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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

みちのく津軽ひとり旅 3-2 十和田湖

2017-02-18 | 東北
その1からの続きです。

● 光り輝く十和田湖

高い木々に囲まれた奥入瀬の林を抜けると、視界がぱあっと開けました。
明るい日差しの中、正面にまばゆく光る湖が見えます。
ああ、十和田湖だわ。バスを降りた時にはちょうど正午になっていました。





この湖を訪れるのは5、6回目ですが、いつも親戚の車に乗せてもらっていました。
青森からも距離があるこの場所に、一人でバスに乗って来たのは、今回の旅が初めて。
いつも親戚任せで、途中にどんなものがあるのか全然気にしていませんでしたが、今回はいろいろと立ち寄りポイントや見どころがあることがわかりました。



前にイトコ達と一緒に乗ったことがある、白い大きな遊覧船。
起伏に富んだ湖畔の自然を、水の上から眺められます。
出航時刻になったのか、遊覧船は船着き場を離れてゆっくりと湖面を渡って行きました。



● 鮎焼きとじゃがバター

湖畔に並ぶお店では、おいしそうな焼きだんごが売られています。
見ていると、小腹がすいてきました。



もうお昼なので、湖畔のベンチに座って、鮎焼きとじゃがバターを食べました。
木陰に入ると涼しく、ホカホカの食べ物もおいしくぺろり。



日差しを受けてキラキラ輝く湖面がまぶしくて、サングラスをかけました。
すれ違う人々もみんな、目を細めたり手をかざしたりしています。



湖に沿って歩き、高村光太郎の「湖畔の乙女」像のところまで行きました。
2日前に小河原湖畔の姉妹像を見た時、これに似ていると思いましたが、見返してみるとこちらの方がかなりふくよか~。

● おごそかな十和田神社

次に、湖畔から離れて、うっそうとした古い杉木立の中にある十和田神社に参拝。
青森の霊場というと恐山が思い出されますが、実はここも修験道の神聖な場所。



時が止まったような聖域の中に入り、古めかしく立派な本殿をお参りしました。
自然の中にあり、すがすがしい気持ちになります。



厳かな風情のある本殿には、建物の細部に至るまで見事な彫刻が施されています。
この神社は平安時代に、坂上田村麻呂が東夷征伐に際して日本武尊を祀ったのが始まり。
また、古くからの龍神信仰である青龍大権現も祀られています。



杉の巨木に囲まれた神社境内は、真夏でも涼しい気に満ちていました。

● 奥入瀬渓流の始まり

道を戻って、先ほどバスを降りた停留所に行くと、ちょうど十和田湖発の13時台のバスの発車時間が近づいており、人々が列を作って並んでいました。
やってきたバスに乗り込んみ、3つ目のバス停「子ノ口(ねのくち)」で降ります。



ここが奥入瀬渓流の始まり地点。
昨日は「雲井の滝」から「石ヶ戸」まで歩いたので、今回は湖畔の「子ノ口」から「雲井の滝」まで散策してみようと思いました。



十和田湖を背にすると、湖の水は川のように奥入瀬を流れていきます。
渓流の初めはこんなに明るい場所だなんて。



はじめは流れも広くゆるやかですが、じきに急流ができるようになります。



明るく暑い日光は、うっそうとした木々にさえぎられて、ところどころ木漏れ日が射し込んでいます。



胸いっぱい息を吸いながら、のんびりのんびり、歩いていきます。



● 銚子大滝

いくつも滝がありました。こんなにあるなんて。
じきに、銚子大滝が見えてきました。



高さ7m、幅20mの絵になる大きくてきれいな滝。間近に見られます。すごい迫力です。
十和田湖をお銚子にすると、その注ぎ口の場所に滝があるから、命名されたのだそうです。



千葉の銚子にはまったく関係ありませんでした。
でも、周りには大勢の人々がいて、ここも大人気。



奥入瀬渓流には透明度が高い清流が流れています。



十和田湖にはプランクトンが少ないため、湖の水が澄んでいるんだそう。



そこから流れていく渓流や沼が、きれいなのは当然ですね。



青々と生い茂った緑の植物は、夏だからこその生命力に満ち溢れています。





昨日に引き続き、今日も自然にパワーを分けてもらいました。





清流沿いを歩き続けて「雲井の滝」のバス停に着いたのは、バスの来る10分前。
滝を見ながら到着を待ちます。

この2日間で、奥入瀬渓流の子ノ口から石ヶ戸までの9km弱を散策しました。満足だわ~。
15時40分のバスは10分ほど遅れてやって来ました。道路がけっこう渋滞していたたそうです。

● 闇トレの思い出

あとは帰るだけ。
千人風呂で知られる酸ヶ湯温泉旅館の前を通りました。
この辺りは世界でもまれな豪雪地帯。
学生の頃、冬休みに親戚宅に滞在し、八甲田山麓のスキー場に通ってマンツーマンレッスンを受けていた私。
毎日酸ヶ湯温泉行きのバスに乗って行っていたなあと、懐かしくなります。



このバスも、なつかしいスキー場を通りますが、酸ヶ湯を過ぎた辺りから、山のカーブがゆるくなるため、バスの中でブンブン身体が揺れることがなくなります。
そうすると、結構歩いたこともあって、しだいに瞼が重くなってうとうと。
それでも雪中行軍のアナウンスが流れると、耳が反応して起きてしまい、また聞いてしまいました。
結局2日間で4回聞いたわ~(ぐったり)。

● 青森のメモリアルシップ

遅れていたのに、途中でいつの間にか挽回しており、前日と同じ定時の6時に青森駅着。
2日間連続で十和田湖に行くとは思いませんでした。
まあ、私は奥入瀬渓流は何度散策してもいいので、問題ありません。

この日は車酔いしていなくて元気だし、夕暮れの美しい時間なので、ホテルに直帰せず、停泊している八甲田丸の方へ行ってみました。



正式名称は青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸。長いなあ。
八甲田丸に並ぶのは、海上保安庁のおいらせ号。
どちらも、今しがた行ってきた場所の名前です。

青函連絡船の停泊している埠頭から、海を挟んで青森ベイブリッジやアスパムが見えます。
その奥に見えるのは、東岳。
母が実家に里帰りする時に、いつもタクシーの窓いっぱいに広がる前方の山の名を教えてもらっていました。



● 終着駅・青森

青森駅の連絡通路から、しばらく海を眺めました。

ここはターミナル。線路が途絶えた先には、津軽海峡が広がっています。
目の前にうっすらと見えるのは北海道。写真には撮りきれませんでしたが、右には下北半島、左には津軽半島が見えます。
旅愁たっぷりの、ロマンあふれる光景です。



津軽半島と下北半島に挟まれて、少し凹んだ場所にある青森駅。
大胆な曲線を描くこの辺りの海岸線の形が、おもしろくて好きです。

日の入りを見送って、のんびりと宿に戻りました。

4日目に続きます。



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