CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

こちらが本家本元のToys In The Attic

2022年02月28日 | American Hard Rock

言わずと知れたエアロスミスの1975年の3枚目のアルバム、Toys In The Attic。

個人的にはエアロスミスでは全アルバムの中で1ー2位を争うアルバムだと思っている。

大ヒット曲のWalk This WayやSweet Emotionが収録され、闇夜のヘヴィ・ロックって邦題が付けられてはいるが全体的には張り詰めた雰囲気のヘビィさはなく結構リラックスした感じの演奏で、聴く方も肩の力を抜いて楽しめる。

集合住宅なので屋根裏はないが、押入れの上段には子供が小さかった頃のおもちゃが捨てるに捨てられずギッシリ。

我が家の古いおもちゃも家主が涎を垂らしてねむりこける丑三つ時にでもなれば箱から飛び出て踊り出すかな?


不気味さを醸し出すジャケ

2022年02月27日 | AMERICAN ROCK/POPS

多少ダミ声がかった癖のあるボーカルで好き嫌いが分かれるかも知れないが、その音楽的な才能から測るともっと人気が出てもおかしくなかったレオン・ラッセル。

今日はライブと60年代の音源を寄せ集めたアルバム、Looking Backを含めるとソロ名義では9枚目に当たる、1975年のアルバム、Will O’ The Wispでも。

(Will O’ The Wispって日本語にすると鬼火。スワンプに現れる魂の変化とでも言える炎は一体何を意味するのやら?)

レーベル内での揉め事があり、レオンにとってはこのアルバムがシェルター・レーベル最後のものとなった。

南部の雰囲気を醸し出すファンキーなR&Bやバラッドなど聴き応えがある。特にシングル・カットされヒットしたLady Blueのとろける様なメローなサウンドにノック・アウト。

ただ他のアーティストが歌って大ヒットしたレオン作のA Song For You、This MasqueradeやGroupie(Superstar)もレオン本人が歌うとなんとなく暗さと言うか翳りが宿る。

そんな雰囲気が一般受けしなかったのかなと思ったり、また曲によってはちょっと意味不明で不気味さを醸し出す曲調が負の印象として一般大衆にも捉えられたのかも...

特に1972年のアルバム、Carneyに収録されたAcid AnnapolisやこのアルバムではCan’t Get Over Loosing Youのイントロに使用された琵琶と尺八の演奏あたりににそれが表れていると感じる。

まあそれも作曲者の感性のうち、聴きたくなけりゃその曲だけスキップすればいいだけの話ではあるが...


3度目の正直、ブースター・ショット

2022年02月26日 | 特になし

本日3回目のワクチン接種行ってきた。

先日ようやく自治体からワクチン接種券が届き、どちらのワクチンを打とうかと思案していたところ、近所の町医者ではファイザーが打てるのだがどうもどこの医院も予約でいっぱいみたいだ。

何しろファイザーはモデルナと比べて3回目の接種における抗体価の上昇は劣るものの副反応の発生割合は比較的少ないってことで、そちらを選ぶ人が結構多いような。

一方モデルナは自治体が設置した会場での集団接種となる。

昨年6月に集団接種会場でのモデルナの予約を入れようと、予約開始時刻にPCの前でスタンバイしていたものの、結局サイトに繋がらずようやくサイトに繋がった時にはすでに時遅し。

予約枠が埋まって次回の予約は2週間後との事で、もし次の予約も取れない場合は1ヶ月以上待つことになる。

そこで掛かり付けの医院に電話を入れてみると、なんとちょうどキャンセルが出て2週間後にファイザーが打てることになり、結局その流れで昨年2回ファイザーを接種した。

今回は近所の集団接種会場でのモデルナの予約サイトを調べてみると何と2日後に打てるではないか!

ファイザーは近所の掛かり付けの医院ではすぐに予約が取れないみたいなので、副反応が心配だけど今回素早く打てるモデルナを選択し本日午後接種完了。

接種後7時間ほど経過したけれど今のところ接種した箇所に少々痛みを感じるものの大したことはなく、これで翌朝にかけて熱が出なければいいんだけれど…

3度目の正直ってことで接種が順調に進み社会全体が早くマスクなしの日常に戻れる事を祈るばかり。

ワクチン接種された方は、そのまま15分ほどじっと座ってお待ち下さい。

ジョージ:えっ、15分も! Isn't It A Pity? トイレ行きたいのに...

