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<リアル ボクシング ルポ>やたら「忙しいんです!」と力説する一場仁志。試合相手、名雪貴久は・・・

2013-12-10 14:14:57 | スポーツ

 スタートからして、おかしかった。

 そして今、取材を終えても、心がざらついている。

 久しぶりに行った後楽園ホールの通路で、久しぶりに、一場仁志(いちば・ひとし)に遭遇。

 彼については、2度ほど書いたので、知ってらっしゃる読者もいるだろう。

 プロボクサーに会ったら、挨拶代わりに聞く言葉がある。

 「次の試合は、いつ?」

 その答え方によって、それぞれの置かれている事情や、今を、推し測れるからだ。単なる、スケジュール以上に。

 で、一場にも、むろん、聞いた。

 「忙しい」

 はあ?

 「忙しいんです、僕! う~ん、12月20日です」

 はあ? あまりに、唐突で、つながらない、お言葉に??

 相手は誰ですか? の問いには、応えず。

 一場の中で、非公表の選手って、いったい誰なのだろう?

 去り際、こう彼は、言った。

 「次、お願いしますよ」

 はあ??

 その意味するところは、12月の試合ではなく、その次の試合について取材に来て、書いてくれよ。そういう事なのだろう。

 私は、君の御用記者ではないんだけどなあ・・・。ましてや、どんな意味か、知らないが、忙しいプロボクサーに、その多忙なスケジュールを裂いて戴いてまで、取材して、書かせて戴く、心の余裕までは、無い。

 とはいえ、隠す相手は誰なのか?

 気になった。すぐ、調べた。もはや、仕事上の習性。

 名雪貴久(なゆき・たかひさ)。

 今までの戦績。10勝9敗。うち、2つのレフェリー・ストップ勝ちがある。

 今年の7月29日。久しぶりの7ラウンド、レフェリー・ストップ勝ちをおさめているものの、数字の流れを見る限り、勝ったり負けたりか。

 一場。そんなに忙しいのなら、アルバイト代から「違約金」払って、試合に出なければ良いものを。そうも思ったが、相手を言わなかった裏には、勝って当然の通過点と軽く見てるのか。はたまた、忙しくて、練習をする時間もなく、不調なのか? 試合に向けての調整が、うまくいってないのか?   

 だから、格別、書いて欲しくも無いのか?・・・

 それを一場に聞いていないし、もはや、聞く気も無い。

 相手の名雪の、せめて練習を見たい。そう思った。所属ジムが、「船橋ドラゴンジム」だったから。

 誰が?ということはないが、このジムの選手の、負けても勝っても、ひたむきな戦う姿勢を、感じていたから。

 例えば、浅野裕一。ボクシングを続ける、取り組む人柄に、惹かれる。来年の2月28日の試合を控えて、黙々と練習を積み重ねていた。勝ちたい! という気持ちが、伝わってくる。

 事前に連絡を取り、ジムへ伺った。そろそろ、名雪のストレッチや準備運動も終え、サンドバッグを叩き始める頃を狙って、行った。

 ホームページでの、「試合レポート」では、髪を伸ばしており、一見して分からず。「名雪さんて、どの方ですか?」と、紹介してもらった。

 彼、無言で、ペコリ挨拶。

 「すいません。練習、見させて戴きます」と、私。

 まだ、ストレッチを続けていた。それも、入念過ぎるほどに、ゆっくり、ゆ~っくりと。まるで、静止画像を見るかのように。

 それも、首の強化を軸にだ。

 そのあと、腹筋、そして逆立ち。それも、「首逆立ち」(写真左下)。

 Dscf9911 「ああ、アレですか? 以前、亀田(興毅)の(番組を)見てたら、やっていたので。自分でも出来るかな?と思って、試しにやってみたら、出来たので」

 「首? 別に、特に弱くはないし。強化するという意識は、無いです」

 「トレーナーが、遅れてジムに来ると言うので、来るまでの間にやってただけです。特別、意味はないです」

 以上は、その後、やっとシャドーボクシングを始め、やがてミット打ちに、サンドバッグ叩きと、全ての練習を終えてから、聞いたコメント。

  「しゃべりは、上手くないんです」と、本人。んん…確かに。行きかう言葉が、はずまない。プツン。またプツンと切れる。

 生まれは? と聞いたら、「千葉県の銚子市の、病院の中ですね」

 かつては、学校で、バスケット部にいたが、なかなかレギュラーになれず。ならば、個人技のスポーツがいいなと。それで、ボクシングに。

 練習を見た限りにおいては、1発で対戦相手をマットに這わす強烈なパンチは、持ち合わせていない。多彩な、コンビネーションは、持っている。が、その強弱は、乏しい。

 足。フットワークは、良い。

 --アレは、バスケットを、やり続けていたから? そう、聞いてみた。話しが、つながるかな?と。

 「いえ。そう、よく誤解されるんですけど、関係ないですね」

 では、と。相手の一場のことについて、聞いた。

 「1年位前に、彼のジムに行って、2回ほどスパーリングしたことあります」

 おっ! その、印象は?

 ・・・・・・・・・活字になりやすい言葉が、出てこない。性格か。

 長いストレッチを終えたあと、「あと、40分くらいかかりますが。いいですか?」と言う、気遣いは持っている。

 今の、一場をどうとらえているのだろうか?

 気がかりなのが、一場をぶっ倒してでも、絶対勝つ!! という、覇気が、カケラも感じられないこと。

 忙しい!と、2度も言ってのけた一場。

 のちに、彼が釈明するには、「わたくしごと」での忙しいことだそうだが、それでも、2戦とその前のスパーリングの「進化ぶり」をつぶさに見た限りにおいてだが、相当調子を落として試合に臨んだとしても、少なくとも、無惨に大敗する要因は・・・・見当たらない。

 --あのう、私、以前、一場を何回か、書いたことがあるんですが、読む気は、あります?

 「いや、試合前だと、集中力とか、そがれたりするんで。試合、終わってから、ゆっくりと、・・・時間があったら、読みます」

 もともと、対戦相手の、試合動画とか、情報とか、まったく見る気ないし、今までも、調べてこなかったし、気にしない、とのこと。

 で、戦う?

 ならばと、担当トレーナーに聞いた。

 「いや、まったく知りません」

 そう言い終えて、ニヤッ。フツーに、言ってのける。

 「ここにスパーリングに来てもらった佐藤さんに、ちょこちょことは、聞きはしましたけど。そのくらいですかね」

 記者に対する、フェイントか?とも、一瞬考えたが、本当に対戦相手の情報は、不要! の、ご様子。自信、満々。そうとしか、考えにくい。

 佐藤というのは、佐藤通也(みちや)のこと。一場と対戦し、判定勝ちしている。

 なにしろ、佐藤 対 一場 戦の、4ラウンドの1部が、動画で見ることが出来るのに、このコンビ。見る気すらない。

 そのラウンド、佐藤が一場を攻め抜く、とても参考になるはずなのに・・・・。おそろしい迄の、不動の自信。

 トレーナーが、自論をクチにする。彼は、プロテストに3回目でようやく合格。わずか1戦のKO勝ちを手にして、引退している。

 「ボクシングというのは、(対戦相手に)打たせない。パンチを当てさせなければ良いんです」

 それは、究極。しかし、当てなければ、打たなければ、勝ちは転がってこない。

 以前書いた緒方勇希のような、天賦の才能があるのならば、別だが。

 それでも、完勝後、会長に一言、苦言を呈された。

 「もっと打てよな。お客さんが、引いてたぞ」

 一方、この12月20日の、メインに登場する土屋修平。連続 KO勝ちを積み重ねていたが、次々と、盲点を突かれ、敗戦。

 無類の稀有なハード・パンチャーが、一転、失意のどん底から這い上がって、対戦相手のクセ、パターン、隙、弱点という、傾向と対策と、研究を、自身で重ねてきている。

 名雪は、トレーナーのアドバイスを、一応聞いて、話し合いをしながら、練習を重ねている、と言う。

 聞けば、翌日、スパーリングをするとのこと。

 ミット打ちと、サンドバッグ叩きでは、見えてこない新たな部分が、浮かび上がるかも知れない。

 見たい! そう、思った。

 それ以前に気になったのが、試合半月前とはいえ、練習しても、汗が流れていないこと。

 「あと1キロ・・・・と、ちょいかな。リミットまで」

 そう言いながら、赤々と燃えるストーブの前に、座る。そして、そのあと、ロード・ワークを兼ねた、ダッシュを繰り返すとのこと。

 う~ん・・・・・・

 Dscf9989 2日間通い、ほんの一瞬だけ、のぞいた彼の笑顔を、掲載する(写真上)。

 「彼女? いませんよ。だって、僕と暮らす女性は、大変だと思いますよ」

 スパーリング。

 総じて、軽めだった、3ラウンド。

 正直に書こう。フットワーク以外、目を見張らせるモノ、残念ながら何一つ、見いだせなかった。

 隠していたのなら、いいのだが・・・・・・・

 12月20日。その、「結果」は出る。

 

 

 


<リアル ボクシング ルポ>ある女子世界王座決定戦のテンマツ。やはり、危惧していた通りに・・・

2013-12-01 06:58:00 | スポーツ

 アマチュア、そしてプロ。

 数多くの試合を、女子として重ねてきた、あるボクサーが、11月28日。世界王座決定戦に臨んだ。

 これが、3度目の挑戦。

 ここに至るまで、おかしな、作為的なマッチメイクが、重ねられてきた。ランキングも。他の女子の試合と同様、あきれるほどに。

 すでに、37歳。もう、ラスト・チャンス!

 その気持ちだけは、尊重したかった。

 しかし、相手は、キャリアこそ、彼女に較べて少ないが、圧倒的なパンチ力があった。

 まともに、真正面から応酬したら、絶対に勝てない。足を使って、アウト・ボクシングをして、あくまで、ヒット&ウエィで・・・。

 そうアドバイスらしきものを提言したが、聞く耳を持つヒトでは、無かった。

 いつも、忘れてしまった頃に、答えが返ってくるヒトだった。

 書く気が、失せてしまわせる性格は、直らないヒトだった。約束など、平気で忘れるヒトだった。

 だから、彼女に関するスポーツ報道は極めて少ない。その容姿とは、関係無く。

 今回。少し、いつもより早く、返事があった。

 「元々のスタイルを、徹底的に貫いて、戦うつもりです。私が、世界王者になります!」

 ・・・・・・・・ああ、負けだな。そう直感した。100%の確率で。

 そして、今夜、負けた。判定ながら、0-3。惨敗も予想通りだった。

 気の強さだけでは、勝てない世界。知っているはずなのに。自分のチカラを、過信してしまった・・・・・・・・・。

 残る道は、引退の2文字しか、考えられない。

 どう、あがいたところで・・・・・他に無い。

 そういう運命だった。そうとしか、書けないヒトだった。

 ちなみに、この日。

 客席は、半分近くしか埋まらず。わずか、800人。

 盛り上がり掛けた、女子プロボクシング界。しかし、これはこの日に限ったことではない。

 世界戦と、銘打っても、客席は、まばら・・・・・・。

 いまだ、満員になったことはない。選手そのものが、本気で自分からPRしていこうと言う気が無い。この記事で書いたような性格の選手では、記者も書く気は失せる。

 根本的に、周りに頼り切るのではなく、自らアタマを下げてまで動かなければ、しょせん男子の添え物のままで終焉を迎えるであろう。

 

 


<リアル ボクシング ルポ>2013・11・26、シャムガル興一 対 百田諭志。奇縁が交錯して・・

2013-11-22 18:33:25 | スポーツ

 現在、三迫ジムに在籍して、心身共に落ち着いたように思える、シャムガル興一(左下写真の左)。

 Dscf3462 思えば、深い師弟関係で結ばれた洪東植(ほん どんしく)トレーナー(写真左上の右)に付いていくカタチで、この数年、いくつものジムを渡り歩く結果となった。

 そのせいではないが、専門誌というより、実態は業界誌の、「ボクシング マガジン」が、移籍情報のページには、他のボクサーとともに興一の移籍をキチンと載せているのに、試合の結果のページ、並びに、試合予定のページには、以前のジムのまんま掲載。

 おわびや、訂正の一行も無し。ズサンの極み

 まあ、元々、試合予定や結果に載る、ボクサー名の間違いが目立ち、時にまるまるぜんぶ試合カードが間違う。とりわけ関西のカードは、めちゃくちゃ!

 全国に約3000人弱いるプロボクサーの9割が、買っていないので、気付かれないデタラメ

 信じられない! と、驚く方は、大きい図書館に行き、バックナンバーを積み重ね、調べてみるといい。ホントだ! と、痛感するはず。

 なお、「利用者からの要望が無い」との理由で、殆んどの図書館で購入もせず。置いていないので、注意して欲しい。

 その後、ある時期は、ミスを少なくしようという意図か、試合予定も、メインとセミ・ファイナルしか載せず。

 最近、ようやく掲載試合数を少し増やしたが、読者の信用度はここ数年、ガタ落ち。後楽園ホールに足しげく通っている、熱心なボクシングファンは、全員買わなくなった。元々1000円近い、中身の割に高額の雑誌代なので、それも当然か。

 以前、そのいくつかの事実を指摘して、編集部に電話。

 どんな耳をしているのやら。「励まし、ありがとうございます」と、トンチンカンな、お答え。

 編集社員は、たった2人とはいえ、いつ廃刊にしてもおかしくないミスのひどさは、続いている。

 さて、横道にそれた。

 この写真は、今年の2月27日。川崎での試合後の、控え室でのもの。双方の表情を見て戴ければ、試合結果は、一目瞭然。

 この日、興一は、日本スーパー・ライト級6位のランキング・ボクサーとして、韓国のウェルター級のランカーと対戦。

 試合前、紹介記事として書いたので、興一のファンの人なら、1度は読んで戴いていたかも知れない。

 その前に興一が戦った酒井智彦との試合が、素晴らしかった。私がボクシングの試合を多く見続けてきた中で、この酒井ほど、観る者の心を震わせるボクサーを、私は知らない。

 残念なことに、これからベルトを奪いに行くさなか、網膜剥離で引退せざるを得なくなった。

 「それからは、ジムへは行ってません」と、酒井。

 「行くと、ボクシングやって、試合をしてしまいたくなるから」

 そんな一言に、胸を衝かれた。

 さて、今年2月の試合。お互いに、接近戦での打ち合いを得意とし、足を使うこと無く、互角の勝負の展開となり、勝負は判定へと、持ち込まれた。

 Dscf3431 接近戦の、ド突きあい、ボディ深く、お互いにぶち込み合いの末、わずか、1、2、3ポイントづつの僅差で、カタチは0-3の判定負け。

 しかし、本人(写真上。左側)、くやしがるどころか、ドツボの反省顔。

 「ダメです。全然ダメ。どこが? 全部です・・・・」

 この日、メインに、世界タイトルを狙う地元の黒田雅之の試合が組まれており、第一試合から、CSで収録。

 ひと段落した時、興一に聞いた。

 放送されたら。ダビングして、DVD送りましょうか?

 「いや、いいです。申し訳ないけど、あんなぶざまな試合、2度と見たくないですから。すいません。せっかく言って戴いたのに」

 その後、なんと、興一の試合だけ、ついに放送されることは、なかった。理由は、わか・・・・らない。

 本名は、麻生興一。シャムガルは、事情あって、付けたリングネーム。

 命名したのは、洪トレーナ―。旧約聖書にチラリと登場する、歴戦の勇士の名前とのこと。なんと、1人で600人を突き殺したという。ひえ~っ!

 しかし、試合の入場のたびに登場するノボリは、本名のまま。

 そして、彼のトランクスには、「大分魂」、そして「雄城台」と、染め抜かれている。興一は、大分県大分市にある県立大分雄城台(おぎのだい)高校出身。

 偏差値、県内6位の名門校。当時、ラグビーをやっていた。痛みに強い、屈強な体は、「その頃に、作られたと思う」と、当人。

 卒業して10年近くたっても、当時の旧友たちが、今も大挙して応援に駆け付ける。そればかりでは無い。渡り歩いた、かつてのジム仲間たちも、いつも応援に来ている。

 それだけ、友に好かれる人間なのだろう。

 スキンヘッドの上に、顔は思いっきりにらみつけたら、ヤクザも思わずビビるほど、「いかつい」(ジムメイトの、イケメン福本雄基)。

 実は、その福本雄基も、同じ11月26日に、メインの試合でリングに上がる。

 そんな興一の実像は、とんでもなく心やさしい。

  友達が増え、勝ちが増え、前回の7月24日の試合でも、力強い応援の声を背に、戦った。

 試合は1ラウンドに相手の目の上が切れ、最終回に今度は興一が目の上を切り、さながら流血戦となった。

 決着は最終8ラウンドまでもつれ込み、試合終了1分半前に、負傷判定となり、わずか1ポイントづつ分かれた2-1の辛勝で、結果、興一が勝ったものの、どちらが勝ってもおかしくない試合だったし、ドロー(引き分け)や、負けと告げられても納得出来る試合展開だった。

 今度も、僅差。辛くも負けて、そして辛くも勝って・・・。

 とはいえ堂々の日本ウエルター級6位。東洋・太平洋の同級14位。通算戦績も、22戦して、16勝5敗1引き分けと、輝かしいもの。16勝のうち、9勝がKOや、レフェリー・ストップ。まだ、27歳と、若い。

 そして、この11月26日(火)。の試合。

 三迫ジムへ行った際、入り口に貼ってあるポスターで、初めて興一の試合を知った。

 相手は、関西の真正ジムに所属している百田諭志(ももた さとし)。しかし、私め、まったく予備知識が無い。

 真正ジム主催の興業を、一時期BSで放送していたので、全て見返した。が、それには、入っていなかった。

 仕方が無い。興一に聞くと、なんと、以前所属していた「オザキジム」に、対戦相手になる百田もいたのだと言う。

 しかし、お互い、同じ時期には在籍せず、完全なるすれ違いで、面識は無い。とはいえ、不思議な縁に、彼も少々、驚いていた。

 百田のブログがあり、通読すると、生真面目な印象が漂う。

 そこには、なぜかアフロヘアの写真。しかし、ジムの選手紹介には、あごひげ顔。??

 なので、戦績を調べていくなかで、観ることが出来た写真を、失礼ながら、借用掲載させて戴く

  Dscf9323 これは、昨年の9月1日。韓国のキム・テックミン、7ラウンド。レフェリー・ストップで勝利した瞬間をとらえたもの。

 写真上の右側で、右ストレートを打ちぬいているのが、百田だ。もう、その直後から、狂喜乱舞。勝った喜びを、体全体で分からせた。

 次いで、今年3月16日。徳永幸大との試合。

 Dscf9326今度は一転!見事に、徳永の右アッパーを喰らうなどして、0-3の判定負け。

 それも、明らかな大差。百田自身が分かっていたのだろう。

 採点を聴き終えた瞬間、相手を心から讃えた。素直な感情表現が出来てしまう人柄なのだろう。

 友人たちは、彼を親しみを込めて、「モモちゃん」と、呼んでいる。

 本当は、予定で行けば、8月1日に試合を行なう予定だったのだが、練習中に右手を痛め、全治4週間もの診断を受け、試合は消滅。

 よく、ちょっとしたかすり傷でも、全治2週間などという診断書が出ることがある。今日も、とあるバブルデブが、専属運転手をはたいて、書類送検されたのがニュースになっていたほど。

 しかし、百田の痛みは尋常ではなかった。実際は、4週間では完治しない痛みだったのか、サンドバッグも、しばらく叩くことも出来ず、落ち込みと反省の日々。

 ひたすら、ロードワークという名の、ランニングをするのみ。

 そんな日々を経て、まさに、満を持して臨むのが、この興一との試合となった。

 出身は、徳島県。今、28歳。プロデビューして、8年4か月。今まで17戦して、9勝8敗。そのうち4KO&レフェリーストップ勝ちをおさめている。

 かつては、日本スーパーライト級12位まで進んだこともある。

 東京のオザキジム所属で、最後の出た試合を見る限りにおいては最初こそ足を使っての、フットワークの良さを見せるものの、本領発揮は、足を止めての激しい打ち合い。

 きれいに半円形を描く、大きな右フック! 左右のフック、ストレート、そしてボディと、持ち味は多彩。

 かと思うと、強引に体を当てて、ロープ際に押し込んで、打って行く。自分のリズムに乗ると、かなり強みを発揮するタイプだ。

 興一と同様、周囲と友人たちの応援と背中を押されて、ボクシングを続けていっている印象が、ブログを読んで感じる。

 今回の試合に向けてコメントを戴いた。

< 相手はパンチもあって、対戦相手によってスタイルや戦法を変えることの出来る、強い選手やと思ってます。

 自分は、この試合に、絶対勝ちます!

