金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「光る君へ」♯38

2024-10-07 18:13:00 | 大河ドラマ「光る君へ」

脚本家の先生が「枕草子」サゲ発言をしていたため、

嫌な感じで「清少納言vs紫式部」が描かれるんじゃないかと思っていたんだけども、

思ったよりひどくはなかった。

ききょうからまひろへのチクチク発言はあったけれども、

ききょうは、きちんと読み込んだ上で作家性のちがいを踏まえた発言をしており、

宮中に定子さまの印象を刻み込んだ「枕草子」の威力を

「源氏物語」に上書きされてしまった悔しさは見せながらも、

まひろ自身をこきおろしてはいないのだ

(「根暗」とはっきり言ってるけど!)。

「枕草子」誕生も、「和泉式部日記」誕生も、為時の就職も、

ぜーんぶまひろのおかげ……という展開はやや鼻につくけれども、

「女の敵は女」という描き方をしない脚本は、好きだよ。

対立したり個人的な好き嫌いはあったりしても、

女性同士の連帯もあることをちゃんと描いている。

ききょうやあかねに書くことを勧めたのも、

道綱母から教わったことを、まひろが実践し、実体験をもってのことだしね。

 

来週、弟くんが退場??

一条天皇もそろそろかな。

 

【その他いろいろ】

 

・彰子にべったりの敦康親王と、藤壺女御・光源氏を重ね合わせて、

 敦康親王の元服を急がせる道長。

 まあ、実際、敦康親王の振る舞いには下心が透けてみえた。

 母代わりを求める気持ちと恋心は厳密に区別できない。

 

・スムーズに闇落ち権力者ルートに入った道長

 

・伊周くん、とうとうおかしくなっちゃった。

 視野狭窄に陥ると、精神はどんどん病んでいくもんね。

 隆家もドンびき。

 このドラマでは、道長の定子さまイジメを描かなかったから、

 ほんとに伊周が「一人で勝手におかしくなった」という印象。

 

・お色気キャラで我が道を行く和泉式部。好きだよ!

 不必要に頼通に接触してる。

 

・道綱と道長の関係を引き合いに出して、

 我が子の出世のために頼通に渡りをつけようとする明子さま、したたか。

 

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映画:『ラストマイル』

2024-10-05 12:19:33 | 映画の感想
2024年の映画⑧『ラストマイル』(塚原あゆ子監督)
★★★★☆4
 
【公式サイトより】
 
ラックフライデー前夜、届いた荷物は爆弾だった――
日本中を震撼させる4日間。
 
11 月、流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、
世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。
やがてそれは日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく――。
巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、
チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。
誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?
残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか?
決して止めることのできない現代社会の生命線 ―
世界に張り巡らされたこの血管を止めずに、
いかにして、連続爆破を止めることができるのか?
すべての謎が解き明かされるとき、 この世界の隠された姿が浮かび上がる。
 
********************************
 
話題になっていた映画。映画館にて。
 
面白かった! と無邪気に言えないような、
社会問題を扱った部分もあるのだけれども、単純にミステリーとして面白かった。
「アンナチュラル」と「MIU404」と地続きの物語ということなんだけれども、
ファンにとっては嬉しく(私は両方見たし、面白かったけど、特にファンではない)、
知らない人にとっては「なんか、脇役なのに豪華キャストで大きく映ってる」と
ややノイズに感じる程度の出番。
 
問題は提起され、ほんの少し改善した部分もあるのだけれども、
人が「より安く、より速く」「より便利に」を追求することは止められないし、
そのしわ寄せが立場の弱いところへ来るという社会の構造は変わってないぞ……
というラストだった。
よい製品を作っていたのに、競争で負けてしまった会社の洗濯機が、
終盤で思いもかけない活躍をするところがよかった。
 
そして、今までそんなに気に留めていなかったのだけども、
岡田将生の顔が良い。
彼の顔面や醸し出すムードが、役の重みのなさをかなり補っていた気がする。
たぶん、ビジュアルの弱い役者さんだったら、
この役は主役級の扱いはされなかっただろうと思う。
(ヒロインが何者なのか? という謎を発生させるための視点人物で、
 そこまでストーリー上重要な働きをしていたわけじゃないから)
 
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大河ドラマ「光る君へ」♯37

2024-09-29 21:01:43 | 大河ドラマ「光る君へ」

伊周くん、もうそろそろ気づこう!

自分に呪詛の才能がないってこと!!

 

隆家は兄を見限ったようなことを言いつつ、

どっちに転んでもいいように両天秤にかけてる状態だと思うけど、

兄に対する「道長をあんなふうに煽るなんてアホ」という評価は、

的確だと思うわ……。

 

ききょう登場で、「次回へ続く」。

毎回ヒキが上手いね。

 

【その他いろいろ】

 

・衛門先生、まひろに道長との関係を問いただすものの、

 まひろが答える前に

 「お方様だけは傷つけないでくださいね」

 と釘を刺すだけに留めるの、本当に賢い大人の対応だ~!

