CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

二番煎じも時にはよろし〜

2019年05月31日 | AMERICAN ROCK/POPS

一般的に長期活動停止明け、もしくは解散後にしばらくしてから再結成しアルバムが制作されると、長年待たされた者としては期待値が高すぎるのか蓋を開ければ期待外れとなることが多い。 

例えば、1976年Come Taste The Bandを出ししばらくして解散したディープ・パープルが、オリジナル・メンバーで再結成され1984年にPerfect Strangerを出したがボーカルが衰えたのも原因の一つで往年の名盤Machine Headのような破壊力はなかった。

アメリカのフォーク・ロック・バンド、バーズも1971年Father Alongを出し解散後、1973年オリジナル・メンバーでByrdsなる企画物のアルバムを出したものの、これまた一体何をやりたかったのかよく分からないって感じでガックリしたのを思い出す。

 

ムーディー・ブルース然り、1974年のSeventh Sojourn発売後、メンバー全員がソロ活動を始め、その後再結集して出した1977年のOctaveなんて全く物足りなかった。

 

ELPも1978年にスタジオ・アルバム、Love Beachを発表した数年後に解散し、1992年の再結成アルバム、Black Moonでやらかした感が….

 

事情が少し異なるが、キング・クリムゾンの場合は1974年のRedの後解散、そして新メンバーのアメリカ人2名を加えて新バンド名、Disciplineで再デビューを試みるも、今まで築いてきたキング・クリムゾンというネーム・バリューは捨てがたく、新生キング・クリムゾンとして再デビューを果たす。

 

個人的には彼らの新しい芸風は中々新鮮で悪くないと思ったが、旧来のクリムゾンのイメージとは異なるとのことで残念ながらこのアルバムも当時それほど売れなかったような…. 

じゃあスティーリー・ダンの2000年の長期活動停止明けのスタジオ・アルバム、Two Against Natureはどうなのか?

 

何しろ前作のスタジオ・アルバム、Gauchoから何と20年ぶりのスタジオ・アルバムなのだ。 

厳密に言えば、ドナルド・フェイゲンの1993年のソロ・アルバム、Kamakiriadにプロデューサー兼演奏者として相方のウォルター・ベッカーも参加しているので、20年ぶりって感じはしないけどね。

 

(Kamakiriadって造語らしく、Kamakiriってまさかの日本語、あのカマキリだって!)

Two Against Natureは、他のグループの再始動アルバムと異なり、グラミー賞を獲得したヒット・アルバムとなった。 

個人的にこのアルバムはGauchoの続編だと感じる。もしくはKamakiriadの続編とも言えるのかな?

 

ひねくれ者の二人組(Two Against Nature)は世紀末を迎えてもあえて変革を求めず“20年経っても俺たち何も変わっちゃいね〜よ。俺たちの今まで通りのレトロチックなサウンド楽しんで”とでも言いたかったのではないかと思えるのだが…. 

二番煎じってお茶の味が落ちるので良い印象はないが、さすがひねくれ者の2人組、開き直って堂々の二番煎じ(もしくは一番煎じの続編)のスタンスがよかったのかな? 

知らず知らずのうちに、聴き慣れた変わらぬスティーリー・ダンのビートに身を任せている。


ホーム・オーディオの未来は?

2019年05月29日 | ELTON JOHN

つい最近オーディオ・メーカーのオンキョーが売り上げ激減によりホーム・オーディオ部門をデノンとマランツを傘下に置く米オーディオ・メーカーとその親会社に当たる持ち株会社に身売りするとのニュースを読んだ。 

オンキョーといえば、数年前パイオニアのホーム・オーディオ部門を傘下に置いたのだが、今回の部門譲渡の契約でオンキョー・ブランドは契約で残るもののパイオニア・ブランドは継続されるのかまだ未定らしい。 

確かに今の若い人は、スマホにダウン・ロードされた音源をワイヤレスのイヤホンでシンプルに聴くのが主流となっていて、リサイクル・ショップやヤフオクなどで極上中古スピーカー安価でゲット!って喜んでるのは私の様な年代の人が殆どじゃないかな? 

一般的に日本のこじんまりした住居のスペースでは結構場所を取るホーム・オーディオなんて将来的にその需要があまり期待出来ないからね。 

一体日本のホーム・オーディオ・メーカーの何社が今後残っていけるのだろうか? 

そして今後5−10年で、ベテラン・オーディオ・マニアは断捨離と称して不要になった高級オーディオ・システムを安値でバンバン中古マーケットに出してくるかも…. 