 見に来て下さるすべての方に、この試合を見て良かったと思えるよう、残りの日々も精一杯鍛え上げたいと思います >

 力強い意思を背に、上京して、リングに上がる。

 一方の、シャムガル興一は、こう応える。

 < 百田選手というよりは、試合はいつも自分自身との闘いだと思っています。

 とにかく、やるだけなので、全力で、頑張ります! >

 正直、昨年から、心が時折り、折れかかっている言葉を、ポツリポツリと吐くことがのぞく興一。禁句も耳にした。

 拳ではないが、体もきしみがちになってきたのは、事実。しかし、応援してくれる声を聴くと、心と体を奮い立たせて、120%のチカラを出してきた。

 ギリギリの接戦が、だから続く。

 すれ違いこそあったものの、同じリングに上って練習し、同じサンドバッグをぶっ叩いて、汗を流してきた2人の、プロボクサー。

 11月26日。第8試合。セミファイナルに、その両雄の拳が、激しく交錯する!

 どんな試合結果が、下されるのか?

 多くの人に、見つめて欲しい!

 

 

 

 

 

 


<超リアル ラグビー ルポ>広めたくない? 取材規制にひた走る、不思議な広報部長の言動

2013-11-10 23:52:59 | スポーツ

 久しぶり、だった。ラグビー7人制日本代表チームの練習を見るのは。

 [(公財)日本ラグビー協会]のホームページによれば、合宿の練習風景は、殆んど「非公開」。同女子などは、見せたくない、知られなくても構わない、という誤解を与えてしまうほど。

 それもあってだろう。「サクラ セブンズ」というキャッチ・フレーズは、まったく知られていない。

 「なでしこジャパン」とは、大違い。「スマイル ジャパン」より、知名度と強さにも、差がある。

 ウソだ! という関係者や、支援者がいるなら、どの都、市、町、村でもいい。繁華街や、ビジネス街へ出向き、「あの~。サクラセブンズって言葉、聞いたことあります? ご存じですか?」と、どんどん、尋ねてみるといい。

 ”厳実”を、痛感させられるだろう。加えて、やっと「公開」の文字を頼りに、グラウンドへわざわざ足を運んだ、数人しかいないラグビーファンに対して、自称「サクラ セブンズ」の選手たちとスタッフが、どんな冷ややかな対応をしているか? 

 いずれ、まとめて書く。

 何も、暴露しようと言うつもりは、まったくない。

 チームが、世間に知られて欲しいからだ。世界で弱いうえに、アジアで首1枚つながっている状況で、終始そんな態度では、この先も、暗雲たちこめるばかり。

 もしも、2016年の「リオ五輪」に、アジア予選で勝ち上がって出場出来たとして、家族や関係者以外に誰が支援や応援するであろうか?

 企業は、2社以上に広がりはしない。カネは出来ても、客は来ない。ファンが、少ない。確実に、女子はそう言える。

  男子も、以前に較べ「非公開」という3文字が、時を経つごとに少しずつ増えてきた。

 別に、戦う相手チームがいる他国でやっているわけではない。スパイが常時、いるわけでは無い。

 でもそれは、ほぼ慣習化。

 チームにとって、勝つための練習を、「雑音」の無い所で、集中してやりたい。見せるつもりで、やっているわけでは無い、という声をかつて聴いたことがある。

 でも、それは、協会サイドや、スタッフの声。女子は、そうだろう。しかし、瀬川智広ヘッド・コーチや、その都度招集される男子選手の声では、無い。

 では、もろ手を挙げて歓迎か?というと、そうでもない。来ても、来なくても、気にもせず、たんたんと、している。

 練習を予定通りこなして、駐車場に置いたワゴン車に乗り込むのが、いつもの光景(写真下)。

 Dscf9251

 その車は、その都度借りるレンタカー。この日は、3台中、2台がソレ。あと1台は、あるチームの車。

 だが、15人制は、チャーターした豪華大型バス。運転手付き。

 その見た目と、待遇と広報の度合いの差は、いつも大きい。同じ日本代表だが、選手の内心は、やはり違う。

 本来は、15人制でやりたい心がある選手が多いのも、また事実。

 選手は、声を掛けられると、応じる。とはいっても、熱心なファンは、3~5人程度。1人もいないことの方が、多い。

 15人制は、実質非公開。ファンには、協会広報は、積極的どころか、消極的。

 対応、人気度、知名度の浸透度は、同じフットボール競技だが、サッカーとは、天と地ほどの差がある

 なでしこ、150~200人。男子ともなると、250~300人が、練習グラウンドにある観客席や、周囲に詰めかけて、いつも静かに見守る。

 ともに、平日の昼間でだ。年齢層も、10~70代と、幅広い。男女層も、半々。底辺が、深く、且つ、広い。

 告知は、していない。だが、携帯電話時代。どこかで知り、自然発生的に集い、バスに乗り込む時まで見守る。羽目は外さない。

 人気の差があるから、仕方ないさ。そう、言う声はある。だが、努力をしないで、最初からあきらめて、そう言う。

 日本サッカー協会が、どのようにファン層を育て、厚く広げようと、長年に渡って努力してきたか? それを、キチンと調べもしないで。

 かつて、男女7人制のGM、そして15人制のもしていたことがある太田治に、聞いたことがある。

 ーーどのようにすれば、日本代表は、人気が出て、広く世間に知られると思いますか?

 太田は、答えた。

 「簡単ですよ。優勝すればいいんですよ」

 あきれて、返す言葉が無かった。

 では、優勝するために、どんな努力をしていたか?

 例えば、アジア 諸国を始めとして、他国のその時々の戦力調査や、緻密な分析をしていたか?

 「ああ、それは、僕の担当ではありません。アソコで、ビデオカメラで練習光景を撮っている人間がやっているはずです」と、太田。

 ?? 撮影者は、あらゆる雑務もこなしており、そんな時間的余裕も、つても、知識も、すべも無いはずだが・・・・

 その通りの答えが、指さされた彼から、返って来た。

 その頃は、プール戦の相手はギリギリに知らされ、試合で体を当ててみて、チームのチカラを知る。そんなカンジ。

 今も、さほど、変わりはしない。

 日本最高峰の、トップリーグの各チームが、「スカウティング」と言う名称で、スパイ合戦さながらの、すさまじい戦力収集情報合戦を、日夜、繰り広げているのにだ。

 このままで良い。ベストだ。そう居直って言えるのなら、それでいいのだが・・・。

 この日。開始予定時刻9分後に、私はグラウンド到着。すでに、練習は始まっていた。ボールを手に、攻、と、防。全員で12人。コレでは、全員登録メンバーとならざるを得ない、最少人数だ。

 練習で、無理は出来ない。させて、いない。かつて、定期合宿で、かなり激しい練習試合を重ね、ケガ人続出の笑えない過去がある。

 なので、無理はしていない印象。

 練習終了後、瀬川に聞いて判明したのだが、この日、チームの主力選手であるロテ・トゥキリが、自分の所属である、北海道バーバリアンズの1員として、東日本クラブチーム日本一を目指す試合に出場しており、不参加。明日、改めて合流するとのこと。

 これで、1人だけ選手は落とせる、ギリギリ人数だ。

 さて、グラウンドすぐ外での見物は、拒否された。施設は、完全施錠。これでも、「公開」。

 顔が会ったスタッフに、アレッ?という顔をされ、「どうぞ、中へ」と言われたが、ネチネチと記事介入された広報部長とのことをあえて事前に言い、「多分、入れるな!と言ってくると思いますよ」と、告げた。

 その人、いったん施設に入り、戻ってきて、?印サイン。

 やっぱりな。予想通り。個人の恣意的な感情で、取材の許認可が左右される、日本ラグビー協会。公財、ならぬ、功罪は、大きい。

 遠くから、当初の予定通り、練習見物。おそらく、開始時刻は予定より早かったと思われる。そんなことも、よくあること。入れさせていただくのも、昔も一苦労。待たされ、時間を要した。

 この日、ラグビーファン2人が、相次いで来た。施錠されてるので、困り切った顔で、ウロウロ。

 私に、相談される。瀬川の、知り合いでもあると言う。親しくなくても、そう思わせる雰囲気を、瀬川はかもしだしている、良い人。

 「多分、あなたは、入れると思いますよ。私は、事情があって、ダメですが」

 いぶかしげな顔のまま、各人、入り口で交渉し、吸いこまれるように、入っていった、

 そうだろうね、休日の本日でも、たった2人。取材記者、無し。

 それも、いつもの、光景。

 Dscf9249
 

 

 

 Dscf9250
 

 練習は、真紅の日本代表のジャージを着た6人と、黄色いビブをそれに重ね着した6人が、攻と防と守のプレイの確認作業を重ねていく。

 1プレイ、2プレイで、瀬川(上の写真。黒の上下ジャージ)の吹く笛で止まる。

 作戦と、決めていた動きかたの再確認を、重ねていく。

 声は、選手間に飛び交ってはいるものの、明るさと覇気が感じられないのが、いささか気がかり。

 選手間のパスも、いつもよりゆっくり。確認するように、正確にという意図だろう。

 そう思いつつも、女子セブンズの初期のパスを、「お嬢さんパス」と書いたことを、秋風に吹かれながら、思い出していた。

 「コレは、無いんじゃないか! そう、見えたかも知れないし、確かにそうなのかもしれないけど」

 では、それ以外にどう書けばいいのか? 元記者とも思えぬ発言に戸惑い、ネチネチ妨害に怒りが少し湧いてきた。

 ちなみに、書き直しらしきことを、しつこく言ってきたのは、すべて、女子セブンズと、そのジュニア世代への指導記事に関してだった。

 ありとあらゆることに、文句を告げてきた。文章を暗誦しているかのようだった。

 「コレ、人権侵害なんじゃないの?」

 はあ?? 

 ご興味のある方は、検索して下さい。

 まったく、直さず、そのまま残してありますので。

 こういう文章が、問題あるのかどうか? 人権侵害か? ご自分の目で、感じて下さい。

 なお、”ネチネチ”は、すべて録音してある。そんなこと、言った覚えが無いとか、記憶に無い、とか言われると困るので。

 女性ヘッドコーチや、問題選手が、そう言わせたのか? どうか?までは、調べていない。もはや、将来性は無い・・・・そう、思ったし。

 ちなみに、許認可規則?らしきものでは、この情報化、ネット社会なのに、紙(新聞と雑誌)と電波(テレビとラジオ)のみが許可とか。インターネット上による記事は、認めないそ~な。

 なので、こうも、言われた。

 「??さんねえ、この世界では、あんたなんかと違ってさ、とても知られている方、元新聞記者やってらした。知ってるでしょ? あの有名なヒトでさえ、取材許可出して無いんだよ。なのにさあ・・・」

 その人、私、知らないあるよ。そう、言おうとしたが、バカバカしくなって止めた。

 立場変われば、人変わる、の典型と言うべきか。

 時代の流れと、逆行しているのか、どうか?は、これを読んだあなたが感じて下さい。

 ちなみに、サッカーは、ネット記者が多い。しかし、ウンチクは言うが、練習もロクに見ずに、携帯電話を手にメールのやり取りしている者が多いのには・・・。

 それにしても、今回の日本代表。以前の、四至本侑城(クボタ)のような、明るくチームを引っ張ってゆくムードメーカーが、目に付かなかった。

 練習を終えて、外へ出てくる時も、選手の間で、談笑も笑顔も、無い。

 シンガポール セブンズ」へ向けての、長期直前合宿で、疲れの溜まっている時期、なのかもしれない。

 今年6月。モスクワで、7人制のラグビー ワールドカップが、開かれた。アジアでは勝ち上がれるが、本大会では、世界の壁に、またも、ぶち当たった。

 その時の出場選手と、わずか5か月後のメンバー。半分が違う。

 海外での大会に出るたびに、メンバーが変わる。コレは、良い素材。コレは、呼んでみたい。そう思われた選手は、かなり呼んで、セブンズを体験させている。

 しかし、瀬川智広ヘッドコーチが、全部満足するであろうベスト・メンバーは、なかなか組めないまま。

 それでも、確実に、チーム実力は落ちることは、まったく見られない。瀬川の指導力、指揮力のたまものだろうと思う。

 だからといって、おんぶにだっこで、2016年まで行こうとでも言うのだろうか?

 昨年。丁度1年前ぐらいか、記者会見で、セブンズの選手のワールドカップや、オリンピックに向けての、「特化」の必要性について、協会幹部に質問した。

 答えは、期待の持てるものだった。

 「そうですね。ソレは、我々協会としても考えております。リオに向けて、そうしていかねばならない。そう、思っております」

 ・・・・・・・・・・しかし、今、何一つ変わっていなかった。

 「そうでもないですよ」と、瀬川は言った。

 「以前に比べて、今回も含めて、強化合宿の回数も増えましたしねえ」

 確かに。倍近くに増えた。

 問題は、各チームが、今もって、なかなか、選手を瀬川の思うように貸し出してくれないこと。

 日本の名誉より、自分のチーム戦力保持が大事であり、大切。その牙城は、なかなか崩れない。

 貸し出す=取られる。

 そういう意識が、いまだ、頑なにある、日本の全チーム。1人2人、チームから抜けたところで、戦力がガタガタに落ちるチームでは無いのにも関わらず、だ。

 その意識を、いまだに、協会が変えさせるチカラがない。

 もつとも、そのコトを、実は経験として1番、身を持って分かっているのが、瀬川だ。

 かつて、瀬川は、東芝ブレイブ・ルーパスの監督として、貸し出す立場にあった。

 出来れば、出さないで済むのなら、そうしたい。

 そう思っていたようだ。だから、逆の立場で、なかなか、強くは言いにくい・・・・・。

 とても、協調性があり、個々の選手の性格を把握しつつ、チーム編成を考えていく、優しい性格ゆえに・・・。

 選手そのものが、出来るなら7人制ではなく、15人制で選出され、活躍したい。そう、心の底では、殆んどが思っている。

 単なる、送迎の車の大差以上に。

 しかし、7人制の活動、活躍、優勝に、常にスポットライトが、当たれば、選手個々の、モチベーションは、かなり変わってくるであろう。

 ファンの見る目の数も、増えていけば、必ず、今以上にヤル気が湧く・・・はず。

 しかし、広報がそれを推し進めるどころか、非公開と施錠に象徴されるような、阻害行為を続けていては・・・・

 リオ五輪。実質、2年しかない。たった、のだ!

 かねてより、瀬川から何度も聴いていた。アジア各国が、五輪に向けて、「国を挙げて、チーム作りを特化。その体制を、国が選手に給与も与えて、全面的にバックアップしている」ということを。

 そんななか、我が国の貸し出された選手は、非力な後押しななか、良く頑張っている。

 瀬川は、チームの登録選手の、約半数の5~6人を、ほぼ固定化。日本人を軸に、パワーとスピードに勝る外人3人も、ガッチリ押さえ、固めた。瀬川個人の力量で、「特化」。

 

 先の「インド セブンズ」では、香港に敗れ、アジア シリーズ3連続優勝を、あと1歩のところで、逃した。

 敵は、チームだけでは無かった。

 南アジア地域特有の、雨季。高温多湿。いきなりの、土砂降りの豪雨。

 チーム最年長の、鈴木貴士(たかし。32歳)が、苦笑いしながら打ち明ける。

 「もう、グラウンドは、まるで田んぼ状態なんすよ。スパイクが、走るたびに、グラウンドの土に、喰い込むという(笑)。おまけに、暑いし、ムシムシ、湿気はすごいし・・・・。でも、相手チームも、おんなじ条件なわけだから、文句は言えないってゆうか(笑)。シンガポールへ行っての作戦? もう、チカラを出し切るだけですよ」

 調べてみると、セブンズが開かれる、11月9日と10日の2日間とも、シンガポールは、雨!

 それも、最高気温30度、最低24度。

 瀬川ヘッドコーチも言う。

 「急に、雨がザーッと降ってきたりして、もう、天候の急変は当たり前みたいな所です。シンガポールも、多分同じだと思いますよ」

 優勝に向けてのライバルは?

 そう聞くと、すぐさま3ヵ国をあげた。むろん、インドで優勝を逸した香港も入っていた。

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 そして、「シンガポール セブンズ」で、瀬川率いる、日本代表は、優勝を、数時間前に、見事果たした。

 初日。中華台北(台湾)を、31-0.続くタイを、54-0と完封。

 そして、2日目の10日。

 まず、マレーシアを、41-5。強豪国の中国を、26-0と、一蹴。

 そして、決勝戦は、またも香港と。

 前半は、5-19と、わずか1トライに押さえられた。

 このままでは、2大会連続、香港に負けることになる。

 後半、なんと24-19と、逆転勝ち!

 なにより、後半を、0点に押さえた価値は大きい。

 この結果、トータル47ポイント。アジアのシーズン・チャンピオンとなり、ワールド・シリーズへ出場できる権利を得た。

 喜びに、浸り続けることは出来ない。

 今度こそ、会見で言明したことを、もう実行してもらわねば!

 このままでは、世間に、まったく知られないままになり、選手と瀬川の労苦は、またも報われないことになる。

 最後に、厳しいデータの一端を示そう。

 2万人を超えた11月2日の、15人制日本代表と、オール・ブラックス(ニュ―ジーランド)の試合。

 日本テレビが、放映したことは、「超」の、第1弾で書いた。

 その視聴率、たったの2・8%

 6月、若手主体のウエールズに勝ったカッタの、下駄の音を響かせ、歴史的勝利! などと浮かれたが、その時の視聴率たるや、2・3%

 そして、11月2日。国立競技場での、サッカー中継。秩父宮の倍以上の観客が、詰め掛けただけでは無い。

 その視聴率。4・5%。

 男子7人制の、選手、ヘッド・コーチは、出来る限りのことを、やり続けている。恵まれない条件のなかで。

 もう、協会も、口先ではなく、死ぬ気になって、本気で取り組む瀬戸際にきているのではないか!?

 

 ファンに見捨てられる日は、そう遠くない。

 狭く、小さな、ラグビー村で、エラソーにしている時ではない!

 

 

 

 

 

 


<リアル 女子フィギュア スケート ルポ>あの、安藤美姫が「東日本選手権大会」説明会で、乳房披露!

2013-11-07 22:49:42 | スポーツ

 初日(11月3日)の13位から、信じられない大急上昇!

 終わってみれば、なんと2位!

 まさに、”薄氷”の勝利を得たのが、あの、安藤美姫(みき)だ。

 あの、という意味は、彼女の名前にまだ記憶がある方は、周りを巻き込んでの出産騒動を、少しはご存じだろうから。

 7月に書いた、私の2本の安藤美姫の記事にも、数多くの検索があった。

 腐っても、安藤美姫。まだまだ、世間での知名度はあるのだと、再認識させられた。

 この大会の結果も、すでに、テレビのスポーツニュースや、それより早いネット上の「速報」などで知って、驚いた方も、いらっしゃるはず。

 かくいう私も、いささか驚いた。

 初日の順位から、彼女得意の「フリー」だから、少しは上がるだろうとは予測していたが、それでも、5位以内はきつく、12月21日から控える「全日本」進出の道は絶たれるだろう。

 そう、思っていた。

 もっとも、2位になったとはいっても、その滑りは、氷の冷たさ以上に、冷や冷やものだった。

 3回転を、なんとかこなした直後、バランスを崩し、危うく指先をリンクに着けてしまうところだったし、回転のたびに、体のバランスが危うい。

 ようやく持ちこたえている状態だった。

  今年4月3日。女児「ひまわり」を出産前後の、ず~っと前から、ロクに練習をしていないため、下肢から足首に至る筋力がガタ落ち。

 だから、体ごと滑りのスピードを持ちこたえられず、すってんころりんの危険性が絶えず伴う。

 体力も、格段に落ちている。

 この大会に向けての練習も、少な目にして、体力を温存したほどだ。

 創り上げるテクニックや、採点をする人達への”魅せ方”以前の問題だ。おまけに、リッツオ・コーチは、付いて、実質1か月足らず。すでに、報じられているが、身も心も捧げた「ひまわりの父」には、断られた。

 しかも、ソチ冬季五輪を3か月後に控えて、成功しなければならないジャンプの課題は5つもある。

 今の彼女にとっては、常に目の前にそそり立つ高い壁なことは、今後も変わりは無い。

 12月21日からの、全日本選手権大会で、もしも運良く「奇跡」が起こり、上位に残ったとしても、ソチ五輪出場に必要不可欠な、強化選手枠に入れるかどうか? ソチへ行く前の強化合宿に、何の問題も無く、すんなり参加出来るか? というと、かなり難しい。

 優勝して、初めて選考対象になるのが、安藤の、今の立ち位置。

 「日本スケート連盟」との信頼関係が、ジャンプの体勢崩れ以上に、ひどい状況に陥っているからだ。

 むろん、連盟のやり方が、私も全部、正しいとは思っていない。安藤が、かねてより抱えていた不満も、理解出来る・・・・部分もある。

 しかし、ここ3年間もの彼女は、あまりにも奔放。あまりにも身勝手過ぎた。

 今年9月。何故か、「安藤美姫個人として、招待された」形になっていたとはいえ、ドイツの「ネーベンホルン杯」に出場。会場は、のどかな田舎にあった。

 国際的には、さほど注目されないレベルの大会。

 とはいえ、協会の許可も認可も、出場の通知すらしないまま、安藤は旅立った。

 結果、ショートプログラムの成績、59・79点。

 それが、わずか1か月半後の「東日本」で、同じショートプログラムが、41・97点に、大幅ダウン。そりゃ26人中、13位になるのは当たり前。

 今回、一体、どんな気持ちで安藤は、この「東日本」に臨むのだろうか?