 「気づかれてるぞ」とまひろに警告して、

 これ以上噂にならないよう注意をうながしつつ、

 真実を知らされて重荷を背負ったり、

 嘘をつかせて不信を決定的にしたりするのを防いでる。

 

・道長のことが噂になって嫌なムードになった宮中から退出するものの、

 まひろが身分の高い人々のきらびやかな世界に酔って調子に乗りまくり、

 実家のみんなを白けさせたばかりか、娘を傷つける言動を繰り返してるの、

 もう見てられない。

 しかし、方向性が変わっただけで、空気読めないのは昔からなのだった……

 

・まひろに依存しすぎてる道長&彰子親子

 

・赤ちゃんを見る一条天皇の目よ……

 彰子さまのことをいじらしく思ってはいても、

 恋してるわけじゃないのだものね。

 道長は当然自分の孫が天皇になると思ってるし、

 伊周は「俺の甥っ子が第一皇子ですけど?」と

 挑発するし、また不穏。

 

・実資&道綱、よいコンビになってる

 

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211:武田康男『虹の図鑑 ─しくみ、種類、観察方法─』

2024-09-28 13:01:49 | 24 本の感想
武田康男『虹の図鑑 ─しくみ、種類、観察方法─』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
さあ、虹を見つけに出かけよう!

「虹」とは何か、どんなときに見られるか、
虹の仕組みから、種類、探し方、撮影方法まで、
220点もの写真・イラストとともに解説。
さらに、虹を取り巻く文化の紹介やコラムにより、虹の知識も深まります。
 
****************************************
 
学生のころ、「空の名前」「宙の名前」をはじめとした図鑑を
好んで読んでいたな~と懐かしく思い出して読んだ。
 
たぶんわたしが「物理」をやっていないために
OSにあたる前提知識がないためなのだと思うけれども、
どの本を読んでも、音や光に関する説明はうまくイメージができない。
虹ができるメカニズムも、書かれている言葉がわかるだけ。
 
「過剰虹」というものをこの本で初めて知った。
レア度は高いということだけれども、
そういうものが存在すると知らなかったから、
見ても気づかなかった可能性がある。
 
古代の日本人が、星を不吉なものとして捉えていたというのは
理解できるのだけども、虹のことも同じように思っていたのは不思議。
「不吉なものである」という慣習的な意味づけがあったとしても、
虹を美しいと思うのは普遍的な感覚なのだと思っていた。
でも、私がそういうシチュエーションに遭遇したことがないだけで、
立っている場所によって「自分には見えるのに、相手には見えない」という
事態が起こったら、それは幽霊と同じだし、不気味に感じるものなのかな。
 
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205-210:最近読んだ漫画

2024-09-28 12:47:10 | 24 本の感想
いずれもkindle unlimitedにて。
 
猪熊ことり『婚活バトルフィールド〈1〉・〈2〉』
 
面白かった!
性格の悪いヒロインだが、基本的にズッコケ展開なので
許容できる。
婚活そっちのけのスポーツガチ勢ぶりで、
ヒロインを好きになっちゃった。
 
 
染谷みのる『刷ったもんだ〈1〉』
 
業界を垣間見られるお仕事ものである点では
興味深いところもあったのだけど、
キャラクターにもストーリーにもまるで興味が持てない。
(黒瀬くんなんかすごい好みのはずなのに……!)
これだけ巻数が出ているということは、
途中から面白くなるんだろうか。
 
 酒川郁子『おいしい銀座 バイヤー真理〈1〉~〈3〉』
 
これは続編なのね……と序盤で気づいたけど、
読む時間が取れそうになかったため、3巻のみ読んだ。
絵柄からしてかなり古い漫画なのかと思ったけれども、
2008年に出た漫画なので、20年は経っていないのね。
本編?はドラマ化もされていたとのこと。
 
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お出かけの記:エッシャー展@豊田市美術館

2024-09-28 12:39:23 | おでかけの記

豊田市美術館、初めて行った!

豊田には、昔仕事で通っていたのだけれども、

20年ぶりに行ったら、めちゃくちゃ駅前が開けていてびっくり。

20年前は駅付近で時間を潰すのに結構苦心していたのだが、

カフェやファーストフード店がいっぱいできていた。

 

さて、エッシャー展。

この美術館が特別にそうなのか、今の時代を反映して多くの美術館がそうなのか、

今回たまたま版画メインだったからなのか?

