。

でもそんなの関係ない!

特にA面のフォーリナー組曲は約18分以上に及ぶ起伏のあるソウルフルかつファンキーさも持つ楽曲で楽しめる。彼の作品の中では異色のものとなったが、オイラはこのアプローチ結構好みである。

ジャケ裏の写真を眺めながらこのアルバムを聴き少しばかりでもジャマイカの雰囲気を感じ取れたので、旅に出掛けられずとも“じゃ~まぁいいか”って気分に…

なるわけ無いないわな。


週末はAORでまったり

2024年04月26日 | JAZZ・FUSION

シャーデーってバンド名だったのね。

ボーカルのシャーデー・アデュに曲作りも手がけるステュワート・マシューマンら3名の演奏者が加わって編成されれたAORのバンド。

その彼らが放った1984年のファースト・アルバム、Sadeは当時本当によく売れた。

その頃訳あってオーディオ装置処分してしまったものだからカセット・アルバムを買ってラジカセかカーステでよく聴いていたのを思い出す。

ハード・ロックを卒業したわけではないけれど、当時これを聴いてオイラも大人になったものだって思ったね。

あれから40年ほど経ってオジンになった今も昔と変わらず曲はスムーズに流れていく。

いゃ~ AORっていいものですね。


今宵はフォーキーに

2024年04月25日 | CSN&Y

1966年、ATCOからバファロー・スプリングフィールドのメンバーとしてメジャー・デビューを果たして以来、まもなく80歳の大台に到達するにも関わらず今なお現役でどんどん新作を発表しているニール・ヤング。

すごいの一言。

近年は新作ばかりでなく旧譜をリマスターし再発したり、アーカイブ・シリーズと称して未発表の音源をこれでもか~とガンガン投入。全てをフォローするにはお金も時間も全く足りなく、興味のある作品のみ買っている。

本日は新たに海賊盤を正規音源としたブートレッグ・シリーズなる中から1枚を取り上げてみる

1971年1月30日、UCLAのロイス・ホールで収録されたライブ盤で独特な性質のボーカルに自身のアコギもしくはピアノのシンプルな演奏に絡みゆったりとしたフォーキーな世界がホール内に漂う。

(ブート感あふれる簡素なジャケットがこれまた泣ける)

まだ彼の大ヒット・アルバム、Harvestが発売前で、その存在を知られていないHeart Of Goldがアコギのみで淡々と演奏され非常に初々しさを感じ、またそのまったり感に癒される。

いゃ~ フォーク・ロックっていいものですね。


今宵もハード・ロックで、その3

2024年04月24日 | AMERICAN ROCK/POPS

70年代のブラス・ロックと言えばシカゴ、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ、タワー・オブ・パワーに芸風は違うがアース・ウィンド・アンド・ファイヤーあたりが思い浮かぶがチェイスも忘れてはならない。

4本のトランペットと他のバンドとは一味違う編成で迫力あるサウンドを繰り広げる。

バンドはビル・チェイスを中心に1970年に結成、翌年のファースト・アルバム、Chaseが全米22位と大ヒット。

本日はそのアルバムからシングル・カットされたGet It On(黒い炎)でも。

久々に聴いて、そのスピーディーでハードな展開に圧倒された。

いゃ~ ブラス・ロックっていいものですね。


今宵もハード・ロックで、その2

2024年04月23日 | American Hard Rock

マウンテンを聴けばやっぱりグランド・ファンクも登場してもらわないと片手落ち。

本日はグランド・ファンク・レイルロードの1969年に出たセカンド・アルバム、Grand Funkからシングル・カットされた英バンドのアニマルズのカバー、Inside Looking Outでも。

このシングルはイギリスのキャピトルがカットしたもので、アメリカ以外の欧州各国や日本などで発売された。

このシングル何がすごいって、曲の長さが何と9分半超え(B面のParanoidも8分弱の長尺曲)で盤の回転スピードは33-1/3と当時日本で流行った4曲入りコンパクト盤と同じ設定なのにお値段は通常のシングル盤と同じというなんだか得した気分になる優れものの仕様。