 そう思って、見つめていたら、お、お、驚いた。

 大会開催直前の説明会に、なんとキャバクラ嬢が、夜のお勤めで、すっ裸にまとうような衣装で参加。左右の乳房の分かれ目も、覗きこまなくても、遠くからでも分かる、もろ見え。おまけに、爪に丹念なマニキュアのうえ、これまた大きな付け爪。

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 一体、この女、何考えてるんだろうか?・・・・・・

 赤ん坊に、母乳を含ませて、飲ませていたら、一時的に大きく膨らみ、巨乳気味になることはある。だとしても、元々ブラジャーから溢れるような大きさではないのに。それを、ことさらに、マスコミや、大会関係者に見せたいのだろうか?

 露出魔? 目立ちたい? のぞかせたい?

 おまけに、競技では、すんごい、つけまつげ。これは、試合の上でも、装着したまま滑った。

 確かに、フィギュア・スケート競技は、スピード・スケートと違い、見た目も採点に影響はする。美姫は、目は小さい。だけど、クチは大きい。

 だからといって・・・・・。

 もろ、年増のホステスか、キャバクラ嬢にも見た目、近い。

 今、他人からどう見られているか? マスコミから、その姿がどう見られるか?

 これで、良いのか? まずいのか? まだ、渦中にあるのに。

 そういうことに、考えが及ばない人間ということが、試走、試技前に、またも乳房の露出以上に、透けて見えた。

 高須克弥という美容整形外科を経営する人物が、スポンサーに手を挙げたとはいえ、大会会場のある群馬県前橋市まで、住まいのある横浜市からの交通費、数日間の宿泊費など、もろもろは、すべて自腹、持ち出し。

 競技に立ち向かう生活は、現在、マネージャーも兼ねる母の才覚で貯めてきたおカネと、「頑張っているシングル・マザーが、大好き!」と公言する、高須の経営するクリニックの30秒用 スポット テレビコマーシャルに出演したギャラによって、支えられている。

 ちなみに、そのギャラについて、当クリニックの広報担当者に聞いてみた。

 「それについては、申し上げられません」

 予測通りの、返答。

 高須が、以前、記者の質問に答え、1億円ぐらい? との、質問に、「1億円? 良いでしょう!」と、ホラ気味にオウム返ししているのだが、この不況時、そこまでは払えないと思われる。

 ちなみに、このCMの契約期間は、「1年間です」とのこと。

 契約開始を聞くと、ちょいとあいまい。

 「う~ん、9月末か、10月のアタマくらいからです」

 安藤は今年1月に、「所属」というカタチになっていた、トヨタ自動車を契約解除された。

 企業広告塔としてその当時、いくらもらっていたか?

 彼女自身については分からないが、以前、女子柔道の現役選手として、オリンピックにもたびたび出場していた田村亮子(当時)。

 彼女も、当時、トヨタ自動車所属の、広告塔選手だった。総務部付けで、年俸税込6000万円。プラス、「社宅」扱いで、目黒区の自由が丘の高台に建つマンションの最上階の全フロアが、彼女と母の住まい。6LDKは、優にあった。

 その上、社用車として、黒塗りスモーク窓付きのトヨタの大型乗用車が、無償で貸し出されていた。

 運転手は、母だったり、社員だったり。

 それでも、「アマチュア」

 はあ? ってカンジだったけれど。在宅してても、インターフォンには、出ない。

 吉田秀彦と交際してたのに、何故か?結婚したのは、谷佳知(よしとも)。余談だが、この男、無愛想で、無口。

 番記者以外には、あいうえおの、「あ」も言わない。これほど、徹底しているプロ野球選手を、私は他に知らない。加えて、まったく「華」が無い。記録は残っても、「記憶」には残らないタイプ。

 このたび、巨人から戦力外通告を受けた。この11月10日。静岡県の草薙(くさなぎ)球場で、「12球団トライアウト」を受けるようだが、例え声が掛かっても、代打要員。年俸は、3000万円以下。それを拒否したら、即引退の道しか、残っていない。

 しゃべりが、ドヘタのうえ、知名度が無い。解説者として契約するマスメディアは皆無だ。

 さて、横道にそれた。

 田村(当時)に比べて、安藤をトヨタが、どのくらいの値踏みをしていたのか?

 おそらく、上は無い。下で、いくらだったのか?

 今は、1年契約のギャラでしのぐ他ない。

 今の所属先は、出場するための、便宜上のところ。契約金も、年俸すら、1円も無い。

 外を見渡せば、会場付近の木々は、すでに鮮やかに紅葉していた。

 そばには常に、母親であり、マネージャーでもある明美とおぼしき女性が付き添っている。その間、まだ丁度生後7か月の赤ん坊は、他人任せ。

 父親非公表の、シングル・マザー騒動以来、テレビ各局が、それまで「ミキティ」などと、勝手に作り上げた良い人イメージで、ヨイショしまくっていたのに、あの騒動以来、一転、コロッと「美姫り」を付けた。

 カネにならない女とは、さようなら。視聴者や読者のイメージ悪い女とは、バイバ~イ。

 私自身でさえ、この「手の平返し」には、すごいなあ・・・あきれるなあ・・・・冷てえなあ・・。そう感じたほど。

 それでも、ニュースバリューは有る。

 ソチ冬季五輪への架け橋から、いつ脱落するか? と、興味津々で、テレビカメラと記者たちが前橋へ詰め掛け、安藤を追った。

 競技の採点結果が出るまでは、一切話そうとしなかった、安藤。

 一安心した表情をのぞかせつつも、ひと段落しての囲み取材では、母が見守るなか、こうクチを開いた。

 「今のチカラでは、ソチ 冬季オリンピックへ出られるレベルには、達していないと思います」

 「今度の”全日本”が、日本では最後の競技会となると思います」

 すでに、何らかの青写真が、安藤の中で、浮かび上がりつつあるようだ。

 12月の「全日本」では、今の成績に、伸びシロを加えても、おそらく「強化選手A」の枠にさえ、入れさせてもらえないのではないか。

 その覚悟は、出来ているようだ。

 先ほど「奇跡」と、書いた。

 それは、荒川静香が、幸運に恵まれ、オリンピックで金メダルを手にした時のように、金と銀のガチンコ候補が、相次いで転倒したこと。

 それはもう、奇跡。

 銅の実力しかなかったはずの荒川に、金が転がり込んでしまった!

 もし、安藤の身に、そんなことが、あったとしても、ソチへ向けての最終選考会議では・・・・・

 経験を加味しての、温情&期待「措置(ソチ)」は、取られないと、安藤は、みてるようだ。

 来年、アイスショーにも、もはや出る気も無い。ギャラは、比較的安いし。

 興味深いのは、安藤が、海外では、いまだ評価と、人気が高いこと、

 今回の、「東日本」の安藤2位のニュースを、韓国の「中央日報」を始めとして、数多くのメディアが報じているのだ、

 それも、ソチ・冬季オリンピックでは、自国のキム・ヨナのライバルになるだろう、と。

 ええっ! と感じたのは、日本だけ?

 先の、ドイツでの開催招待の件といい、「日本では滑ることが無くなって」も、海外では、まだまだ、お呼びがかかってるのよ、という意味合いで、クチを滑らせたのかも。

 実際、全日本に出る前に、コーチと共に、オーストリアで開かれる大会に出場し、腕試しと、調整を兼ねてくるようだ。

 来年は、「ひまわりのタネ」のいる海外に拠点を完全に移し、世界各国で、お呼びがかからなくなるまで、滑走して、食いつないでいくのだろうか。

 化粧のせいもあり、日本人にしては、エキゾチックな顔立ちに見えることもあり、手始めにキム・ヨナとの”共演”の話が、耳に届いている可能性もある。

 捨てる神あれば、拾う神あり。 

 とでも、言えばいいか。

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 さて、安藤2位に! の影に隠れて、首位の1位を2日間守りきった20歳の実力者のことを報じたニュースは、まったくと言い切っていいほど無かった。

 ここで、紹介しとかねば、彼女がかわいそうだ。

 その子の名前は、西野友毬(ゆうき)。 

Dscf9270 日本や世界のジュニアの大会では、コンスタントに好成績を上げている。まだ、明治大学政経学部の学生だ。先輩の、高山睦美や、石川翔子に憧れて、入学。

 

 しかし、今や軽く彼女たちを追い抜き、浅田真央に1歩、また2歩と、近づきつつある勢いだ。

 Dscf9272 競技のときは、髪を縛り、髪型が違うため、印象がまるで違う。

 本人は、「競技は大学卒業まで」と決めているとのことだが、今後の成績いかんでは、その変更も充分考えられる。決意通りならば、今度のソチを逃したら、オシマイということになる。

 滑りに賭けは無く、いつも安全策でまとめて終えてしまうのが、難点か。そこを、超えて、ガンガン、チャレンジしていければ良いのだが・・・・。

 今、彼女は、「強化選手A」のランク。この先、短い選手生命になるか? はたまた、安藤美姫に勝ち、浅田真央に迫る逸材として、そのルックスと相まって、マスコミに注目されるか!?

 12月の「全日本」に、注目して欲しい。

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 スポーツには、絶えず、光と影がつきまとう。

 栄光と、挫折。そう、置き換えてもいい。

 村主章枝(すぐり・ふみえ)という、ふりがなを付けなければ、読めない選手を、覚えているだろうか?

 かつて、オリンピックに2度出場。メダルこそ、荒川静香のように幸運にも巡り合わず、ついに手にすることは出来なかったが、その荒川のライバルとして、常に比較対象された。

 2人は、不仲を報じられたが、実際仲が悪かった。

 荒川が、メダルを土産に現役引退の記者会見をした際、私は、村主のコメントを引き合いに、荒川の心中を推し測る質問をしたが、荒川はエラを張った顔立ちのまま、眉をピクリとも動かさなかったことを、今でも記憶している。

 その村主が、この東日本に今年も出場していたコトを知り、驚いた!

 まだ、「現役」でやっていたんだ! と。

 すでに、32歳にもなっていた。

 昨年も、この東日本で敗退。そして、今年も、11位と、大惨敗。また4年後を狙うには、実力、年齢ともに、とても厳しい。

 安藤美姫と対照的な、おちょぼグチ。いかにも、日本的な顔立ち。しゃべりは、上手くない。

 今大会では、記者団に囲まれることもなく、ひっそりと会場を去った。

 残した言葉は、「まだ上手になりたい」というもの。秘かに、現役続行を望んでいるらしいが、経済的には、安藤美姫より厳しい。大きいスポンサーも、無い。

 彼女のブログを開いてみると、まるでモデルか、女優気取りのレイアウトと、写真。う~ん・・・・・・・・。

 

 ネット情報では、マネージメント契約をしている「サニーサイドアップ」で、自らも、スポーツ・マーケティング部門で働いていることになっている。

 ん? と想い、取材してみると、「もうすでに、ずいぶん前に辞めている」という。

 今は、「仕事」があったときだけ、マネージメントをしているだけの関係だ。

 コレだから、ネット情報は、信用が出来ない。

 もはや、厳しいが、選手としては引退しか、道は残されていない。

 この会社。私が、前園真聖(まさきよ)の記事で触れたように、マスコミ操作が、良くも悪くも巧み。

 つい先日も、水泳の北島康介の妻に、第一子の妊娠4か月が分かった時、会見せず、コメント発表で終えた。

 おそらく、村主章枝の第一線からの引退も、紙1枚で終える可能性が、高い。

 会見や、囲み取材をすれば、これからどうするの?  彼は? 生活は? など、矢継ぎ早の、彼女が答えづらい質問が飛び交うことだろう。

 それよりは、ひっそりと、ひっそりと、安藤美姫のように、騒がれることもなく・・・・・・・。

 意外や、内心は華やかさを求めていたが、それが結局、叶う事の無かった、彼女に似合う、最もふさわしい幕の降ろしかたかも知れない。

 偶然か、浅田真央や、鈴木明子も、今シーズンをもって、現役引退を決意。

 ソチ冬季オリンピックで、自ら「集大成の姿を、みなさんにお見せしたい」と言っている浅田。

 彼女たちが、いなくなっても、村主の成績では、トップには立てない

 決意したほうが、良い。

 すでに、晩節を汚している身なのだから・・・・・

 

 

 

 

 

 

 


 <超リアル ラグビー ルポ>2013・11・2 やっぱり負けた日本代表。その背後にひそむ、問題点

2013-11-02 18:08:07 | スポーツ

スコアは、6-54。

 予想した通り、負けた。勝てるわけが無いのは、最初から、分かっていた。

 試合前、オール・ブラックスは、多くの試合を重ねており、日本ごときのレベル相手には、間違っても、ベストの最強メンバーでは来日しないであろう。

 これから伸びてくる若手中心で編成してくるはずと思っていた。で、その通りになった。

 それでも、50点は最低獲るだろう。対する日本代表は、1トライ獲れれば、成長のあとが見えるな。そう思っていた。

 結果、日本は五郎丸の2本のペナルティ・ゴールのみの、6点で試合終了。

 それでも、オール・ブラックス選手のゴール・ラインへの疾走を、激しく、魂のこもった捨て身のタックルで、ライン外へ何度も弾き飛ばしたプレイは、拍手ものだった。

 逆に、試合終了間際。日本のゴールライン寸前での怒涛の攻めを、最後、全てしのいだオールブラックスのプライドには、うなった。

 実は、約1年間。トータル17万2000人もの検索を戴いていた、「リアル ラグビー ルポ」を、これまた約1年間、休載していたのには、訳がある。

 試合や、練習は、1ファンとして、見続けている。

 実は、トップリーグや、大学ラグビーを最も多く、まるで独占放送の如く流している、「Jスポーツ」。

 しかし、ラグビー見たさに、契約加入する人は、極めて少ない。中継主要スタッフは、言う。

 「いないに、等しいです。加入してくれる大多数の人はサッカー中継見たさの人が、圧倒的です。実は」

 それが、現実。

 この今日の試合を、中継した日本テレビの、大英断。スタッフの熱意は、嬉しい限りだ。

 しかし、今までの視聴率は、スタッフですら「言いたくないくらい、恥ずかしい数字です」と、顔を伏せる。

 NHK地上波が、毎年、日曜の午後に放送してきた「ラグビー早明戦」。

 ある種の時ならぬ異常人気で、チケットが抽選で当たるという年が、あった頃。

 国立競技場が5万6000人の観客で埋め尽くされた。

 しかし、視聴率は、たったの2%台。近年は、1%台。

 これが、偽りの無い事実、”厳実”だ。

 それでもめげずに私は、例えば、「オール・ブラックス ジュニア」として、若手が来日した時は、連日、チームが練習を重ねていた江東区辰巳にある練習グラウンドに取材に通ったりした。

 他の今までの記者が書かないできたポイントを中心に、書き綴った。

 だから、受けた、のかも知れない。

 最後の日には、チームのスタッフから、皆勤賞としてか、ただ1人、チームのバッジをもらったりしたものだ。

 だから、その強さの秘密は、目の前で体感できた。

 強い、強い、などという前宣伝には、まったく左右されない目も養ってきた。

 なにやら、エディ・ジョーンズが、脳梗塞で闘病中とか。

 その真偽には??だが、このままヘッド・コーチを辞めて戴いても、日本代表の将来には、なんの影響もない。

 厳しい言い方をするが、エディには、ただの1度も、感心することは、無かった。ジョン・カーワンには、何度もあったが。

 この試合。前売り段階で、チケットは完売。曇天と雨模様のなか、2万人ちょっと、客は詰め掛け、満席になった。

 しかし、これが日本代表の人気を現わしたものでは、残念ながら、無い。

 大半の客は、日本のチームでは無く、オール・ブラックスをナマで見たさに来た。

 それが証拠に、今までの日本代表の試合は、観客数が少ない。ガックリくるほど少ない。

 今日、会場に詰めかけた有料観客も、招待無料観客も、2019年に、日本で「ラグビー ワールドカップ」が開かれることは知っているはず。

 だが、他の国民。例えば、東京の繁華街。渋谷や、新宿の街頭に立ち、聞いてみるといい。

 はたして、何人が、開催を知っているか!?

 身も凍る結果が、出てくるはずだ。

 このままでは、知られないまま、日本開催に突入してしまうことは確実だ。すざまじい赤字も、今から確実に予想出来る。

 まだ6年では、無い。もう6年しか無い、たった6年、だ。

 通しタイトルに、ダテに「リアル」を巻頭に付けたわけでは、無い。

 リアルに、事実、真実を、ありのままに書いていった。

 最初は軽視してた「日本ラグビー協会」の、あるマスコミ出身者が、信じられぬほどネチネチと、嫌味に、私の文を暗誦してるかのように、細かく、細かく、文句と書き方、表現の訂正など、横槍を挟んできた。

 記事に間違いは、確かに見たまま、聞いたまま、何一つない。しかし、と・・・・・・。

 自らも記事を書いてた者がだ!

 信じられなかった。

 それは、私に向けてだけではなかった。

 2019年に向けて、どんどん、間口を広げていかねばならない今なのに、それに逆行するマスコミ対応を推し進めていた。

 スポーツは、ラグビーだけでは無い。ましてや、ラグビーは人気の無い種目。

 2度と取材したくないという記者や、ディレクターもいた。

 大手新聞記者の大半が、経費削減のあおりで、正社員から、契約記者にさせられた。稼ぎは、激減の上、交通費も、自腹。交際費も、自腹。

 おのずと、グラウンドにも、記者会見にも、帰国時の取材どころか、試合取材にも、どんどん来なくなっている。

 記事になりにくいものに、わざわざ足を延ばさない。来るのは、このようなイベントや決勝試合ぐらい。

 記事配信する通信社におまかせの傾向が、日ごとに強まってきているというのに・・・・

 結果、おそろしいほど、ラグビーはニュースになっていない。一般の記事にも、なっていない。やさしく、超少ないと、書いてもいい。

 あわてて、試合広告をインターネットに出しても、観客数が、伸びることはなかった。

 試合は、激闘が目に付き、競り合いの試合展開が、多いのにだ。

 ちなみに、昨シーズンの、トップリーグ。サッカーでいうなら、Jー1。その試合の、1試合平均観客数、たった4950人。

 さらに今シーズンは、目に見えて、はるかに少ない。週末に、雨、風にたたられた影響もあるだろうが、なにしろ、知られていない。

 先の広報の責任は、とても、大きい。

 むろん、チームそのものが、いまだに企業単位から、広がせない。「社員や工場従業員の慰安」との考えから脱しようとしない。

 「地域」に、つながらない。つながせない。

 その頑なな風土。来場者の大半は、その企業の社員と家族。社員証を見せて、入れる。そこから、大きく広がらない。

 方や、チーム名だけでなく、地域・地方に月日を掛けて根付かさせたプロ・サッカー。

 球団経営は、いずれも赤字。しかし、観客数は、Jー2でさえ、先のトップリーグより、毎試合、多い。

 この、オール・ブラックス戦。国際試合だ。

 しかし、この試合の1時間前。わずか500メートルほどしか離れていない国立競技場でキックオフされた「2013 Jリーグ ヤマザキ ナビスコ・カップ 決勝戦」 柏 対 浦和 戦。

 その入場者数。4万6675人。

 倍以上だ。

 何度も痛感しているが、またか! と、思う。

 

 この実情と、”厳実”を、リアルどころか、「超リアル」に、今後、2019年に向けて、ビシビシ、書いていこうと思う。

 ラグビーを、愛しているがゆえに、事実を書く。

 今を打破する、改善策も、合わせて書いてゆく。

 何度も進言・提言したのに、聞く耳を持たなかった、ヤル気のなかったGMや、協会主要幹部の実態も、余さず書こうと思う。

 以前の、「リアル ラグビー ルポ」を愛読して戴いた、選手や、その父母などがいたことも知っている。

 今後の記事を、期待して戴きたい!

