1982年のジョージ・ハリソンの10枚目のアルバム、Gone Troppoの出来がレコード会社の望む作品ではなかった事から、アルバムは結局発売されたもののレコード会社によるプロモーションが全く行われずアルバム・チャートは108位と惨憺たる結果となった。
てな事でジョージの更なるアルバム制作の意欲が衰えてしまったのか、その後は自身が出資する映画会社の仕事に注力するようになった。やまたまそジョージが関わった映画にELOのジェフ・リンも参加していたことからジェフと意気投合、新たな意欲が湧いてきたのか新しいアルバムのプロデュースにジェフを起用することに。
そして、1987年に発売されたのが11枚目のアルバム、Cloud 9。
ジェフの手腕によってアルバムはよりポップさが増しマイナーなバラードさえもより明るい雰囲気を持つリスナーとの親和性の高いアルバムがここに完成。シングル・カットされたGot My Mind Set On Youは全米1位を獲得し、 アルバムも全米8位と大ヒット。
ジェフ以外にリンゴ、クラプトンやエルトンら本作のレコーディングに参加。多くの友人にサポートされ完成した久々の好アルバムとなった。
持つべきものはやっぱり友。
そしてこのアルバムの取り持つ縁から翌年ディラン、ロイ・オービソン、トム・ペティ、ジェフ・リンとジョージによるスーパー・グループ、Traveling Wilburysのプロジェクトが始動。
全てがポジティブな方向に進んだ事からジョージもきっとCloud 9状態だったかもね。