嬉しいような悲しいような。 

本日はエルトン・ジョン、1972年の5枚目のスタジオ・アルバム。 

パリ郊外の古城を改造したストロベリー・スタジオで録音。静かな佇まいの古城を騒々しくさせたからなのか、アルバムタイトルはHonky Chateau。

(このアルバムからライブ演奏だけでなくレコーディングもこなすエルトンのバック・バンド・メンバーが固定され、4人の息のあった演奏を聴かせてくれる。)

(タブのついた変形ジャケで、タブを外すとバーニーとフュージョン系バイオリニストのジャン・リュック・ポンティが現れる。) 


それまでのポール・バックマスターのアレンジによる重厚なストリングスに代わって シンセサイザーが登場。

全てが騒々しいロック・ナンバーではなく、ピアノ・バラードやカントリーなどエルトンの魅力全てを紹介するバラエティーに富みポップ度が増したことからか、ついに全米1位に輝く。 

久々にこのレコードに針を下ろし、中古のスピーカーで聴いてみる。 

低音の迫力が増して中々よろし〜 

そこの若いお方たち! 安物でいいから是非日本のメーカーの新品アンプと程度の良い中古のスピーカー買って、スマホの音源一度聴いて欲しいね。

 


Out Of The Blue まだ続くの? その6

2019年05月28日 | 特になし

サランネットのフレームも木工ボンド投入で崩壊はなんとか免れた。しかしながら、木工ボンドが均一に硬化しなかったことからフレームに歪みが発生し変形した。 

無理矢理ではあるが、なんとかスピーカー本体に取り付けることができたのでよしとする。 

床に石板を置いてインシュレーターを4隅に配置しその上にスピーカーを載せる。 

床に座って聴くと、ツィーターのポジションが少しばかり低すぎるのではないか? 

20センチほど持ち上げればまあ何とか様になるのではないかと、ヤフオクでスピーカー・スタンドの入札を試みるも終了間際に高値更新ってことであえなく撃沈。 

まあ、競り合って何とか落札しても、送料でさらに数千円が加算されその送料だけでも中古スピーカーの値段を大幅に上回ることになり不釣合い。 

そこで、近所のホームセンターで何か適当なものは無いかと捜したところ、45x45x600mmの白木の角材を発見! これを2本買ってそれぞれを半分にカットして貰ってから家の持ち帰り水性ニスを重ね塗りしてみた。 

高さは全く足りないけれど、ニスの深みのある落ち着いた色合いにより少し離れて眺めると2本で千円ちょっとの角材も、オォ〜何となく高級感が….

 

今の所、ブレーキ・フルードのお陰か、はたまたポリメイトDXのお陰かは定かでは無いが、ウーファのエッジも表面はネバネバ無しでしっとりし適度に柔らかく問題無いみたい。

本日は、ELOの1973年の第3作目のアルバム、Eldorado(黄金郷)。

それまでの実験的なプログレ路線から脱皮し、本作ではジェフ・リンのポップさ全開!

いつか、エルドラドを見つけてけち臭いことを言わず金に糸目を付けないで超高級オーディオでも購入したいものだ。

何ですって? 私にはリサイクル・ショップがお似合い?

そうかもね。

高いお金を出せばいい物が手に入るのは当たり前。

ジャンクの中からお値打ち品を発見するのは、それはそれで楽しいからね。



切れ味最高! ブリティシュ・スティール

2019年05月26日 | BRITISH ROCK

1980年のジュダース・プリーストの6枚目のスタジオ・アルバム、British Steel。 

英チャートでは彼らのそれまでの最高位の4位を獲得、アメリカでは34位だったが、プラチナ・アルバムのステータスを獲得し、大西洋の反対側でもついに大々的にブレイク。

バラード・ナンバー無しのメリハリのきいたお手本の様なヘビメタ・ロックをアルバム全編に展開。 

それぞれの曲の長さは3−4分程度でスッキリ爽やか、切れ味抜群!

で、最近ブリティシュ・スティール経営破綻か?なんてニュースが目に入った。

本家のブリティシュ・スティールは1960年代にイギリスの主要製鉄所が政府主導での統合により誕生した当時世界有数の鉄鋼一貫生産メーカーだった。

しかし時は流れ、製鉄業などは安価な労働者と広大な工場用地を獲得できる発展途上国の新興勢力が力をつける。 

欧州の各製鉄メーカーも新興勢力によって経営統合された。ブリティシュ・スティールもインドの会社に経営権を握られたが、2000年代は中国メーカーの安値攻勢に赤字続き。

2016年タダ同然の価格(但し赤字のお土産付き)で別の会社に売却されるも、EU脱退騒動を受けて欧州のマーケットでの売上下落が今回の経営破綻のニュースへと繋がったみたいだ。 

切れ味抜群どころか剃刀の刃先が鈍ってきて、それで髭を剃れば顔面血だらけって状況だろうか…

日本のメーカーも他人事ではない。

特殊素材の分野ではまだ一日の長があるのの、さらなる最先端の技術を開発していただき、いまだに現役第一線で頑張っているジュダース・プリーストの様に切れ味最高!をキープしていただきたい。

パチパチパチ

助手:お見事博士! まるで夕方の情報番組で高説をのたまうオチのない3流どころの芸人みたいです。

博士:ありがとう。 励みになるのう〜


Out Of The Blue その5

2019年05月24日 | 特になし

久しぶりに熱くなった。 

何しろ野球中継も見ないで、連夜遅くまでスピーカーと格闘。 

椅子に座ってのリスニング・ポジションであれば、やっぱり30センチ程度の高さのスピーカー・スタンドが欲しい。 

新品だと安いものでも1万4−5千円は必要。 

リサイクル・ショップやヤフオクでも安くてコンディションの良いものはなかなかお目にかからない。 

現状スタンド無しで設置するしかない。

早速作業に取りかかる。

 

(フローリングの上に300x300x3ミリのゴムのシートを敷く)

 

(以前ホームセンターで買った300x300x10ミリの石板をその上に乗せ、そしてインシュレーターを4隅に設置)

(スピーカーを乗せて設置完了、オォー! コーン紙が墨汁によって黒く塗られ引き締まった感じ。雰囲気でてるぜ!)

