2016.1.28
○ prologue
2016年初の旅行は、広島でした。
観光というより用事ありきの日帰りですが、あいた時間にどこかに立ち寄りたいものです。
広島をきちんと観光したのは、高校の修学旅行の時くらい。
そんなに訪れていなかったなんて。
京都旅行中に知り合った外国人ツーリストに「これからどこに向かうの?」と聞くと、たいてい「ヒロシマ」と返ってきます。
だから広島は、隠れた国際観光都市というイメージ。
確かに宮島は日本らしくて、外国人はぜひとも行ってみたい場所でしょう。
十代ぶりに行きたくなって、今回は宮島を目指すことにしました。
行くとなると、広島は意外と遠いことに気が付きました。
今回用がある広島大学は、新幹線の最寄駅が東広島。
東京から行くとなると280分くらいかかります。
5時間弱―!うっそー!
東広島駅には途中で乗換て行くため、広島駅よりも時間がかかるんですね。
往復するだけで10時間近くかかるなんて、日帰りはムリ。
飛行機で行くことになりました。
○ 夜明け前の出発
当日は朝5時に起床。外は真っ暗でしーんとしています。
冬の早起きって、寒くてつらいわ~。うう、まだ寝ていたいわ~。
でも、ここで自分に負けていたら、旅には出られません。
身仕度をして出発。まだ朝になるまでしばらくかかりそうです。
それでも、シャトルバスに乗っているうちに、少しずつ東の空が明るくなってきました。
朝だ朝ーだ~よ~朝日が~昇る~♪
なんてハツラツと歌う気持ちはありません。
半分寝ながら空港に到着し、機上の人となりました。
平日の朝のフライトって、ほとんどビジネスマン風の人ばかりですね。
女性客の姿は数えるほどだったせいか、CAさんに「寒くないですか?」とフリースを出してもらったり、暖かいドリンクを持ってきてもらったり、親切にしてもらいました。
外が見えやすい窓際の席ですが、乗っている間ほとんど寝ていて、気がついたら広島空港でした。
○ 広島到着
やってきました広島!
ワシ、違うシマにやってきたじゃけんのう。
広島弁、わかりませーん。
空港には特にインパクトのあるものはなく、白市(しらいち)駅行のバスを待って乗りました。
宮城県の白石市を思い出しますが、もちろん何の関係もありません。
下ろされた駅は、空港最寄りのJR駅という割に、あまりにも小ぢんまりとしていて、待合室もありません。寒さに一瞬目が覚めます。
バスでは使えなかったSuica、電車はどうかなと試してみたら、通りました。JRは強いわ。
やってきた山陽本線に乗ります。ああ、中は暖かい。
広島は温暖なイメージがありますが、ここのところの寒波は九州や沖縄に雪を降らせるくらいのパワー。
ここ瀬戸内もかなり冷え込んでいます。
温かさと電車の揺れでうとうとしていたら、人がざわざわと降り始めました。
気がついたら、終点の広島駅に着いていました。(今日はこればっかり)
ここで岩国駅行きの電車に乗り換えます。
終点まで乗っていったら、錦帯橋が待っているんだわ。ああ、行きたーい。
でも今回は、宮島口駅で降りました。海沿いから連絡船が出ています。
○ 宮島口の蘭陵王
フェリー乗り場の前には、蘭陵王の銅像がいました。
美系すぎて家来が戦意喪失しちゃうから、お面をかぶったという王さまね!