(G.F.R.故に成しえる画期的長時間シングル33回転、実に9分37秒!!てなキャッチ・コピーが泣けるね。)

(東芝EMI/オレンジ・キャピトル製なので1973ー4年頃の再発盤だと思う。)

ちなみにレーベルの縁ギリギリまで攻めたカッティングのため、ターン・テーブルのオート・リフターをオンに設定すると最後まで聴けずにアームがポップ・アップする難儀な仕様でもある。

グランド・ファンクの魅力は長尺曲にあり!って感じのシングル盤ですね。

 


今宵もハード・ロックで

2024年04月22日 | American Hard Rock

60年代末頃と言えば、ハード・ロックのジャンルではクリームやツェッペリンなど英国勢が隆盛を誇っていた。

それに対するアメリカからの回答がグランド・ファンクやマウンテンだった。てな事で本日はマウンテンでも。

1969年、クリームのプロデューサーだったフェリックス・パパラルディがギタリストのレスリー・ウエストのソロ・デビューのプロデューサー且つ演奏者としてアルバムを制作。ライブ活動を経て、フェリックスとレスリーがタッグを組んで4人編成のバンド・プロジェクトに昇格しマウンテンがここに誕生。

翌年にアルバム、Climbing!が完成しアルバムは全米17位を記録し、シングル・カットされた彼らの定番、ミシシッピ・クイーンも21位とヒットした。ただ単に押しのハード・ロックだけでなくアコギにサイケデリックそしてメロディアスなFor Yasgur’s Farmなど結構バラエティーに富んでいる。

いいと思います。

 


これが新しいハード・ロックの鑑賞スタイル

2024年04月21日 | LED ZEPPELIN関連

久々にレッド・ツェッペリン I でも聴いてみようと。

キース・レルフら3名がヤード・バーズから脱退し、ジミー・ペイジがバンド存続のため新メンバー、ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズにジョン・ボ-ナムらを新メンバーとして迎え 、ニュー・ヤード・バーズを結成し契約の残っていたライブ公演を行い、帰国後レッド・ツェッペリンが誕生。

その後短期間で制作されたそれまで体験したことのないニュー・ロックのファースト・アルバムは1969年に全米10位・全英6位の大ヒット。

この名盤やっぱり大音量で心置きなく聴きたいところではあるが狭い集合住宅内では御法度だし、オジンになった今ヘッド・フォンで長時間爆音で聴くのも体力的に苦しくなってきた。

完全防音のリスニング・ルームがあればいいけれど、先立つものが全くない厳しい現実。

てな事でデスク・トップPCの両端に配置した小型スピーカーに亀の頭を突き出すが如く近接での聴くのがデフォとなった次第。

あたかも机に上半身うつ伏せて居眠りしているように見えるが、これが案外ナチュラルに聴こえていい感じ。


どこでも行きまっせ

2024年04月20日 | AMERICAN ROCK/POPS

ジョン・ボン・ジョビの1997年のソロ・アルバム第二弾、Destination Anywhereでも。

バンド、ボン・ジョビと比べるとキーが下がった歌唱でミディアム・テンポで歌い上げる大人のサウンドかな? 

曲調はバラエティーに富んでいて、また結構覚えやすいのもツボ。

目的を定めずゆったりクルージング。

いいと思います。


フィラデルフィア・ソウル

2024年04月16日 | AMERICAN ROCK/POPS

70年代になってストリングスを多用し甘めのサウンドが特徴のフィラデルフィア・ソウル。

当時テレビでスリー・ディグリーズなんかが登場するソウル・トレインって番組ありましたね。

その第一人者の一人トム・ベルによってプロデュースされたのがスタイリスティック。 

時流に乗ってヒット曲連発し、その後トム・ベルがプロデュースから手を引いた後はヴァン・マッコイらが担当することになりディスコ調に芸風が変化して行き、ディスコの終焉と共に人気も低下していくことに。