(バナナ・プラグをコネクターに挿入)

 

(家具用ワックスでエンクロージャーの艶出しをし、ピカ、ピカ、ピカチュ〜)

 

(サランネットを装着してみる、ついに完成、バンザーイ) 

博士:オリジナルの音はわからぬが、買った時よりは低音が出ていて中々よろし〜 さらにツイーターもよく音が出ているし、アッティネーターを動かして音の変化も感じ取れるのう〜 

いゃ〜 これは掘り出し物じゃった。 

ところで君、今晩も早く寝ることは出来ないよ。 

助手:どうしてですか? 

博士:これは、ステレオ・スピーカーだから、もう一本の改修が残っておる。 

助手:またあのネバネバ地獄ですかい? ゲロゲロゲロ。


後日譚:

サランネットに若干シミを発見! 

風呂場で洗剤にて洗浄するもその時チップ材で出来たフレームに水が掛かってしまった。

実はフレームはチップ材で出来ていて、チップを固めるボンドが経年劣化でチップの破片パラパラと落ちてくる状況。

ネットが鬼のようにステープラーでがっちりとフレームに固定されていた。めんどうなのでネットを外さずフレームごと洗ったのが間違いだった。

フレームの支柱にひび割れた箇所が存在。そこに水が入ってしまって支柱がふやけてしまい一気に崩壊。この愚か者が!

結局、支柱は取り外し、またチップが剥がれ始めている他の箇所には木工ボンドを塗布し崩壊をなんとか食い止める暫定処置を行い、現在養生中。

でっ、片方のスピーカーもなんとか作業終了。作業の手順が確立されたので結構早く出来上がった。

結論としては、やっぱり40年ほど前に制作されたものだから、劣化があって当たり前。

手先が器用で、根気があって、工作道具が揃っていてそして暇な時間が有り余っているお方なら、話の種にトライしても良いかも。

私はもう無理! やっぱ新品がいい。

お金ないけど...





Out Of The Blue その4、博士暴挙に出る

2019年05月23日 | 特になし

博士:ウーファの状態はどうじゃね?  

助手:コーンの動きは軽やかになりました。しかし一応エッジの表面は乾いたものの、エッジの両端にはまだビスコロイドが残っていて若干粘つきます。 

博士:エッジの表面を傷ないように完全に除去となると、まだかなり時間がかかるみたいじゃのう〜

それに、もうネバネバ地獄からは解放されたいので、これはこのままにして様子をみよう。 

ところで、我が研究所には、マツコDXならぬ、クレポリメイトDXなるものがあるの知っておるか?

長年のギラギラ太陽光線の攻撃を受け、色褪せや劣化した車のダッシュボードにツヤと潤いを与える優れ物の薬剤じゃ。 

世界素人オーディオ・スピーカー補修連盟(存在するのかどうか定かではない)によると、姉妹製品のクレポリメイトがビスコロイド・コッテリのエッジ軟化作業に一役買っているような報告があった。 

しかし軟化作用の効果があったという人もいれば、そうでない人もいる、また効果があったとしても、スピーカーの音色がオリジナルとは異なる結果になる可能性があるので使用は控えた方がいいと言う意見もちらほらあるらしいのう〜 

助手:それぞれの塗布の条件が異なるのでなんとも言えませんね〜 

博士:このままビスコロイドを完全に剥がして、ネバネバ系ダンプ剤を新たに塗り込むのも面倒じゃ。 

ビスコロイドがまだエッジに残っているようなので、その硬化防止としてこれを上塗りしてみよう。

ナノ・サイズ化した高分子ポリマーが強い保護皮膜を形成し、深みのある光沢を長期間保ち、ベタつきもないと書いてある。何しろDXと付いているので効果抜群じゃ!(本当かね?) 

エエィ、やっちゃえ日産!

助手: ラジャー! 

と深く考えずに無謀にもエッジに塗布。 

数時間後、 

助手:乾燥しました!さらっとした仕上がりでネバ付きはありませんし、コーンの動きも軽やかです。 

博士:ビスコロイドを剥ぎ取ればコーンの動きが軽やかになるが、スピーカーがエンクロージャーに取り付けられ垂直のポジションになると、コーンのバランスが崩れてコーンの自重で下に垂れ下がりスピーカー内のコイルの作動に問題が出て来ないだろうか?

