魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

マドゥバニストの誕生秘話

2018年09月12日 | 美味しいもの
この店はよく行列が出来る。

最近話題性も出てきて、初めての人達も並んでいる。





それはつい先日のことだった。


「どれくらいかかるかな? 並んでみようか」
そう言って、私の後ろに二人の女性がやって来て並んだ。

「前から一度来たかったんだ」


そしてスマホで検索をかけている。

「え~、賛否両論のお店だって」

「美味しくないけどまた食べたくなる、とか書いてある~!」


私心の中で(おいおい、どこの情報見てんだよ?!)



「何を頼んだらいい? 分からない~」


私の心の中(あなた達、辛いの大丈夫? もし辛いのダメやったらチキンカレーしかなかけんね。
ここはお子ちゃまカレーしか食べられない人は場違いよ。ここはひたすらガツガツと
肉をほぐし混ぜる音のみが響き渡る修験者のようなカレー好きが集まる店だからね)


私(もし定食いくなら、しっかりほぐしてよく混ぜるんだよー・・・言いたい、言いたい・・・)
今まで何度もこのお店に挫けていくお客さんを見ているだけにひと言だけ言いたいが、
喉まで出かかっている声をぐっと我慢する。



そして彼女らは窓越しに中を覗きながら・・・



「限定チキンコルマ2 30食らしい。 きっと大丈夫だよ」


そうしてるうちに私が入店、すかさずチキンコルマ2をオーダー。

お~、今日も美味いぞ。





まもなく私のあとのお二方も入店。私の隣りに。



店主に説明は聞かず、オーダーはチキンコルマ2だった。

そしてカレーが彼女たちの前に運ばれ、ひと口・・・
この瞬間は隣の私も緊張する。果たして辛さは大丈夫なのか? 美味しく感じるのか?



そして隣の彼女「あっ、スパイシー・・・これ良いね」と食べ始めた。

しばらくして二人で「他のメニューも気になるね~。定食も食べてみたい!」



よしよし。心の中でガッツポーズ!

私(しかしここは無言で食べるのだ。目の前のカレーに集中して浴びるようにスパイスを
感じるのだ。定食を3回食べると中毒さ・・・)



私の店でもないのだが、つい気になってしまったのであった。
こうしてまた新たなマドゥバニストが誕生していくのであった。

でもあんまり通い詰めて、私や常連さんが行くのが困るほどは押し寄せないでね。
よろしくお願いいたします。


コメント (4)
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