住職の独り言

~ご縁に触れて~

老いを生きる

2023年11月27日 | 独り言

「妻よ」
長期妻として母として
よくやってくれた家内
ついこの世を去った 
施設のことで
死にめに会えなかった
息子娘は
親より先に去り
ついに一人になった
いつかあちらで
四人で会うる日を
楽しみに
余生を生きよう
(令和5年4月7日 
練馬区 柳澤弘 102歳)

妻にも息子にも娘にも先立たれながらも、気丈に前向きに生きられた柳澤さんでしたが、令和5年10月19日102歳でご往生の゙素懐を遂げられました。

この詩を読んでいると、人間の老病死を忍の一字で生き抜く辛さが伝わってきます。
その前年の令和4年10月23日の詩に、「ふるさとへ」という詩があります。

「ふるさとへ 」
五十年ほど前
ふるさとの山で採った
一本のすすき  
今はニメートルほどの
大株になった 
時に風と
たわむれながら
遠く秩父の
山なみの見える
ふるさとに帰りたいと
思っているに違いない
すすきよ いつか
いっしょに帰ろう

私からするとまさに、ふるさととはお浄土でありましょう。

「名残惜しく思えども、
娑婆の縁つきて力なくして終わるときに、
かの土へは参るべきなり」(歎異抄)

南無阿弥陀仏





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