もうこれでいいや! 

助手:それから、コーンは着色しないでこのまま行きますか? 

博士:値段の張るビンテージ・スピーカにおける、自己責任でのコーン紙着色が音色を変える原因になれば、ビンテージとしての価値が暴落しそうなので、オリジナルをキープするのが得策じゃ。 

しかし薄汚く退色したコーンもなんだかな〜

(退色してくすんだ色になったコーン紙、さらにコーン紙にチラホラ滲み出たブレーキー・フルードの汚れが追い打ちをかける) 

助手:通販でそれ用の塗料販売されてますよ〜 

博士:ばっかもん〜、コーン紙たった2枚塗るのに、このスピーカーより高い特殊塗料買ってどうするの!

当研究所にはこれがある。ボック・エッキ〜だ! 

助手:ボック・エッキ〜って? 

博士:100円ショップで買った、墨液のことじゃ。ネットでも自己責任でコーン紙に墨汁が塗布されているのが報告されておる。

 

助手:さすがボンビー志向満タンな博士!  

博士:作業開始! 

助手:了解!  

てな事で、適当でいい加減な解釈による自己責任な作業で、さらに混迷が深まって行く。  

スピーカの運命やいかに!

 

最終回に続く


Out Of The Blue その3

2019年05月23日 | 特になし

博士:取り敢えずエッジが乾くまでウーファは放置じゃ! 他の部品の方を補修するのじゃ。  

助手:ネットワークどうしますか? 

博士:ネットワークは、一見したところ綺麗な状態だし、素人が半田ごて片手にコンデンサーやコイルなどをいじるべきではない。ノータッチでオーケ〜。

 

(見た目、問題なさそう)

助手:アッティネーターはいかがします? 

博士:これも特に問題なさそう。接点復活剤のスプレーがないので、これもノータッチ。 

助手:じゃあ、真鍮の皿ネジの頭だけ磨いておきます〜

(皿ネジがピッカ、ピッカ、ピカチュ〜で 新品みたい) 

博士:スピーカーの接続ターミナルもバナナ・プラグがコネクト出来るよう改造してくれ。 

助手:了解! 

(オリジナルのターミナルを取り外す)

(スプリングタイプのターミナルをプレートから外し、バナナプラグ用のコネクターと取り付けるため穴を大きくする)

(使わない切り込みはエポキシ・ボンドで埋める)

 

(バナナ・プラグ用ターミナル完成!)

てな事で、どんどん作業が進む。 

あ〜疲れた。

続く


Out Of The Blue その2

2019年05月22日 | 特になし

博士:さてどこから手をつけたらいいものか?  

助手:やっぱりウーファのエッジに鬼のように塗ってあるネバネバのダンプ剤を取り除くことからですかね。

(溶剤が溶け出して赤く見える、表面はネバネバ

博士:そうじゃのう。ネバネバであってもダンプ剤の役割を少なからず果たしていれば、そのまま様子見と言うこともありえるが...

しかしダンプ剤がとろけてスピーカーのエッジから下に流れ出てエンクロージャーまで到達した痕跡がある。このスピーカーの前オーナーが拭き取ったのじゃろうが、流れ出た溶剤によってエンクロージャーが若干赤く染まっておる!

しかも、試聴で低音がよく出ていなかったことから、スピーカー・コーンの動きが若干重い様に感じる。つまりネバネバ時期が過ぎ水分がなくなればダンプ剤が近い将来完全に硬化してすると思うのじゃが。 

助手:了解!それからスピーカー・ケーブルとの接続の端子を昔のスプリング・タイプからバナナ・プラグ接続のコネクターに交換しましょう〜

(旧タイプの接続端子) 

てな事で、作業開始!

(早速ウーファを本体から外す)

現在は使用されていないが、スピーカのエッジのダンプ剤として昔はビスコロイドなる粘度の高いかつ乾燥しない溶剤が使用されていた。最近マニアの間では、ダンプ剤としてセメダインXなる接着剤を塗布するらしい。 

ネットで調べると、ビスコロイドの除去にはアセトン系の溶剤で溶かしてこそげ落とすとか、車やオートバイのブレーキに使われるブレーキ・フルードが最強となど言われている。 

何か適当な物はないかと家探しすれば、かーちゃんが使っているネイルの除光液が見つかった。これってアセトンがたっぷり入っているみたい。

 

助手:ギャ〜! 除光液で溶剤が溶けそのネバネバがヘラや指にまとわりついきます〜 それをティシュで拭き取ろうと思いましたが、ティシュの繊維がさらにあっちこっちにベトっとへばりつき、もう本当に地獄です! 

それから2時間ほどネバネバと格闘。 

助手:除光液のひどい匂いもさることながら、このネバネバ地獄には耐えられません! 

