CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

何でニューヨーク?

2023年07月31日 | AMERICAN ROCK/POPS

生まれ育ったニューヨークからロス・アンジェルスに移住し一時音楽活動を行なっていたビリー・ジョエル。

しかし1975年、慣れ親しんだニューヨークに戻り音楽活動を再スタート。

この町で生まれ育ち、改めてここで生きて行こう決心し出来上がったアルバムが、1976年のTurnstiles。

当初はシカゴのプロデューサー、ジェイムス・ガルシオの元でエルトン・ジョン・バンドのメンバーの協力を受けコロラドのカリブー・ランチでレコーディングをするも、その出来がいまいちに感じた事からニューヨークに戻り自身のプロデュースと気心の知れたツアー・バンドで再録。

Say Goodbye To Hollywood、New York State Of MindにMiami 2017とニューヨークに関するテーマの自作曲がずらりと並びその強い思い入れが伝わる。

ところでニューヨークにあってロスにないものって?

それはアルバム・タイトル、Turnstilesに関連するメトロかな。

(Turnstiles、改札ゲート)

近年ロスにはメトロ網が整備されているけれど、当時はなかったからね。

車社会って人と人の距離がある個人主義的なイメージがあって、それが何となく疎外感を感じさせたからニューヨークに戻ったのかな?なんて妄想してみた。


This is Nowhere

2023年07月30日 | CSN&Y

やっぱり今日も暑い!天気予報を見るとこの暑さはまだまだ続くらしい。

一体どうすりゃいいの?

もう自己暗示をかけるしか….

これって存在しない世界、みんなは知ってるこの存在しない世界! この世の事じゃないからこの過激な暑さもきっと気のせい?

てな事で思い出すのが、ニール・ヤングの1969年のセカンド・アルバム、Everybody Knows This is Nowhere。

ここが有り得ない世界だってみんな思っている。ここから逃れてリラックスしたいってな感じの歌詞だったっけ。

ファースト・ソロを出してからわずか5ヶ月足らずで登場とニールの創作意欲旺盛。

従来のフォーキーな曲もあるが、今回は自身のバック・バンド、Crasy Horseを従えて素朴で単調ではあるがエレキを手にして独自のうねりを延々と発信し続け、徐々にその世界に呑み込まれていく。

そう暑さもきっと気のせい?

ちょっとは涼しさを感じたかな?

気持ちだけでも…

んな訳無いってば、やっぱり暑い!


Welcome To Blue World

2023年07月29日 | BRITISH ROCK

連日40℃に迫る凶暴な暑さ。屋外に出ると滴り落ちる汗、なんとかならぬものだろうか?

そんな時はシンプリー・レッドの1998年の彼ら6枚目のアルバム、ブルーでも。

自作曲のSay You Love Meもとより、ニール・ヤングのMellow My Mindにアルバート・ハモンドのThe Aire That Breathなどのカバーも熱くなりすぎずサラッとクールに歌う。

アイス・コーヒーを啜りながら耳を傾ける。

ちょっとは涼しさを感じたかな?

気持ちだけでも…


プログレ本格的に始めました!

2023年07月28日 | PROG ROCK

メンバー全員がティーン・エイジャーだった事からそれぞれの親の承認を受け、取り敢えず一年限定で活動をスタートさせたジェネシス。

1969年には記念すべきファースト・アルバムを英Deccaから発表しライブ活動も開始。

アルバムは当時注目を集めることは出来なかったが、ライブ・パフォーマンスがカリスマ・レーベルの目に留まりレコーディングの契約に至った。

前作はプログレともポップともどっち着かずの習作的内容だったが、1970年のセカンド・アルバム、Trespass(侵入)でプログレ色を強めその後のジェネシスの方向性を決定づけたと言える。

まだギターのスティーブ・ハケットやドラムスのフィル・コリンズが加入する前で、プログレと言っても緊張感を持った演奏に牧歌的な味付けのサウンドが特徴でこれはアンソニー・フィリップスの12弦アコギの演奏が印象的。

特にピーター・ガブリエルの個性が炸裂する直前のジェネシス、中々良いと思うけど。


イーグルスの兄弟的存在、J. D.登場!