みんなほわ~んと、幸せになったんでしょうね。
この銅像はお面をかぶったもので、気になるお顔はわかりませんでした。
厳島神社の檜舞台で、蘭陵王の舞が披露されるので、ここに銅像があるのでしょう。
○ 島行きのフェリー
フェリー待ちの列に並ぶと、かつての記憶がよみがえってきました。
高校の時の修学旅行なので、楽しくて舞い上がっていて、きちんと旅程を覚えているわけではありませんが、仲良しみんなでフェリーに乗ったはち切れそうなワクワク気分がまだ残っています。
あの時は大勢の同級生たちとワイワイ一緒でしたが、今回は一人きり。
ちょっとさびしいけど、後でその時のみんなに話そうっと。
前後には外国人グループがおり、やっぱり人気のようです。
みんな、外国人専用のホリデーパスを持っています。連絡船はJRなので、パスが適用されるのでしょう。
余分な交通費がかからずに現地まで行けるのも、外国人に人気が高い理由なんでしょうね。
途中に養殖の網が見えました。
おそらく牡蠣でしょう。
ここで広島の牡蠣が育っているんですね。
○ 大鳥居のそばへ
水中にどっしりと立つ大鳥居が見えてきました。
そばを通る便に乗ったため、久しぶりに近づいた鳥居を眺めます。
前に、あの鳥居の間を小舟で通るツアーに両親を招待したことがあります。
喜んでもらったのはいいんですが、何度もその話をされるので、行けなかった私はうらやましくなるばかりでした~。
高校時に訪れた時には、ちょうど干潮で水が引いている時で、ワカメのへばりついた水底を鳥居の辺りまでずっと歩いていけました。
結構遠くだし、ぬかるんでいるので、真下までは行きませんでしたが、それまで水がたゆたう美しい写真しか見ていなかったので、なかなかショッキングでした。
フランスのモンサンミッシェルに行った時にも干潮で、水が引いた泥土の上を牛がモーモーいいながら歩いていました。
うーん、あれもショッキングだったなあ。
今回は満潮。海は美しさを保っています。
○ 宮島上陸
宮島に到着しました。日本三景の碑があります。
数年前に天橋立を訪れて、すでにコンプリート済み。
でも風光明美な場所には、一度だけではなく、何度も訪れたいものです。
まずは清盛公にごあいさつ。
京都の祇王寺が好きな私は、彼にもてあそばれた(?)女性の味方で、あんまり清盛公のことは好きではありません。
でも、こうして後世の人々も魅了する厳島神社を建立したのはすばらしいことです。
○ 鹿に注意
どこからか英語のアナウンスが流れていました。
「Deers Miyajima are wild and dangelous. Be careful!」
あれ、宮島に鹿っていたっけ?
そう思いながら歩いていたら、どこかから視線が。
振り向くと、大きな黒目とバッチリ目が合いました。
さっそく発見、お鹿様~。
危険だという割にはおとなしそうで、向こうからは向かってきません。
お腹がいっぱいなのかな?
むしろ人間の方が、カメラを構えてグイグイ近寄っています。
奈良公園の鹿には、危険アラートは出ていないので、なぜだろうと調べてみました。
宮島では、鹿に餌やりをしていないそうです。それで腹ペコの鹿たちは、食べ物を持っている人に寄って行くんだとか。
奈良の鹿は、鹿せんべいがあるし、みんな餌やりをしているため、平和なんでしょう。
もともとは、ここの鹿さんは、奈良公園から連れてこられたんだそう。
宮の鹿たちは、夕方観光客が減ると、山に戻って行くんだそうです。
出稼ぎ気分?
厳島神社の大きな鳥居をくぐりました。一大観光地とはいっても、平日なのでそんなに混んでいません。
以前がどこを向いても制服姿の生徒たちがワサワサいる、修学旅行でしたからね。
ちょうどそれに当たってしまった一般の人たちには迷惑をかけちゃっただろうなと思います。
○ 水上の神社
いよいよ神社の入り口に。ここ、覚えているわー。
仲良しグループみんなで写真を撮ったわ。なつかしい。
水中にせり出した造りの神社。
どこを見ても、絵になります。
海に面しているため、広々とした眺望。
とても広いイメージがありましたが、それは海の見晴らし効果で、実際にはそんなに巨大なお宮というわけではありませんでした。
狛犬も水の上に立っています。冷えそう~。
犬だから大丈夫ね。というか霊獣でしたね。
○ 勅使橋の謎
美しい朱色の太鼓橋がありました。これは勅使(ちょくし)橋。
ほかの神社でも、ときどき見かけます。都からの勅使がやってきたときに通る橋で、普段は誰も通れません。
でも、勅使の人って、毎回このハードな傾斜をうんうん登って行かなくちゃいけなかったのなら、結構ハードワークですよね。
正装姿でしょうから、身動きがとりづらそうですが、かといって格好悪く滑り落ちたら末代の恥ですし。
こういった橋を見るたびに勝手に心配していましたが、実際には、勅使が来たら、段々を付けて上りやすくしたそうです。
なーんだ!