博士:それじゃ明日ホーム・センターに行って、最強兵器のブレーキ・フルード買ってこよう。 

翌日、

博士:買ってきたぞ〜 早速ヘラを使って溶剤のカスを削ぎ落としてくれ。

 

助手:あれ?最強兵器のわりには、溶液を筆でエッジの溝に投入しても、除光液と違ってすぐに反応しませんね。 

博士:ブレーキ・フルードの場合、液が浸透するまで少し時間がかかるそうな。しばらく、近所のスーパーで買って来た海苔シャケ弁当でも食っておいてくれ。 

親の仇みたいに分厚く塗り込まれたダンプ剤はなかなか取り去ることができず、2時間ほど格闘。 

博士:まだ少しばかりダンプ剤が残っているが、これ以上作業すると肝心のエッジの素材を炒めてしまう。表面にニチャとした感覚があるが、乾燥すればさらっとなるだろう。

 

(ベットリとあまりしなくなった)

取り敢えず、今日はここまで。

  

お口直しに、ジェネシスの1982年の通算3枚目のライブアルバム、Three Sides Liveはいかが?

 

この頃になるとトリオ編成になんの違和感も感じず、かって のボーカリスト、ピーター・ガブリエルって本当にこのバンドに在籍したのって思うくらい、バンドのサウンドはキーボードとドラムスが中心となった80年代のプログレ・ポップ路線へと変身してしまった。 

ピーターが抜けて4人体制が一時続くが、ギタリストだったスティーブ・ハケットがこのバンドにはギターは不要と言ってバンドから脱退したのも頷ける。 

大勢の観衆を集めてアリーナ公演をやろうと思うとやはりポップさは大事で、私は彼らの芸風の変更には肯定的である。 

リーダー的存在がいなくなったのに、よくぞここまでやってくれたなと評価。

迫力あるドラムスの演奏は是非ともこのスピーカーの整備後、爆音で再生して見たい。 

続く


Out Of The Blue

2019年05月21日 | 特になし

某月某日、博士のロック研究所の地下深く、とあるプロジェクトが秘密裏に進行していた。 

博士:君!プロジェクトの進行状況はどうだね? 

助手:ネバネバが手にまとわりついてにっちもさっちもいかない状況です。 

博士:ネバネバがのう…. 恐れていたことが起こったわい。 この研究所最大のピンチじゃ! 

なん〜てシリアスなストーリーではない。 

実は先日中古のスピーカーを発作的に購入した。 

我々の年代で若き頃少しでもオーディオをかじったお方なら、JBLの主砲30センチ以上のウーファが装着されたモニター・スピーカーでロックやジャズを大音量で流しことに一度は憧れた事があるのでは... 

もちろんJBLなるスピーカー、その昔結構お高い値段で薄給の平サラリーマンのお給料じゃちょいと買うことのできない価格設定だった。

まあ、無理して買ったとしても、今度はスピーカーの性能に上のランクの見合った再生装置であるアンプやレコード・プレーヤも更新せねばならない。

そうなると、毎日昼飯抜き程度の節約では経済的に破綻してしまうだろう。

いつかは実現したいと思いつつもあれから数十年経った。かっての平リーマンの頃よりはいくらか収入がアップしたので、無理すれば買えないこともない。 

何年か前に、なんとかカメラという、巨大な家電ショップのオーディオコーナーのスピーカー試聴ルームに出かけた。

いかにも通のように30センチ・ウーファーがついたスリーウェイ・スピーカーJBL4312Eをさらっと御指名。

音を単横しているかの如くこれまた通ぶって額にしわを寄せムム〜と唸り、さらにこのモデルより小ぶりの25センチ・ウーファーがついたスリーウェイ・スピーカー、JBL4307なるものをあたかも原監督が代打を告げるかの如く両手でバットを握る仕草で、売り場の担当者に指示を出した。  

博士:あの時は我が研究所は手狭で大型スピーカーを置く余裕がなく、またでかい音で鳴らすと隣からクレームがくることを恐れ少しばかり躊躇したのじゃよ。 

助手:しかし、4312Eと聴き比べれば4307じゃ迫力が違うでしょう? 

博士:その通りじゃ。でその場で結論は出せず少しばかり迷っている内に4312Eは製造中止になった。

そしてその後継機種、4312SEが発売されたものの大幅に値上げされ予算オーバーとなり、プロジェクトは消滅したのじゃよ。 

結局今はやりの小型スピーカーを購入したのじゃ。小さい割には頑張って音を出しておる愛い奴じゃ。 

ところが数ヶ月前に、リサイクル・ショップを訪れるとジャンク・コーナーに25センチ・ウーファーがついたツーウェイ・スピーカーを発見。その時はなんとも思わなかったが、先日同じショップに出かけたところ、まだ売れ残っていて、そのスピーカーが俺を買ってくれ〜とでも言ってるかの様に思え、つい発作的に購入と相成った。 

博士:言い訳じみてるが、ツーウェイで密閉型のスピーカーなので4307より心持ち小さく、なんとかスペース的には問題はないと無理やり言い聞かせ買ってしまったのじゃ。 

助手:日立のLo-D HS323というスピーカーで、1975年頃から販売されたやつですね。

(Lo-D HS-323 スピーカー)