 

 

 

 


<リアル ボクシング ルポ>ちょいと遅くなりましたが・・・9月20日 緒方勇希 対 鈴木淳 詳報をば

2013-10-06 18:11:51 | スポーツ

 上記の試合が終わって、すでに1か月以上過ぎた。

 遅筆のくせに、当夜、ポロッと言ってしまった。

 素晴らしい試合を見せてくれた緒方勇希(おがた・ゆうき)と、鈴木淳(すずき・あつし)の2人に試合後、「2~3日中に、試合の記事、打ち上げるつもりですから」と。

 それから・・・・・いくつもの陽が昇り、いくつもの陽が落ち、んでもって台風なんか、何度か来ちゃつたりなんかして・・・・毎日、どう書けば、この試合の面白さが、分かってもらえるかなあ~という想いと、さらに、もう一つ。

 緒方に対する、ボクシング・ファンの評価と関心が、あまりにも低かったことに、胸の中で、小さな怒りと、くすぶる想いが、日ごとに増していった。しかし、それを、どう書き表せば、分かってもらえるか、なかなか自信が無かった。

 日本人プロボクサー、約2950人強いるなかで、相手が繰り出して来る、鋭く、重く、且つ、早い、さまざまなタイプのプロのパンチを、殆んど、スッ!と、紙一重で,全ラウンド,殆んどかわし続けて、逆に、瞬時に打ち返せる選手が、どれほどいるだろうか

 

 Dscf8731 試合後の、緒方の顔(写真左)だ。試合の結果は、この表情でバレてまう。そう、緒方が勝った。

 私が、見て欲しいのは、緒方の顔に、打たれたことによる、腫れ、傷、アザが、まったく見受けられないことだ。フルの、8ラウンド戦ってだ。

 では、相手の鈴木が弱かったのか? 

 それは、まったく無い。勇猛果敢に攻めた。素晴らしいファイトだった! 

 しかし・・・・・・・打って、打って、かわされて、緒方のスタイルを、結局、崩せなかった。

 試合前に書く記事では、戦いに臨む両雄を書くことによって、低迷し続けるボクシング界そのものにも興味を持って戴いて、さらに、その試合を見に来てくれる観客を1人でも増やしたかった。

 この試合は、ぶっちゃけ、そうならなかった。観客数、ざっと6割5分くらい。後楽園ホール。満席で、1655人。んなので、ざっと1075人。んまあ、そんなものだったでしょうねえ。

 でも、関係者以上のアクセス数があったので、ひょっとしたら、記事を読んで、来場した観客がいた可能性は、大きい。

 先日の10月16日。台風26号が関東地域も襲った後とはいえ、客席は、なんとメインの試合時刻になっても、1割も埋まらなかった。

 タイトルマッチは無かったものの、東洋・太平洋のチャンピオンも出場。選手、それぞれが、チケットを頑張って売ってたはずなので、どしゃぶりの雨でも、行くぞっ!って気にさせるカードではなかったってことか。

 それに較べりゃ万々歳ではあるけれど・・・・。

 風雨が、強かった10月19日に行なわれた「最強後楽園」でも、客席7割5分の、1244人。内藤律樹が、辛くも2-0で勝ち上がったことが、記事になったぐらいで、終えた。

 今後も、両国国技館など、収容1万人規模の大会場で、世界タイトルマッチが続々と開催されるが、近年は4000人以上は、客が来ない。あとは、招待客で埋めるというのが、動かしがたい実情だ。

 おそらく、1万人満席にならず、ガラガラの状態が、まだ続くはず。中継するテレビ局は、カメラワークで、多くの客が埋まってるように、ごまかして写すのに、いつも苦慮しているのが現状だ。

 さて、ボクシングは、ひたすら激しく打ち合うもの。それだけが魅力。そういう見方が、観客と、関係者に、今もって頑なにある。

 それを期待して、会場に詰めかけた人達の反応が、興味深かった。

 < 打たせないで、打つ! >

 これが、いかなる試合になったか!

 キッチリ、書こう。

 この日、割合早めに、会場へ。

 途中のラウンドから見た試合。良いなあと思ったボクサーが、アレレ? 判定負けに。

 見ていない前半は、一体どうだったんだろう?

 ひょいと、同じ列に座っていた、中年、いやさ、熟年男性に、聞いてみた。

 すぐ、嫌な顔ひとつせず、答えてくれた。ボクシングに詳しい印象。メインの、タイトルに書いた試合まで、心がグラッとくる試合や、ボクサーに巡り合えば良いなあ、と思いつつ、カメラとノートを、バッグから引っ張り出す。

 「おっ、あんた、記者みたいなこと、やってんのかい?」

 その、熟年が、問いかけてきた。

 「まあ、そんなもんです」

 「私はねえ、この子の父親なんですよ」

 そう言いつつ、今日の全試合が列記されたパンフレットを手に、メインに出る鈴木淳の名前のところを、嬉しそうに指差した。

 ええ~っ! ホントかよ! こんな、偶然があるから、人生、面白い!

 「実は、メインで戦う2人を、すでに取材してまして・・・」

 ウンヌンカンヌンと、ちょいと調子にのって、説明。

 ついでに、こんなことまで言っちゃった。

 「最初、淳君を、”あつし”ではなく、”じゅん”と、間違って呼んでいて」

 そう言ったとたん、顔色、ガラリと、熟年さん、変わった!

 「そりゃあ、まずいべさ。あんた、漢字学、もっと勉強しなきゃ、ダメだあ!」

 漢字学~っ??

 そんな、ニホンゴ。あったっけ??

 「そ~ゆ~、仕事してて、ダメだなあ。ホントだよ。まだまだ、勉強が足りないね」と、追撃される。まいったなあ、こりゃ!

 聞くと、鈴木さん家は、男3人兄弟で、一番下のが淳。且つ、漢字1文字の名前は、彼だけとのこと。

 で、淳と言う名前は、お父さんが付けたのではなく、他人。

「私がねえ、一番尊敬してやまない御方に、わざわざお頼みして、付けていただいたんですよ」

 へえ~・・・・・。フツー、「じゅん」と読ませるのを、なんで「あつし」と?そう読ませた意味は、何て言ってました?

??って、顔。

 「それは・・・・・そういえば、聞いたことなかったなあ」

 はあ? ホントにぃ? そりゃ、まずいでしょう?

 ちょいと、逆襲。

 そうこうしてるうちに、どんどん、試合は進んでいく。見つつ、メモしつつ、ポイント、ポイントで写真を押さえておいて、と。

 「けっこう、忙しいもんですなあ」と、淳パパ。

 併行して、せっかく息子の誘いで、北海道の小樽市から来たということなので、このチャンスを生かそうと、ポツポツと聞く。

 息子さん、礼儀正しい方でしたよ。

 「へえ~。そうですか。私になんか、メールを送っても、返事もくれないってえのにねえ~」と、クビを傾げながら、苦笑い。

 

 

 Dscf8656 そんな淳パパは、写真左の、白いシャツを着た人。で、淳の兄は、その斜めうしろの方。

 プロデビューして13年。来月の11月10日で33歳となる、鈴木淳の戦績、8勝8敗6引き分け。勝った試合のうち、KOないしレフェリーストップは、2勝。

 その半分くらいを、淳パパは上京して、見てきたと言う。

 「大体、負けてるんだよねえ。私が見る試合は。でも、本人に言わせると、そう見えるかもしれないし、判定もそうなってしまってるけど、俺、勝ってたと思う。少なくても負けてない。そう思ってる。そう、言うんだよねえ。もう、そろそろこの試合で辞めるのかな? と思うと、まだやり続けているという・・・」

 聞いてて、良い話しだなと感じた。その「負けじ魂」が、鈴木淳を前に押し出し、グイグイと前に、さらに心と体を進めさせている。

 ソレがあるから、まさに「プロ」ボクサー!

 父の前で、無言で、クビうなだれていては、そこでオシマイ。

 それに、事実、鈴木の今まで試合は、競った内容が多く、且つ、名のある強敵とばかり、拳を合わせてきた。

 だからの、8勝8敗の、5引き分け。

 今日の相手、緒方勇希は、単に日本フェザー級1位というばかりでは無く、究極のテクニックを持つ、異色のタイプ。

 <打たせないで、打つ>

 それで、1位にまで、勝ち上がってきた。

 実はこのテクニックと戦法。日本の名だたるチャンピオンのいずれもが、目標にしていること。

 そうこうしているうちに、10試合目に当たる、このメインの試合が迫ってきた。

 アレッ!? 緒方勇希の所属する、角海老宝石ジムの代表とおぼしき方が、愛児だろうか? 女児2人を引き連れてきて、お菓子と、ジュース付きで、珍しく、客席に座らせ、去って行った。

 ?? なんだろう? と、思った。

 いまから、跡継ぎ教育? それとも、姉妹して、ボクシング好き?

 おっ! ついに、鈴木淳が、リングへと入ってきた。気合いが入ってる表情。

 冷静に見つめている、父親、そして兄も。

 次いで、緒方有希が入場。こちらは、たんたんとした印象。リングサイドに、彼の所属する角海老宝石ジムのランキングボクサーが、ズラリと陣取る。

 鈴木が、赤いトランクス。一方の緒方は、黒。

 午後9時3分。カーン! 1ラウンドの、ゴングが鳴った。

 鈴木が、積極的に出る。左右のフックを、繰り出す。緒方、右ジャブ。次いで、左右のフック。

 鈴木が、緒方の出方を試すかのように、フェイントかける。気にもせず緒方、左右のストレートを、ビシッ!と、鈴木の顔面へ、叩き込む!

 思わず、父親が言った。

 「レベルが、違うなあ・・・・」

 この人、我が息子に声援は、終始、送らない。まるで、1ボクシングファンとして、冷静に見つめている・・・・。意外!

 緒方、ワンツー、フック。鈴木が、がむしゃらに来ると、クリンチ。鈴木、小刻みに緒方の背中を打つ。ラウンド終了。

 Dscf8697 第2ラウンドに入るや、緒方が、本領発揮し始めた。左ジャブ、ダブルでお見舞いするや、今度は、一転、距離を取って、鈴木のパンチを届かせなくし始める。

 鈴木のジャブ、届かせない。逆に、ストレートをダブル打ち!

 鈴木の右フック。スピードに乗って、勢いよくブン!と振るが、紙一重ならぬ、わずか「髪一重」で、スッ!とかわされる。(写真上)。

 緒方の、ストレート。ビシッ!と打ち込む。鈴木のストレートの方は、届かない。というより、届かせない。左のフックも、また、届かない。

 体を半身に、したり、軽く、体を引いたり。

 鈴木にすれば、小憎らしいほどに、スッ、サッと、かわされる。

 まいったなあ、こりゃあ。とでも、言いたげな、淳パパの顔。

 ここを、文字通り「打開」せねば、鈴木の勝ちは、難しいかも?

 失礼だが、鈴木のスパーリングを2度、ナマで見させて戴いた限りにおいて、戦績も踏まえて言うならば、1発、逆転、必勝パンチ! は、まだ持ち合わせていない。

 おまけに、良いパンチが当たっても、もろに正面に対戦相手に向き合うことが少なく、上半身をねじったり、半身に構えたりして、微妙に芯に当てさせない緒方。だから、負けてこなかった。だから、ダウンしてこなかった。

 んん・・・・・・佐藤、どうセコンドの指示で、この後、打法を、切り替えていくだろうか?

 リングに、目をこらした。

 <つづく>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


<リアル 大相撲秋場所 ルポ>基本的問題を放置。「手付かず」のままで、逃げるのか、協会と全力士は!

2013-10-03 23:14:00 | スポーツ

 さて、お立合い! 皆の衆! 読んで、くんなまし。

 以前も厳しく指摘したのだが、相変わらず、本場所の土俵上での「立ち合い」のひどさは、目にあまる。

 行司が、「手をついて!」と、繰り返し、力士に呼びかけているにも関わらず、両手付きの、神の儀式である「基本姿勢」が、デタラメのままだ。

 勝負を本来、1人で裁く権利を持っているはずの、軍配を手にしている行司や立行司が、現実には、とても非力な事実も、よく知っています。

 両国国技館で行なわれていた秋場所でも、それは依然として、変わらないままだ。むろん、キチンと神事の教えを守り、立ち合いで両手を土俵上に付けて、対戦相手力士の出方を伺う力士もいる。

 しかし、本来、横綱として、下位力士に範を示すべき立場にある、「白鵬」は、右拳を付けるだけ!

 そして、勢いを付けて立ち上がる瞬間に、ちょんと、左拳をお義理程度に土俵に付けるだけ。

 神事を汚す行為を、恥と思っていないのだろうか?  

 勝つ前に、本来あるべき立居振舞、礼儀が必要だろう!

 テレビでは、「解説者」と称する、舞の海など、元力士ですら、それを指摘しない。むろん、相変わらず、NHKの実況アナは、クチをつぐむ。むしろ逆に、スピード感溢れる相撲と、ヨイショする有り様。

 以前、悪しき伝統として、「八百長」が蔓延していた時も、見て見ぬふり、聞いても聞かぬふり、知ってても知らぬふり、をし続けていた。

 そして今や、この両手を付かぬ「立ち合い」までも・・・・・・・・

 神事に基づいての基本姿勢である、「立ち合い」。

 行司は常に「両手付いて!」と、厳しく、且つ、鋭く注意しているのに、いまだに無視!する力士が多い。

それは、驚いたことに、中学生力士ですら、そのザマだった。

 今年、8月17日、18日と2日間にわたって行なわれた「中体連 相撲の部」の全国大会では、中学生が、手を付かないで平気で、立ち上がっていた。行司も審判も、注意もしない。取り直しなどさせず、平気で次々と相撲をとらせた。

 こんな深刻な問題にも関わらず、文字通り「手つかず」のまま。

 これは、大問題になりかねない! と痛感。この中学生の中から、おそらく「プロ」が、育っていくのだろう。今から、コレでは! そう思うと、背筋が、ゾッとし、凍った。

 早速、記事にした。公開された直後から、驚くほどの反応がみられた。

 アクセス数の意外な多さ。ということは、驚き、痛感し、次いで、「改心」「反省」し、指導者が、根底から指導し直して、まさに「仕切り直し」してくれるであろうと、・・・・・期待している。

 次の地方大会、並びに、全国大会では、「改善」が見られる・・・・はずだ。勝負の結果以上に、礼儀が大切と教え込まれる年齢のはずなのだから。校長や、相撲クラブ代表も含む、指導者、顧問、監督らは、その辺りを当然、分かっているはずだ。断って置くが、柔道のように、しごきなどせずに指導して戴きたい。

 それでなくとも、競技人口が、極めて少ないスポーツ&格闘技なのだから。

 さて、プロの世界に、再び、目を転じると・・・・・・

 今日も、デタラメな、さまざまな姿勢で、正しい立ち合いを無視して、終わった。そして、「立ち合いまがい」が、今日も横行しまくった

 白鵬などは、いつもいつも、片手付きで、勢いよく立ち上がり、相手をぶちかましている

 

 Dscf8592
 
 見て見ろ!今場所の、2日目。左側の、「妙義龍」の立ち合いから、立ち上がる瞬間の姿勢を(写真・上)。

 右側の「千代大龍」が、キチンと両手の拳を土俵に付けているのに対し、左側の妙義龍は右手の、それも拳の先を土俵上にチョコンと付け、左手は宙に浮かしたまま。

 おまけに、右足の半分を何故か、これまた浮かしたまま。痛みがあるのか、ぶ厚くテーピングしているかかとの部分は、おかしなことに、逆に土俵上に接地したまま。

 そして、このまま左手を土俵上に付けることもせず、立ち上がった!

 明らかな「レッドカード」! 神事の儀式違反。でたらめ妙義龍!

 これを「妙技」とは、言わせない!

 くしくも、一番近くで、このでたらめ立ち合いを見ているはずの、杉山邦博(写真。妙義龍の真後ろの82歳の老人)

 丁度、今から6年前。杉山が、初めて相撲界を、テレビのワイドショーなどに出演して批判。当時横綱だった朝青龍の、あまりにも目に余る言動などを含め、相撲界に対して、物申した。

 とたんに、北の湖理事長が、激怒!

 まあ、今まで、相撲界べったりでいたはずの子飼いのやつが、裏切りやがった!

 とでも、思ったに違いない。

 現役時代の北の湖を、長期密着取材したことがあるので、プライドが超高い!など、多少の性格は知っている。

 例えば、相撲部屋の前で、「北の湖!」と呼びかけただけで、怒り、「今日の取材、中止だ!」などと言われた。

 「横綱」、もしくは「北の湖関」と呼ばなければ、いけなかったらしい。

 6年前。北の湖理事長は、すぐさま杉山に供与していた、「取材記者証」を没収するという、対抗措置に出た。

 その「取材記者証」が無くとも、本場所を見ることは出来る。その代わり、入場料を払わねば入れないばかりか、今まで出入り出来た東西の力士控え室には、一切立ち入り禁止。

 この上の写真の座り位置の溜まり席だと、年間予約をせねばならず、例え譲ってもらったとしても、3万円くらいが相場。

 今まで、タダで自由に入れたのが、大金を払わねばならなくなった。

 あわてふためいたと思われる、杉山。半ば、言葉をあいまいにして、協会ならびに理事長に謝罪。手打ちみたいなカタチと言えば、分かりやすいか。

 再び、「取材記者証」を入手することが出来た。以来、角界、協会、及び力士批判に関しては、一切クチをつぐんでいる。

 だから、目が見えないなら別だが、妙義龍のデタラメ立ち合いも見えてるはず。だが、クチが裂けても、デタラメか? あれでも正しいのか?という「意見」や「見方」どころか、「感想」すら、聞いても、絶対に言わないであろう。

 実は、電話でではあるが、かつて杉山に「八百長」について、直接、問い質したことがある。

 朝青龍の言動問題。そして、自分の携帯電話をへし折るまでして、八百長の依頼と、取り口の打ち合わせまでした証拠となるべき、送受信記録や、メール文を隠そうとした、多数の力士たち。

 そんな一連の犯罪行為で、協会の存続そのものを揺るがした「八百長事件」。それが発覚した年の、ず~っと前だ。

 その頃、わたくしは独自に八百長の、ド汚い深層の取材を続けていた。その過程で、長らく大相撲を見ていた杉山に、一応、聞いたというわけだ。

 ど~でも良い、うんちくなんぞ、聞くつもりはなかった。なので、ズバリと聞いた。

 ーーー長らく大相撲をご覧になって、取材もなさっていらして、八百長はあったと思いますか? 今も、あると思いますか? それとも、無いと?

 「・・・・・・・・あるとも、無いとも、私は、言えません」

 はあ? どちら、なんですか? はっきり、言えるでしょう? そんな、あいまいにせずに。

 「ですから、言えません」

 そうやって、長年にわたって、あいまいにして、注意すらしなかった。もし、気付いた時に、これ以上公然と行われるようですと放送で一言、言わざるを得ないんですけど・・・・とか、プレッシャーをかけ、思い切って協会に具申していれば、八百長は無くなっていたかもしれない。

 NHKは,巨額のおカネも出しているんだし、その与える影響力は、協会に対しては大きいはず。なのに、一体、ナニしてたんですか!? 杉山さん、ホントに見てたんですか? 取材してたんですか?

 そう、言った。

 なにしろ、年6場所を、すべて放送収録し、1場所1億円もの莫大な放送権料を払っている。日本相撲協会にとっては、おいしく、大きな財源だ。そして、それはすべて、我々が支払っている受信料の中から、支払われていることは、いうまでもない。

 協会に、物申す権利は、充分過ぎるほどある。

 視聴者からも、言う権利は、充分過ぎるほど、ある!