水の上の檜舞台。大失敗したら、身投げしやすいシチュエーションですね。
ってネガティブ思考?じゃあ潜水して潜って逃げるとか・・・(ハリウッド的思考)
ここは本当に美しい。水の神様を祀っているだけあります。
今回、がんばって早起きして、宮島まで足を伸ばして、よかったわー。
○ 大願寺の護摩焚き
以前は全く気がついていませんでしたが、厳島神社の隣には大願寺がありました。
ここには弁天さんが祀られています。
140年ぶりの平成18年に、ここの護摩堂が再建されました。
総白壇の不動明王像を彫った名仏師、松本明慶さんのドキュメンタリー番組を見たことがあります。
近寄ってみると、不動堂で護摩焚きをしていました。
なんてラッキーなんでしょう。外から拝観し、お坊さんの法話にも耳を傾けます。
この日はちょうどお不動さんの日の28日だったからのようです。
すごい松。伊藤博文が植えたと伝えられる、廿日市市の天然記念物の黒松です。
根元から9本に分かれ、放射線状に枝を広げていて、火花みたい。
○ 巡礼古刹の大聖院
それから少し歩いて、山の中腹にある大聖院に行きました。
空海ゆかりのお寺で、こちらも大願寺同様、立派な古刹です。
中国三十三観音のお寺と聞いて、ほかの場所で観音巡り中の私は興味津々。
さすがに中国地方のルート巡りは大変で、手を出せません。
なにやらかなり山の中に入り込んだ雰囲気ですが、実際には厳島大社から歩いて行ける距離です。
立派な仁王門をくぐり、長い石段を上がって行きます。
脇には、ずらりと石像が並んでいます。
お地蔵様かと思いきや、どうやら羅漢さんのよう。
みんな、おそろいの毛糸の帽子をかぶっていて、かわいい。
編んであげた人、優しいですね。
帰りの参道に、参拝お礼のメッセージが各国語で書かれていました。
フランス語があるのが珍しいなと、目を留めます。
厳島神社を訪れるフランス人が多いのかもしれません。
○ 地元の寄進灯篭
参拝道は、おびただしい数の灯篭に囲まれていますが、そのうちの一つに「宮島中学校第六期生」と彫られていました。
卒業生が寄進したようです。
前に、出雲地方の神社でも同窓生一同の名前が彫られているのを見かけたことがあります。
寺社になじんで育った人は、大きくなると寄進をするものなんでしょうね。
厳島神社の裏側へ。敷地の外から眺める神社。
勅使橋のカーブは、やっぱり絵になります。
○ 五重塔の丘
小高い丘の上にある五重塔と千畳敷のところにも上りました。
ここにいたのも外国人ツーリストばかり。
関東や東北では見られない、ちょっと南国風の光景。
上から見下ろすと、箱庭図のように厳島神社を一望でき、計算されて造られた様式美を堪能しました。
その2に続きます。
○ prologue
2016年初の旅行は、広島でした。
観光というより用事ありきの日帰りですが、あいた時間にどこかに立ち寄りたいものです。
広島をきちんと観光したのは、高校の修学旅行の時くらい。
そんなに訪れていなかったなんて。
京都旅行中に知り合った外国人ツーリストに「これからどこに向かうの?」と聞くと、たいてい「ヒロシマ」と返ってきます。
だから広島は、隠れた国際観光都市というイメージ。
確かに宮島は日本らしくて、外国人はぜひとも行ってみたい場所でしょう。
十代ぶりに行きたくなって、今回は宮島を目指すことにしました。
行くとなると、広島は意外と遠いことに気が付きました。
今回用がある広島大学は、新幹線の最寄駅が東広島。
東京から行くとなると280分くらいかかります。
5時間弱―!うっそー!
