6.予定変更の撫牛子と津軽鉄道の完乗
予定では09:39弘前始発の五能線直通に乗って五所川原に行くことになっていたが、
朝食が早かったため、早めに出て弘前駅で車両取材する。
08:49発のリゾートしらかみがあり、新型ブナ編成を期待したがくまげら編成だった。
島式2番線3番線ホームで車両取材しいたら単式ホームの1番線に、
08:58青森行きが停まっており、それに乗って先に川部まで行こうと思った。
もう弘前に取材対象がなかったためだが、
電車に乗ってから気が変わり、弘前と川部の間にある撫牛子で下車することにした。
何も考えずに下車したが、やはり駅前には何もなく、ホームからは一面に田んぼが広がっていた。
42分の待ち時間があったため辺りを散策し、弘前で乗る予定だった五能線直通に乗り換える。
川部で乗り換え時間7分の間に車両取材と留置されていたホッパ車も取材する。
五所川原で津軽鉄道に乗り換えるが、4分しか時間がないため、
改札を出ずにそのまま直接津軽鉄道のホームに行く。
跨線橋を降りたところに若い車掌見習がいて、そこで切符を購入する。
窓口ではなく車掌から切符を購入したため、冊子に駅名や運賃の一覧表が印刷されたタイプで、
パンチで発駅や着駅、運賃などにパンチを入れて渡される。
昔は良くこういう切符を車掌から購入したりしたが、
JRなどではレシートタイプに変わっているために久しぶりにこの手のタイプの切符を見た。
乗り込んだ列車は津軽鉄道の秋の風物詩となっている鈴虫列車だった。
さらに太宰治列車2016使用になっていて、車内広告のスペースに太宰治ゆかりの場所などが紹介されていた。
車内には二人のアテンダントが乗り込んでいて沿線観光地の案内や記念品の車内販売なども行われていた。
車内はほぼ満席に近い状態だったが、ほとんどの客が金木で降りていった。
太宰治の生家を改装した記念館「斜陽館」を目指しているのだろうか。
さらに隣の芦野公園では残った乗客も降りていってしまい、車内の客は一人だけになってしまった。
それでもアテンダントの二人は車内に残っていて、
運転手を含めると一人の客のために3人の従業員がサービスするという図式になってしまった。
これでは赤字になるのも無理はないなと思った。
終点の津軽中里で下車して駅取材していると、乗り込んでいたアテンダントがわざわざ寄ってきて、
「最北端証明書」を渡してくれ、「裏に記念スタンプが押せるようになっているので是非どうぞ。」と云われた。
そこには「日本最北端の民営鉄道の駅に到着した事を証明します。」と書かれていた。
予定では津軽中里から270mの距離にある「吉田チャンコ食堂」で昼食を喰うつもりだったが、
店の前まで行くと「営業中」の看板を出しながら休業していた。
この時は分からなかったが、後で調べると日曜定休だったようだ。
仕方がないので駅に併設されていた“駅ナカにぎわい空間”の中にある「駅ナカ食堂」で、
カレーライス・中辛500円を喰う。
この駅には中泊町無形民俗文化財「金多豆蔵人形芝居」の劇場も併設されていたが、
ちょうど休業期間になっていて閉まっていた。
もしここが空いていたらもう少し乗客がここまで来たのかもしれない。
57分の待ち時間で12:10津軽中里駅前発の弘南バスに乗り込む。