2023年07月27日 | West Coast Rock

1970年、J. D. サウザーはグレン・フライとデュオを結成。ロングブランチ・ペニーウィッスルと名乗りマイナー・レーベルからLPを、さらに1972年にはソロ・デビューしセルフ・タイトルのJohn David Southerを出した。グレンもギターで参加したこのアルバムはカントリー、フォーク・ロック系のサウンドによる落ち着いた雰囲気で彼の原点的作品とも言える良い出来だったけれど残念ながらヒットには至らなかった。

一方グレンはイーグルスを結成し、同年に出たファースト・アルバムがヒットし一足早く人気バンドの仲間入りとなった。

J. D. はこの後、元バーズ・フライング・ブリトー・ブラザースのクリス・ヒルマンと元ポコのリッチー・フューレイとのトリオでSHFバンドを結成、2枚のアルバムを出すもバンドは解散し再びソロ活動へと。

グレンより回り道した感はあるけれど、この時の経験が彼に多くの引出しをもたらし後の作風により良い影響を与えたと思う。

因みに2007年イーグルスが再活動としてのスタジオ・アルバム、Long Road Out Of Edenを出し、グレンが原点回帰を意識したのかJ. D.のファーストからHow Longをカバーしたのは興味深い。


箪笥の肥やしになるにはまだ早い

2023年07月26日 | BEATLES-BADFINGER関連

ポール・マッカートニーの作品となると1997年のFlamming Pie以降に出たアルバムは一応お付き合いで買い集めてきたものの、1−2回聴いてCD棚に埋もれてしまっている。

本日はそれらを再発掘してみたく。

最初に取り出しましたるは、ポール個人名義の作品として16枚目のアルバムとして2013年に出たNewでも。記憶が定かではないのだが、確かこの年にこの新譜を引っ提げて来日公演を行った様な…?

それはさておき、このアルバム、かってのMy LoveやBand On The Runのような一度聴いてビビッとなるような目立つ曲はないけれど、一曲一曲が丁寧に作り込まれていてじっくり聴けば愛聴盤になるかも。


俺たちも大人になりました

2023年07月25日 | BRITISH ROCK

マイク・チャップマン-ニッキー・チンのコンビによるプロデュースと曲の提供によってティーンエイジャー向けのポップ・バンドとしてデビューしたスウィートも自作曲のみでセルフ・プロディースしたアルバムの制作重ねた事によって落ち着いた雰囲気が…

1978年の6枚目のスタジオ・アルバム、Level HeadedはFox On The RunやActionなどちょっと派手目のヒット曲は収録されていないものの、このアルバムからシングル・カットされたLove Is Like Oxygenはキャッチーで全米8位と大ヒットし、全体的には大人のロックって感じのスウィートらしいアルバムに仕上がった。アルバムは全米52位で中ヒット。

愛は酸素のような物、愛なしでは生きていけないってことね。

そんな人巷にちらほらいらっしゃいますね。


忘れた頃にやってきた

2023年07月24日 | AMERICAN ROCK/POPS

イヤァ~ オイラさぁライブが苦手なんだよ。人前で楽器を弾いて歌うってのが色々神経使っちゃうじゃない? そもそもバンドのメンバーって言うよりは、裏方に徹して曲を提供するって役回りが一番合ってるって思うんだ。

てなことをドナルド・フェイゲンが言ったかどうかは定かではないが、デビュー・アルバムから1974年に出た3作目の大ヒット・アルバム、Pretzel Logicが出た時点でバンドは崩壊状態。多くのメンバーがバンドから離脱し、ほぼバンドの構成メンバーはドナルドと相棒のウォルター・ベッカー二人となり、必要なミュージシャンは外部から腕利のメンバーを起用しひたすらスタジオ・アルバムの制作に傾倒。彼らのライブ活動は終了した。

そして1980年のアルバム、Gaucho発表以降はバンド活動は休止しそれぞれがそれぞれのペースで音楽活動をスタート。

ところが1994年、何故か急に彼らのライブ・アルバム、Alive In Americaが登場してびっくり! 

1974年以来のライブ活動でその音源がCD化された。レーベルが見知らぬGiantレーベルって記載されていたから当時はブートの音源かと…

調べてみるとどうもオフィシャルの発売みたいで、なんでもドナルドの2作目のソロアルバムをウォルターがプロデュースした事によって再び意気投合し合いスティーリ・ダンとしてのライブ活動が復活!てな事だったらしい。

その中身は腕利のサポート・メンバーを集めて行われ、彼らの代表曲を中心としたライブは中々の出来。

ただバンドの活動停止からインタバルが開き過ぎたのか忘れた頃にやってきた感マシマシでチャート・アクションは全米40位と彼らにとってはイマイチだったかな?