東広島駅には途中で乗換て行くため、広島駅よりも時間がかかるんですね。
往復するだけで10時間近くかかるなんて、日帰りはムリ。
飛行機で行くことになりました。
○ 夜明け前の出発
当日は朝5時に起床。外は真っ暗でしーんとしています。
冬の早起きって、寒くてつらいわ~。うう、まだ寝ていたいわ~。
でも、ここで自分に負けていたら、旅には出られません。
身仕度をして出発。まだ朝になるまでしばらくかかりそうです。
それでも、シャトルバスに乗っているうちに、少しずつ東の空が明るくなってきました。
朝だ朝ーだ~よ~朝日が~昇る~♪
なんてハツラツと歌う気持ちはありません。
半分寝ながら空港に到着し、機上の人となりました。
平日の朝のフライトって、ほとんどビジネスマン風の人ばかりですね。
女性客の姿は数えるほどだったせいか、CAさんに「寒くないですか?」とフリースを出してもらったり、暖かいドリンクを持ってきてもらったり、親切にしてもらいました。
外が見えやすい窓際の席ですが、乗っている間ほとんど寝ていて、気がついたら広島空港でした。
○ 広島到着
やってきました広島!
ワシ、違うシマにやってきたじゃけんのう。
広島弁、わかりませーん。
空港には特にインパクトのあるものはなく、白市(しらいち)駅行のバスを待って乗りました。
宮城県の白石市を思い出しますが、もちろん何の関係もありません。
下ろされた駅は、空港最寄りのJR駅という割に、あまりにも小ぢんまりとしていて、待合室もありません。寒さに一瞬目が覚めます。
バスでは使えなかったSuica、電車はどうかなと試してみたら、通りました。JRは強いわ。
やってきた山陽本線に乗ります。ああ、中は暖かい。
広島は温暖なイメージがありますが、ここのところの寒波は九州や沖縄に雪を降らせるくらいのパワー。
ここ瀬戸内もかなり冷え込んでいます。
温かさと電車の揺れでうとうとしていたら、人がざわざわと降り始めました。
気がついたら、終点の広島駅に着いていました。(今日はこればっかり)
ここで岩国駅行きの電車に乗り換えます。
終点まで乗っていったら、錦帯橋が待っているんだわ。ああ、行きたーい。
でも今回は、宮島口駅で降りました。海沿いから連絡船が出ています。
○ 宮島口の蘭陵王
フェリー乗り場の前には、蘭陵王の銅像がいました。
美系すぎて家来が戦意喪失しちゃうから、お面をかぶったという王さまね!
