「むざんやな甲(カブト)の下のきりぎりす」
It’s a pity to see a war helmet the famous warrior wore long ago. He died in the war. A cricket is chirping under it now.
《感想1》
芭蕉は小松の「太田(タダ)の神社」(多太神社)に参詣する。木曽義仲軍に討たれた平家方の武将・斎藤別当実盛の甲(カブト)と錦の切(キレ)があった。甲は「平士(ヒラサブラヒ)」のものでなく大将が着用するような立派なものだ。
《感想2》
かつて討たれた実盛の首が木曽義仲のもとにもたらされた時、実盛の旧友樋口次郎兼光が首実検をした。謡曲『実盛』は「樋口参り、ただ 一目見て、涙をはらはら流いて、『あなむざんやな斉藤別当にて候ひけるぞや』 」と言ったと謡う。
《感想3》
『平家物語』「実盛」によれば、既に七十歳を過ぎた実盛が老いぼれた姿を人に嘲笑されるのも口惜しいと、髪や髭を黒く染め若々しい姿で出陣した。また「故郷には錦の直垂を着て帰る」という言葉から大将(平宗盛)に願い出て得た赤地錦の鎧直垂を着用した。
《感想4》
討ち死にした斎藤別当実盛の遺品の甲(カブト)の下でこおろぎがなく。「いたましい話だ」と芭蕉が実盛の霊に合掌する。
It’s a pity to see a war helmet the famous warrior wore long ago. He died in the war. A cricket is chirping under it now.
《感想1》
芭蕉は小松の「太田(タダ)の神社」(多太神社)に参詣する。木曽義仲軍に討たれた平家方の武将・斎藤別当実盛の甲(カブト)と錦の切(キレ)があった。甲は「平士(ヒラサブラヒ)」のものでなく大将が着用するような立派なものだ。
《感想2》
かつて討たれた実盛の首が木曽義仲のもとにもたらされた時、実盛の旧友樋口次郎兼光が首実検をした。謡曲『実盛』は「樋口参り、ただ 一目見て、涙をはらはら流いて、『あなむざんやな斉藤別当にて候ひけるぞや』 」と言ったと謡う。
《感想3》
『平家物語』「実盛」によれば、既に七十歳を過ぎた実盛が老いぼれた姿を人に嘲笑されるのも口惜しいと、髪や髭を黒く染め若々しい姿で出陣した。また「故郷には錦の直垂を着て帰る」という言葉から大将(平宗盛)に願い出て得た赤地錦の鎧直垂を着用した。
《感想4》
討ち死にした斎藤別当実盛の遺品の甲(カブト)の下でこおろぎがなく。「いたましい話だ」と芭蕉が実盛の霊に合掌する。