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金子みすゞ(1903-1930)「犬」:敵意と共感       

2016-11-29 00:00:35 | 日記
 犬

うちのだりあの咲いた日に
酒屋のクロは死にました。
 
おもてであそぶわたしらを、
いつでも、おこるおばさんが、
おろおろ泣いて居りました。
 
その日、学校(ガッコ)でそのことを
おもしろそうに、話してて、
 
ふっとさみしくなりました。

《感想》
①「酒屋のクロ」が死んだ。少女は、それを知った。
①-2「おもてであそぶわたしらを、/いつでも、おこるおばさんが、/おろおろ泣いて居」た。
①-3 わたしらは、「その日、学校(ガッコ)でそのことを/おもしろそうに、話し」た。「いい気味!」とか、話したのだ。
②ところが、少女は、「ふっとさみしくな」る。
②-2 なぜか?「おばさん」の悲しみに、気づいたから。
②-3 一方で、「いつでも、おこるおばさん」への敵意。ところが、他方で、今、その「おばさん」の悲しみへの共感が、少女を捉えた。

 A DOG

On the day when a dahlia of my house bloomed,
The dog, KURO, keeped by the liquor shop died.

The shop owner’s wife who always scolded us when we played outside there
Was crying nervously.

On the day, at school,
We talked about the scene interestingly.

At that time, I suddenly became sad.
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