Gauchoの後すぐに出しておけば、大ヒット間違い無しだったのにね…


オイラも歳をとったもんだ

2023年07月22日 | AMERICAN ROCK/POPS

あまりジャンルには拘らずまた和洋も問わず音楽を楽しんでいるものの、ヒップ・ホップ、レゲエそしてクラシック系は自身から進んで聴く事はあまり無い。また90年代から21世紀になって登場したミュージシャンも苦手って感じですかね。

ただ70年代に活躍したアーティストが出した新譜などは懐かしさのあまり時折買うこともある。しかしそれって昔の名前で出ていますって懐メロ調で、70年代当時の勢いと比べると数十年経て発売された新譜はマンネリなのか期待外れになる事もしばしば。

当然歳をとることによって声量もキーも変わる、また時代に合わせては芸風も変わっていくので昔のイメージを追い求めることに無理がある。

1980年クリムゾンのロバート・フィリップがプロデュースした初ソロ・アルバムから数えて6作目に当たるダリル・ホールのソロ・アルバム、Laughing Down Cryingが長いインタバルを経て2011年に出た。これは久々に私と波長のあった中々の好アルバムじゃかのかと…

70年代末から80年代前期にかけて大成功を収めたホール&オーツ時代のインパクトはないが、時折現れるその面影を枯れた感じではなくサラッとこなしているいるところに惹かれる。

ところで、このアルバム少し前に買ったと感じていたものの実は買ってから既に12年も経つのに気が付き、今更ながら時の経つのは早いもの、マシマシのスピードでオイラのオジン化が進行しているのを改めて実感する今日この頃。


ジャケを楽しむ

2023年07月21日 | BRITISH ROCK

レコードやCDなどのミュージック・メディアはサブスクとは違って単に中身の音楽だけを楽しむだけでなくそれを包み込むジャケのアートも楽める。

レコード会社がプッシュしたいアーティストにはジャケのアートにも予算が十分に付けられ、有名写真家や著名デザイナーらを起用し豪華なジャケが制作される。

特にロック系で起用されるデザイナー集団としてはヒプノシスが有名で、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン、イエス、ウイングスにアラン・パーソンズ・プロジェクトらを筆頭に数多くの著名バンドがヒプノシスのデザインを採用している。

10ccもその中の一つで、彼らのセカンド・アルバムからヒプノシスをジャケのデザインに起用していた事から、1977年に出た5枚目のアルバム、Deceptive Bends(愛ゆえに)も同様となった。

当時レコーディングの途中からケヴィン・ゴドレイとロル・クリームが脱退しエリック・スティワートとグラハム・グールドマンの2人組になってからアルバムだったので、5ccになってもクオリティーの高いアルバムが作れることを証明したくて結構気合が入っていた想像する。 

彼らとヒプノシスのジャケのデザインの最初の打ち合わせで、レコーディングされた新曲4曲とアルバムタイトル、Deceptive Bends(ドーキングにあったヒプノシスの事務所に打合せに向かう途中に見た交通標識の文言で、トリッキーなカーブに注意!ってことだろうか?)をヒプノシスに提示し何かポジティブかつロマンチックなイメージをリクエスト。そしてバンドが分裂したばかりで2人組のポートレートをジャケの表紙には使うアイデアもバンドのイメージ的にまだ早いってことで却下。

(当初の道路標識のイメージからのアイデアと新しく提案した潜水士を使ったスケッチ)

(二つの写真を合成)

ただ道路標識から作成した案もイマイチで、Bendsの意味を道路のカーブではなく別の意味でもある潜水病からなんらかのアイデアを作成ことに。

出来上がった作品は美女を救出したヒーローの潜水士!

因みにこのアルバムの今野雄二氏が当時書いたライナー・ノートには、Deceptive Bendsは10ccの前身バンド、Mindbendersをもじったものであろうって書いてあった。

まあライナー・ノートを作成するための資料は限られていたから、バンドとの個人的な繋がりがない場合は書き手自身で想像するしかなかったのかな?


あくまでも個人的な意見、その4

2023年07月20日 | PROG ROCK

キング・クリムゾン、1974年のStarless and Bible Black(暗黒の世界)の続編的とでも言える作品が、同年に出た通算7枚目のオリジナル・アルバム、Red。

(With The Beatles調のポートレイトは3人が一緒に撮ったのではなく、個別に撮ったものを合成したらしい。仲悪かったみたいで、このアルバムが出る直前に解散発表!)

このアルバムも前作と同様インプロビゼーションの多いライブとスタジオ録音が絡み合った構成で、心の不安を煽るような演奏が続いていく。そしてメーターのレッド・ゾーンを振り切り遂に虚無の世界、Starlessに辿り着いた。

言わばバンドとしてやりたい事は出し切った作品で、後にバンドは再結成され活動を継続するも、このアルバムがクリムゾンの最終作だと思っている。

まあ、あくまでも個人的な意見ですが。


おっさんと兄さん?