1975年に出た彼らの全盛期のベストものを久々に聴いてみる。

ゆったりした曲調にファルセット・ボイスが絡みなんとも心地よく、コスパなんて言葉が無縁だった当時を思い出しまったりと時間が過ぎていく。


アレンジが命

2024年04月15日 | Euro Pop

セルジオ・メンデスとブラジル66の1972年のコンピ・アルバム、Foursider。当時はLP2枚組で発売されたことから4面ってタイトルに。

(CDは1枚で4面を収録)

軽いボサノバ・タッチで往年のヒット曲がアレンジされ、全く違ったサラッとした印象の曲に変化している。

ヒット曲、Mais Que Nadaからオーティス・レディングの歌唱で有名な(Sittin’ On) The Dock Of The Bay、さらにFool On The HillやDay Tripperなどビートルズのカバーはじめとして全てがボサノバティックにアレンジされてリラックス・ムード満載。 

憂鬱な週の始まりはこの手のミュージックでゆったりとスタート・アップすることに。

 


伝説のSSW

2024年04月14日 | SSW

知ってる人は知っている、知らない人は知らない、南部のR&B系のシンガー・ソング・ライター、ダン・ペン。

本日は彼の1973年のデビュー・アルバム、Nobody’s Foolでも。

ちなみに70年代に出したアルバムはこれ一枚。元々はソング・ライターとして60年代から他のアーティストに曲を提供し生計を立ててきたことから、自作自演にそれほどこだわりは持たなかったのか、次回のソロ・アルバムはなんと90年代まで待つことに。

このアルバム、地味と言えは地味なんだけれど、じっくりと聴いていくうちになんだかまったりとした気分になって心地よい。

お急ぎで無いのなら一聴する価値はあるのでは…


まさかのAOR

2024年04月13日 | AMERICAN ROCK/POPS

クリーム解散後、ブラインド・フェイスやジンジャー・ベイカー・エアフォースなど立て続けに新バンドを結成したジンジャー・ベイカー。

1974年にはガーヴィッツ兄弟とベイカー・ガーヴィッツ・アーミーなるトリオを結成、ジンジャー・ベイカーのどちらかと言えば主張し過ぎるドラムスを核にハードな演奏を展開、3枚のアルバムを残して解散。

(ガーヴィッツ兄弟のイメージとなるとやっぱりベイカー・ガーヴィッツ・アーミー)

一方ガービッツ兄弟はムーディー・ブルースのドラマー、グレアム・エッジのバンドに参加し2枚のアルバムを制作した後、ガービッツ兄弟の弟、エイドリアンがソロ・アルバムを制作することに。

1979年に出たソロ・デビュー・アルバムがこれ、Sweet Vendetta(甘い復讐)。

一聴してビックリ! ハードのハも見当たらないまさかのディスコ系AOR路線を突っ走っているじゃないの! 印象としてはボズ・スキャッグスのSilk DegreeやDown To Then Left風のメロウなサウンドが展開される。

それもそのはず、Toto結成前のデヴィット・ペイチ、デビッド・ハンゲートにポカーロ兄弟らがレコーディングに参加。

ハード・ロック一筋に活動を続けてきたガービッツ兄弟だったが、それまで期待されたほど売れなかった。そこでそれまでの評価を覆し見返してやろうと想像もしなかった芸風でSweet Vendettaを企てたのだろうか?

ハード・ロックのイメージは全く感じられないけれど、オイラはこのアルバム結構好きですね。


楽しければそれでいいじゃない

2024年04月12日 | BEATLES-BADFINGER関連

1971年に出たポールのサード・アルバム、Wild Lifeが評論家にこき下ろされた。

名誉挽回、汚名返上とばかり気合を入れて作った作品が1973年のRed Rose Speedway。ジャケのデザインがポップになりまた収録された曲も一度聴いたらすぐに覚えらるような親しみやすい曲ばかり!

シングル・カットされたMy Loveだけでなくアルバムも全米1位と以前の輝きを取り戻したのだが、当時の評論家たちはこのアルバムに関してビートルズ時代に築かれた才能のレベルにはまだまだ及ばないと高いハードルが設定されていることからまたしても辛口の採点だった。

確かにそうなのかもしれないが、オイラはこのアルバム結構好きですね。