 杉山は、電話口で、怒った。

 「失礼だよ!何を、言ってるんだね、君は!」

 ですから、八百長を知っていながら、目をつぶって来たんじゃないか??と。

 何やら、電話口で、杉山が叫んでいた。 ふ~っ・・・・やれやれ・・・・

 そんないきさつが、あった。だから、あいまい謝罪のテンマツの行方も、容易に想像がついた。

 さてさて、いかに、力士が、行司の「両手ついて!」の声を、無視しているか、具体例を、分かりやすく、さらに列記していきたい。

 「星取表」ならぬ、「お手付き表」を、書いていく。

 今場所の、2日目。幕内を取り上げる。

 三段目や、幕下辺りは、もっとひどいのだが、いかんせん、文が長すぎると、読者の集中力が切れる。途中から、読むのを止めてしまう危険性がある。

 それに、幕内力士のひどさを書いたほうが、一般にも、しこ名が、いくらか知られているであろうし、インパクトもあるだろう。そう、思った。

 より、分かりやすくしようと、ちゃんと両手ないし、拳を付けて立ち上がる力士は〇。でたらめ力士は?。あいまいな手口を駆使する力士は△に、した。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

  < 旭日松? 対 玉飛鳥〇 >

 塩を多く手掴みして、上に高く放り上げるので、知られている、旭日松。右手だけ付いて、立ち上がったので?。玉飛鳥は、合格の〇。

  < 舛ノ山〇 対 玉鷲〇 >

 舛ノ山が、先に両手を付いて、待つ形に。じらして、遅れて付けた玉鷲だが、一応ギリギリ〇。

  < 若の里△ 対 常幸龍〇 >

 立ち上がる直前に、両手を、トン!と土俵に付いて立ちあがる若の里。勢いをつける手段に利用している。実は、この、あいまいな手合いが、力士に圧倒的に多い。対する、常幸龍は〇。

  < 天鎧鵬〇 対 豊真将△ >

 作戦?にせよ、ギリギリになって、両手付けた豊真将には、感心しない。

  < 遠藤△ 対 佐田の富士△ >

 新入幕の遠藤。右手だけ付けて置き、立つ直前両手付き。対する、佐田の富士も、右手だけ付けて置き、立ち上がる直前、左手をトン!付き。

 共に、「イエローカード」処分だろう。2回やったら、今場所出場停止か、負けにするべき。

 ともかく、「処分」を明確化しないと、力士は全員が全員、舐めてかかる。先の「八百長処分」が、良い例だ。

  < 徳勝龍? 対 栃乃若〇 >

 左手だけ付けて、立ち上がった徳勝龍。まさに、片手落ちの、?。これで「勝」てれば「徳」だわいと考えてるのなら、1発で「負け」にするべき。

  < 豪風? 対 翔天狼? >

 共に、左手だけ付けて、上体起こして、立ち上がった。2人共、やはり1発退場処分の、「負け」にするべき。そのように厳罰に処していくと、デタラメ力士たちは、あわてて両手付く様に、なるはず。「指導」「注意」だけじゃ止めない、したたかな部分を、持っている。

  < 富士東〇 対 琴勇輝△ 

 琴勇輝、立つとき、やっと両手付く。姑息なやつだ。

  < 臥牙丸〇 対 嘉風?? 

 嘉風、まったく手付かないで、立ち上がった。嘉風ならぬ、この「悪風」。1場所、出場停止処分にし、その月の給金無し、にするべき。

  < 太樹? 対 豊ノ島〇 >

 北太樹、右手だけ付けて、平気で立ち上がった。当然、?!

  < 阿覧△△ 対 旭天鵬〇 >

 旭天鵬が、すでに両手をキチンと土俵に付けて、待っているのに、阿覧はギリギリまで待たせて、これまたギリギリに両手付く。こういう、神事の儀式を守れない奴は、阿覧限りの罰則を科すと良い。

 旭天鵬の相撲に対する、真摯な態度には、いつも感心する。あぶない遊びも、一方で、しているけれど。

 ある時、ひょいと、こう聞いた。

 ---ドルジ(朝青龍)と、白鵬。どちらが、性格良いですか?

 「そりゃあ、白鵬関だよ。相撲に対する態度が、マジメだもん。ドルジ? う~ん、あまり、言いたくないなあ(笑)。わかるでしょ? 聞かないでよ(笑)」

  < 豊響△ 対 安美錦? >

 豊響、上体起こす時、勢い付けて、両手、トン!付き。付けば良いってものでは、無い。イエローカード、1枚贈呈。3枚溜まると、来場所、出場停止! 笑いごとでは無い。そのくらい、厳しくしなければ、何でもアリに、成り下がる。八百長、氾濫時のように。

 安美錦、右手だけ付けて、勝負に出た。この男、いつもそう。いわば、片手落ちの「常習犯」だ。

  < 時天空? 対 魁聖? >

 時天空は、仕切り線から遠く離れて、「立ち合いもどき」の姿勢。相手の 魁聖は仕切り線前。しかし、2人とも、左手だけ土俵に付けて、立ち上がる。行司も、勝負審判の任に当たる親方連中も、手を挙げて、止めず。あ~あ・・・・・・

  < 妙義龍?? 対 千代大龍〇 >

 先述した、上の写真で、明らかに分かるように、妙義龍は、右手。それも指先だけ接地させただけで、立ち上がる。相撲を舐めてるというか、相撲の神を冒とくしていると言うべきか。そのうち、バチが当たるだろう。

  < 隠岐の海? 対 豪栄道? >

 隠岐の海は、右手ちょん付き。かたや、豪栄道といえば、両手ちょん付き。どっちも、レッドカード、額にペタリと貼って、両国界隈を、ヒモ付けて歩かせたい。

  < 稀勢の里?? 対 栃煌山? >

 右手、付くどころか、擦って立った稀勢の里。一方の、栃煌山は、左手突いただけ。どちらも、ひどい。

  < 宝富士△ 対 琴欧州△ >

 どちらも、立ち合いの姿勢にならず、互いに、じらし合う。やっと、両手付いたのは、宝富士。琴欧州は?と、目を転じると、とりあえずか、左手を付いておいて、立つ瞬間、右手をちょん!姑息。この漢字の意味分かんない? 琴欧州。休場中に、調べな!

  < 琴奨菊? 対 碧山〇 >

  すでに碧山は両手を付いて、正しい立ち合いの姿勢になっているのに、待たせる琴奨菊。やっと、腰を降ろすと、左手ちょん付きで、立ち上がりやがったあ!

  < 安? 対 鶴竜 >

 高安、右手だけ付いて、立った。鶴竜の方は、ギリギリまで手付かず。直前に両手付く。

  <白鵬△ 対 勢△ >

 白鵬は、いつも、両手付かない最低の横綱。右手だけ付けておいて、左手、ちょん付きで立ち上がる。勢もまた、右手ついて、左手は擦るだけ。

 

 < 松凰山? 対 日馬富士〇 >

 この日、最後の取り組み。松凰山は、右手付いただけ。一方の日馬富士は?と言えば、この日はキチンと両手付いていた。日替わりなのが、困る!

 ここまで書いても、熱烈な相撲ファンは、言うだろう。たまたまじゃないの?と。ひいきの引き倒しに、この手合いは多い。

 まったく「国技」では無い大相撲だが、会場、そしてテレビで見ても、立ち合いのスピードがとてつもなく早く、まるで全員が、キチンと両手付いて立ったように、ごまかされて、見えがち。

 しかし、キチンと事前に両手付けてたか、どうか?は、本人が、一番良く知っている。

 それは、相撲部屋の稽古場でも、そう。

 だが、コマ送りで見ると、デタラメや、あいまいな、ごまかし様が分かる。1度、試されるといい。

 では、さらに、もう1日。アトランダムに、6日目のを、書く。

 よく分かって欲しく、写真を何枚か、添える。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  < 豊真将?? 対 若の里△ >

 左手付いただけの、豊真将。かたや、ガッ!と、出るときに両手、やっと付く若の里。

  < 常幸龍〇 対 佐田の富士? >

 常幸龍は、まさに「常」に両手を付いて、相手に立ち向かう。好感が、持てる。佐田の富士は、右手だけ土俵に付け、左手を擦って立ち上がった。彼は、いつも左手を擦るか、トン!と突いて、立つ。明日から、親方の、厳しい指導が望まれる。

  < 豪風? 対 旭日松〇 >

 この日の旭日松。相変わらず、手掴みした塩を、天井に向かって放り上げていたが、なんと、両手をキチンと付いてから立ち上がった。この力士、その日の気分で、片手付いたり、両手付いたり。やれば、出来るのに、もう・・・・キチンと、毎日しろよ!

 対する豪風は、左手だけ付いて、立ち合いを済ませた。

  < 遠藤? 対 栃乃若〇 >

 話題先行の遠藤。6日目も、右手だけ付いて、立ち上がる時、左手をちょん付き。正しく直すのは、「今でしょ! 今!」

 栃乃若は、いつも両手を土俵に下ろし、鋭く立ち上がる。合格点を挙げられる、数少ない力士だ。

  < 徳勝龍? 対 舛ノ山? >

 徳勝龍、この日は、勢いつけて、両手、トン!付き。舛ノ山は?と言えば、右手付き。少し、左手を浮かして立ち上がる。

  < 天鎧鵬〇 対 翔天狼? >

 天鎧鵬は、基本的に神事の決まりごとを、キチンとこなしている。対する翔天狼、お前、夏祭りの太鼓叩いてんのか?

 まず左手を付き、今度はそれを高く上げて、右手を付いて立ち上がった。なんじゃあ? 遊んでんのか??

  < 玉鷲? 対 琴勇輝△ >

  玉鷲は、左手付き。琴勇輝は、勢いつけて、ト~ン!と、両手付いて、玉鷲に向かっていった。

 神事の儀式を、ダッシュの、はずみにしてはいけない。

  < 富士東〇 対 玉飛鳥〇 >

 どちらも、基本的に両手をキチンと付いての、正しい立ち合いをしている。日々、気分と作戦?で、デタラメやってるやつらは、見本にして欲しい!

  < 臥牙丸? 対 豊ノ島〇 >

 臥牙丸は、左手で付き、右手で、トン! と土俵を叩き、向かっていった。豊ノ島の立ち会いは、正しくキレイ。

  < 時天空? 対 阿覧? >

 時天空(写真右側)は、いつもゆ~っくりと、相手をいら立たせるまで立ち合いの姿勢に、入らない。ギリギリに、両手を擦って、立った。

 阿覧(写真左側)は阿覧で、左手だけ付き、立ち上がる寸前、伸ばした右手の指先だけを付けた。お前らさあ、相撲の神様をバカにしてない? 立ち合いってもんを、軽視してない?・・・・・・・。

Dscf8734

 < 嘉風〇 対 安美錦? >

 嘉風。なんとこの日は、両手ついて立った。やれば出来るのに、いつもやらない。幼稚園児以下だ。

 安美錦は、相変わらず、右手のみ付けて、立った。

  < 豊響? 対 旭天鵬〇 >

 豊響は、左手、トン!付き、立ち上がり。旭天鵬、39歳は、キチンと立ち合い姿勢。美しい。

  < 宝富士△ 対 北太樹? >

 宝富士、両手を擦って立つ。片っぽの、北太樹は右手だけ付けて、左手は宙に浮かしたまま。

  < 魁聖〇 対 千代大龍△ >

 2日目は、両手をキチンと土俵に下ろしていた千代大龍。この日は、両手、トン!付きのザマ。魁聖はなんと、この日は、まとも!気分次第で、コロコロ、日替わり??

 どの力士にも言えることだが、「立ち合い」を作戦展開のための具には、して欲しくない。「立ち合い」は、そういう類いのモノでは、本来、無い!

  <  妙義龍? 対 勢? >

 2人とも、右手だけ付けての、立ち合い。「両手付けて!」の、行司の声は聞こえないのだろうか? 耳、悪い? 病院、行け!

  < 稀勢の里〇 対 碧山〇 >

 二人とも、呼吸合わず。立ち合い、合わず。しかし、体勢、良し。

  <松鳳山△ 対 琴欧州? >

 松鳳山、勢いつけるための、両手トン!付き。琴欧州、左手のみ。

  <琴奨菊? 対 高安〇 >

 琴奨菊も、太鼓叩きパターン。左腕を大きく上に上げて、下ろしたら、今度は左手をトン!付きして、右手擦って立つ。遊んどんのか?

 高安。今日は、両手付き。なんじゃあ?

  < 豪栄道? 対 鶴竜△ >

 豪栄道は、右手だけ。鶴竜は?といえば、両手を土俵に擦っただけ。

  < 白鵬? 対 栃煌山〇 >

 

 

 Dscf8741 写真左側が、白鵬。右手は仕切り線に付けてはいるものの、左手は、見ての通り、浮かしたまま。立ち上がる瞬間、左手をトン!付きで、ダッシュ!が、いつものやり口。

 

 相手の栃煌山(写真右側)が、キチンと両手を付いているというのに・・・・。

 

 このザマで、優勝したと騒がれても、バカバカしい気がするのは、私だけだろうか・・・・・・・。勝ちゃあ良いってもんじゃない。本来、しなければならない作法を、ハナっから無視しちゃあ、ただの、筋肉デブだ。

 

 <  隠岐の海? 対 日馬富士△ >

 日馬富士は、両手で、トン!付き。隠岐の海は、右手のみ。

 

 こんなひどい立ち合いが、連日、堂々とカネ(入場料)をとって、場所中、行われている。

 

 スピード感があるから、フツーに見ていると、気付かれない。それをいいことに、まあ、記事のまま、土俵上で平気で展開されている。

 

 デタラメは、北の湖もそうだった。勝負審判にあたる元幕内力士、全員もそうだった。正しくやっていたのは、双葉山にまでさかのぼらなければならない。

 調べていて、さすが双葉山! と、感心した。

 

 このぐらいで、目くじら立てて・・・・と思う人には、先の記事でも書いたが、やはり陸上100メートルの競技選手の、スタートのスタイルを想い浮かべてもらうのが、やはり、1番ふさわしい。

 全員、同じ姿勢。アレを、それぞれ、勝手に崩して、スタートラインに立ったら、それでも良いですか?

 全員が同じ条件で、競技に臨むから、スポーツとして、成り立っているのです。

 且つ、ズルして、1度でもフライングしたら、それで失格!

 オリンピックなら、4年間掛けた努力が、一瞬にして水の泡です。

 そのくらい、厳しくしなければ、すぐ舐めてかかる。たかをくくるのが、力士の本心です。

 いくつかの部屋にも通ってきた経験もあり、他人様より、詳しい。

 こんなアンフェアな、デタラメな姿勢が、いつまでもまかり通っては、いけない。

 トン!付き、ちょん付き。果ては、擦り擦り、夏祭りの太鼓叩き・・・・・

 こんな「片手落ち」の悪癖を、「手付かず」のまま、放置しては、いけない。

 例え「国技」なんかじゃなくとも!

 さあ、全員を「相撲教習所」に招集して、一からやり直しだ!

 中学生力士に、全員、正しい見本を見せてくれ!模範を、全員、見せてくれ!

 中学生時代、朝稽古の後通った中学校で、いつも授業中、居眠りしていた北の湖敏満自ら、言うべきだ。

 「私は、恥ずかしいハナシ、ちゃんとやってこなかったことを、お詫びする。改めて、君たちには、明日から、キチンと本来のやるべき「立ち合い」を、実行して欲しい」と。

 デタラメ、テキトー、「立ち合いまがい」から始まる、相撲は、もう見たくない!

 勝ち負けの行方や、展開が、ガラリと変わるかもしれない。白鵬の連勝は、ブツブツ切れる可能性もある。

 しかし、正しい、有るべき姿勢に、本来の「立ち合い」を、戻さねばならない。

 さあ、そこの、お立合い! そう、思いませんか?

 相撲ファンを自認する、そこのあなた! そう思いません??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


<リアル ボクシング ルポ>9月20日、所属ジムに、その名前が見当たらない”幽霊ボクサー”市村蓮司。

2013-09-28 15:15:00 | スポーツ

 うわっ! 左のショートフック、1発で、相手が、沈んじゃった

 Dscf8627 それも、わずか、1ラウンド、28秒で、勝負を決めた。

 沈めたのは、市村蓮司(れんじ。写真上。右側)。試合の前日に20歳になったばかり。そして、この試合がデビュー戦だった。

 彼自身には、あえてインタビューしていないが、その名前。ひょっとして、父親あたりが、役者・石橋蓮司の大ファンだったので、命名したのかも。写真で、顔を見た。その風貌からして、おそらく・・・・と、思われるが。

 この試合を見たのは、偶然。メインの緒方勇希 対 鈴木淳(あつし)戦を、すでに記事で、試合紹介をしたこともあり、早めに来場して着席。なので、この、衝撃のデビュー戦に、遭遇した。

 試合前に、この市村に少し関心を持った。というのは、セコンドに立った市村のトレーナーが、宮田正明(写真左下。左側の背中の人物)だったから。

 宮田については、5月6日に逆転判定負けを喰らった石倉一稀(かずま)の記事で、少し詳しく書いたので、そちらをご興味がある方は、お読み戴けたらと、思う。

 その石倉も、8月30日。3-0の判定勝ちながら、スコアも展開も圧勝で、勝利を手にした。

 勝った市村の所属する、「RK蒲田ファミリークラブ」。 

 ところが、ジムのホームページの選手欄を見ると、市村蓮司も、石倉一稀も、掲載されていない。別に、引退もしていない。

 この点については、ずいぶんズサン! すぐ、加えることを、強くうながしたい!

 決して皮肉で書くわけではないが、この「ファミリー」は、2試合こなしたくらいでは、プロとして、認められない。会長自らスカウトしたと、言われている、逸材も、たった1試合では、プロとして認められない

 異常なる、ステータスの高さ。ファミリーの1員に加わるのは、並大抵のことではないのだろう。

 ただ、もしこのまま放置されるのでは、2人のファンや、後援者、そしてボクシングファンは、検索しても、その名前が見当たらず、しばし、クビを傾げ、当人に連絡をとり、ホントに所属しているのかどうか? と、確認をした人も、いたはずだ。

 明らかに、2人の気持ちは、複雑なものを抱いているのでは、ないか。いわゆる、モチベーションは、下がり続ける一方。

 探しまくれば、試合前後には、ブログには、写真付きで掲載は、されている。しかし、それは、時間をかけ、手を尽くして探さないと、永遠に分からない手合いの、シロモノ。

 今の扱いのままでは、「幽霊ボクサー」だ。身内だけは、所属を知っているという、おかしなボクサー。僕さあ、ジムにとって、何なの? と、思っても、おかしくはない。

 「ファミリー」の名が、泣いている。もはや、ズサンでは、済まされない。すでに、石倉の2戦目から、約1か月も過ぎ、市村の試合からは、8日も経ったと言うのに・・・・

 そんなズサンジムの会長は、柳光(りゅうこう)和博。実は柳光が現役時代、日本、及び東洋・太平洋のスーパー・フライ級チャンピオンに輝いているのだが、その座に登り詰めるために尽力したトレーナーが、宮田正明なのだ。

 宮田もまた、元プロボクサー。分からないことがあれば、教えてくれる有り難いトレーナーの1人だ。

 試合終えて、すぐ宮田に聞いた。

 --あの倒したパンチは、よく練習してたやつなんですか?

 「うん。(左の拳を握り、キレ良く振って見せながら)こう、クッ!と、手首を強く返して、ビシッ!とね、当てるんだよ。それが、練習でも、良い感じで、出来ていたんだよねえ」

 そう言い終えて、してやったり、という表情を浮かべて、ニコッ!

