スーパー・グループと称される集団は概して短命。個性と個性のぶつかり合いがバンド内で上手くコントロールできなければ、メンバーの脱退を引き起こし遂には解散に至るのがお約束。
1974年アルバム、Redを出した後キング・クリムゾンが解散し、ジョン・ウェットンとビル・ブルーフォードがタッグを組みリック・ウェイクマンを引き入れて新バンド結成するも、誰がバンドの主導権を握るかで二人はリック所属のレコード・レーベルと綱引き状態となり、バンドのデビューは叶わなかった。
そこで、ジョン・ウェットンがRoxy Music繋がりでキーボードとバイオリンが操れるエディ・ジョブソンをリクルート。またギターがないと口寂しいと、当時ソフトマシーンにも一時在籍し天才ジャズ・ギタリストとして名高いアラン・ホールワースにお願いすることに。
でここにスーパー・グループ、U.K.が誕生。1978年セルフ・タイトルのアルバムが出た。
(ブリストル海峡を挟んだイングランド南西部とウェールズ地方が、不思議なことに何だか房総半島、東京湾と三浦半島のように見える。)
(U.K.なのにUSA盤)
当時日本でのレコード会社のプロモーションとして彼らのことを憂国の四士と中々上手いこと名付けたものだと感心した。
ただ時は70年代後半、折りからのパンクやディスコ・ブームの煽りを食って特にアメリカではプログレ・ロックの生きる道はなかったような…
その後スタジオとライブそれぞれ1枚ずつ出したものの、このメンツでのアルバム制作はこの一枚でのみとなった。
ただこれだけの人材を投入して成功しなかった理由は、当時のミュージック・シーンが原因だった以外に何かが足りなかったのでは…
博士:オォ~! 遂に発見したぞよ。その何かとやらを。
助手:苦節10数年の研究を続けた甲斐がありましたね。
博士:そう、今日ここにその研究成果を発表したい。その欠けていたものとは一体何だったのかを…
助手:それは一体何だったのですか?
パンパカパ~ン パパパ パンパカパ~ン、今日のハイライト!
博士:それは、U.K.と称すには北アイルランドが足りんかったんじゃよ。
確かにグレート・ブリテン島だけではU.K.とは呼べないと昔社会科の地理で勉強したことを思い出した。
キリッ。
通りすがりの人:違うと思うけど...