2023年07月19日 | West Coast Rock

本日はJefferson Airplane が1967年に発売した彼ら2枚目のスタジオ・アルバム、Surrealistic Pillow(超現実的=シュールな枕)でも。

当時のアメリカ西海岸で流行ったフォーク、ロックそしてサイケデリックな要素が混ざり合った作品だった。

メンバー交代で本作よりバンドに加入した紅一点のグレース・スリックのパワフルなボーカルがバンドの人気を押し上げ、アルバムは全米3位となり、また彼女が関わった2枚のシングルがそれぞれビルボード全米5位と8位に入りエア・プレインのエンジンは全開!

私にとってSomebody To Love と言えばQueenのやつでなくやっぱりコレ!

Don’t You おっさんバディー(Want Somebody) to Love,  Don’t You 兄さんバディー(Need Somebody) to Love♪~

子供の頃、こんな風に聞こえたサビの部分はいつまで経っても忘れない。


熱帯夜のひと時

2023年07月18日 | PROG ROCK

夜も更けてきたのに、まだ30度越えの熱帯夜が続く。

こんな時はクールな気分になろうとキング・クリムゾンのStarless and Bible Black(暗黒の世界)でも。1974年に制作されたこの通算6枚目のオリジナル・アルバムで彼らの創作活動におけるピークを迎えることに。

ライブとスタジオ録音が絡み合った構成で、インプロビゼーションを含むヘビーで高度な演奏は独特のダイナミズムを生み出し、アルバムを聴き終えた時に生じる“緊張感からの解放”を心地よく味わうことが出来る。

でもね、確かに演奏はクールだけれどやっぱり熱帯夜に鰻の寝床の様なアパートの小部屋にてこの手の音楽を聴くとテンション上がっしまってより汗だくに。

秋まで待ったほうがいいかも…


真夏の休日、その2

2023年07月17日 | BRITISH ROCK

欧米では学校の1学期は9月から始まり、冬季休暇後の1月から2学期が始まり大体6月初め頃には夏休みがスタート。

また向こうの企業に勤めていれば交代で夏休みとしてガッツリ1ヶ月連続して休みを取る場合が一般的で、日本における7月の海の日を付け足した3連休とか1週間にも満たないお盆休みなんて彼の地の人達と比べると本当屁みたいなもの。

ただお盆休みに有給付けて長期の休みを申請したなら、担当の人からそれはいけんよ!って無言の圧力って言うか目からビーム光線が飛んでくるからね…

そんな真夏の休日という言葉でふと思い出すのが、英プログレ・バンド、ストローブスのリーダであるデイブ・カズンズが1972年に出したソロ・アルバム、Two Weeks Last Summer。

まあ国民性っていうのは一朝一夕で変えられるものではないし、連休の締めはこのアルバムをゆったりした気分で聴くことにしよう。

因みに1972年と言えばちょうどストローブスがそれまでの芸風、フォーク・ロックにプログレ色を強調し始めた頃、同時期制作のこのソロ・アルバムも従来のトラッド・フォークにロックやプログレ色が加わる力作となった。

デイブ・カズンズもこの世界で長年活動して来て結構顔が広いようで、サイドを固めるのはストローブスに参加するギタリストのデイブ・ランバート以外にディープ・パープルのロジャー・グローバー、コロシアムのドラマー、ジョン・ハインズマンらが参加し力強い演奏を聴かせる。

特にストローブスでもカバーしているBlue Angelは格調高く上品な味わい。


真夏の休日

2023年07月17日 | AMERICAN ROCK/POPS

いや~暑い、今日はとびきり暑い!

うなぎの寝床の様な我が家に入る風も何故かぴたり止まり、室内は蒸し風呂状態。

遂にエヤコンのスイッチを入れるものの、長きに渡ってメンテを怠っていたツケで、多分冷媒のガスが抜けてしまってなかなか室内が冷えてこない。

こんな時はせめて西海岸のサウンドでも聴いて、せめて気分だけでも爽やかにと選んだのが女性シンガー、ニコレッタ・ラーソン。

本日は1979年の彼女のセカンド・アルバム、In The Nick Of Timeを聴いてみる。

テッド・テンプルマンのプロデュースにより、ドゥビー・ブラザースやリトル・フィートのメンバー達がレコーディングに参加。西海岸AOR系の弾けたポップ・ナンバーを披露。

ただ前作と比べると若干曲は弱かったかもしれないが、シュープリームスでお馴染みのモータウン・サウンド、Back In My Armsなど軽快に歌いこなし良いアルバムに仕上がった。

でっ、ちょっとは爽やかに気分になった?

今日の暑さでは無理みたい。