 いわゆる、ボクシング業界で言うところの、「当てた」のではなく、「打ちぬいた」というパンチと、理解した。だから、とりたてて強打や、振り回しての大フックじゃなくても、1打必殺!となったわけか。

 見に来ていた佐藤通也(みちや。日本スーパー・フェザー級9位)に聞いたところ、

 「あのパンチは、偶然に倒せたラッキー・パンチじゃないですね。狙って、倒しに行ったパンチに見えました。これからは? って聞かれると、いかんせん、たった28秒で、決まっちゃいましたんでねえ(笑)。正直、分かりません」

 

 Dscf8629 あっけなく、ダウンして勝負が決した方田信介(ほうだ・しんすけ)は、三重県の鈴鹿市出身。あの、鈴鹿サーキットがある所だ。鈴鹿8耐レースを見に、猛暑のなか、行ったこともある。

 方田は、地元にある「市野ボクシングジム」に通い、約4年4か月前に、プロデビュー。すでに8戦を経験。戦績、3勝(1KO)4敗1引き分け。約半年に、1試合のペースだ。地方のジムとしては、普通というべきか。現在、27歳。

 この9月15日には、市野会長宅に伺い、あのメイウエザーの試合をテレビ生観戦。「信介も、頑張れよ」と、ハッパをかけられて、奮い立って、上京してきた。

 「マネー」の異名をとるメイウエザーの、超超!高額ファイト・マネーに較べ、方田の、今試合のファイトマネーは、4万円。

 それが、わずか28秒で、見せ場も無く、終わった・・・・・・。

 市野会長のブログによれば、「相手は、強いやつ」と、試合前に書かれていた。

 ん!? デビュー戦なのに?

 ひょっとして、元アマチュアボクサーで、それも好成績だった? 市村は?

 試合がとうに終わったあとに、調べ始めた、市村蓮司のこと。気になると、突き動かされる性分。

 つい最近も、今はプロだが、かつて高校5冠王に輝いたボクサーと偶然、話す機会があった。こんな重なる偶然、めったに無い。もう、ある種、運命。

 村田諒太じゃないが、同じボクシングでも、アマとプロの違いはあるとのこと。それを修正しての、プロデビュー。

 なんと、市村は、京都府相楽(さがら)郡にある、南京都高校出身だった。今年の4月、京都廣学館高校と、何故か改名したが、そこ、地元の評判では、かなり中学校時代の学業成績が低くても、合格出来るとの声が多かった高校。

 市村は、合格後、1年生から、ボクシング部に入部し、連日、校内に建つ総合体育館1階にあるボクシング場で、練習に励んだ。

 その甲斐あって、3年生の時、国体で準優勝を果たしている。

 彼は、この南京都の30期生。その9期生にあたる大先輩が、今のジム会長の、柳光和博。

 その他、先輩には、なんと先の村田諒太を始め、山中慎介もいる。もう、ボクシングでは、名門といっていい。

 市村は、そこから大阪商業大学に進むも、先輩である柳光にスカウトされ、上京。

 すでにアマチュアで、35戦も経験。鈴鹿市にまで、その強さは、知れ渡っていたようだ。

 確かに、いくつか団体戦の過去の戦績を見ても、市村は、常に白星を積み重ねていた。

 リング上で、また、その後、リングを降りた後。応援してくれた人たちに対する態度も、自信にあふれ過ぎた、思い上がった態度は、見る限りにおいてだが、まったく感じられなかった。

 今までも、ちょっと連勝したり、2~3KOをしただけで、勘違いするお山の大将や野猿を、何人も見てきた。

 思い上がった奴は、思い上がってる奴と、会食して、盛り上がったりする愚を犯す。しょせん、まだ小さな小鉢の器の世界でしかないのに・・・・・。

 そうならないで欲しい。トレーナーや会長には、今は「予想以上の厳しさ」だけを求めたい。

 世間では、プロボクサーは、驚くほど知られていない。知名度は、無いに等しい。この私でさえ、驚いてしまうのだから。世界チャンピオンでさえ、だ。

 集客力は、現在、最高で、4000人が限度。両国国技館や、日本武道館や、横浜アリーナで、世界戦が行なわれたことがあるが、実は、大量の招待券がばらまかれている。かつて、実券で、1万人集めた時代は、遠い昔だ。

 市村蓮司。1試合経験して、1勝(1KO)とだけ、脳裏に刻んでおく。たった28秒。まだまだ、未知数。そう、未知数。

 だけど、気になる、石倉も含め、この先が・・・・・・・・・。

 

 

 


<リアル ボクシング ルポ>山元浩嗣、来たる6月10日、日本スーパー・フェザー級岩井大を相手にどう戦う

2013-09-22 18:32:45 | スポーツ

Dscf2999 今年の2月。山元浩嗣(ひろつぐ。写真左の、右側)は、思わぬ不覚をとった。

 たった1行で書けば、ノーランカーの一場仁志(いちば・ひとし。同。左側)に、「気持ち」 「気迫」で、負けた。

 ダウンこそくったものの、今、振り返ってみても、山元に、余裕や油断があったとは、思えない。

 パンチも、良く出ていたし、足も使えたし、事前のケガを隠してとか、減量の失敗も無かった。

 ほんの、ちょっとした、まさに、紙一重の何かの意識が、2人がはめた赤と青の、グローブの先に乗り移った。

 勝ちたい! 勝って、ランキングに入りたい!

 一場仁志の、その気迫と、魂が、山元を、わずかにまさった。

 そうとしか、思えない。

 駄文では、一場がリングへと入場してきた時の、「目つき」に象徴されたものとして描いた。

 この試合結果により、山元はランキングから滑り落ち、片や一場は、日本スーパー・フェザー級の6位に、ランキングされ、きれいに、入れ替わる形となった。

 スポーツ新聞の片隅にも、載らない。スポーツニュースにも、列挙されない。

 そう、突き放して書けば、他人にとっては、気にもしないこと。

 さらに、月刊誌でありながら、編集作業をラクにしょうとしてるのか、締め切りが異常に早いため、本が出た時には、また違うランキングになっており、いつも古いデータしか載らない、高額で売れない専門誌の、そのランキングページを見る人は、もはやどんどん少なくなってきている。

 世の中の人は、知りもしないだろうが、しかし、プロボクサーの、闘うモチベーションと、プライドは、これによって支えられている。

 そう言って、過言ではない。

 自身のブログで、チラリと失意の感慨をのぞかせた山元は、それをジム・メイトにも見せず。その後も、いつも、明るく、こちらにも接してくれていた。

 連日の、積み重ねてゆく、スパーリング。

 以前、キャツチ的に書いたが、ホントに「スパーリングの帝王」。

 彼のクラスは、もちろん、元・前・現。各クラスの日本チャンピオンと、対等に渡り合い、打ち合う。

 例えば、金子大樹。例えば、天笠尚。例えば、芹江匡晋(まさあき)。

 だが、それを試合で、そのまま出せるか!? というと・・・・・。

 出せていれば、山元は、今頃、2階級制覇ぐらいは、しているはず。

 なので、今回は、あえてスパーリングを見ても、メモはしていない。その場では、いつも、ベストで、強いから。判断基準がゆるむ。

 山元にとって、いわば、この6月10日の試合は、再起戦といっていい。

 相手は、岩井大(だい)、24歳。くりくり坊主頭の、見た目童顔。

 

 今、彼は三迫ジムの所属。この一門に属するジムから、数人で移籍してきた。

 その以前のジムの時や、後楽園ホールでの試合や、ジムメイトのジム挙げての応援の花道ゲートを作る1員としても、よく見かけていた。

 一言でいうなら、真面目。真面目過ぎるほど、マジメ。

 だから、子守りなど、プロボクサーとして、本来ならやらなくてもいいようなことまで、やっていたし、やらされていた。見つつ、内心どう思ってやっているのかなあ・・・・・と、危惧していた。

 で、あることに巻き込まれた。

 ともかく、練習に専念したい。 トレーナーに、今までのように見てもらえないのならと、何人かの選手たちが一大決意し、練習に専念できる環境を求めて、移籍を敢行した。

 それでも、岩井の周囲への気配りは、怠らない。そこのところは、本当に「大」。

 そんな性格の一端は、彼が始めたブログの「断り書き」にも、感じられる。

 <周りや世間に、迷惑のかからないような内容を心掛けて、お届けします>

 で、仔細に観ていくと、いくつか気になる箇所が見られた。

 例えば、大相撲。まったく「国技」では、ありません。よく勘違いされてるようですが、両国「国技」館なんて名称は、当時の日本相撲協会の幹部。つまり、元力士たちが、思いつきで命名したに過ぎないシロモノ。

 本当に「国技」なら、名簿上だけでも、競技人口は、それなりにいるべきなのに、驚くべき少なさだ。

 また、井上人気で、ボクシング界が盛り上がっていると感じているようだが、一種の勘違い。

 私自身も、驚いたのだが、”怪物”井上尚弥の試合と、ロンドン五輪 ミドル級金メダリスト 村田諒太の「公開A級プロテスト」という、2枚看板の”合わせ技”が、地上波の、それもゴールデン・タイムとしてくくられる時間帯に、フジテレビが大金を投じて放送した。

 だが、いざフタを開けてみりゃ、視聴率、たったの6・8%! 関西は、さらに低かった。

 世間の認知度と、関心度は、極めて低いことを、思い知らされた。

 頭を抱えたフジテレビは、井上と、日本ライト・フライ級チャンピオン 田口良一の、8月にも横浜アリーナで予定されていた、局主導による頂上決戦に向けての「番宣ドキュメント」を今月放送するのだが、コレ、平日深夜の午前3時台という、急落ぶり。

 視聴率0%台でも、かまわない時間帯に、早くも予定変更された。

 世間という得体の知れぬ「怪物」は、盛り上がりかけてるボクシング界に、痛烈なパンチを浴びせた”厳情”と、なっている。

 実際、無差別に巷の人に聞きまくってみると、村田諒太という名前には、かすかに記憶は残っていても、井上尚弥や、「怪物」にはなんの反応も示さない人が、圧倒的に多かった。

 さてさて、横道に、いささかそれた。

 少林寺拳法をやっていたという岩井の、通算格闘技人生、早14年。

 そして、プロボクサーとしての通算戦績、10勝3敗1引き分け。うち5勝のKO&TKOという、かなりの強者だ。

 戦い方は、極めてオーソドックスだが、村田諒太の、左ボディへのつなげ方に感銘を受けた岩井が、はたして、この試合では、どんな成長した戦い方を見せるか!

 山元にとっては、再びチャンピオンロードへ疾駆する、スタートにしたい。

 今回は、あえて、双方にコメントを求めていない。

 6月10日(月)、後楽園ホール。早ければ、午後6時台に試合開始のゴングが鳴る。

 この日、またもフジテレビの撮影は入るが、この試合は撮っても流さない。ぜひ、物は試しではないが、観に行って欲しい。

 驚く一瞬が、見られる可能性が高い。

 

 

 


<リアル 8月18日。中体連 相撲の部 全国大会 ルポ>「立ち合い」や、「仕切り」が、デタラメ。

2013-09-20 13:35:00 | スポーツ

 いやあ、あまりの「立ち合い」と、「仕切り」の、デタラメさに、呆れ果てた!

 といっても、5月16日に、< リアル 大相撲 ルポ >として、公開した記事の、続報では無い。

 そう、私のように感じていた方か、はたまた、現状に満足し、異議をとなえることもしない大相撲ファンや、相撲関係者が、読んで下さったのか、1700人余りの方が、記事に目を通したようだ。

 「プロ」としての大相撲の、上記のデタラメさは、「神事」とは、クチが裂けても、言えない。そのザマが、依然として、反省も修正もないまま、続いている。

 5月の時点では、小学生の「わんぱく相撲」から始まる、アマチュアでは、見受けられることは、少なかった。

 それが、先日の日曜日の、8月18日。岐阜県の「岐南町スポーツセンター」で行われた、俗に言う「中体連」。「全国中学校体育大会」の、「相撲」の部では、ひどいことになっていた

 ちゃんと、腰を落とし、ヒザを深く折り曲げ、両手の拳をキチンと土俵に付いて、対戦相手に正対してる中学生は、「団体戦」及び、「個人戦」を通して、ほぼ4割に過ぎなかった。

 あとの6割は、上下純白の正装に身を固めた審判が、

 「手を付いて。待った無し!」と、言ってるにもかかわらず、それを無視!

 なかなか、そうしない。腰を下ろさず、立ったまま、足を小さく払ったり、横を向いたり。

 どこの県の、どこの中学校とは、ここには書かないが、デカい、ぶよぶよデブ

 ほとんど、「待った」同様。作戦だとしても、許される範囲を超えている。

 相手と、審判をいらつかせた挙句、やっと腰を下ろしたと、思ったら、片手付き!

 あっさりと、寄り切られ、負けたからいいものの、こんな見るからに筋力のない、タダのデブが、勝っていたら、相撲はオシマイだ。

 

 かと思えば、先の片手付きが目立つ

 それも、擦るように勢いつけて、立つ者。

 トン! と、土俵を叩いて、飛び立つ者。

 片手や、両手を、絶えずブラブラさせて、立つタイミングを見ている者。そして、キチンと付かないで、立つ。

 なかなか、仕切りの体勢をしない者。先の、ぶよぶよ以外にも、目に付いた。

 また、その一方で、双方が、イッチョ前に、息が合わないのか、すぐに戦わない者の多かった。

 まだ、14歳、15歳の、中学生でだ!

 これは、悪しき大相撲の、悪影響という他ない。プロが許されんなら、俺たちも。という訳だ。

 審判は、ただのでくの坊に、成り下がっている。

 

 厳しく、中学生に、注意すべきだ。その権限は、あるはず。

 

 むろん、指導者や、相撲部の監督の責任は、もっと大きい。基本的に指導能力が、無いと言い換えていい。

 正しい「基本動作」すら、中学生に教えられないのなら、指導を、やめるべきだ。その、資格もない。

 中体連の、全国大会に出てくる、名門校が、このていたらく。

 無名の、中学校などには、団体戦に出られないほど、選手の数がいないため、ますます、こんな基本的なことも、教えられないはめに、陥っている。退部されたくないからだ。

 それでなくとも、あらゆるスポーツのなかで、相撲選手数は、極めて少ない。

 登録者数は、紙の上での数。実際の選手数は、それより少ない。そもそも、今の男の子は、人前で、まわしだけを付けて、裸同様の姿になるのが、嫌だという。

 では、競泳は? 水着には、抵抗がないのが、面白い。

 この、中体連の全国大会に出た、力士の中から、いずれ、大相撲、いわゆる角界入りする選手は、いるはず。実際、スカウトもどきの人達も、いた。

 だからこそ、中学生の時から、基本動作も、正しく出来ずに、育っていったら、どうなるのか!?

 

 テレビ解説をしていた、岐阜県相撲連盟の理事長、下野拓夫ですら、その指摘も、注意も、残念なことに、マイクの前でしなかった。

 あのザマで良し。そう思っていたとしたら、ゾッとして、背中が凍りつく。

 このままでは、アマチュアの世界も、デタラメの、駆け引き動作だけが、大手を振って、まかり通ることに、なってしまう。

 ぶよぶよデブたちにも、指導者にも、猛省を促したい!

 それでなくとも、アマチュアを統括する「日本相撲連盟」は、その存続が、厳しい状況に陥っている。

 資金も、少ないため、電話番の2名だけを雇い入れたものの、あとは非常勤の全員、ボランティアという惨状だ。

 電話番の女性は、アマチュア相撲を、今まで1度も見たことがない、というお人。

 言葉も、無い・・・・・・・・・

 もう、まさに「基本」に立ち返って、正しい選手指導を、しなければ!

 いつ、やる?

 「今でしょ!!」

 


<リアル ボクシング ルポ>必見!本日、9月20日の鈴木淳 対 緒方勇希。絶妙の攻防が見られます

2013-09-20 09:50:00 | スポーツ

 こまめに、ブログの更新をしている、”和製 シュガー”礼ナードこと、”佐藤”通也(みちや)。

 以前書いた、6月28日の激闘試合で、ランキング・ボクサーの一場仁志に勝ち、今度は自らが、日本スーパー・フェザー級8位に、一気にランク・アップ。現在は、他の選手の試合結果と、ランキング間の調整で、9位に。

 それにしても、結果の厳しさ。きれいに、入れ替わってしまった。

 それでも、シュガーは、かつて、最高位6位にまで勝ち上がった栄光の日々を経験しているだけに、さらに上位を目指している。今、33歳。気持ちは、燃え上がっていると言う。

 勝利を受けての、職場や後援者の祝福。ささやかなお祝いの場でも、奢りや、浮かれた気持ちや、精神的”甘さ”は、微塵も感じ取れない。”礼”節も、キチンと、わきまえたまま。

 そのシュガーのブログに、こんな一節が、打ち込まれていた。

 [スパーリングを、開始します}

 おっ! まず、とりあえず、見にいっておこう。そう、思った。でも、相手は、誰?

 シュガーが所属する「石丸ジム」は、選手層が薄く、まあ、ぶっちゃけて言えば、選手数が少ない。

 だから、他のジムに出かけて、スパーリングを重ねる。ボクシング業界で言うところの「出稽古」。または、相手が佐藤通也と拳を合わせたいと希望し、ジムにわざわざ来てくれるか、どちらか。

 聞けば、今回は、来てくれる選手のパターン。相手の名前は、鈴木淳(あつし)。都内江戸川区の葛西にある「上滝(かみたき)ジム」の選手、だとのこと。

 それも、調整目的で来るのでは無く、この9月20日(金)に、試合を控えているのだという。

 失礼だが、初めて聞く名前。行く前に、戦績をあらかじめ調べてみた。

 プロデビューは、12年半ほど前。現在、32歳。

 戦績は、22戦こなして、8勝8敗6引き分け。8勝のうち、KO&レフェリー・ストップ勝ちは2勝だけ。フェザー級の選手だが、ランキングには、入ってはいない。

 そんな鈴木が戦う相手は、緒方勇希、29歳。

 ランキング入りしており、なんと、日本フェザー級の1位。東洋・太平洋(OPBF)でも、同級6位。おおっ!

 戦績は? と目を転じると、19戦して、18勝1引き分け! 

 18勝のうち、KO&レフェリー・ストップ勝ちは、3勝。

 えっ! 無敗!?

 たった1つの引き分けは、6年前の、東日本新人王戦の予選で。

 緒方自身によれば、4ラウンドを戦い終えて、自分では「悪くてもギリギリ、判定勝ちだろうな」と、思っていた。ところが、引き分け。その上、敗者扱いにされたあ!

 「くそ~つ! と。何もかも信じらんなくなって。もう、何だか、ヤル気無くなっちゃつて」と、本人、その時を思い出して、苦笑い。

 「でね、1年間、練習する気、まったく無くなって。ジムに行かなかった。さぼってた!」と言って、また苦笑い。

 さすがに、ふるさとの佐賀県唐津市に引き揚げるまではしなかったものの、ふてくされの日々。

 で、やっぱり、ボクシングがやりたくなって、ジムに出戻りして以来、勝つ、勝つ、勝つ!! 勝ちまくり。勝利街道を、ぶっ飛ばしてきた。

 ちょっと、ボクシングに詳しいと自認している読者なら、この9月の試合。もう、やる前に、結果、見えてるじゃん! と、したり顔で言うかも。

 おまけに、鈴木淳について、ネットの網を、くぐっていくと、もろ、したり顔のブログが。

 <引き分けが6試合もあるってことは、バッティングする人が多いんだってさ。知り合いに聞いたことあるよ。早いラウンドで流血。負傷判定される前に、引き分けになっちゃうんだってさ>

 よく読んでゆくと、書いたやつ、鈴木の試合、1回も見てない! おいおいおい!試合見ないで、したり顔の駄文、やめてくんない!