 


幻のToys In The Attic

2022年02月26日 | PROG ROCK

カンタベリー・ロックと言えば、60年代英カンタベリー出身のミュージシャン達で結成されたサイケデリック、ジャズの即行演奏などを取り入れたプログレ系バンドの総称で著名ななところではソフト・マシーン、ゴングそして本日紹介するキャラバンらのことである。

そのキャラバンが1975年煮出した通算7枚目のアルバムがCunning Stuntsである。

ヒプノシスによるジャケのデザインはまさしくCunning Stuntsの世界ですな。

当初、アルバム・タイトルはToys In The Attic(屋根裏のオモチャ達)を思いついたらしく、CrasyとかMadnessって意味があるらしいとか。

ただ同年エアロ・スミスが一足早く同タイトルでアルバムを出すことになっていたので却下された。

てな事でアルバム・タイトル、Cunning Stuntsはバンド・メンバーの少々下品なジョークの流れから生まれたそうで、あたかも魔法使いの杖で人を惑わす狡猾な術って事らしい。

アルバムを聴いてみると以前のアルバムよりもジャズ寄りのサウンドは薄まりポップ色を強くし、カンタベリー・ロックの枠組みから抜け出す意図があったのでは..

そしてアルバム・タイトルから来るCrasyにMadnessやCunning Stuntsなどのイメージは一聴しても感じられなく、皆さん結構単なる思いつきでタイトル決めてるんだと思った。

もしこのアルバムがToys In The Atticで発売されたとしたら、まさか闇夜のヘヴィ・ロックって邦題にはならなかっただろうね。

邦題も結構適当なイメージだとか単なる語呂合わせって感じのもの多いからね。


私的にはこれ名盤です

2022年02月25日 | Southern Rock

60年代女性シンガー・ソング・ライターの草分け的存在だったジャッキー・デシャノン。

自身のアルバムにおけるヒット曲はもとより、他人に提供した曲も結構有名。

特にBette Davis Eyes、Needles And PinsやWhen You Walk In The Roomなど多くのアーティストにカバーされ親しまれている。

その彼女がアトランティック・レーベルに移籍しメンフィスで録音されたのが1972年のアルバム、Jackie。

レーベルや録音場所から何となく想像できるように、南部のカントリーやR&Bフレイバーたっぷりの素晴らしいアルバムが完成。

ニール・ヤングのOnly Love You Can Break Your Heartのカバーもいいけど、アルバム最後を締めるストーンズ風ロックンロールのAnna Karina、カッコよく決まってる。

前年、キャロル・キングの出したTapestreyが大ヒットし、その流れに乗ってこのアルバムもそこそこ売れるのではないかと思いきや、どうもそうでも無かったそうな。

また当時日本ではLPは発売されていなかったような気がする。

売れ線の少々ジャズっぽく洗練された都会派ではなく、少々泥臭いイメージが災いしたのかな?

かく言う私も9年ほど前にCDで復刻された時、初めてその存在を知った次第でして…


アニメからプログレ・バンドを思い出す

2022年02月24日 | BRITISH ROCK

最近は殆どテレビ見ないのだけれど、昨日は祝日ってことで久々にチャンネル・サーフィンしてまったり楽しんでいた。

そしてふとリモコンのスイッチを抑えていた指が止まる。

今まで見たことのないアニメがゴールデン・タイムで延々放映されていた。今話題の呪術廻戦なるアニメだった。

アニメは幼少の頃からお世話になってきたので嫌いではなく、しばし鑑賞。

どうもグロテスクな妖怪みたいなのが登場し主人公らと呪術を使って死闘を繰り広げる話みたいで。

そこでふと思い出したのが、以前このブログで安物の綿棒を使っていて脱脂綿がスポッと抜け耳の奥に詰まって難儀し医者に行った手な話で登場した南アフリカ出身のマンフレッド・マン率いるマンフレッド・マン・アース・バンド。

1972年のデビュー当時はマンのムーグを中心にしたプログレ・バンドだったが、1975年ギター兼ボーカリストだったがミック・ロジャースが脱退し、専任のボーカリスト、クリス・トンプソンとギタリスト、デイブ・フレットが加入。

そして翌年の7枚目のアルバム、The Roaring Silence(”轟く静寂“なる矛盾したタイトル)はハード・プログレから少々ポップ路線へと軸足を向け始めた頃の大ヒット作となった。