よくわからないけれども、写真OKだった。

写真用のコーナーもいくつかあった。

入り口にあった、撮影用の壁。

 

芸術に疎いので、騙し絵のことしか知らなかったのだけど、

最初からそちらで売っていたわけではなく、

蔵書票なんかのデザイン性が高いものや、本の挿絵を書いていたらしい。

この時期の絵がわたしはとても好き。

 

ものの見え方に興味を持っていたと思しき時期。

 

点数が多いと途中で集中力が切れてしまうので

美術館では見たいところを絞って、

あとはさっと流すようにしているのだけれども、

たくさんある時期ごとに作品を流して見ると、

やっぱり流れというか、この時期はこれにはまっていたのだなとわかるので面白い。

取り憑かれたように同じモチーフを描いていたり、

ある時点から絵の方向性がかなり変わったり。

 

エッシャーの絵の空白部分を数学者が埋めていたりして、

本当に数学の世界に近い思考をして絵を描いていたのだとわかる。

 

 

【おまけ】豊田市のマンホールのふた

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193-204:乃木坂太郎『夏目アラタの結婚〈1〉~〈12〉』

2024-09-26 11:56:33 | 24 本の感想
乃木坂太郎『夏目アラタの結婚〈1〉~〈12〉』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
これは、最も一線を越える「結婚」!!
児童相談所に勤務する夏目アラタは、結婚に夢など抱いていない30代・独身。
彼はある日、担当児童・卓斗から
「父を殺した犯人に代わりに会って欲しい」という依頼を受ける。
犯人の名は品川真珠。
【品川ピエロ】と呼ばれる有名連続殺人犯だった…!!
 
****************************************
 
映画が面白かったので、どうアレンジしたのかを知りたくて読んだ。
主人公は、映画から受けた印象よりは、細くて冴えない印象。
(柳楽くんは、常にワイルドで強い印象がある)
真珠・桃ちゃん・宮前あたりは
かなり原作に寄せたキャスティングだったんじゃないだろうか。
映画だけ見ると、
「宮前が若いイケメンである必要あった?(中川くんに文句はないが)」
という感想だったんだけども、今回採用されなかったエピソードや設定を含め、
ちゃんと原作に則った人選だったとわかる。
ずるいところもありつつ、ピュアで真面目、育ちのいいお坊ちゃん感。
 
被害者とその遺族サイド、宮前、主人公の家族のエピソードをばっさりカットして、
うまく二時間で収めたのだなあ。
映画は終盤の「かわいそうな子云々」の部分が唐突に感じて
そこにはついていけなかったのだけど、これは原作も同様だった。
たぶん、自分が感情を主軸にしたストーリーラインを
整理できていないのだと思う。
でも、ついていけないなりに原作ではちょっと泣いちゃった。
 
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189―192:最近読んだ本

2024-09-23 20:53:41 | 24 本の感想
NHK「世界はほしいモノにあふれてる」制作班
 『世界はもっと!ほしいモノにあふれてる ~バイヤーが教える極上の旅~』
 
こういう番組があったこと自体、全然知らなかったのだけども、
バイヤーの仕事に興味があって読んだ。
「バイヤーになります!」といってなるわけではなく、
仕事をしていく中でそういう役割を持つようになるのだな。
 
 
佐々木典士『ぼくたちは習慣で、できている。』
 
「時間割を作る」「明日に備えて、途中でやめる」等、
ノウハウとしては知っていたけれど、実践できていなかったことを
改めて確認することができた。
「自由時間が一日7時間以上あると、幸福度が下がる」っていうの、
ほんとよくわかる……
 
 
 『人生が劇的に変わる ねこねこさんのノート習慣』
 
以前買った同じ著者さんのバレットジャーナルの本が
すごくよかったので購入。
 
 
標野凪 『ネコシェフと海辺のお店』
 
蔵書整理のため、再読。
 
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株主優待の記録(2024年9月)

2024-09-23 09:51:43 | 株主優待の記録

■ハウス食品

9月2日(8月31日に届いていたらしいが、気づいたのはこの日)

 

■すかいらーく

9月20日ごろ 

すかいらーく優待カード5000円分

有効期限:2025年9月末

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大河ドラマ「光る君へ」♯36

2024-09-22 20:53:51 | 24 本の感想

彰子さまがまひろと二人きりになりたがるものだから、

同僚の妬みを買っちゃうまひろ。

妬んだ女房は衛門先生を焚き付け、

道長との仲を怪しんで波風立てようとするが、

衛門先生はスルー。

道長はもう少し慎重にまひろと接触しろよな!!

妻のいる邸の中で元カノと二人きりになるんじゃね~!!

衛門先生、確信してまひろを問い詰めてきたじゃん……

道長のこの脇の甘さ、有能には思えんのよ。

 

ききょう、源氏物語が帝の心を奪ったと知って

めらめら🔥

定子さまのファンとしてもそうだが、

文学者としても悔しいし、

その作者が友人だと分かればなおさら🔥よね。

これからまひろと仲違いしちゃうんかな。

 

【その他いろいろ】

 

・彰子さま懐妊

 

・「ひそかに漢籍を学んで帝を驚かせたい」という彰子さま、

 可愛い。笑顔が増えたし、表情も柔らかくなった。

 

・「敦康親王の後見から下りない」と道長が明言しない……

 行成くんは道長がてのひら返しするなんて思ってもみないのね。

 

・伊周くん、性懲りもなく呪詛してて笑っちゃう

 

・明子さま、自分も必ず娘を入内させると対抗意識🔥

 道長にそのつもりがないとわかるだけに、つらい。

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