 とはいえ、これほど引き分けと、負けが多いのは、なんじゃらほい? 確かに、一見、鈴木には失礼だが、無謀とも思える、1位とのマッチメイク。

 しかし、先のシュガーと一場の試合にしても、その前の、一場と山元浩嗣の試合にしても、結果は、ある種の番狂わせの、下剋上。

 ただ、書くだけじゃなく、戦うボクサーの気持ちに”火をつける”100円ライターを自認している、私。

 ただ、はいはい、スパーリング見ました。試合結果、コレコレでした、なら、他の速筆の人のブログ、見りゃいい。

 遅筆なら遅筆なりに、じっくり、ボクサー心理まで書き込みたい。遅筆の言い訳みたいだが、そういう気持ちで書いている。

 で、やっぱり、その下剋上の行方を見たいと、ジムへ。

 Dscf8233 おうおう、思ったより、写真大きくなってしまったけれど、この、苦み走った良い男が、鈴木淳(写真、上)。よく陽に焼けている。

 撮ったのは、4ラウンド、シュガーとのスパーリングが終わった直後。そのため、汗がTシャツに、へばり付いている。

 すごく、終始、礼儀正しい。練習を終えても、ジムの隅にあるシャワー室に入る前、キチンと、一礼と共に、「シャワー、お借りします」と頭を下げる律義さ。

 最初こそ、「突然ですが、佐藤さんとのスパーリングの模様を見させていただきます」とだけ告げて始めた取材。

 でも、見てるうちに、やっぱり、書きたいなという想いが、じわじわと、胸に込み上げてきた。

 で、急にコメント申し込んだのに、帰り支度の手を止め、快く受けてくれた。

 結局、2回。2日間にわたって、スパーリングをつぶさに見た。

 もっとも、対する緒方勇希の方にも、2日間にわたって取材を重ねたのだが。

 さてさて、スパーリング。バッティングに至る、頭下げて、突っ込む戦闘姿勢は、まったく無い。

Dscf8216 写真、正面に立つのが、鈴木淳。背中を見せているのが、シュガー。

 「そんなに、バッティング、多くないですよ。まあ、まったく無いわけでは無いですけれど。なので、眉の下の以前切れたところ、美容整形のようなもので、きれいに跡残らない様に、縫い合わせているので、流血はしにくいと思いますよ」と言って、苦笑いを見せた。

 確かに、写真で確認していただくとわかるが、痕跡は残っていない。

 どうやら、引き分けは、激闘の末に、コレ!という採点の決め手が無いまま、試合終了を迎えてしまった産物のようだ。

 シュガーの小倉トレーナーが、こそっと言う。

 「彼、強いのとばかり、試合やってきてるんですよ」

 ご本人は、「そんなこと、ないですよ」と、照れ笑いしながら、謙遜する。

 そう言いつつも「名のあるやつと、試合どうせやるなら、やった方が良いじゃないですか」と、キッパリ!

 してみると、単に数字で刻まれている戦績以上に、手ごわく、強いのではないか。

 鈴木の残した戦績の単なる数字と、「事実上の戦績」は、まったく別物と、考えたほうが良さそうだ。

 それは、シュガーと2回、全8ラウンド。ほぼ互角に渡り合い、打ち合い、一歩も引かないチカラからして、数字見て、舐めてかかると、文字通り「痛い目」に、あいそうだ。

 さて、「これまで佐藤さんとは、4回ぐらい、スパーリングの相手をさせて戴いております。有り難い存在で、感謝してます」と言う。

 久しぶりの1度目の手合せは、様子見で、スタート。

 実は鈴木、大きな課題を抱えて、スパーリングに臨んでいた。

 闘うスタイルは、まったく、奇をてらわない オーソドックスなもの。

 翌日から取材を始めた緒方の言葉を借りるならば、「キレイな」戦法。

 しかし、従来のまんまでは、たやすく倒されはしないが、緒方のペースにてこずるうちに、ポイントを重ねられてしまうことになりかねない。

 鈴木。繰り出すパンチは、多彩。コンビネーションも良い。足も、使える。

 しかし、緒方との試合、良く頑張ったね!の、善戦マンでは、いけない。すでに、プロ生活、12年半。キッチリ、グワ~ン! と、浮上しなければ。1位を喰うべき、いわば、人生、最大のチャンス!

 シュガーは鈴木に、パンチの最後の当て方をレクチャー。

 いうなれば、パン!ではなく、相手の筋肉をえぐり取るように、ビシッ!と、拳を最後の最後までひねって、対戦相手に、より深くダメージを与えるようにし、ジャッジにも見栄えよく、アピールを!と。

 ボクシングって、スポーツという以上に、格闘技。しかし、その反面、倒さなきゃ、完全第三者の観た者が付けるという採点競技に転じる。

 レフェリーと、ジャッジ。日本にも数いるなかで、ランキング入りして活躍したプロ経験者は、ビニ―・マーチン、たったの1人! その影響下、泣かされ続けてきたともいえる鈴木。

 最近の、世界戦でも、ボクサー経験者ではない者たちが、それも、10ポイント・マストシステムに沿って記入しているため、ますます、クビを傾げる判定結果が生じている。

 さて、2度目のスパーリングも、間合いを計り、距離を詰め、タイミングを計り・・・・・・

Dscf8462

 それらを課題に、1度目より、一段と激しく、さまざまなやり方で、打って出た。写真左上の、左が、鈴木。表情からも、それが、のぞく。

 もっとも、スウェーして、鈴木のパンチを避けるシュガーのほうも、彼なりの課題を引っ提げて打って出てる。ただでは、やらせない。

 激しさはさらに4ラウンド分、増していった。

 「今度の試合は、何としても、勝ちたい! 気持ち、賭けてます。最大のチャンス!と、とらえてます」

 そう、2度の取材、ともに、力強く、鈴木は言った。仮想・緒方に見立てて、対策は、一歩、また一歩と完成しつつあるようだ。

 鈴木のトレーナー、小林賢太郎は、かつて同じ上滝ジム所属で、バンタム級で活躍した、元プロボクサー。

 緒方を評して、こう言う。

 「すごく、やりにくい相手ですよね。当てさせないという」

 それで、知恵をしぼり、試行錯誤しながら、「緒方との距離と、間合い」を、まさに、詰めていっている。

 面白く、なりそうな予感がして、ならない。

 一方の、ランキング上でも、受けて立つ、緒方勇希を訪ねた。

 1度目は、彼が早めに角海老宝石ジムへ来ていて、ほぼ練習も終わりかけていた。

 

 

 Dscf8333 笑顔が、良い!(写真左、中央)。それが、第一印象。

 意外や1位でも、インタビュー取材は少ないとかで、帰りを遅らせて、すぐ応じてくれた。スパーリングは翌日、見させてもらうことにして、御話しをば、先に。

 ーーーすごい、無敗。だけど、その割に、相手を、倒し切れてない?ですね

 「そうなんですよねえ」

 そう言って、苦笑い。

 「そこが、僕のいけないところなんですよねえ。ラウンド終盤で考えちゃうというか、計算しちゃうんですよねえ。このラウンドは、確実にポイントを、相手より取ったなあ。ここまで、相手に取られたラウンドは、あっても、アソコぐらいかな? もう、ほぼ、間違いなくリードしてるな、と、コーナーの椅子に座ったまま、計算してる(苦笑)」

  「そうすると、無理に、危険を犯してまで、イチかバチかの勝負に出ないんですよ。もう、大丈夫だ。このペース配分で最終ラウンドまで持ちこたえりゃ、勝ちはもらったなって」

 で、結果、そうなってきた。もはや、揺るぎない自信。積みあげてきた、18もの勝利。

 たった1つっきりの、「引き分け」のテンマツは、先ほど書いた。

 「んん、でもね。それじゃ、いけないな! と、思っているんですよ。それで、今度の試合は、リードしてると分かってても、もう、最後まで、ガンガン行こう!、がむしゃらに、いってみよう!と、思ってます!」

 「まあ、6-4で、リードしててもですよ。ん? あ、もちろん、6は、僕ですけどね」

 そう言い終えて、余裕の笑い。う~ん、笑顔が、やっぱり良い。もっとも、練習を始めるや、目つき鋭く、厳しい顔に、豹変する。

 自信満々だが、嫌味に感じないのは、とびっきり明るい性格ゆえか。

 まあ、鈴木の戦績だけを鵜呑みにすれば、それも無理もない、か・・・。

 負けて、チャンピオンの座から滑り落ち、あっさりと引退を公言したあと、関西のジムから、これまたあっさりと東京へと、移籍してきた、小國以載とも、すぐに打ち解け、談笑の光景もこの目で見た。

 これが、しかし、ひょっとして、我が身の墓穴を掘るんじゃないか?

 そう思っていたら、この前日、緒方とスパーリングした、一場仁志に話しを聞くことが出来た。

 「強いですよ、緒方さんは。う~ん、強いというより、とても、相手する者にとっては、やりにくいんですよ。ともかく、当てさせてくれない。かわされる。いや、スウェーしてよけるんじゃなくって、緒方さん独特の間合いと、距離の取りかたなんですよ。出したパンチが、当たらないし、微妙に届かない。うまいっ!というか、やりにくい相手っすよ~(笑)」

 「だから、そこらへんにいないタイプなもんで、ウチのジムのチャンピオンクラスが、次々と階級が違っても、スパーリングしたがっているんですよ。こういうタイプと、経験しておきたいっていう考えで」

 う~ん、明日のスパーリングが、楽しみになってきた!

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ??な、なんじゃあ、こりゃあ!?

 予想を、超えてた。

 変わっているというか、独特とは聞いていたが、このビミョーに遅れたタイミングで、パンチを放ち、間合いをずらして、わずかな距離の差で、グイッ!と伸びてきた相手のパンチをスルリと、いとも簡単にかわす。

 はあ??? なに、コレ?

 

 

 Dscf8302 この日の、スパーリングの相手は、緒方が「光政」と呼ぶ、親しい、高橋光政(写真左上の、左側)、25歳。

 高橋は、緒方の3階級上の、スーパー・ライト級。しかし、普段は減量してないため、体重差、さほど変わらないようで、この世界。ごくフツーに、スパーリング出来る。

 ちなみに、高橋の戦績。これまで12戦して、8勝(2KO&レフェリー・ストップ)4敗。

 2人の身長差、5センチ。丁度、良い相手と言えよう。

 少し余談だが、練習に励んでいる角海老の選手の、ざっと8割が、発汗性の良いTシャツを着ていた。ただの綿のTシャツと違い、練習をやっていると、まったくラク。

 なにより、キツイ練習をこなさなければならないプロボクサーには、絶対にお勧めする。体感が、段違いに違うので、気持ちがのる。

 さあ、スパーリング開始。緒方のトレーナー、加藤良紀(左下の写真の右端。ピンク色のTシャツ姿)に聞くと、「5ラウンドやります」とのこと。

 始まるや、へえ~っ、うわっ、当たらない、当てさせない。なんじゃこりゃあ・・・・・・緒方独特の戦闘スタイルに目を奪われた。

 相手の出方を、体を振りながら、じっと見てて、0・3秒くらい、出をビミョーに遅らせて、パンチを繰り出し、ビシッ!ビシッ! と、当てておいて、一転、半身になって、スウェ―したり、ウイービングしたり、パンチを避けまくる。で、ガードは、固く、崩さない。

 んんんん、嫌な相手、やりにくい相手と言われるのは、シロート目にも、理解出来る。

 

 

 Dscf8286 自分の距離にして、右からの連打(写真左。右の赤いTシャツが、緒方)。上下の打ち分けも、上手い。

 Dscf8289 高橋(写真。右側の黒いTシャツ)の、早く、重い左フックを、見切って、スッ!と、いとも簡単にかわす。

   Dscf8293相手が出てくる瞬間、サッ!と、引く(写真。左側)

 Dscf8292 ロープに詰め寄られても、ガードは固く、足を使って回り、すぐ、攻撃に転じる。

 Dscf8297 イケル! と判断すれば、一気にラッシュをかけ、ポイントを積み上げる。ガードは、さほど崩さない。

 Dscf8300 半身の体勢で、相手のパンチをかわして、0・3秒遅く、相手の出たり、引いたりするテンポとリズムを壊して、左を放つ!

 

 上手いというか、駆け引き上手というか、リズム崩し屋というべきか・・・・

 

 それでも、高橋の強烈なパンチを浴び、緑色のヘッドギアがズルッ!と、ずれ、すぐ直したが、スパーリング終わってみたら、目の下に擦り傷が出来ていた。

 

 にしても、あの「間合い」と、距離と、遅出しパンチ。

 

 ----あれは、持って生まれたモノ? それとも、練習してゆく中で、築きあげたモノですか?

 

 「う~ん、自然に出来たモノではないですね。練習してゆくなかで、ですね」

 

 正直、鈴木よりパンチそのものは、軽い。相手を、1発ないし、左右のコンビネーションでリングに這わすまでの、威力は無い。

 

 しかし、そのかわり、小憎らしいほどに、当てさせない。当たっても、芯にまでビシッ!と、響かせ、緒方がヒザを折るまでに至らない。

 

 さあ、9月20日(金)、どんな試合展開になるか? 17時50分、第1試合開始。2人の試合は、華のメイン! 10試合目だ。

 

 緒方に、人生初の負けを教えて、下剋上なるか? 鈴木の、ボクシング人生、変わるか? はたまた、どうして、当てさせないか?を、鈴木の心と体にも、分からせるか? 順当か?

 

 緒方。言葉では、余裕を滲ませるどころか、溢れかえらせていたが、加藤良紀トレーナーは、たづなを緩めさせず、その後も、ミット打ちから始まり、みっちりと、緒方が、くたくたになるまで、パンチ以上に、練習に打ち込ませた。

 それを、当たり前のように、平然とこなす、緒方。

 

 余裕のままなら、面白くなるかも?と、思ったが、あれれ?

 それでも、ボクシング。こればっかりは、リングに上がって、やってみなければ、分からない!

 テレビ中継は、無い。おそらく、スポーツニュースでも、流れない。

 しかし、こういう1戦こそ、ボクシング・ファン以外の人も、その目で見て欲しい。

 えっ!? と、驚く展開になるか? あなたの目で、確かめて欲しい!

 少なくとも、胸に熱いものが、込み上げてくることは、保証する。それが、ボクシングってモノだから。

 

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2023・1・11 

 本日、報道された、昨年の12月25日、交際中の女性を殴打してけがをさせたという、プロボクサーの、鈴木淳は、上記。鈴木淳とは、まったく別人です

 まず、顔違う、年齢違う、そして所属ジムも、違います

 一応、検索あったので、誤解されるといけないので、書き添えておきます

 

 

 

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<リアルボクシングルポ>「U-15]松本圭佑など、将来の金メダリストや世界王者が、この中から出そうだ 

2013-09-15 21:12:54 | スポーツ

 正直いって、こんな大会があることを、最近まで、知らなかった。

 そりゃあ、子供のボクシング大会が、地域ごとに行なわれていることは、ジムの取材などに行って、何となく知ってはいた。

 小・中学生が、シャドーを繰り返し、汗まみれで真剣に取り組んでいるのを、見てはいたし。

 どこかで、キチンと、実力を見せつける場が、あるんだろうなあ、くらいには思っては、いたけれど・・・・・・・

 取材で知り合ったプロボクサーから、9月1日の日曜日に、「U-15観に行くんです」と、連絡があった。

 へえ~、彼、サッカーが好きなんだ。むかし、やっていたのかなあ?

 そう思って、サッカーの日程を調べると、大会は・・・・な、無い!

 後日、調べたら、後楽園ホールで、[U-15]の名が。

 えっ、ボクシングなの? と、ビックリ!

 彼に聞いたら、「そうですよ」と。優しい性格なので、ライターなのに・・・という、小ばかにした目線を、投げかけられはしなかったけれど。

 この大会。午前10時、開会式でスタートし、なんと、やるやる、全52試合。ふ~っ・・・・・。「優秀選手賞」への表彰式も含め、終了は、午後6時過ぎ。延べ、8時間。もはや、観客も、集中力との闘い。

 東日本新人王戦や、全日本新人王戦でも、4時間半から、延びて5時間。

 こりゃあ、しんどい長丁場だなあ、見に行ってたら。

 そう思っていたら、それを、ギュツ!と、押し込んで、1時間の番組で放送すると知った。そりゃあ、しっかり、見なきゃ!

 それが、本日。

 番組スタッフが、これぞ!という数試合は、しっかり、フルに流し、あとは、1試合10秒ぐらい刻みの「ダイジェスト」で、パンパンパンと、テンポよく続けて流してゆく。

 とにもかくにも、全試合を見事に、詰め込んであった。

 小中学生とも、ヘッド・ギア、完全装着。グローブも、10~14オンスと、大きい。体が小さい子は、振り回すというより、振り回されてるカンジ。

 1ラウンド、小学生は1分間。中学生は、1分半。インターバル(休憩)は、ともに1分間で、フルで闘うと3ラウンド。

 ちなみに、出場選手は、小学生42名。中学生62名。だから、全52試合。1人、1試合。トーナメントなど、勝ち上がり方式ではない。

 選手の打撃の衝撃の、特に頭部への影響や、健康面を考慮してだろう。

 小学生同士の試合では、片方に5連発ほどが、一方的に、パパン、パンパンパンと、打ち込まれただけで、レフェリー・ストップ負けになってた。

 また、中学生同士では、流れを重視し、それまで巧打をヒットさせてる、勢いがある選手が、芯を打ちぬくパンチを、バーン! と一打、ヒットさせただけで、レフェリー・ストップしての、勝ち宣告。

 ええ~っ! 早いよ!と、驚かされる試合もあった。しかし、仕方無い。

 そんななかで、オッ! と、良くも悪くも気になる選手や、将来性ありそうな選手が、見かけられた。

 ただし、冒頭に書いたように、ナマでは見ていないので、「ウチのジムの子が素晴らしいのに」と言われても、ご容赦願いたい。

 まず、女子では、小・中、ともに、見るべき選手は見当たらなかった。引退した富樫直美など、比較的数多くの女子選手を観てきたつもりだが。

 まあ、レフェリーも、女子2人に納得のいく、倒れる寸前まで闘わせようとはせず、健康面重視の傾向があるので、試合時間短く、判断しずらい部分もある。

 地方大会を勝ち抜いてきてる強さは、持ち合わせているとはいえ、もし、強烈なパンチを喰らって、試合後、医務室から救急車で運ばれ、1人でも死に至ったとしたら・・・・・・

 もう、世間や、マスコミから、非難ごうごうだろう。せっかく、第6回まできた大会。無事と、安全が何より前提だ。

 現在のように、双方の強さ、上手さの比がクッキリ分かり始めた段階での、レフェリー・ストップも妥当であろう、

 さて、まず、目についたのは、堤兄弟。

 小学5年生の、堤麗斗(つつみ・れいと)は、軸がぶれない、基本に忠実な、バランスの良い打ち方から、繰り出すパンチが力強く、打ち分けのタイミングも、巧み。

 とても良いなと見ていたら1ラウンド、TKO勝ち(レフェリーストップ)を納めた。

 かたや、中学2年生の兄の、堤駿斗

 タイミングを計って打つ、右のカウンターパンチが秀でているものの、正直いって、弟の方が、将来性はあるように、映った。

 実際、弟の堤麗斗は、「優秀選手賞」を手にした。多くの関係者の見方が、そうだったというコトだろう。

 また、熊本県から来た重岡銀次朗小田切駿平英(はなぶさ)浩貴、などが目に付いた。英などは、踏み込んで打つ! そのタイミングが、目を見張らせた。

 この3人のなかで、小田切が「優秀選手賞」を獲得した。

 面白いのが、注目された殆んどの男子選手が、オリンピックに出場して、ではなく、もうプロだけを目指していること。

 当たったら、大きい。ひょつとしたら、1発で倒せるパンチを持っていそうなのが、松本流星(りゅうせい)だった。

 ひょつとしたらと言うのは、まあ、当たらないのだ。確率が、とても低い。大きい左右フック放ちっ放しの、ブンブン丸。回した半円形の拳の先を、ちゃんと見ていない。ともかく、前のめりになって、振り続けるだけ。

 ヒットすると、相手はグラリ、とするものの、逆に、ガードががら空きのため、当てられる確率も、とても高い。むしろ、スッときれいに伸ばした左ストレートが良い。そこから、冷静なコンビネーションを組み立てていかないと、遅かれ早かれ、壁にぶつかるはず。

 

 今はパンチ、休みなしに出すことに無我夢中で、ともかく大振りぶり。この先、距離を取って、強打を時折り放つ試合巧者と当たったら、ポイント差で、連敗し、落ち込むタイプになりそうな気がする。

 しかし、まだ中学生なのに、プロにいるようなこのタイプは興味深かったのか、彼も「優秀選手賞」を得た。

 強さは分かるが、レフェリーストップのたびに、相手を見下し、誇るかのように、大きくガッツポーズを繰り返したのが、稲元純平。

 中学生で、早くもコレかよ~!と、思った。その態度に好感が持たれなかったのか、賞はもらえなかった。

 名前と解説を耳にして、気付いた。そうか、女子プロボクサーの稲元の息子かと。そういえば、母の試合の応援に、しばしば後楽園ホールに来ていた姿を思い出した。

 そんなプロボクサーのガッツポーズを見て、いつか自分もアソコでと、思い描いていたのだろう。

 今も、関係者と恋をしている、恋多き母。その母は、試合のたびに、ファイトマネーにあたる現金は1円ももらえず、すべてチケット。でも、それをジムの選手や練習生に売るのは、厳禁。逆に試合出場するために必要な「ジム・マネージメント料」として、試合ごとに数万円支払うシステム。

 それを当然のものとして受け止め、ひたむきに子育てして、周期的に精神を病むことがあっても、働き続けている。

 「コレって、プロなんですかねえ・・・・」と、つぶやいた、同じジムのプロボクサーが、何人もいた。

 「試合の話しがあっても、自分、払うカネがないので、試合出られません」と会長に言うと、「苦労して、せっかくの試合のハナシを持ってきてやってるのに、お前はヤル気が無い!っていわれる。もう、やってらんないっすよ~」と、愚痴る者もいた。

 さあ、プロ向きではあるが、稲元純平は、将来、どんな選択をするのであろうか。

 最期に、驚くほど、将来性豊かな中学2年生ボクサーのことを、書いて、締めたい。タイトルに入れた松本圭佑が、それだ。

 元日本及び東洋・太平洋フェザー級チャンピオンに輝き、さらにその上の世界に挑戦するも、3度とも敗戦。しかし、敵地でなければ、ベルトを巻けた試合もあった松本好二(こうじ)。

 圭佑は、その息子だ。

 好二の父・弘も、元東日本新人王になり、ランキングボクサーだった人。

 今、好二は、大橋ジムでトレーナーをしながら、息子・圭佑の指導もしている。

 今まで、川島勝重や、細野悟や、宮尾綾香まで指導し、育てあげ、知る人ぞ知る「エディ・タウンゼント賞」までもらった。

 その血を引いたと書いたら、ありきたりだが、ともかく、上手いし、強い!