耳の穴から口って、まさしく呪術廻戦

 

その牽引役はやっぱり1曲目のブルース・スプリングスティーン作のBlinded By The Lightで本家とは違うプログレ系スペーシーなアレンジで全米1位を記録。

久々に聴いてみて70年代を懐かしむ。

やっぱりアニメよりロックですかね。


取り敢えず2年目のジンクスは打ち破る

2022年02月23日 | AMERICAN ROCK/POPS

1976年のセルフ・タイトルのデビュー・アルバムがヒット(全米26位)しそこそこの成功を収めたFirefall。

ポップ・アーティストにとって俗に言われる2年目のジンクス(2枚目で人気が下降することが多い)だけは避けようと気合の入ったアルバム、Luna Seaが翌年に出た。

Firefallの売りは二人の違った個性のソング・ライター、ソフトでメロディアスなリック・ロバーツと少々ブルースぽくアーシーな曲を書くラリー・バーンネット、らが在籍している事によって一つのイメージへの偏りが無く、アルバム全体が飽きを感じなく満遍なく楽しめる。

このアルバムもバンドの特徴をフルに活かしたアルバムとなり全米11位のヒット作となる。

とは言え、当初はTropical Nightsというタイトルでレコーディングをしていたが、レコード会社の幹部からダメ出しを喰らいツアーの後スタジオに戻って録音をやり直す非情の指令が...

(Tropical Nightsの使われる予定だったジャケット)

結局Tropical Nightsの構想はジャケ共々却下され、さらに収録予定だった目玉になると思われた曲、Tropical Nightでさえも新アルバムには採用されない厳しい裁定が下された。

そして四苦八苦して完成したのがこのアルバム、Luna Sea。

2年目のジンクスを打ち破るのは無い大抵では無い。

一旦売れるといつもそのスタンダードを最低限保たなければならないからね。

売れっ子はツラいよ。


B級で行こう~!

2022年02月22日 | BRITISH ROCK

1973年ジャズ・ロック・バンド、コロシアムのドラムス担当だったジョン・ハインズマンを中心に高度なギター・テクを持つ同じくジャズ・ロック系のギタリスト、アラン・ホールズワースらを加えた4名でバンドを結成し、同年セルフ・タイトルのアルバムを引っ提げてデビューした。

そしてギタリストのオリー・ハルソールが加入しツイン・ギターとなってパワー・アップしたものの、その後残念ながらジョンとボーカルがバンドから脱退し、翌年残った3名でアルバムを制作。

それがテンペストのセカンド・アルバム、Living In Fear(邦題は眩暈)。

オリジナルLPのジャケの口の部分には切れ込みが入っていて、それを取ればお口の中で3人が演奏している写真が出てくる仕掛けだった。

ジャズ色は薄れポップなハード・ロックに。

ここではビートルズのPaperback Writerが高速バージョンでカバーされているのと、ギターとボーカルを担当しているオリーのボーカルがポール・マッカートニーによく似ていてビートルズ・ファンもニンマリ。

特にサイドー2の2曲目のYeah Yeah Yeahを初めて聴いた時ポールが歌っているのかと勘違いしたぐらい声と歌い回しがそっくり。

てな事で、イギリスの出身のB級バンド結構楽しめる。

テンペスト:誰がB級やねん!

ちょっと言い過ぎてしまったようで...

どうも失礼いたしました。


このジャケやっぱり引いてしまうよね

2022年02月21日 | BEATLES-BADFINGER関連

今日用事があって車で出かけたのであるが、カー・オーディオのスイッチをオンにするとそのハード・ディスクにダウン・ロードされていたジョン・レノンの音源が流れて来た。

それは1973年の懐かしのスタジオ・アルバム、Mind Games。

そう言えば1973年って昨日アップしたレオ・セイヤーのデビュー・アルバム、Silverbirdと同じ年の発売だったんだと今更ながら気が付いた。

歳をとったのかその頃の事ほとんど記憶していない。

しかし、フォト・モンタージュによるこのジャケのデザインがその時私に大きなインパクトを残したのはよく覚えている。

(こ、こっ、これはかなり不気味な)

前年発売されたオノ・ヨーコ氏とのコラボ・アルバム、Sometime In New York Cityはサウンドとその歌詞にかなり政治色が色濃く出ていてさらに2枚組の1枚が丸ごとアバンギャルドなライブ録音で、ちょうど高校生だった私にはちょっと理解し難く、レノンのカタログの中では一番苦手なアルバムとなった。

