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兼好法師『徒然草』★第53段:耳と鼻がもげてしまった!★第58段:心は周囲の環境に左右される!★第59段:この世の未練・しがらみ!

2020-06-23 21:06:12 | 日記
※兼好法師(1283?-1352?)『徒然草』(1330-31頃)小川剛生=訳注、角川文庫、2015年

★第53段「これも仁和寺の法師」:鼎は抜けたが、本人の耳と鼻がもげてしまった!
ある僧が酒の席で面白半分に、鼎(カナエ)がきついのに無理して被って、踊って大喝采を受けた。ところが鼎が取れない。医者にも相談した。結局、「思いきり引き抜くしかない」ということになった。かくて鼎は抜けたが、本人の耳と鼻がもげてしまった。具合が悪くなり、しばらく療養していたとのことだ。
《感想》わるふざけも、いい加減にしないと大変なことになる。しかし可哀想だ。大けがだ。

★第58段「道心あらば」:心は周囲の環境に左右されて移り変わる!
「心は縁にひかれて移るものなれば、閑かならでは、道は行じがたし。」(心は周囲の環境に左右されて移り変わるものなので、閑寂な環境でなくては、仏道は達成できない。)
《感想》兼好法師は常識人だ。極端なことは言わない。「求道心があるならば、住む場所は必ずしも選ばないであろう」との見解に、兼好法師は反対する。環境が、人の心・あり方を左右する。「朱に交われば赤くなる」し、「孟母三遷」が大切だ。

★第59段「大事を思ひたたん人は」:この世の未練・しがらみは、今も昔(700年前)も、あまり変わらない!
仏道に入るため捨てるのが気になるものとして、兼好法師は「老いたる親、いとなき子、君の恩、人の情け」(年老いた親、幼い子、主君の恩、他人の情誼)をあげる。
《感想》この世の未練・しがらみは、今も昔(700年前)も、あまり変わらない。
《感想(続)》ただし「主君の恩」は、今と違う。「主君の恩」とは収入を得る道だから、今は会社勤務、経営者、投資業、自営業、農業、パート、アルバイト、政治家、公務員、自衛官等々で収入を得る。労働の対価としての収入だから、「主君の恩」はない。
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