(25センチのウーファと2.5センチのツイーターのツーウェイ) 

当時は大手家電メーカーもオーディオに独自ブランドを掲げて激しく大手の同業他社あるいは専業メーカーと競争していた時代で、数多くの機器がメーカーから次々と発売され、当時は実際に購入しなくとも機種選定だけども楽しかったことを覚えている。

ちなみに、松下はテクニクス、東芝はオーレックスそして三洋はオットーだった。 

でっ、今回買ったスピーカーがエンクロージャーの状況は傷もほとんどなく悪くない見栄えなのに、なんでジャンクなのかと言えば、ウーファのエッジに鬼のように塗ってあるビスコロイドと思われる溶剤の表面が経年劣化なのか納豆の如くネバネバ。 

自宅に持ち帰り試聴してみると、エッジ自体の動きは硬めであまり低音が出ていない印象だった。 

博士:この補修プロジェクトが唐突というか発作的に出てきたことから、Out Of The Blue計画と名付ける! 

助手:オォ〜! エレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)の1977年に出た2枚組ヒット・アルバムと同じ名前ですね。

(数年前これまたOut Of the Blueと言うか、唐突にピクチャー・レコードを購入、壁に飾ることもせずにレコード棚の肥やしとなっている。) 

博士:その通りじゃ!名盤に名前負けしない様絶対成功させるのじゃ!

(ELO軍団はなんとOut Of The Blue、地球の外の宇宙空間で活動しているのに、我が研究所は日本のとある町の小さな部屋で今だにシコシコと活動すると言う比較にならないほどのジョボさで全く勝負にならない) 

今日から、オーディオ専門家プリテンダー、すなわち全くの素人によるスピーカー補修プロジェクトが唐突に始まる。 

マニアから見れば、このおっさん一体何やってんの?て話になるかも知れないが…. 

まあ、最悪ぶっ壊しても2000円だから思うがまま適当にやって行きたいと思う。  

つづく


ロッドの2作目

2019年05月19日 | BRITISH ROCK

1970年、スティーブ・マリオットがハンブル・パイ結成のため脱退だったしたスモール・ファイセズの残りのメンバーと第一期ジェフ・ベック・グループのメンバーだったロッドとロン・ウッドが新グループ、フェイセズを立ち上げた。 

その後、ロッドは自身の第二弾オリジナル・アルバム、Gasoline Alleyを制作。

(ジャケの写真は前作同様キーフが担当) 

スコットランドをルーツに持つ家系からなのかロッドが好むトラッド・フォーキーな曲にファイセズのメンバーがバックを務めるフェイセズそのものと言える様な曲が組み合わさってメリハリが効いた好アルバムとなった。 

個人的に大好きなエルトン・ジョンのCountry Comfortをロッドはオリジナルに負けず劣らず力強くカバーしている。エルトンより先にロッドバージョンでCountry Comfortを聞いたような記憶が...(実際エルトンの第3作のLPが出るよリもロッドのカバーが先行して発売されたらしい)

特にコーラス・パートで聴こえるなんとなく気合いの入っていないバッキング・ボーカルとのアンサンブルが不思議といい雰囲気を出している。

(サイドBの一曲目にCountry Comfort

ただ、フェイセズにとって不幸だったのは、その後ロッド個人の人気が突出してしまい、前川清とクール・ファイブならぬロッドとフェイセズというような構図になってしまったことから、メンバー間での不満が起こりグループは空中分解。

 

Gasoline Alley

ガソリン横丁

 

I think I know now what's making me sad

何が悲しくさせるのか分かってるって

It's a yearnin' for my own back yard

裏庭が恋しいのさ 

I realize maybe I was wrong to leave

多分故郷を離れたのが良くなかった 

Better swallow up my silly country pride

田舎者の馬鹿げたプライドなんて飲み込んじゃえばいいのさ

 

Going home, running home

家に帰ろう、早く帰ろう

Down to Gasoline Alley where I started from

俺が育ったガソリン横丁に

Going home, and I'm running home

家に帰ろう、早く帰ろう

Down to Gasoline Alley where I was born

俺が産まれたガソリン横丁に

 

ロッドとロンが共作したGasoline Alley。

なんとなく結成時から想像できたフェイセズの解散。

なんとも言えぬ悲しみをいみじくも表現している様な…


本当に下らない小ネタアゲイン・アンド・アゲイン

2019年05月18日 | Bowie, T.Rex, Hoople and Glam.

1972年の大ヒット・アルバム、Sliderを出した後も、72年から73年にかけてChildren Of The Revolution、Solid Gold Easy Action、20thCentury Boy、The GrooverにTruck Onとヒットシングルを立て続けに出し、待望のニュー・アルバム、Tanxも73年に発売された。

(レコード収納のスリーブはタンクで一杯)

(Demonレーベルからの再発盤) 

作風は前作の延長上にあるものの、アメリカ・マーケットを意識してかFunkや女性コーラスを起用したSoul調の味付けが施された曲も登場。 

チャート的には、イギリスでは前作と同じ4位となったが、一番売れてほしいアメリカではなんと17位から102位と後退。 

このアルバムには一連のヒット・シングルが1曲も収録されていなく、しかもそれらシングルはどの様な理由からかアメリカでは発売されなかった模様。 

これじゃ売れない。 

今聴いても血湧き肉躍るあの20thCentury Boyが収録されなかったとはね…. 