そのためこのジャケを見た瞬間にまたか~って感じだった。

しかしLPに針を降ろすと聴こえてきたのは、意外や意外、前作の攻撃性なイメージは薄れ代わりにポップで柔らかいサウンドで包み込まれ、たった6秒の無音の曲、Nutopian International Anthemなんて意味不明な曲も収録されてはいたが、大層気に入ったアルバムだった。

特にのんびりとしたエキゾチックな雰囲気を醸し出すYou Are Hereはタイトル曲のMind Gamesよりお気に入りだった。

日本盤のライナーの表紙だけれど、このフォト・モンタージュは流石にチートやりすぎじゃない?


道化者になる必要はなかったのでは?

2022年02月20日 | BRITISH ROCK

本日はレオ・セイヤーの1973年のデビュー・アルバム、Silverbird。

彼の初期の代名詞とでも言える全英2位を獲得したShow Must Go Onが収録されている。

まだアメリカではレオ・セイヤーのことがよく知られていなかったのか、スリー・ドッグ・ナイトがその翌年出したアルバム、Hard Labourに収録されたカバー盤がよく売れた。

一聴して彼の声の出す範囲にびっくりしたがその歌いっぷりにかなりの個性が溢れ、デビュー・アルバムでは好き嫌いがハッキリ分かれるアーティストかな?と当時感じた。

新人故注目を集めるための道化師の装束でデビューしたが、思い切って道化師と訣別し歌唱力に重点をおいてアルバム制作を重ねるうちにより洗練された味わいが、アメリカでの大きな成功につながったのかな?

道化師のイメージはより暗さを感じさせるようで失敗だったと思うのだが...

アメリカはワーナーからの発売だった。

 


週末の夜はゴージャスに

2022年02月19日 | JAZZ・FUSION

オミクロン株の猛威を避けるべく、週末の夜は自宅に閉じこもり好きな音楽をアレコレとランダムに聴いていくのが一番。

とは言え、隣の雑音が聞こえる鰻の寝床のような集合住宅故、夜が更けゆくに従って音量は絞りざる得ない。

そんな中リラックスしてゴージャスなサウンドを味わうとすればこれかな?

ウェス・モンゴメリーが1964年にヴァーブ・レーベルに移籍後の第一弾、Movin’ Wesですかね。

10数名のバック・バンドを従えたリッチで厚みのある演奏に特徴のあるオクターブ奏法が浮かび上がる。

プロデューサーは後にポップよりのJazzを提供するCTIレーベルを立ち上げた敏腕プロデューサーのクリード・テイラー。

尖ったJazzではなく柔らかみがあってリラックス〜

一曲目のキャラバン中々よろしおます。


困った時の神頼みだけじゃダメですかね?

2022年02月19日 | BRITISH ROCK

日本には神社、仏閣にその他宗教関連の施設が全国津々浦々に存在する。

それじゃ日本人って信仰深いかと問われると、全ての人々がそうであるとは限らない。

お正月には多くの人々が神社仏閣を訪れるが、何か御利益があるかも知れないとあまり深く考えないで右に倣えとばかりに訪れる私の様な人々が多いのでは…

ほとんどはそうシリアスには宗教に関わっていないと思う。

ところが西洋などでは宗教的な思考がかなり生活に溶け込んでいることが多いし、その是是非はさて置き宗教的な考え方が政治に絡んでくる場合も多い。

本日はアイルランド出身の孤高のシンガー・ソング・ライター、ヴァン・モリソンでも。

彼が1989年に発売した久々のヒット・アルバム、Avalon Sunsetでも。

曲のタイトルを見るだけでも、GodやAngelなる言葉が登場し何やら宗教臭い感じがする。

日本のポップ・ソングでお釈迦様が登場することはまず無いだろう。

一曲目のクリフ・リチャードがゲストでボーカルを担当する注目曲、Whenever God shines his lightでは神の照らす光で真に開眼するって歌っている。

そしてロッド・スチュワートのカバーでも有名だったバラッド、Have I Told You Latelyはこちらが本家で、ヴァンの特徴ある声色でしっとりと歌い上げられている。

歌詞を見ると、今幸せに暮らせるのは神のおかげでなのでと感謝し祈りを捧げなければ(We should give thanks and pray to the one)ってサラリと歌っている。

やっぱり真に信ずる者は救われるって事ですかね。


脅威の暴走列車も燃料切れ?