 思わず、タイトルにすでに書いたが、中学2年生にして、相手に打たせない!   打たれない! 自在に自分の距離を計って、いける!と判断すれば、瞬時に踏み込んで、パンチをパパーン!と、打ち込む。

 必ず、連打以上。それも、長身を利して、見事な上下の打ち分け。

 とりわけ、左のフック、ないしは左ストレートから、左ボディへめり込ませるコンビネーションの巧みさといったら、もう、プロ並み!

 そりゃあ、そうかもしれない。なにしろ、この試合の日にも見に来ていた、八重樫東と、よくスパーリングしていると言うのだから・・・・

 この日の対戦相手は、愛知県から来た、3年生の田中廉人。決して弱い選手じゃないが、何しろ打たせてもらえない。

 田中が前へ出ると、軽快に足を使って回る、左右に体振る、フェイントかけるなど、翻弄しまくり。

 強打で、昨年は相手を倒したとか。

 このトシで、もうこの段階かよ~! と、いささか、驚いた。

 顔は、父と違い、目鼻立ちがきれいな、美少女のよう。こう書くと、おそらく本人は嫌がるだろうなと思いつつ、会ってないから書けるってもん。

 むろん、彼もまた「優秀選手賞」を、手にした。小学校5年生から、この大会に出場し、これで4年連続の勝利で、負けなし。

 噂によれば、将来はオリンピックに出場し、メダルを獲ってから、プロ入りという希望を持っているとか。

 おそらく、大ケガさえしなければ、相当上にまで、登り詰める力量は身につくだろう。

 気がかりは、27歳前後になった時。拳の痛みと、腕、肩、腰痛などが、じわじわと、襲ってくるはず、

 別に脅かしではない。ボクサーの拳、とりわけ強打者のプロとしての、拳の寿命は、試合を経験して15年から17年ほど。

 取材をし続けきて、ボクサーたちから、本音や実態を聞ける、語ってくれるようになってきて、少しづつ解ってきた。

 あとは、自分の心と体をだまし、だましして、どう折り合いをつけていくかだ。

 ああ、これから明るい未来が開けている青少年の記事に、”厳実”なんか、書き添えちゃった。う~ん、老婆心、老婆心・・・・・

 

 

 


<リアル ボクシング ルポ>9月の試合で、すでに地方で2か所。リング上に広告三角錐塔。基準を問う

2013-09-10 19:03:04 | スポーツ

 私、試合があるたびに、すべて会場に足を運ぶことはない。

 だとしても、9月3日。香川県高松市の「サンメッセ香川」のボクシング会場で見かけた、リング上に乗っかった広告塔には、目を疑った。

 こんなの、有りかよ~!?

 そう首をひねった。ましてや、何かと、日本ボクシング・コミッションの取り決めを無視して、これまでも、”強行突破”を計ってきた、亀田一家の試合だっただけに、こりゃあ、やったもん勝ちの、1例だな。そう思ったし、記事の中に、織り込んだ。

 そんなさなか、今度は、その2日前の、9月1日。兵庫県の尼崎市にある「アルカイックホール・オクト」という会場で、試合が行われたのだが、なんとそこのリングにも、広告塔が乗っかっていた。

 ええっ!相次いで? それも、関西以南で。

 ひょつとすると、日本ボクシング協会の理事会、もしくは、近年、何かと問題が頻発し、スポンサーも観客も集めにくい、西日本ボクシング協会独自の決議で、9月から「解禁」になったのだろうか?

 しかし、そんな報告も聞いた事ないし、まだまだマイナースポーツとはいえ、そんな記事にもお目にかかっていない。

 9月1日の試合のなかで、偶然にも、かつて記事を書いたボクサーが、ダウンさせられ、その広告塔のすぐ近くにドタンと、体を横たえるカタチになった。

 広告塔といっても、三角錐の長~い塔の様なカタチ。リングを取り囲むように張られたロープの真下から、リングの端までの間に、白布で包まれ、広告を刷って置かれていた。

 だから、通常のリングの中で戦う分には、問題ないのだが、ダウン、スリップ、ロープに詰め寄られての、展開の時に、接触や、足を誤って引っ掛けて転んでしまう可能性がある。

 しかし、東京以外の試合会場では、後楽園ホールのような、常設の試合会場は、無いといっていい。

 どこも、試合をするときは、パイプ椅子をガチャガチャ音を立てて並べ、時には7割以上は、立ち見に近い会場もある。

 日本や、東洋・太平洋(OPBF)のタイトル・マッチでも、そんな”厳実”。

 観客は、1000人に満たない会場はザラ。

 だから、スポンサー、広告主無しには、興行の赤字は必至。テレビの放映権料は、せいぜい数十万。

 そのため、関西以南の事情は、分からなくも無い。尼崎での広告は、従来からスポンサーになっていた、テレビアンテナから大きく家電業界に乗り入れ、買収をして拡大してきた企業と、エステの会社。

 今までも、コーナーポストや、リング床に敷いたマットに、企業名が刷り込まれていることは、通常、見られた。

 それが、リング下にいつも置かれまくるようになると、興行の状況は、一気に変わってくるだろう。

 というのも、試合会場に足を運んだことがある人なら、分かるだろうが、会場入り口で、試合のパンフレットが配布される。

 カネもかかり、なかには、有料で配布する試合の時もある。部数は、大抵少な目。カネは極力かけない。

 従来の馴染みのスポンサーならともかく、ジムから依頼され広告を出した会社や、多業種のお店の、広告効果に時折り疑問を抱くときが、ある。

 というのも、せっかく少な目に作って、配布し終えたパンフレットが、全試合が終了するや、会場のあちこちで、捨てられ、はたまた、客席に置かれたまま、ゴミとなって収集されてるのを、いつも見かける。

 私が、広告主だったなら、その「惨状」を見かけたら、たまんない気持ちになるなあ・・・・

 もっとも、例えば、広告の一部にクーポン券でも付けて、このパンフレットを持参してお店へ来てくれれば、1~2割、安くしますとか、セット料金の値引きとか、印刷に加えれば、ゴミと化す率は減るだろうにと、思う。

 選手の応援に、グループで来てる人達が多いだけに、広告を出す人も、ひとひねり、アタマを使わなきゃ。

 とはいえ、そのものずばり、リング上に広告を出し、否が応でも観客の目に止めさせ、録画中継も含め、テレビ中継されるのなら、最大効果が、生まれる可能性は高い。

 上手くすれば、興行主に、放映権料より多額の収入が、新たに見込まれるかもしれない。

 果たして、関西以南だけのものなのか?

 むろん、プロボクサーの、入場時に羽織るガウン、そしてトランクスに縫い込まれた広告も、効果は無いこともないが、いかんせん、選手は絶えず動き、まず、読み取れない。

 以前、好意で、あるボクサーのトランクスの広告が目立つように、写真を並べてあげた「番外編」を、1度だけ、掲載したことがあるが、そんな比じゃないリング上の広告は、ボクシング興行収入を塗り替えることに、なるかもしれない!

 それらも含め、日本ボクシングコミッションに、直撃した。

「あの広告ですか? 先々、禁止もしていないし、許可もしていません」

 ん? よく、言ってる意味が、分からないんですが。無許可で、出していたってことですか?

 「いや、そういう意味では、ありません。もともと、許可は不要なことなんです。実際、後楽園ホールでも、出したことがありますし」

 えっ? 1度も見たことありませんが、年間、何試合くらいですか?

 「そうですね、1~2試合ぐらいですか」

 じゃあ、年間100試合以上興行されているなか、無いに等しいようなものだ。興行主にとっては、穴も穴。おいしい儲けが、待っている。

 もちろん、広告収入は、興行主のものだという。

 ただし、高さは5センチと制限され、もっと目立つ10センチぐらいとなると、撤去と修正を求められる。

 場所は、4角のうち、今回はいずれも2箇所(2角)だったが、それも制限は、無いという。ただし、ジャッジ3人や、観客が試合が見えにくいと判断されれば、1階の客席全体のかさ上げを求められる。

 「カメラマン? テレビカメラも含め、彼らは、そりゃあ、撮るのが仕事ですから、その条件のなかで、上手く撮影していくでしょうよ」

 その辺りは、「プロ」の腕を信頼?してる、クチぶり。

 ただし、世界戦ともなると、床に敷かれるマットに刷り込まれる広告も含め、マットの軟らかさ、硬さは、事前に慎重に点検し、互いの合意を計られるという。

 なんだなんだ! ひょつとすると、これから、リング上は、四方八方、広告だらけに、なりかねないぞ。

 そうそう、三角錐。上は、とがっているわけだし、材質、まさか、板ではないだろうな。板だったら、選手、足ぶつかったら、痛(板)い!

 尼崎まで行ってダウンして、負けてきたボクサーによれば、「触ってはいないけれど、段ボール紙みたかった」という。

 「段ボールですか? 基本的に、ゴムかスポンジにすることに、なってます」

 クチぶりからすると、いちいち調べて、感触を確かめてはいないようだ。

 まあ、ともかく、調べて、書き上げてみれば、ボクシング・ファンにとっては微妙・・・・。興行主や、ジムにとっては、改めての朗報・・・かもしれない。

 いやはや、亀田一家の試合でなかったら、気にならなかったかも(笑)

 

 


<りある ぼくしんぐ るぽ>9月3日、亀田大毅様用「10ポイント・マストシステム」による??判定

2013-09-06 00:10:46 | スポーツ

 疑惑やら、疑問やら、首を傾げるやら、試合を見た人も、見いへん人も、かなりの人が、興味やら、関心を抱いていた、この3日の、亀田大毅の世界ベルト獲得戦。

 ネット上に飛び交う類いの声や、感想を目にすると、結束の固い亀田組亀田一家を、大毅らいな人々も、何らかの形で、試合の模様を目にし、気にしていたことが、伺える。

 だからでっしやろ。この試合の平均視聴率、11・8%(ビデオ・リサーチ調べ)と出た。

 かつての、異常やなとも思える、亀田人気の頃の20%を超える数字には、及ばないが、4日未明の記事に書いて、予測したように、8月25日の井上尚弥と、村田諒太という「2枚看板」を前面に押し立てた2試合の視聴率、6・6%より、はるかに高い結果に、やっぱり、なってしまった。

 見た人の大半は、やっぱりな。そう言った。

 やっぱりと言うのは、やっぱり強いと言うのではなく、やっぱりおかしいカタチで、勝っちゃつたなあという感想。

 それにしても、8ポイントも大差を付けて採点したジャッジがいたのには、驚く人が多かった。亀田の試合にまつわるおかしさは、毎度感じていても、ほどがあるだろう! というわけだ。

 しかし、まさに「勝てば官軍」 

 採点発表を待つ間、弟の負けを覚悟したかのように険しい表情をのぞかせていた興毅は、試合後、一転して、こんなコトを平然と言ってのけた。

 「3兄弟揃い踏みの、3大世界タイトルマッチか!  ええなあ! そうやなあ、京セラドーム大阪か、東京ドームででもやろか!」

 よう、言うわ。ホラも、いい加減にせいや。

 どちらのドームも、「公称」の5万5000では無く、「実際」の観客席数、約4万6000。

 .この日の会場の「サンメッセ香川」。その大展示場に、リングを持ち込み、客席を並べて、にわかボクシング会場に仕立てた。

 その席、約3800。ドームの、12分の1だ。

 地元に招待券を配布し、スポンサーでもある、地元のパチンコチェーン店経営のオーナーの協力と広告費とチケット購入を仰ぎ、それでも、厳しくて、遠く離れた名古屋にある高級ブランド時計やバッグを販売している会社など、3社の広告を、なんと堂々と、リング上に乗せた。

 当日券も売り出されており、それでも客席は、満席からは、ほど遠いように見えたが、地元でチケットを売った業者は「一応、完売でした」という。

 チケットを多く抱えたものの、さばき切れなかった関係者・支援者・スポンサーが多くいたということか。

 それ、東京での世界戦の会場でも、時折り、垣間見られることだ。

 この日は、SRS席6万円という、地方にとっては目ん玉、飛び出るような超高額。最安の3000円席もあった。一番売れたのは、1万円の、ほど良い席。

 この日のような平日、1日中使用しても、会場費は、66万4500円。照明費や、冷房費、控え室の費用、雑多合わせても、100万円ほどで済む。

 では、黒字になりましたか? と、ズバリ聞くと「そ~ゆ~ことには、お答えしたくない」と、気色ばんだ。

 それにしても、リング上に広告板を、乗せるなど、前代未聞の、ありさま。生まれて初めて、見る光景だった。

 もし、どちらかがダウンして、三角錐の広告板にぶつかっていたら? 相手をロープ際まで詰めて、足がぶつかったりして、ケガしたら?

 まさか、そんな危険極まる可能性のあることを、日本ボクシングコミッションが事前に分かっていたなら、許可するわけはない。なにしろ、太鼓や、笛など、応援の鳴り物禁止はむろん、写真撮影の際のフラッシュでさえ、使用禁止しているのだから。

 川崎にある「とどろきアリーナ」で行われた試合の際、頼まれて、集団で応援に来た「川崎フロンターレ」のサポーターたちは、いつものサッカー観戦のノリで、ぴ~ぴ~、ドンドン!

 おいおいおい! 

 生まれて初めての、ボクシング観戦のメンバーであったとはいえ、試合途中で、コミッションの職員が飛んで行って、鳴り物を中止させた。

 なのに、この試合は違った。それどころか、コミッション職員は、実は亀田一家や、IBFに、コケにされっ放しだった。

 当日計量を、日本ボクシングコミッションにも、取材陣にも知らせず、勝手に2時間早めて、午前8時に済ましてしまったり、試合で使うグローブでもめにもめ、ついには、対応に不満を持った亀田一家は、和毅(ともき)が、扉の前に立ち塞がり、職員を部屋に軟禁状態にした

 殴ったりはしてないものの、思い切って書いた「東京スポーツ」によれば、扉の外まで筒抜けの、亀田家による怒鳴り声が外にまで聞こえていたという。

 思えば、3年前。周囲への、恫喝、暴行騒動、暴言動が相次ぎ、父・亀田史郎は「セコンド ライセンス資格はく奪」と、「永久追放処分」が下されたはず。

 実は、わたくしも、質問するたびに恫喝された1人なのだが、先月より、にわかに、当の史郎が、「ライセンス再申請をしてみる」と言いだしたかのように、スポーツ新聞に報じられ始めた。

 ところが、相手の日本ボクシングコミッションに、確認してみると、意外な返答が。

 亀田史郎という名前を出したとたん、不愉快そうなトーンに変わったものの、「なんのアクションも、(向こうから)有りません!」と、キッパリ。

 「いろんな報道が出てるようですが、こちらには打診も申請の動きも、何も入ってきておりません」

  報道では、日本ボクシング協会の推薦状が必要とか、コミッションでの資格審査委員会が開かれなければならないとか、各紙まちまちに出てるが、全部こちらが言ったこともないし、間違っていると、語気を強める。

 では、どんな方法でなら、再申請が認められるのか? と聞いたところ、「決まった、コレというパターンは、無い。千差万別」とのこと。

 はあ? ラフな。

 では、仮に再申請があったときには、どう対応するんですか? と、聞いてみると、これまたキッパリ、

 「仮定のお話には、一切、お答え出来ません! 第一、永久追放処分に至った者が、復帰が認められた例は、過去、聞いたことが、ございません!」

 過去の史郎との、軋轢と屈辱。そのうえ、今回は、四国の高松まで、はるばる出かけて行ってまでして、コケにされ、そのうえの、またも恫喝まがいの言動。

 この3年間、まったく、猿でも出来る反省が、カケラも無かったことが、不快感となって、言葉の端々に、滲み出てきていた。

 それにしても、そもそも、なんで「セコンド ライセンス」を、亀田史郎に、認めたのであろうか?

 トラブルの火種になりそうな雰囲気は、かねてより、容姿からして、かもし出していたのに・・・・・・。

 というのも、史郎はかつてボクシングジムに、入門こそしたものの、プロテストを受ける前に、練習も、ジムも、辞めている。

 息子3人に教えたのは、まさに無手勝流の、ドシロートボクシング。アマチュアの経験も無い。

 なのに、セコンドに立てた。

 ボクシング好きな読者なら、すでにご存じな様に、芸能人がセコンドにいるのを、時折り見かける。

 山川豊や、片岡鶴太郎は、プロテスト合格者のクチ。

 また、長谷川穂積の試合には必ずと言っていいほどそばに立つ、トミーズ雅こと、北村雅英は、実は元「西日本ミドル級新人王」であり、「日本スーパー・ウエルター級1位」にまで勝ち上がったプロボクサーだ。ちなみに、引退するまでの通算戦績たるや、13戦して、10勝(うち9KO)3敗。

 また、あの「パチパチ・パンチ」や、灰皿を自分のアタマにぶつける芸で人気を得た島木譲二もまた、浜伸二の本名で、「西日本ミドル級新人王」になった過去を持つ。

 ちなみに、芸名にした島木譲二は、憧れだった石原裕次郎が主演した映画「俺は待ってるぜ」の役名・島木譲次を、もじったもの。

 ボクサーを辞め、MBS放送センターの警備員をしていた時、間寛平に見いだされ、吉本新喜劇に参加したのが、芸能界入りのキッカケ。

 その後も、マジに全日本空手道選手権大会にゲストで参戦したり、2年前から「体調不良」を理由に、この13日に67歳にもなり、事実上引退の身で「自宅療養」してたはずが、井岡一翔の試合を観戦。リングサイド近くで、勝利に感激したアクション!が、芸人仲間に発見されている。

 そんなキャリアある、プロボクサーならセコンドに立つのも不思議じゃないが、ノンキャリアの亀父は、いかにして、「セコンド・ライセンス」を、手にしたのか?

 その点についても、改めて日本ボクシングコミッションに質した。

 「協栄ジムから、実績が認められるとの推薦があって、かつて出しました」

 「同じジムからは、人数制限もあって、厳しいものなんですが・・・・。タオル投入などは、さらにその上の、チーフ・セコンドしか出来ないことに資格制限されておりますし」

 協栄ジムは、亀田一家に「看板」と、名義を貸して、離れを取られたようなもの。しかし、その見返りとでも言うべき、TBSからの放送権料など、もろもろの残金が、亀田に未払いだったことが発覚。返金訴訟にまで発展。それが、どう決着をみたのか、双方の弁護士も語らないため、その決着の仕方こそ分からないが、寄らば大樹の影よろしく、「セコンド・ライセンス」を手にした、したたかとも言うべき”アタマの良さ”。

 2ケタの視聴率をはじき出したことにより、早ければ大晦日か新年の、”亀田まつり”は、観客こそ多く呼べずとも、また、アンチ亀田も含む一般人の関心を、少なからず惹くことは間違いない。

 その、対戦相手の興味深い、不可解な選び方や、2転3転、はたまた5転する展開など、またぞろ、繰り返されるはずだ。

 皮肉というべきか。世間は、常に真の強者のみを求めているわけではない。

 哀しむべきことだが・・・・・・