元々アメリカ・マーケットではアンダー・グラウンド的なグラム・ロックは幅広く受け入れられる土壌はなかったし、当時グラムロックも賞味期限切れ間近と言う状況だったけれど…. 

キャッチーなヒット・シングル、2−3曲余分に収録すればアメリカで前作同様にヒットしたアルバムと思うのだが。 

その数年後、デビッド・ボウイーがダイヤモンド・ドック・ツアーのアメリカ公演で芸風がグラムから徐々にソウルへと変遷して行き、その総決算として出されたのが次作アルバム、Young Americanだったと思えば、ボランさんあんたは一歩先んじていたんだね。 

この様な素晴らしいアルバムを残してくれて感謝! 

Thanks! 

いや違った。 

Tanx!


本当に下らない小ネタアゲイン

2019年05月18日 | BRITISH ROCK

いつも箸にも棒にもかからないような下らない事やいい加減な事ばっかり書いて、反省の日々を送っている。

本日はおちゃらけ無しに淡々と書き進めたい。 

1969年に出たロッド・スチュワートのファースト・アルバム、An Old Raincoat Won’t Ever Let You Down(英盤ヴァーティゴ・レーベル)、Rod Stewart Album(米盤マーキュリー・レーベル)はいかが?

(キーフの写真がジャケットに)

(ゲートホールド・ジャケ内側) 

(ゲートホールド・ジャケ内側、若き日のロッド

第1期ジェフ・ベック・グループでボーカルを担当していたが、ついに自身のバンドを結成。 

故に誰に指図されることもなく、自分のやりたいことを思い通りに表現しているのではないかと思う。 

ここでの力強い歌声とタイトな演奏はなかなか魅力的で、これぞロック。 

特にストーンズのカバー、ストリート・ファイティング・マンなんかは完全に自分の物にしていて、本家と比べても甲乙つけがたい出来だ。 

英盤のジャケ・デザインはイギリスの代表的な写真家、マーカス・キーフによるもので躍動感にあふれている。 

助手:博士いかがですか?  

博士:下らんダジャレもないし、なかなかよろし〜 

助手:博士にバッチ・グーって言って貰えると、まあ、苦労した甲斐が… 

博士:何っ! “バッチ・グーとまあ、苦労”だと! 

バッチグーとマークロウ、バッチゴーとマークリー、バーティゴーとマーキュリー、VertigoとMercury

バンザイ〜

(バーティゴ・レーベル、サイドA、回転しているのを見ると目が回る)

(サイドB、サイドAのお品書きもここに記載)

(レコードを収納するインナー・スリーブまでバーティゴ模様)


いつもの下らない小ネタ

2019年05月15日 | BEATLES-BADFINGER関連

博士:久し振りにビートルズのRevolverを聴いてみようじゃないの。 

助手:Revolverって革新的な超有名アルバムですよね。 

サウンドだけでなく、ジャケのデザインも凝っていますね。 

博士:その通り。写真のコラージュを使ったアルバム・デザインは、初期のアルバム、For Salesでも登場しておるが 、Revolverの場合、写真のコラージュがイラストと融合しているところが斬新じゃ!

 

助手:クラウス・ボアマン画伯の頬笑ましい絵面で、何だかクスッと笑っちゃいますね。

博士:でっ、本日はいつもと趣向を変えてUK盤じゃ!  

助手:オォ〜! もしかして、この貧乏研究所には不釣り合いな例の高価なUK盤ですか? 

博士: 馬鹿者! ミント・コンディションでレーベルのデザインがYellow Parlophoneと呼ばれる初回盤なんてとても買えない。 

70年代中頃にレーベルのデザインにEMIのロゴが2個登場する、Two EMI Box Logosと呼ばれる庶民的なヤツじゃ。

 

これなら我々のような庶民でも中古マーケットでなんとか入手できる。 

助手:ところでビートルズのUK盤を聴く時何と無く気になっていたのが、ジャケ裏に丸く縁取られて記載されていたEMITEXなるレコードクリーナーの広告なんですが、あれって一体? 