みんなほわ~んと、幸せになったんでしょうね。
この銅像はお面をかぶったもので、気になるお顔はわかりませんでした。
厳島神社の檜舞台で、蘭陵王の舞が披露されるので、ここに銅像があるのでしょう。
○ 島行きのフェリー
フェリー待ちの列に並ぶと、かつての記憶がよみがえってきました。
高校の時の修学旅行なので、楽しくて舞い上がっていて、きちんと旅程を覚えているわけではありませんが、仲良しみんなでフェリーに乗ったはち切れそうなワクワク気分がまだ残っています。
あの時は大勢の同級生たちとワイワイ一緒でしたが、今回は一人きり。
ちょっとさびしいけど、後でその時のみんなに話そうっと。
前後には外国人グループがおり、やっぱり人気のようです。
みんな、外国人専用のホリデーパスを持っています。連絡船はJRなので、パスが適用されるのでしょう。
余分な交通費がかからずに現地まで行けるのも、外国人に人気が高い理由なんでしょうね。
途中に養殖の網が見えました。
おそらく牡蠣でしょう。
ここで広島の牡蠣が育っているんですね。
○ 大鳥居のそばへ
水中にどっしりと立つ大鳥居が見えてきました。
そばを通る便に乗ったため、久しぶりに近づいた鳥居を眺めます。
前に、あの鳥居の間を小舟で通るツアーに両親を招待したことがあります。
喜んでもらったのはいいんですが、何度もその話をされるので、行けなかった私はうらやましくなるばかりでした~。
高校時に訪れた時には、ちょうど干潮で水が引いている時で、ワカメのへばりついた水底を鳥居の辺りまでずっと歩いていけました。
結構遠くだし、ぬかるんでいるので、真下までは行きませんでしたが、それまで水がたゆたう美しい写真しか見ていなかったので、なかなかショッキングでした。
フランスのモンサンミッシェルに行った時にも干潮で、水が引いた泥土の上を牛がモーモーいいながら歩いていました。
うーん、あれもショッキングだったなあ。
今回は満潮。海は美しさを保っています。
○ 宮島上陸
宮島に到着しました。日本三景の碑があります。
数年前に天橋立を訪れて、すでにコンプリート済み。
でも風光明美な場所には、一度だけではなく、何度も訪れたいものです。
まずは清盛公にごあいさつ。
京都の祇王寺が好きな私は、彼にもてあそばれた(?)女性の味方で、あんまり清盛公のことは好きではありません。
でも、こうして後世の人々も魅了する厳島神社を建立したのはすばらしいことです。
○ 鹿に注意
どこからか英語のアナウンスが流れていました。
「Deers Miyajima are wild and dangelous. Be careful!」
あれ、宮島に鹿っていたっけ?
そう思いながら歩いていたら、どこかから視線が。
振り向くと、大きな黒目とバッチリ目が合いました。
さっそく発見、お鹿様~。
危険だという割にはおとなしそうで、向こうからは向かってきません。
お腹がいっぱいなのかな?
むしろ人間の方が、カメラを構えてグイグイ近寄っています。
奈良公園の鹿には、危険アラートは出ていないので、なぜだろうと調べてみました。
宮島では、鹿に餌やりをしていないそうです。それで腹ペコの鹿たちは、食べ物を持っている人に寄って行くんだとか。
奈良の鹿は、鹿せんべいがあるし、みんな餌やりをしているため、平和なんでしょう。
もともとは、ここの鹿さんは、奈良公園から連れてこられたんだそう。
宮の鹿たちは、夕方観光客が減ると、山に戻って行くんだそうです。
出稼ぎ気分?
厳島神社の大きな鳥居をくぐりました。一大観光地とはいっても、平日なのでそんなに混んでいません。
以前がどこを向いても制服姿の生徒たちがワサワサいる、修学旅行でしたからね。
ちょうどそれに当たってしまった一般の人たちには迷惑をかけちゃっただろうなと思います。
○ 水上の神社
いよいよ神社の入り口に。ここ、覚えているわー。
仲良しグループみんなで写真を撮ったわ。なつかしい。
水中にせり出した造りの神社。
どこを見ても、絵になります。
海に面しているため、広々とした眺望。
とても広いイメージがありましたが、それは海の見晴らし効果で、実際にはそんなに巨大なお宮というわけではありませんでした。
狛犬も水の上に立っています。冷えそう~。
犬だから大丈夫ね。というか霊獣でしたね。
○ 勅使橋の謎
美しい朱色の太鼓橋がありました。これは勅使(ちょくし)橋。
ほかの神社でも、ときどき見かけます。都からの勅使がやってきたときに通る橋で、普段は誰も通れません。
でも、勅使の人って、毎回このハードな傾斜をうんうん登って行かなくちゃいけなかったのなら、結構ハードワークですよね。
正装姿でしょうから、身動きがとりづらそうですが、かといって格好悪く滑り落ちたら末代の恥ですし。
こういった橋を見るたびに勝手に心配していましたが、実際には、勅使が来たら、段々を付けて上りやすくしたそうです。
なーんだ!
