1980年の前作、Scary MonstersでRCAレーベル時代の活動を総括した後、ボウイはEMIに移籍し今度はポップ・スターを演じることに。
完成したアルバムが、1983年の15枚目のスタジオ・アルバム、Let’s Dance。前作は全英1位・全米12位とヒットしたものの、本作はそれをさらに上回る大ヒットを成し遂げた。
(1999年のリマスターCD)
プロデューサーにファンク・ディスコ系のバンド、シックのメンバーでもあった売れっ子プロデューサー、ナイル・ロジャーを、更にリード・ギターにはなんと場違いとも思えるサザーン・ブルースの名ギタリスト、スティーヴィー・レイ・ヴォーンを起用。
この特別な二人の組み合わせが何かを触発したのかボウイの曲にピッタリとハマり、ここに新たなポップ・スターが誕生することに。
ただ当の本人もまさかの大ヒットに面くらったのではないかと…
大ヒットすれば当然レコード会社は同じ路線での次作を期待し、その後のレコード制作に於ける自由度は制限されてしまう事に。
当分の間ポップ・スターを演じ続けざる得ないボウイであった。