 

博士:EMITEXの事かのう? 今まで調べてみたこともなく、ワシもよく知らないのじゃが。

助手:博士! ネットで検索をかけてみると現物の写真がありました〜 

 

博士:材質はわからぬが、なんだかメガネクリーナーのような黒い布じゃのう。

但し書きには、レコードに刻まれた溝を清掃するのは素晴らしいレコード音源の再生を提供。常時の使用でレコードの寿命を延ばし、さらに静電気を減らすらしい優れ物のようじゃ。 

助手:でも、定番のレコード・クリーナーといえば、プラスチックの取っ手がついていて、レコードを片手に携えてクリーナー持った片方の手さっと一拭き埃を掻き出せますが… 

この布切れ一枚でクリーニングとなると片手では無理で、レコードをプレーヤーに載せたまま、もしくは裏面を傷つけない様に平面に何かを敷いてレコードの表面の清掃しなければ。 

博士:むむ〜、このEMITEXとやら、ワシの様なぐうたらにとっては使いにくい代物じゃのう… 

助手:ところで他のビートルズのUK盤を調べてみると、それまで毎度ジャケ裏に登場していたEMITEXの広告は(アルバム、For Salesにはダブル・ジャケットの見開きの内側に登場)、1965年のコンピアルバム、Oldiesを最後にそれ以降のアルバムには何故か見当たらなくなっています! 

博士:EMITEXは一体何処に? 

助手:博士わかりました! 

それは、Revolverのジャケの中に溶け込んでいます!

博士:その心は? 

助手:絵を見て、クスッ。 エ〜ミテ、クスッ。 エミテ、クスッ。 エミ〜テックス。 EMITEX。 バンザイ〜


レストランはやっぱりダッチで行こう〜, プログレもね

2019年05月11日 | PROG ROCK

Dutchと書いて“オランダの”とか“オランダ人”などと翻訳されるが、海外で現地の人間とレストランなどに複数で出かけると、本日はDutch AccountとかDutch Treatmentなんて言葉をしばしば耳にする。 

コレは割り勘という意味で、その昔イギリス人がオランダ人のことをケチに思わせる為に使われ始めたなどとネットには書いてあった。 

で、オランダと言って頭に浮かぶのはやっぱり彼ら、Focus。 

Dutchのイメージとは相反する随分と気前のいいお方々である。 

何しろ、クラッシック、ジャズやプログレ・ロックの美味しいところ全部持っていけ〜!って感じの演奏だからね〜 

本日は、彼らの2枚目のアルバムに当たる、1971年発売のMoving Wave。

(日本では2年後の1973年に発売された。ほぼサード・アルバムと同年の発売だった様な。当時は英米である程度人気が出ないと直ぐに日本で発売は難しかった。)

(アングラ感漂うステージ)

 

エンジン全開のHocus Pocusを初めてラジオで聴いた時、本当に度肝を抜かれたことを覚えてる。

このアルバムに収録された他の曲も駆け出しのバンドとは思えない構成の曲のオンパレード。特に長尺の曲もリスナーを飽きさせない展開だ。

今までオランダのバンドといえば、ショッキング・ブルーなんてポップ・バンドが少し前の頃日本でも数曲シングル・ヒットさせていた程度の認識だったが、当時日本にやってくる洋楽はほとんどが英米からだったので、彼らの登場で改めて世界は広いと思った。

ところでその昔、シンガポールに住んでいた時、現地の気のおけない中国系の連中と7−8名で食事のテーブルを囲むと、勘定の際Dutchと言い出す様な雰囲気はなく、大概その中で一番金持ちのアニキ格の人がスッと気前よく全部支払っていたね。

フカヒレ・スープに北京ダック、お酒をたらふく飲んだ後、今日の支払いはお前だ!なんて言われたならどうしようかと、テーブルの下で緑色のアメックス握りしめ毎度ガクブルだったね。

ほんと、私なんかケチくさいと言われようともDutchバンザイ〜!派。

ついでにFocusバンザイ〜!て事で....

 

 


週末は酒盛り

2019年05月10日 | BRITISH ROCK

イギリスのバンドなのに、音楽の方向性は完全にアメリカのルーツ・ミュージック。 

マーク・ノップラーの特徴あるギターが全編に渡って鳴り響く。 

ダイヤー・ストレイツって、直訳すれば航海上の難所である恐ろしい海峡の事なのだが、通常絶体絶命とか非常に困窮した状況を表す。 

彼らがデビューする前の下積み時代に苦労重ねてきたらしい事からバンド名に採用したそうな。 

折からのパンク・ブームとは全く無縁の音楽性を引っさげて、1978年のデビュー・アルバム一発で大成功を掴むと言う離れ業を成し遂げる。 

本日はその彼らが1979年に出したアメリカ録音のセカンド・アルバム、Communique。

 

(アメリカのルーツ・ミュージック志向の音楽だから、米輸入盤。と言いたいところだが、本当は国内盤が馬鹿高かったから、米輸入盤を購入。)

前作と比べると大ヒット・シングルが無かった分、若干地味に感じるかもしれないが、それは明るさが意図的に抑えられた様なプロデュース故なのか、渋さでこちらの方に軍配をあげたいと個人的に思う。 

週末の夜に、部屋を薄暗くして一人でお酒をチビチビやりながら聴くのにはうってつけのアルバム。

アメリカのルーツ・ミュージック志向の音楽だからバーボンで乾杯といきたいところだが、あいにく白角しかなくて、ハイボールで流し込む

週末の夜がいつもの様に安酒の酒盛りで更けていく。