2022年02月18日 | American Hard Rock

同じメンツでロック・バンドを長くやっているといつかは煮詰まってくる。

それなら一旦解散し自身を見つめ直し新たに出発するのも悪くない。

1975年に2枚組のライブ・アルバム、Caught In The Actを出してキャピトル・レーベルとの長期契約を消化したと思いきや、契約上は2枚組のアルバムであっても1回分の制作とカウントされ、契約を履行するにはもう1枚オリジナル・アルバムを作る事が必要だった。

てな事で、翌年10枚目のスタジオ・アルバム、Born To Dieを発表。

(アルバム・タイトルやジャケのデザインからして、ハンパない終了感が漂っている。)

制作には前回の1974年のスタジオ・アルバム、All The Girls In The World Beware!!と同じジミー・イエナーを起用。

ただこのお方と言えばポップ路線系(スリー・ドッグ・ナイト、ラズベリーズにエリック・カルメン)のプロデューサーでGrand Funkには音が軽く感じる。

バンドの演奏はしっかりしているが、従来のハード路線とポップ路線が混ざり合いちょっと中途半端な印象で曲も少々地味目だった気がした。

他のリスナーも私同様に感じたのか、それまでの歴代アルバムと比べると売り上げは芳しくなかった。

個人的には、キャピトル最後のアルバムなら、デビュー当時、ライブでZepを喰ったぐらいの勢いのあるハード・ロックでワイルドに決めて欲しかったね。

(ワイルドな皆様)

もしくは、ジミー・イエナーを起用するなら、開き直った感覚で前作のBad Timeのような耳触りの良いポップ路線の曲をズラリと並べてシングル・ヒットを沢山狙った方がよかったかも…


懐かしいイタリアーノ

2022年02月17日 | EURO ROCK

7年前にこのブログで紹介したソフト路線のイタリアン・ロック・バンド、I Pooh(イ・プー)再登場。

1972年に発売された、彼らの4枚目のオリジナル・アルバム、Alessandra(邦題 ミラノの映像)はジャケに惹かれた。

(裸足の二人が素朴な感じでいいね)

ゴージャスなストリングスにバック・アップされた甘い旋律は当時人気のあったイタリアン・プログレ・バンド、PFMの対極をいく。

この甘〜い旋律は日本人の琴線をかなり刺激したのか、直ぐに廃盤にならずに何度かLP もしくはCDで再発されたみたい。

当時LPを買うお金がイタリアン・バンドまで回らなかったこともあり、丁度FM放送で全曲オン・エヤーする番組があったので、今や死語となったエヤ・チェックでカセットに録音して楽しんだ懐かしい思い出がメロディアスに蘇る…


ポップ・スター、や〜めた

2022年02月17日 | BRITISH ROCK

オイラ、ポップ・スターになるのさ

そう、オイラ、ポップ・スターになるのさ

母さん見ててよ

 

今からテレビに出るのさ

テレビにね

母さん見ててよ

 

今から初めてのコンサートさ

初めてのコンサートをね

母さん見ててよ

 

冷たい河岸に向かうよ

そう冷たい河岸にね

母さん見ててよ

 

家に帰ろう

家に向かっている

母さん

ただいま

と適当に訳してみたのはキャット・スティーブンスが歌うPop Star。

1967年に2枚のアルバムを出しシングル・カットされたMatthew And Sonは新人としてそこそこ注目を集め、リアルにポップ・スターを目指していたようだ。

しかしその後結核に罹り長きに渡り療養生活を続けたキャットはレコード会社を変えて新たな活動を始める。

その彼の1970年の3枚目で再出発としてのアルバム、Mona Bone Jakonはアコースティックの楽器のみによる編成で装飾を削り取ったシンプルなサウンドとなった。

(水辺で空を見上げて何やら瞑想に耽る様なキャット先生)

長い療養生活の中から精神的な何やらを見出したのか、ポップ・スターではなく原点に戻って本当にやりたい事に取り組んだのがこのアルバムだったと思う。

エキゾチックな香りのするLady D’Arbanville(邦題は白いバラ)はシングル・カットされ英国でヒットしたがアルバム全体としては内省的で少々地味に感じるかも。

“父と子”や“雨にぬれた朝”など後年の大ヒットが生まれる前の助走期間だったのかな。