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映画『インスタント沼』(2009年、日本):「竜」という非現実な存在が「現実に存在する」と認めざるを得なかった「科学の敗北」の物語だ!

2021-06-04 09:53:05 | 日記
(1)
沈丁花ハナメは、母親と二人住まい。ハナメが8歳の時、父が出て行った。ハナメは怒り、父親からもらったすべての物を家の裏にあった沼に捨てた。今、ハナメは雑誌社の編集長だが、その雑誌が売れず廃刊になってしまう。ハナメは雑誌社を辞める。人生ジリ貧。
(2)
そんな中、ハナメの母親が万年池に落ちる。母親は昏睡状態が続く。事故かどうか警察が調べると、池の中から昔のポストが出てきた。ポストの中に、昔、母親が昔の恋人沈丁花ノブロウにあてた手紙があった。そしてハナメは、自分の父親が、「母と別れ家を出て行った父親」でなく、実は「母親の結婚前の恋人ノブロウ」であったと知る。
(3)
ハナメは沈丁花ノブロウの住所を訪ねる。ノブロウは今、骨董店「電球」の主人だった。だがハナメは、なかなか、ノブロウが自分の父親かどうか尋ねることができない。
(4)
ある日、骨董店「電球」に「ツタンカーメンの占いマシーンを探してほしい」と飯山和歌子が尋ねてくる。美人の和歌子に惚れたノブロウは、パンクロッカーの青年・ガス(電気屋)の協力を得て、占いマシーンを見つける。そしてそのマシーンに占わせると、和歌子の「理想の結婚相手」がノブロウであると占いの結果に出る。こうして二人は結婚する。(だが占いの結果は実はインチキで、そうなるようマシーンを仕組んでいた。ガスがノブロウに協力した。)
(5)
さて沈丁花ノブロウは骨董店「電球」を店じまいし、飯山和歌子と旅に出ることにする。沈丁花ハナメは、ついに父親かどうかをノブロウに確かめることが出来なかった。ノブロウが、ハナメに沈丁花家の「蔵の鍵」を渡す。
(6)
沈丁花ハナメは、パンクロッカーのガスの協力を得て、蔵を見つけ、鍵で蔵を開ける。ところが、何と蔵には土が入っているだけだった。ハナメは、蔵に宝物が入ってなくて、がっかりした。
(7)
だがしばらくしてハナメが気づく。あの土は「インスタント沼」だ。「土を撒いて、水をかければ沼になるはずだ」と予想した。ハナメは、土をダンプカーでガスに運んでもらい、かつて家の裏の沼だった場所(今は沼はなくなり空き地になっている)に撒いた。そして水をかけた。
(8)
すると土は「インスタント沼」で数分経つと沼になった。そして、何とそこから現実の竜が姿を現す。竜は空に向かって舞登る。その時、昏睡状態だった母親が、目を覚ました。母親は「竜に助けられる夢を見て、目が覚めた」と言った。

《感想》「竜」という非現実な存在が「現実に存在する」と認めざるを得なかった沈丁花ハナメ!「科学の敗北」の物語だ。

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