水の上の檜舞台。大失敗したら、身投げしやすいシチュエーションですね。
ってネガティブ思考?じゃあ潜水して潜って逃げるとか・・・(ハリウッド的思考)
ここは本当に美しい。水の神様を祀っているだけあります。
今回、がんばって早起きして、宮島まで足を伸ばして、よかったわー。
○ 大願寺の護摩焚き
以前は全く気がついていませんでしたが、厳島神社の隣には大願寺がありました。
ここには弁天さんが祀られています。
140年ぶりの平成18年に、ここの護摩堂が再建されました。
総白壇の不動明王像を彫った名仏師、松本明慶さんのドキュメンタリー番組を見たことがあります。
近寄ってみると、不動堂で護摩焚きをしていました。
なんてラッキーなんでしょう。外から拝観し、お坊さんの法話にも耳を傾けます。
この日はちょうどお不動さんの日の28日だったからのようです。
すごい松。伊藤博文が植えたと伝えられる、廿日市市の天然記念物の黒松です。
根元から9本に分かれ、放射線状に枝を広げていて、火花みたい。
○ 巡礼古刹の大聖院
それから少し歩いて、山の中腹にある大聖院に行きました。
空海ゆかりのお寺で、こちらも大願寺同様、立派な古刹です。
中国三十三観音のお寺と聞いて、ほかの場所で観音巡り中の私は興味津々。
さすがに中国地方のルート巡りは大変で、手を出せません。
なにやらかなり山の中に入り込んだ雰囲気ですが、実際には厳島大社から歩いて行ける距離です。
立派な仁王門をくぐり、長い石段を上がって行きます。
脇には、ずらりと石像が並んでいます。
お地蔵様かと思いきや、どうやら羅漢さんのよう。
みんな、おそろいの毛糸の帽子をかぶっていて、かわいい。
編んであげた人、優しいですね。
帰りの参道に、参拝お礼のメッセージが各国語で書かれていました。
フランス語があるのが珍しいなと、目を留めます。
厳島神社を訪れるフランス人が多いのかもしれません。
○ 地元の寄進灯篭
参拝道は、おびただしい数の灯篭に囲まれていますが、そのうちの一つに「宮島中学校第六期生」と彫られていました。
卒業生が寄進したようです。
前に、出雲地方の神社でも同窓生一同の名前が彫られているのを見かけたことがあります。
寺社になじんで育った人は、大きくなると寄進をするものなんでしょうね。
厳島神社の裏側へ。敷地の外から眺める神社。
勅使橋のカーブは、やっぱり絵になります。
○ 五重塔の丘
小高い丘の上にある五重塔と千畳敷のところにも上りました。
ここにいたのも外国人ツーリストばかり。
関東や東北では見られない、ちょっと南国風の光景。
上から見下ろすと、箱庭図のように厳島神社を一望でき、計算されて造られた様式美を堪能しました。
その2に続きます。
宮島はまだなんです。
大河ドラマで清盛を放映していた時に
行けばよかったです。
リカさんのブログを見て
佐田岬へ行きたくなり
今週行ってきましたよ。
またアップしますのでよろしく。
奈良の鹿、確かに出稼ぎのようでした。
久しぶりに訪れて、やっぱりいい場所だな~と思いました。鹿は奈良より野生に近いようですけど!
佐田岬に行かれたんですか!それはブログが楽しみです~!周りで行ったという人は、ひとりふたりしかいないので。あのフェリーが懐かしい(^_^)